実写『海月姫』の女装男子・鯉淵蔵之介、瀬戸康史と菅田将暉どっちが支持されているのか徹底検証!
実写『海月姫』の人気キャラクター、蔵子こと女装男子・鯉淵蔵之介
東村アキコの代表作として知られる少女漫画『海月姫』。2010年にTVアニメ化、2014年に能年玲奈(現・のん)主演で映画化され、2018年には芳根京子主演でTVドラマ化されました。 筋金入りのクラゲオタクな主人公・倉下月海を筆頭に、個性が強すぎる登場人物たちが特徴の作品ですが、特に人気なのが女装男子の鯉淵蔵之介。大物政治家・鯉淵慶一郎と、彼の愛人だった舞台女優のリナを両親に持ち、異母兄の修は父の政治秘書を務めます。 蔵之介本人はファッション好きが高じて女装を始め、政治家にだけはなりたくない気持ちと、ファッション業界に進みたいという夢を抱いていました。
映画版の菅田将暉とドラマ版の瀬戸康史どっちが支持されているのか検証!
映画では菅田将暉、ドラマでは瀬戸康史が演じ、原作ファンの熱い視線が注がれました。 端正な顔立ちで、過去の恋人は数知れないプレイボーイ設定だけでも実写化を厳しくするのに、今回は自他ともに認める美しさの女装男子。作品を愛する故に、辛口になることも多いファンは実写『海月姫』の蔵之介をどう評価し、どちらの俳優が支持されたのでしょうか? 5つの比較項目を設け、映画版の菅田将暉とドラマ版の瀬戸康史「どちらが原作寄りか」、「ファンに支持されているのはどちらか」の2点を検証してみます!
『海月姫』ドラマと映画、実写キャストの比較はこちらから!
第1戦:ファンの評価が最もシビアなビジュアル対決!
実写化作品では、ビジュアルの完成度が最も重要視されると言っても過言ではありません。 実写『海月姫』において、主人公をも超える注目を集めたのが鯉淵蔵之介です。原作では"お姫様のよう"と評され、女装した蔵子は誰もが見惚れる美人。実際に、彼と初対面の月海は完全に女だと勘違いして、男子禁制のはずの天水館に招いてしまいました。 女性から見ても、女にしか見えない女装男子を再現するのは高いハードルを課せられますが、菅田も瀬戸も批判の声はほとんど上がりませんでした。
一部リクエストを頂いたので、先日解禁した女装男子・蔵之介の衣装詳細を公開!◆ヘッドピース⇒ルシャルム・ドゥ・フィーフィー・エ・ファーファー◆タイツ⇒WALL ラフォーレ原宿◆靴⇒DRESSCAMP(続く) #海月姫 pic.twitter.com/oMpRak8Rol
— 映画『海月姫』 (@kuragehimemovie) August 27, 2014
身長はどちらも175cm。男性として低すぎず、背の高い女性としても通用する絶妙な高さで、蔵之介の特徴の美脚を惜しみなく披露!ファンは続々と「どっちも細すぎる!」などの敗北宣言を寄せ、支持度はほぼ同じですが、より原作に近いのはどちらでしょう? 菅田の方はやや目つきが鋭く、釣り目(猫目)気味な原作のビジュアルに近くなっています。ウィッグで髪型がころころ変わる蔵子は置いておくとして、男性ver.の地毛が金髪なのは同じですが、短めのボブではなく短髪になっている点が違いますね。 ドラマ版の瀬戸は、童顔なこともあり目がくりっとしてやや幼い印象に。男性ver.は短めの茶髪で、普段の瀬戸とあまり変化はありません。 ということで、初戦は原作寄り度は菅田で、支持度は両者引き分けとします!
第2戦:性格対決!菅田は明るく、瀬戸は恋に積極的に?
