「ジュラシック・ワールド2/炎の王国」あらすじ・ネタバレ解説!最後メイジーや恐竜はどうなった?【相関図付き】

「ジュラシック・ワールド」シリーズ2作目となる『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)。2025年8月公開の『ジュラシック・ワールド/復活の大地』では、主人公が変わるものの過去シリーズ作との繋がりもあるとか。公開に合わせて「炎の王国」も復習しましょう。 そこで本記事では『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のあらすじと、ネタバレ有の結末を紹介していきます。 ※この記事は『ジュラシック・ワールド/炎の王国』と「ジュラシック」シリーズの重要なネタバレを含みます。
映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』基本概要【ネタバレなし】
原題 | 『Jurassic World: Fallen Kingdom』 |
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公開日 | 2018年7月13日(日本) |
監督 | J・A・バヨナ |
キャスト | クリス・プラット , ブライス・ダラス・ハワード , レイフ・スポール , ジャスティス・スミス , ダニエラ・ピネダ , ジェームズ・クロムウェル |
前作 | 『ジュラシック・ワールド』(2015) |
続編 | 『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022) |
崩壊した「ジュラシック・ワールド」のあるヌブラル島は、火山の噴火が差し迫っていました。島に住む恐竜は自然の摂理に任せ「絶滅」させるか、人間の手で「救出」するか選択しなければなりません。 そこで立ち上がったのが「ジュラシック・ワールド」で働いていたオーウェンとクレアです。2人はロッグウッド財団の援助のもと、救出に向かいました。しかし、財団の裏切りに合い、さらに火山も噴火してしまいーー。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は何作目?

「炎の王国」は、「ジュラシック」シリーズでは5作目。また、「ジュラシック・ワールド」シリーズにおいては『ジュラシック・ワールド』、「炎の王国」、「新たなる支配者」で3部作となっています。 順番は、①『ジュラシック・パーク』(1995)、②『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』(1997)、③『ジュラシック・パークⅢ』(2001)。④『ジュラシック・ワールド』(2015)、⑤『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(2018)、⑥ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2022)です。 2025年8月8日には『ジュラシック・ワールド/復活の大地』の公開も控えています。 本作の主人公は、前作から引き続きオーウェンとクレアです。また前作で絆を深めた、ヴェロキラプトルのブルーは3部作通して重要な恐竜となっていきます。 続編『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(2022)は、本作に登場する少女・メイジーが物語の鍵を握る重要な人物となるため、予習必須と言えるでしょう。
【ネタバレあり】『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のあらすじ・結末紹介!

恐竜たちの危機

生きた恐竜たちと触れ合える夢の島「ジュラシック・ワールド」で起きた凄惨な事件。それから3年後の2018年、人間たちが去った後のヌブラル島では恐竜たちが自由に生きていました。 しかし島の北部にあるシボ山で火山噴火が発生し、恐竜たちは生死の危機にさらされます。一方ある嵐の晩、ヌブラル島のラグーンに沈んだインドミナス・レックスの遺体を回収に来た傭兵の一団がいました。 本国で恐竜の存亡について、合衆国連邦議会が開かれます。議会では、かつてジュラシック・パークにも携わった哲学者・マルコム博士が「人間が手助けすべきでない」と主張。政府側もそれに同調します。 一方、恐竜保護団体「DPG」を設立した「ジュラシック・ワールド」元管理者のクレアは政府の決定を聞き、存亡の危機にある恐竜たちを救おうとロックウッド財団に支援を依頼。クレアは、元恐竜監視員のオーウェンとともにヌブラル島へ恐竜たちの救出へ向かいます。
島からの脱出

