【五月病】今だから見たい!「卒業」をテーマにした映画12選

2018年5月3日更新

心機一転、新しい土地で知らない人と一緒に過ごした一ヶ月に疲れ果て、いわゆる「五月病」を発症してしまったそこのあなた。ボロボロの心に「懐かしさ」を注ぎ込んで見ませんか?今回はそんな五月だから見たい「卒業」をテーマにした12作品をご紹介します。

「五月病」にかかったら卒業前に気持ちを戻すのも悪くない

pixabay 商用フリー 卒業

入学、就職、転職などワクワクしながらそれぞれの転機を迎えた4月。 それぞれの希望を胸に勇み足で駆け抜けた最初のひと月を終え、GWに差し掛かる頃には昔過ごしたあの頃が恋しくなってしまっている方も多いのではないでしょうか。 どうでもいい話で夜を明かしたあの日や恋に破れて泣いたあの日、そんな甘酸っぱい季節をともに過ごした「あいつら」に会いたくなって、ふと涙する。そんな五月病の症状を確認したならば、今一度「卒業」を振り返って見るのはいかがでしょうか? 今回は、慣れない新生活に疲れたあなたへ送る「卒業」を懐かしむことができる名作映画の数々をご紹介したいと思います。

花嫁誘拐の代名詞『卒業』!

結婚式当日に花嫁をさらった男はほぼ確実に「ダスティン・ホフマン」と呼ばれ、以後の花嫁誘拐シーンの代名詞となった映画『卒業』。アメリカを代表するアカデミー賞、トニー賞、グラミー賞、エミー賞の4つを受賞した史上12人しかいないうちの一人であるマイク・ニコルズ監督の初期作にあたり、青春ほとばしる不朽の名作です。 大学卒業を機に地元へと帰ってきた主人公・ベンは両親の友人であるロビンソン夫人に誘惑され、不倫の関係になります。流れるままに怠惰な関係を続けていたベンは、両親から促されてロビンソン夫人の娘・エレーンとデートすることに。 すると彼は、期せずして彼女の純朴さに惹かれていき、恋に落ちます。結婚の約束を交わす二人でしたが、その時にはすでに彼女は別の男との結婚が決まっているのでした...... 「卒業」することで全てを失った男が、本当の愛に気づく珠玉の恋愛映画で、疲れた心を癒してみては?

性と生が共存する美しき世界『天国の口、終りの楽園。』

高校を卒業したばかりの欲求不満な少年二人と、とあるパーティで出会った従兄弟の妻の三人が「天国の口」というビーチを目指し、セックスを重ねながら旅をするロードムービー。 2013年公開の『ゼロ・グラビティ』で同年のアカデミー賞10部門ノミネートという偉業を成し遂げ、米国主要映画賞で監督賞を総なめにしたアルフォンソ・キュアロン監督がメキシコ時代に手掛けた本作では、『レヴェナント:蘇りし者』(2015)などで知られるエマニュエル・ルベツキが撮影を担当。その美しい情景と輝かしい青春のきらめきが感じられる仕上がりになっております。 性に奔放なティーンエイジャーと傷ついた人妻が過ごす一夏の物語と、待ち受ける苦い結末。ぜひご覧ください。

懐かしきポップカルチャーに浸る『アメリカン・グラフィティ』!

「スター・ウォーズ」シリーズの生みの親であるジョージ・ルーカスが描く青春群像劇『アメリカン・グラフィティ』。今では「オールディーズ」と呼ばれる60年代の音楽をふんだんに使ったポップな作風と、当時のアメリカの若者のリアルな姿を描写した稀代の傑作として映画史にその名を残しました。 1962年の夏、カリフォルニアのとある田舎町で、高校を卒業したばかりのカートとその仲間たちの高校生活最後の夜。行き場を探して訪れる思い出の場所で繰り広げる青春の機微は、文化的な馴染みのない我々でもどこか懐かしく、美しいあの頃に戻ることができます。 アメリカの黄金期とも呼ばれるこの時代を、ジョージ・ルーカス独自の手法できらめきを持って描き出す本作を見ながら、かつての友人にラインの一つでも送ってみるのはいかがでしょうか。

ダラダラ青春してもいいんじゃない?『ゴーストワールド』

ゴーストワールド
出典 : amzn.asia

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)のブラック・ウィドウとして大活躍中のスカーレット・ヨハンソンが若かりし日に出演した映画『ゴーストワールド』。『アメリカン・ビューティー』(1999)で屈折した主人公の娘を演じ大きな話題を呼んだゾーラ・バーチとともに主演を努めています。 高校を卒業はしたものの、将来について考えることを放棄した二人の怠惰で堕落的でサブカルに塗れた日常を描いた、青春脱力系コメディ。つまらない日常を変えるべく、いたずらで出会い系広告に応募したことをきっかけに二人の関係に少しづつ溝が入ってしまいます。 くだらないの中にある確かな青春と、若さゆえの過ちに気付くことができる映画です。

再会は人生を変える『セント・エルモス・ファイアー』

昔、地中海の船乗りたちが目撃したマストに灯った火を見て、船の守護聖人である「セント・エルモ」の加護のしるしだと考えたことからその名がつけられた『セント・エルモス・ファイアー』。 大学を卒業した7人が久しぶりに学生時代の拠り所「バー・セントエルモ」に集まることとなり、それぞれに近況を報告し合います。ある者はサックス奏者として、ある者は政治家秘書として活躍しており、その時の流れに戸惑いながらも再会を喜びあうのでした。 ある事件をきっかけにそれぞれの恋愛観や家庭環境の悩みでバラバラになっていた7人が、再び学生の頃のように気持ちをひとつにしていく感動の物語です。

