GIVENCHY(ジバンシィ)とオードリー・ヘップバーンの関係性は?
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— Givenchy (@givenchy) March 4, 2018
没後25年以上たった今でも世界中の女性の憧れの存在である女優、オードリー・ヘップバーン。 出演したほとんどの作品でアカデミー賞やゴールデングローブ賞にノミネート、また受賞するなど演技派女優としての顔を持ちつつ、映画の中、またプライベートでのファッションセンスに注目が集まり、ファッションアイコンとしてもその名を知られています。 そんな彼女が多くの作品で、またプライベートで愛用していた服はフランスの高級老舗ブランド、ジバンシィのものです。 オードリー・ヘップバーンとジバンシィの出会いは『麗しのサブリナ』。ビリー・ワイルダー監督から自ら衣装を買い付けるように指示されたヘップバーンがパリでジバンシィの元を訪れ、当初ジバンシィはヘップバーンからの依頼を断るつもりだったものの、彼女の着こなしの美しさ、センスの良さに感動し、彼女の依頼を引き受けることになったことが二人の出会いでした。 当時独立したばかりだったジバンシィは諸事情により『麗しのサブリナ』で自分の名前がクレジットされなかったことにひどく落胆するものの、すでに意気投合していた二人。ヘップバーンが映画のプレミアでジバンシィの服を身につけたり、彼のコレクションに出演するなどジバンシィの宣伝に努力を惜しみまず、二人の友情関係はヘップバーンが亡くなるまで続きました。
「麗しのサブリナ」から始まる衣装提供、「ティファニーで朝食を」にも
『麗しのサブリナ』で初めてジバンシィの衣装を身につけたヘップバーン。 帰郷するシーンで身につけたほっそりとしたウェストラインを強調するスーツ、舞踏会シーンで身につけていたカクテル・ガウン。そしてヘップバーンの小悪魔的な魅力を最大限に引き出しているデコルテ・バトーと呼ばれるブラックのドレスがジバンシィによるデザインの衣装です。いずれも彼女の華奢な体型を最大限に生かした衣装で、またそれらをヘップバーンは見事に着こなしています。 そしてヘップバーンのファッションと言えば『ティファニーで朝食を』のファッションを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか? 『ティファニーで朝食を』の衣装もジバンシィが担当しています。スチール撮影にも使われたあまりにも有名な黒のカクテルドレス。シンプルなドレスに顔が隠れるほどのハットを被ったヘップバーンのファッションセンスは世界中の女性を魅了しました。またティファニーを訪れる際に身につけていたスタンドカラーで大きなボタンが印象的なオレンジのコクーンコート、キモノスタイルの襟なし、ボタン無しのビビッドなピンクが印象的なカクテルコート。いずれもヘップバーンのコケティッシュな魅力を最大限に引き出しています。
「おしゃれ泥棒」「パリの恋人」「シャレード」でも。
『おしゃれ泥棒』で身につけた全身総レースのブラックドレス。お揃いのアイマスクとともにヘップバーンはミステリアスなスタイルをうまく着こなしています。また同作の冒頭シーンでヘップバーンが身につけているピンクのネグリジェ、鮮やかなイエローが印象的なスーツなどもジバンシィのデザインによるものです。 ヘップバーン発のミユージカル映画である『パリの恋人』では世界中の花嫁を虜にしたシンプルなウェディングドレス、ウエゥトラインを強調するボリュームたっぷりなフレアラインが印象的なトロピカルなムードのドレス、シルバーのパンプスを合わせたシックな雰囲気を強調したモスグリーンのガウンなど、ジバンシィによる衣装はヘップバーンのセンスと相まって観る人を魅了してやみません。 1963年公開のサスペンス映画『シャレード』では美しいフォルムとビビッドなイエローが印象的なコート、黒のベルトでウエストを引き締めたグレーベージュのドレス、ホワイトのハットとグローブとの対照が印象的な真紅のコートなど、ジバンシィによる60年代ファッションを見事にヘップバーンが着こなしています。
プライベートでも、ジバンシィの服を着用していた
ヘップバーンとジバンシィの関係は映画の中だけにとどまりません。ヘップバーンはプライベートでもジバンシィの服を愛用しており、ヘップバーンの2番目の夫であるアンドレア・ドッティとの挙式では、ジバンシィによるデザインの愛らしいベビーピンクのミニドレスを身にまとっています。
公私ともども支え合ったヘップバーンとジバンシィ
『麗しのサブリナ』で女優と衣装担当として出会ったヘップバーンとジバンシィ。二人の交流関係は映画だけにとどまらず、プライベートでも深く、そしてヘップバーンが死ぬまで続きました。 ジバンシィの衣装に注目してあらためてヘップバーンの映画を鑑賞してみてはいかがでしょうか?