ショートフィルムの祭典「SSFF&ASIA2018」の目指す、日本映画界の変革とは
アジア最大級の短編映画祭が今年も開催!
6月17日(日)に、東京・明治神宮会館にて開催された「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2018」(以下、SSFF&ASIA 2018)。アメリカのアカデミー賞も公認する本イベントでは、世界130カ国の国と地域から集められた、約250作品の中から各部門の栄えある優秀賞が発表されました。 そんなアワードセレモニーの様子をお送りします。
「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2018」とは?
そもそも、SSFF&ASIAとはアジア最大級の国際短編映画祭となります。今年で20周年である本映画祭では、アワードセレモニーにて毎年3つのオフィシャルコンペティション」から優秀賞を選出し、その中からグランプリとなる本作品が発表されます。 部門も様々。「公式審査部門」や「シネマチックTokyo部門」、「CGアニメーション部門」「ノンフィクション部門」「学生部門」「ひかりTVアワード」そして、新たに設立された「VR SHORTS」などがあります。更にグランプリとなるのは、かの巨匠ジョージ・ルーカス監督の名を冠した「ジョージ・ルーカス アワード」!
別所哲也&LiLiCoがプレゼンター!レッドカーペットに続々と登場する著名人ゲストたち
本アワードを彩るのは、セレモニー開始前にゲストが歩くレッドカーペットカラー!イベントの実行委員長である俳優の別所哲也とアンバサダーのLiLiCoを筆頭に、CGアニメーション部門の審査員である中川翔子、ノンフィクション部の審査員の菊川怜も登場。
さらに公式審査員を務めた千葉真一、本仮屋ユイカ、三池崇史、モーリー・ロバートソンも登場!かなり豪華な顔ぶれです……!
さらに、日本でも最近まで公開していたスティーヴン・スピルバーグの新作『レディ・プレイヤー1』に出演して現在世界から注目を浴びる若手俳優、森崎ウィンもVR SHORTS部門の審査員として登場!
そして、審査員ではなくゲストとして叶美香もレッドカーペットに参戦し、その“ファビュラス”な美しさに会場からは感嘆の声が……! 尚、司会信仰を務めたのは堀潤と望月理恵でした。
グランプリ「ジョージ・ルーカス アワード」受賞者は……
さて、そんな華やかな本イベントのグランプリ、先述の通りジョージ・ルーカスの名を冠した「ジョージ・ルーカス アワード」を受賞したのはシンガポールの実力派監督イーウェイ・チャイでした! 彼の作品『カトンプールでの最後の日(原題:Benjamin's Last Day At Katong Swimming Complex)』は、幼少期に通っていたカトン地区のプールが解体される事を聞きつけたベンジャミンが、過去に感じた魔法のような時間を取り戻そうと願いながら、プールへ向かうというストーリー。 自分の性への目覚めや同性愛などについて触れます。 イーウェイ・チャイ監督は、これまでにホラーからコメディまで幅広い作風で4作品を撮ってきた気鋭監督。この受賞をきっかけに、今後も数多くの映画祭にて名を馳せる事となるでしょう。
日本映画界を変える、Ladies For Cinema Project開始!木村佳乃が登壇
また、実行委員長を務める別所哲也から、21年度のSSFF&ASIAにて「Ladies For Cinema Project」を新たに発足する事が発表されました。2017年からハーベイ・ワインスタインの事件をはじめ、ハリウッドなどの映画業界における女性に対する差別、不平等な環境が明るみにでてきました。「ウーマンリヴ」などの動きが各国で起きる中、日本の映画業界でもこういった運動を行いたいとのこと。 本プロジェクトのサポーターとして登壇した女優、木村佳乃は「女優歴は22年になりますが、女性のクルーが未だに現場に少ない事を感じています」と、日本の映画業界における現状について言及しました。
「このSSFF&ASIAはアワードも大切ですが、アットホームな映画祭だと思います。クリエイターのみなさんと東京をお掃除したりパーティーに参加したり……ここで生まれた絆をもとに、来年も色々素敵な作品がうまれることを祈っています。」 このように、来年のアワードへの期待を込めたLiLiCoのコメントで幕を閉じた、SSFF&ASIA 2018。「Ladies For Cinema Project」がどのように展開していくのか、期待が募るばかりです。