黒澤明と共に日本映画黎明期を支えた伝説の脚本家・橋本忍が逝去
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2018年4月に100歳を迎えたばかりの稀代の脚本家・橋本忍が、2018年7月19日、肺炎のため自宅で死去したことが明らかになりました。
100歳を記念し、ciatrでも記事を出したばかり……
上の記事は橋本忍の100歳を記念し、ciatrが先日公開したもの。 橋本忍は黒澤明とタッグを組み、『七人の侍』『羅生門』といった数々の名作を世に送り出したことで知られ、黒澤監督作品以外でも、『砂の器』『日本沈没』『白い巨塔』などの様々な名作映画を手掛けています。 特に黒澤明とのコンビを組んだ作品は、「スター・ウォーズ」シリーズのジョージ・ルーカス監督をはじめ、『ゴッドファーザー』のフランシス・フォード・コッポラ、『E.T.』のスティーヴン・スピルバーグなど、世界中の映画監督に影響を与えたことでも知られています。
橋本忍を詳しく知りたければ、自伝「複眼の映像」をチェック
脚本家としての彼の功績に関しては、当然、彼の手掛けた作品群を見るのが一番良いでしょう。 ただ、彼の内面やその人生といったものに触れるのであれば、橋本忍が自らの半生を黒澤明との仕事を中心にまとめた自伝『複眼の映像 私と黒澤明』がオススメです。 彼の経歴がわかるだけでなく、当時の映画業界のリアルな内情や、黒澤明と出会い、「七人の侍を生み出してしまった」ことに対する彼の苦悩などが、非常にドラマチックにまとめられた名著で、これをそのまま映画化しても十分見応えのある作品になるだろうと思います。 享年100歳の大往生とは言え、伝説的な脚本家の死に、今は編集部もショックを隠しきれません。謹んでご冥福をお祈りいたします。