2018年7月21日更新

【ネタバレ】メイジーの正体、何故?『ジュラシック・ワールド/炎の王国』脚本家に直接聞いてみた

コリン・トレボロウ(独占)
Photo:Kazuhiko Okuno

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』で初登場した、少女メイジー。恐竜を保護しようと奮闘するクレアに救いの手を差し伸べた、ベンジャミン・ロックウッドの孫である彼女の正体について、脚本家であるコリン・トレボロウ本人に話を伺った。【ネタバレ有り】

※注意:本記事には『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の重要なネタバレが含まれています。 2018年に公開された、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』。新種ハイブリッド恐竜の登場、初めて島を出る、恐竜が少女のベッドルームに侵入するなど、まさに初めて尽くしの作品となっている。そんな中で、最も忘れ難い初めてとは、新キャラクターメイジーの正体ではないだろうか。

メイジーの正体、それはシリーズ初となる人間のクローンだった……!

ジュラシックワールド2
©Universal Pictures

メイジーの正体、これには誰もが驚愕した事だろう。今年25周年を迎える『ジュラシック』シリーズは、恐竜のクローンを以てして人間のエゴや愚かさというものを描いてきた。SF映画において、人型のロボット、AI、クローンを登場させることで、命の定義や「人間とは何なのか」という問題提起をするというのは所謂“十八番”だろう。 『ジュラシック』シリーズは、それを恐竜という生物で描くことで他とは一線を画していた。しかし、ここで遂にこのシリーズにも人間のクローンが登場したのだ。

メイジー ジュラシック・ワールド
©️Universal Pictures

何故メイジーがクローンである必要があったのか。それは、クライマックスで彼女がボタンを押す決断を下す動機付けにも思える。私も恐竜が大好きだ。火山が噴火する島で逃げ惑い、海に身を投げて溺れて行く彼らを観て胸が苦しく、涙が止まらなかった。それはあのガスが蔓延する屋敷のシーンでも同じである。 クレアとオーウェンが、そういった観客である我々と同じ気持ちを抱きながらも、ボタンを押さない決断を下したのは、それをする事で多くの人間の命を犠牲にする可能性があるからだ。「恐竜が好きだから!」で、容易に下せるものではない。

「もっと人間らしい理由でクローンを作りたいと思ったんだ」

コリン・トレボロウ(独占)
Photo:Kazuhiko Okuno

コリン・トレボロウ「これまで手がけて来た全ての作品、そして自分の好きなSF作品の要素に、新たな人間の感情や情緒というものを組み合わせたかったんです。僕が最初に手がけた『彼女はパートタイムトラベラー』という作品も、時空を行き来する中でそれが間違いなのかわからないまま、自分の間違いを正したいと行動するも、それが新たに混乱を招く。 次回作となる『インテリジェント・ライフ(原題)』でも、やはり“孤独”をテーマにしていて、我々がそれにどう向き合うのかを描いています。

コリン・トレボロウ
Photo:Kazuhiko Okuno

そして今回のクローンに関しても、SF的な要素ではありますが、その裏にあるのはクローンを作ってまで、またその人に会いたい、一緒にいたいという愛情なのです。そういった愛が動機となって生み出されたクローンというアイデアが、面白いと思って今回メイジーを登場させました。これまでの『ジュラシック』シリーズでは、なかったことでしょう。そこには、動機の違いがあるのです。

ジュラシックワールド2
© Universal Pictures

恐竜たちのクローンを作ったのは、人間の娯楽のため、儲けや商売のためという、冷たい理由からでした。しかし、そういう冷たい理由でシリーズを続けていくにも、限界があると感じました。もっと人間らしい理由でクローン化をしたいという想いをこめて、今回人間のクローンを、人間らしい温かい気持ちが科学の発展を利用した存在を登場させたのです。 観客の皆さんが慣れるのには時間がかかるかもしれませんが、彼女の存在はとても良いところに落ち着くと思っています。

では、次の作品でも人間のクローン化という点にフォーカスしていくのでしょうか?

コリン・トレボロウ
Photo:Kazuhiko Okuno

コリン・トレボロウ「僕にとって、作品においてキャラクターがとても重要なのです。メイジーを親として引き取ったオーウェンとクレアも含め、彼らが次作でかなり重要となっくるけど……これ以上は話せませんね(笑)」 慣れるのには時間がかかるかも、と話すコリン・トレボロウ。恐らく、メイジーはこの新三部作の完結編となるであろう次作でも大きな鍵を担うかもしれない。