2018年8月31日更新

映画監督ウディ・アレン、休業状態に追い込まれる

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ウディ・アレン、#MeToo運動の影響により休業状態に

養女への性的虐待疑惑が再燃

ウディ・アレン
Dennis Van Tine/Future Image/WENN.com

1981年から、ほぼ毎年一本のペースで映画を監督し、ときには同じ年に映画とTVシリーズのエピソード数本を手がけることもあったほど多産なウディ・アレンですが、"MeToo"ムーブメントによって過去の虐待疑惑が再燃したことで、およそ35年ぶりの休暇に入ることになりました。問題の虐待疑惑とは、26年前に起きたとされるミア・ファローとの間の養女ディラン・ファローに対する性的暴行です。 ただ、今回のケースは映画界の重鎮から立場の弱い役者や制作スタッフへの性的暴行を告発する"MeToo"ムーブメントの発端となったハーベイ・ワインスタイン、そして仕事を完全に失ったケヴィン・スペイシーが起こしたとされる複数の性的暴行事件とは少し違っています。 というのも、アレンの虐待疑惑には、当時まだ幼かったディラン・ファローによる証言以外、起訴するためには情報が不足しているのが現状なのです。その実、1997年に警察から一度捜査を受けたものの不起訴となっています。 昨年、告発の渦中で公開された『女と男の観覧車』では、養女と性的関係を持つ男が登場し、「罪の告白」かと思わせる一方で、元妻ミア・ファローが「妄想に取り憑かれている」とアレンが「自己弁護」しているように勘ぐらせる結末を迎えました。それはいささか考えすぎかもしれませんが、ことの真偽のほどは定かではありません。

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新作映画もお蔵入り?業界内にも大きな動きが

あるハリウッドの映画プロデューサーがPage Sixに語ったところによると、「アレンは有害であるとみなされており、それに反論できるような空気ではない」とのこと。 お蔵入りがささやかれる今年公開予定の新作『A Rainy Day in New York (原題)』に出演したティモシー・シャラメ、レベッカ・ホール、グリフィン・ニューマンは、同映画出演のギャラを性的虐待の被害者を支援する基金や団体に寄付しています。 また、マイケル・ケインを筆頭に大御所の役者数名が、ウディ・アレンとは二度と仕事をしないとの意を表明しました。 しかし確実なのは、今後のキャリアがある若い世代の役者を中心に仕事仲間が離れていき、そして何より制作資金の出資元を失い、今までのように映画を作ることが難しくなってしまったということです。 『ブルージャスミン』『ミッドナイト・イン・パリ』『それでも恋するバルセロナ』『アニー・ホール』など数々の映画賞でも高く評価されてきた作品を生み出し、ファンも多いウディ・アレン。しかし今後は彼の作品が観られる機会は減ってゆくのかもしれません。