ロックウッド財団のトップ・ベンジャミンは、孫娘のメイジーと暮らしています。彼女の母でロックウッドの1人娘だった、シャーロットは既に亡くなっていたのです。メイジーは恐竜が大好きな少女に育っていました。 オーウェンとクレア、「DPG」に所属する分析担当のフランクリン、獣医のジアが島に到着すると、財団が雇った傭兵団が待っています。 財団の実質的運営者であるミルズ曰く、予算の都合で救出できる恐竜は11種。その中でも、人間に友好的なヴェロキラプトルのブルーが最優先だと指示します。しかし、ミルズの本当の狙いは恐竜たちを捕らえて、「生きた兵器」として売ることでした。 ブルーは傭兵団のリーダーに撃たれ、それに激怒したオーウェンは昏倒され、ジアはブルーの治療のために捕らえられてしまいます。 そんな中、島の火山が本格的に噴火し、クレアとフランクリンが待機する制御室も溶岩に飲まれかけたため、侵入する恐竜を退けながら何とか脱出します。 トリケラトプスに助けられたオーウェンも合流し、球体移動ポッドを利用して浜辺まで戻ってくると、傭兵団が、捕獲した恐竜を船に積み込んでいました。3人は船が出航する間際にタラップへ飛び乗り、崩壊するヌブラル島を後にするのでした。
ロックウッド邸でのオークション

オーウェンたちの危機の一方で、孫娘メイジーはミルズが密売人のエヴァーソルと話す現場を目撃。盗み聞きした内容を祖父のベンジャミンに伝え、2人を追って屋敷の地下へ潜入します。 地下の研究室にいたのは「ジュラシック・パーク」の研究員であったヘンリー・ウー博士でした。「ジュラシック・ワールド」では、恐竜の復活を託された科学者でもあります。博士はミルズにその能力を買われ、雇われていたのです。 博士主導のもと、傭兵団が持ち出したインドミナス・レックスの骨のDNAをベースに改良版の「インドラプトル」が創られていました。ヴェロキラプトルの遺伝子を持つため、ミルズはブルーを教育係にしようと企みます。 メイジーはインドラプトルの鈎爪に驚いて叫んでしまったことでミルズに見つかり、自室に閉じ込められました。 その直後、ミルズは財団創設者・ベンジャミンに呼び出され、自首を勧められたことに激昂。彼が横になっているベッドに近づくと、枕を顔に押し当てて殺害しました。 ミルズは目論見通りロックウッド邸で闇オークションを開始し、大富豪たちが億を超える値段で恐竜を購入していきます。
【ラスト】「ようこそジュラシック・ワールド」

その少し前、トラックの運転手に扮して屋敷へと向かうオーウェンとクレア。彼らは傭兵団のリーダーに見つかり、ロックウッド邸の地下牢に入れられます。 万事休すかと思いきや、オーウェンの機転で無事脱出し、手懐けた草食恐竜をけしかけてオークションも中止させました。しかし、試作段階だったインドラプトルが脱走、傭兵が研究室で銃を乱射したことで爆発が起こり有毒ガスが漏れ出すなど、次から次へ問題が起きます。 監禁されていたメイジーは窓から抜け出し、外壁の溝を伝ってベンジャミンの部屋にたどり着きます。しかし、ベッドの上で亡くなった祖父・ベンジャミンを見てしまいました。さらに置いてあったアルバムから、自分は母だと思っていたシャーロットのクローンだと判明。さらなるショックを受けます。 オーウェン一行はブルーの加勢でインドラプトルを撃退し生還するも、地下牢の恐竜が有毒ガスに苦しんでいました。 クレアが恐竜たちの最期を見守ろうとした瞬間、外へ繋がる非常扉のボタンを押すメイジー。自らもクローン人間として生まれ、同じような境遇の恐竜に同情したのです。恐竜が放たれてからしばらくして、オーウェンはメイジーを引き取ることに……。 連邦議会ではマルコム博士が登壇し、「ようこそジュラシック・ワールドへ」と告げるのでした。
原題タイトル"Fallen Kingdom"の意味を考察
「炎の王国」原題の副題は「Fallen Kingdom(堕ちた/崩壊した王国)」。見慣れた恐竜たちが島と運命を共にするのは、まさに“恐竜の王国の終わり”と言えます。 1作目から登場するブラキオサウルスの最期は壮絶で、多くの観客が衝撃を受けたシーンです。 その一方で、崩壊したのは恐竜の王国だけではなく、人間の王国も同様。放たれた恐竜によって人間の平穏が脅かされ、“共存と対立の道が始まる”と示唆したタイトルなのかもしれません。
「炎の王国」のその後
2019年9月、今作の1年後を描く短編映画「バトル・アット・ビッグ・ロック」がネット上で公開され、「恐竜と人間が住む世界」の断片が明かされました。 舞台はロックウッド邸から約32km離れたビッグ・ロック国立公園。キャンプ中の家族が恐竜に襲われ、“子どもも武器を取る必要に迫られる”世界が描かれます。トレボロウ監督は短編映画の内容を「恐竜と人間による初めての大きな衝突」と称しており、「新たなる支配者」へ繋がる重要な作品です。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の監督はJ・A・バヨナ!