転校生が揺るがす恋心『天然コケッコー』

近年ではドラマ『山田孝之のカンヌ映画祭』(2017)などで活躍する日本が誇る映画監督のひとり・山下敦弘の代表作である『天然コケッコー』は、若き日の夏帆や岡田将生など今も第一線で活躍する俳優陣が出演していることでも有名です。 物語は田舎の小さな学校に東京からイケメン転校生がやってくることで、心の成長を遂げていく子供達の暖かな日常を描くハートフルな内容になっています。 美しく柔らかな山村地域の情景と、そこで過ごす人々の暮らしに思いを馳せながら幼き中学生の恋愛を見守ってみると「五月病」で疲れたあなたの心に優しさが蘇ることでしょう。

「教育とはなにか」という問いを投げかける『卒業の朝』

卒業の朝
出典 : amzn.asia

これまでの作品とはまた違った"教師"視点で卒業を描く本作は、校長になりたい主人公の教師が「教育者」とは何かを見出すまでの物語となっています。 絵に描いたような悪ガキが転校してくることで、これまで一丸となっていたクラスの平和が脅かされ、教師としての挫折も幾度にも渡り味わうことになるのですが、最後の最後で素晴らしい感動が待ち受けています。主軸となる「ジュリアス・シーザー・コンテスト」という歴史あるクイズ形式の大会をかき乱し続ける転校生と教師は卒業の日までに和解することができるのでしょうか。 かつて自分が反抗した先生に「大人になった」今ならわかる罪悪感とともに自身の過ごした時の流れを感じる仕上がりになっています。

卒業したら辛いだけ?そんなことはないはず!『リアリティ・バイツ』

大学を卒業し、社会人として働くも突如としてクビになってしまった主人公が、同じようにクビになっていた学生時代の友人たちと繰り広げるセカンド青春を描く『リアリティ・バイツ』。 そのタイトル通り、「現実が噛み付く」ようにその厳しさと直面していく彼女たちの姿は新たな場所で戦うすべての人に通じる儚さを孕んでいます。大学を総代で卒業したにもかかわらず、現在のこの状況に甘んじている自分に対する憤りと逃げ場を求める心理描写は秀逸で、悲しみだけでない深みがあります。 『シザー・ハンズ』(1990)のヒロインで知られるウィノナ・ライダーが主演を努め、撮影を『天国の口、終わりの楽園』と同じくエマニュエル・ルベツキが担当しており、そのビジュアルも非常に綺麗な映画となっています。

卒業は男を変える『イントゥ・ザ・ワイルド』

俳優としての名声を欲しいがままにした名優・ショーン・ペンが監督したこの『イントゥ・ザ・ワイルド』は、卒業をきっかけに恵まれた環境で生きていくことに疑問を感じ、自分自身の足で「生きる」ことの価値や意味を探す力強い青春ロードムービーです。 裕福な家庭で育ち大学を優秀な成績で卒業した主人公が、お金や物ばかりで判断する両親に嫌気がさし、突如としてアラスカの原野へ旅立ちます。身分証を切り刻み偽名を名乗りながら様々な人との出会いの中で、確かな自分自身を見つけていきます。 実在の人物がモデルとなっており、恵まれた環境から独立し、独力で生きていく魅力や厳しさの中で彷徨う若者の心の葛藤を描きました。

厳しい中で出会う大切なものに気づく『愛と青春の旅立ち』

頽廃的な生活からの脱出を図り、海軍士官養成学校に入学するもそこで出会った鬼の形相を持つ厳しい教官の責め苦に喘ぐ主人公。13週に渡る厳しい訓練の中、次々に脱落していく仲間たち。その中で出会う友情や愛情に触れ、卒業までに精神的な成長を遂げていくストーリーとなっています。 『クィーン』(2006)のヘレン・ミレンを妻に持つテイラー・ハックフォードの初期監督作であり、日本ではオランジーナCMなどでお馴染みのリチャード・ギアの出世作でもあります。 強く生きることの大切さや人を愛することの尊さといった普遍的な魅力を放ち続ける歴史的名作ですので、愛する人と肩を並べて見ることでさらに絆を深めることができるでしょう。

それぞれの居場所『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』

必ずと言っていいほど傑作を作り、映画ファンを喜ばせてくれる信頼性の高い監督ガス・ヴァン・サントの不屈の名作『グッド・ウィル・ハンティング』。 生徒は疎か教授ですら解くことが難しい数学の問題が、ある日突然解かれていた。この犯人は大学に清掃員アルバイトとして働いていた男だとわかると、大学は騒然。そんな中で彼を見つけた教授は、自分の元で学ぶ気はないかと誘い出します。 自分の持っている才能や置かれている環境に葛藤する彼と、現状を憂う彼を救いたい教授との絆を丁寧に紡ぎ出す、涙なくして見られない結末に心うち震わされること間違いなしです。 生きていく上で必要なのは、地位や名誉や立場ではなく、「適切な場所」であることを教えてくれる暖かな作品となっています。