気が強く自由奔放な一方で、周囲に流されない固い信念を持つ蔵之介。女装するのは他人にどう思われるかは関係なく、男である自分を政治家にしようとする父親への反発と、幼くして引き離された実の母親に向ける想いの表れでもありました。 そんな彼は、オシャレ人間を嫌う尼~ずを高級料理で懐柔し、時にご褒美で釣り時には怒鳴り、凄まじいパワーで彼女たちを変える魔法使いのような存在でした。
月海という原石を磨く内に、実兄(ドラマ版では弟)の修と恋に落ちた彼女に特別な感情を抱き、蔵之介はそれを素直に認めようとせず苦悩するのですが……。 映画化の時点では原作が完結しておらず、恋愛にさほど重点が置かれなかったため、天水館の取り壊し危機を巡るドタバタ劇が中心に。菅田が大阪出身ということもあって、尼~ずらとのコミカルやりとりや、明るい性格が全面に出ていたという声がありました。 一方ドラマでは、鯉淵兄弟の設定が逆転して蔵之介が兄に。その分積極性が増したのか、艶やかなクラゲドレスを纏い、月海に「俺を見ろ」と言い放った姿に心奪われる女性が続出!さらに、その後の不意打ちのキスでトドメを刺されたようですね。 実はこれらのシーンは、原作にないドラマ版オリジナルのもの。より原作に近いのは菅田で、ギャップにやられてしまったファンが多いことから、支持度は瀬戸とします!
第3戦:雰囲気対決!明暗を分けたのは身体のライン!?
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— 映画『海月姫』 (@kuragehimemovie) January 6, 2015
原作の蔵之介の絵を見た時、美脚や身体のラインからとても華奢な印象を受けます。内面からにじみ出るものなのか、凛としていて芯の強い人物のイメージも。 雰囲気の比較は難しく、原作寄りという点では、両方の名前が挙がっていました。
蔵子はどちらも「とにかく可愛い」と称賛される一方で、菅田には「キレイ」や「北川景子みたい」と、"カッコいい"女性像を抱いた人が多い様子。 華奢という点に注目すると、菅田は大人っぽく身体のラインが出る衣装が多く、細いくびれや女性的な華奢さが強調されていました。瀬戸の方はラインが見えにくい、フェミニンな衣装が目立つようですが、細身でも筋肉質な体格を隠すためかもしれません。 瀬戸がより童顔で中性的なので、女装姿の"女性に見える"度は瀬戸が上。菅田の女装はバランスが絶妙で、雰囲気で女性らしく見えると分析する意見もありました。 非常に悩ましい第3戦の対決は、原作寄り度は引き分けとし、支持度は菅田とします。
第4戦:役作り対決!女装初挑戦だった2人の努力に脱帽
菅田も瀬戸も企画などで経験があっても、劇中の約8割で女装するのは初挑戦。菅田が役作りの最初の目標にしたのは、"男性が女性の服を着る違和感を無くす"でした。 2か月間の炭水化物抜きダイエットで10kg以上も減量し、体重は50kgに!脱毛、エステ、骨格矯正や着圧ソックスを駆使し、ハイヒールで歩く練習もしました。体型や肌の状態をキープするため、食事や睡眠のコントロールまでしたと言うから、感嘆するしかありませんね。 演じる上では、人に影響を与えるカリスマ性、言葉遣い、パワー、熱量。誰より男らしい蔵之介の男らしさ、女装という鎧を纏う生き様が、カッコよく見えるよう意識したそうです。 女性的な美と、男性的なカッコよさは、蔵之介=菅田将暉のイメージを植え付けました。
『海月姫』撮影中!!! pic.twitter.com/uu0BT3msI9
— 瀬戸康史 (@koji_seto0518) December 19, 2017
後から演じた瀬戸は、一部ファンの「菅田将暉以外考えられない」という声もあり、凄まじいプレッシャーを感じていたのは想像にかたくありません。 瀬戸もまずは減量から行ったそうで、普段の1食分を1日分に分けて食べる量を減らし、体重を1ヶ月で6kg減らしたのだとか!ネイルケアや、毎晩お風呂上りにボディクリームを塗るなど、細かなケアをする中で女子力が上がるのを感じたと語っていました。 また、女性らしい仕草に関しては、ネットや雑誌の画像で研究したそうです。蔵子の立ち姿は、米倉涼子や天海祐希といった姉御肌の女優をイメージしたとのこと。そこに、海外のモデルの可愛らしさとクールさを兼ね備えた雰囲気を混ぜたと明かしています。
#海月姫
— かぜまちづき (@10Munchhausen01) January 15, 2018
菅田将暉パーフェクトだと思ってたけど、なにこの可愛さ…瀬戸くん…完全に負けたよ…
撮影当時20歳くらいだった菅田に比べ、29歳で演じた瀬戸は、ファンが納得する完成度に持っていくまで並々ならぬ努力があったことでしょう。とは言え、菅田の骨盤矯正が第3戦で触れた"華奢さ"の明暗を分けた、とも言えるのではないでしょうか? よって、原作寄り度は菅田とし、ファンの支持度はどちらに対しても「女として負けた!」と脱帽する声が殺到したので引き分けとします。
第5戦:演技対決!ドラマ、映画それぞれに良さがあり!