名前 | J・A・バヨナ(フアン・アントニオ・バヨナ) |
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出身 | スペイン |
他の作品 | 『永遠のこどもたち』(2007) , 『インポッシブル』(2012) , 『怪物はささやく』(2016) , 『雪山の絆』(2023) |
J・A・バヨナのプロフィール
コリン・トリンボロウが前作を監督しましたが、今作はJ・A・バヨナにバトンタッチされました。彼といえば、『永遠のこどもたち』や『怪物はささやく』などで知られ、幼少期の頃の気持ちに寄り添うような作風を得意としています。 また、今作は『ジュラシック・パーク』のようにアニマトロニクスをメインにした撮影を行っているのですが、彼は『怪物はささやく』でも木のモンスターをアニマトロニクスで再現していました。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の意図
次作でカムバックするコリン・トレボロウ監督は、「物語が前進するために、恐竜を我々の世界に連れてくる必要があった」との旨を語りました。 「炎の王国」では、1作目からパークの倫理面に言及してきたマルコム博士が再登場。より哲学的、倫理的な問いが多くなり、生命の尊厳への問題提起が読み取れます。「新たなる支配者」ではその延長として、人間と恐竜の共存の可否が描かれるのです。 新世界への橋渡しとして、恐竜をパークの外へ放つことがゴールだったと思われます。
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』感想・評価

「炎の王国」の感想
シリーズで1番最初に出てきたブラキオサウルスが島に取り残されてしまい、断末魔をあげながら死んでいったのがめちゃくちゃ悲しいです。ブルーはやっぱり癒やし枠でかわいくて、オーウェンを思い出して手に額を擦り付けようとするシーンは堪りません!これまでは恐竜が悪で人間が善だったけど、今回はそれで終わりじゃなくて考えさせられました。
「ジュラシック」シリーズは森×恐竜のイメージなので、中盤以降の展開はかなり斬新でした。恐竜があんまり出てこなくてちょっと残念。ただ自分の秘密を知ってしまったメイジーがカギとなって、今後描かれる恐竜と人間の新世界へ向けてシリーズの転換期になる作品だとも思いました。
「炎の王国」の評価
これまでのシリーズに比べ、ヒューマンドラマが重視された「炎の王国」。勧善懲悪で収まりきらない、生命の尊厳を巡る倫理的な問題も提起され、賛否両論を呼びました。 人間同士、人間と恐竜の関係性に重きを置いているのが特徴で、クレアが恐竜を命ある存在として守ろうとする姿は前作からの大きな変化です。また、監督がJ・A・バヨナになったことで作風も少し変化。彼が得意とするゴシックホラーの演出が、あらゆるシーンで発揮されています。 雷鳴と共にインドラプトルのシルエットが映る描写など、古典的ながら「ジュラシック」シリーズでは斬新なものもあり、新たな試みがを評価を受けています。
「炎の王国」のあらすじをチェックして最新作「復活の大地」に備えよう!

前作『ジュラシック・ワールド』で熱い絆を見せたオーウェンとラプトルのブルー。今作でオーウェンはヌブラル島でブルーと再会を果たします。人間と恐竜の共存はあり得るのかという隠れテーマも、再び注目されるところ。 本作で世界中に散らばった恐竜たちとの共存問題に1つの決着をつけた、続編「新たなる支配者」。そして2025年8月公開の『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、そのさらに5年後の世界です。 主人公役はスカーレット・ヨハンソンに変わりますが、時間軸はシリーズで共有されていきます。最新作をより深く理解出来るよう「ジュラシック・ワールド」シリーズを復習しておきましょう!