\ジャジャジャーン!/さらに、蔵之介三連発!男姿からの~女装姿!着物姿の月海ちゃんも可愛すぎです…/// #海月姫 pic.twitter.com/BqtIblPLF2
— 映画『海月姫』 (@kuragehimemovie) October 22, 2014
蔵之介は心が女性なのではなく、女装はあくまで趣味や表現方法の一つなので、話し方や声のトーンは素のままなのがポイント。アンバランスで不自然に感じてしまいがちで、ビジュアルと演技で説得力を持たせなくてはいけない、難しい役どころと言えますね。 菅田はブレイク前でしたが、演技力にはもともと定評があり、原作の月海と蔵之介の不思議な距離感や"ほのか過ぎる"恋模様を見事に表現しました。 演技で菅田が特に大事にしたのは、月海に対する言葉と視線。修とデートする月海にヘアメイクを施すシーンは、彼女に向ける優しい視線や「本当に行くの?」という切なげな呟き。仕草やセリフ全てに蔵之介の想いが表れていて、涙が出そうだったと言うファンもいました。
瀬戸くんのキスシーンはもうだめだ
— ♡くるみ♡ (@happy_24335) February 16, 2018
破壊力。
綺麗で可愛いくらのすけがあんな真剣な顔で見つめて話してるのを遮って強引にキスするのはやばすぎ。
心臓持ちません#海月姫 #瀬戸康史 #海月姫 キス
対して瀬戸は、『関数ドミノ』などの舞台も経験する中で役柄の幅を広げていき、年々演技力への評価と知名度も上昇しました。 実写『海月姫』でも、ふとした瞬間の男っぽい表情や、先に触れたキスシーンのように可愛らしさの中に男を見せるギャップで女性の心を奪いました。ただ1点だけ、声が平均男性より低いせいで、女性と間違える設定に少し無理があるのでは?という指摘も。 確かに声は菅田より低く、アニメ版は女性声優の斎賀みつきが演じたため、蔵之介の声は高いイメージを持っていた人が少なくないかもしれません。 ドラマ版は設定に改変がありつつも、原作のラストまでを網羅していますが、蔵之介が早い段階から恋愛感情を前面に出している印象でした。無理に高く演じても違和感が出るし、逆に見た目とのギャップが際立っていて、独自の良さを生んでいるのではないでしょうか。 映画とドラマの長さや演出の違いなども考慮し、原作寄り度は菅田、支持度は瀬戸とします。
『海月姫』蔵子バトル!菅田将暉と瀬戸康史、あなたはどっちの女装男子がお好き?
ここまで、菅田将暉と瀬戸康史、どちらの女装男子・鯉淵蔵之介が原作寄りか、ファンに支持されているかを検証してきました。いかがだったでしょうか? ファンの声を調べてみると、原作寄りという点では「菅田将暉」ですが、明確に「こっちの方が人気だった!」ということはありません。また、30歳を迎えた瀬戸が2018年10月17日に8年ぶりのアーティストブックを発売すると発表があり、蔵子の撮り下ろしポートレートも掲載されるということで大きな反響を呼んでいます。 ドラマ放送終了後も、瀬戸が演じた蔵子がいかに愛されているかがわかりますね。 お互いに顔の系統が違いますし、映画とドラマそれぞれの良さがあるので、どっちがより好みの女装男子か検証しながら観比べてみるのも面白いかもしれません!