ドラマ『テセウスの船』全話あらすじ・ネタバレ!最終回で明かされる犯人とは?
ドラマ『テセウスの船』のあらすじ
1989年(平成元年)、ある雪深い村で謎の連続毒殺事件が発生。逮捕されたのは村の警察官、佐野文吾でした。その息子・田村心(たむら しん)は、父の冤罪を信じて独自に調査をはじめます。調査を進めていたある日、心は事件が起こる直前の31年前にタイムスリップしてしまうのです。 そこで目にしたのは、事件前のしあわせな家族の姿。心は、事件によって失われた家族の笑顔を取り戻すため、「過去を変える」というタブーに挑むことを決意します。
「テセウスの船」とは?
「テセウスの船」とは、ギリシャ神話に登場するパラドックス(逆説)のこと。 「英雄テセウスの船を後世に残すため、朽ちた部分を新品に交換していった結果、それははたして、もとの船と同じものであるといえるのか」という問題です。 本作で心は「過去を変えても、未来の家族は同じといえるのか」という難題に悩みながら、父の事件を食い止めるために奔走することになります。
第1話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
心(竹内涼真)は殺人犯の息子として育ってきた男性。今は妻の由紀(上野樹里)と生まれてくる赤ちゃんを待ちわびていました。由紀は心の父親・文吾(鈴木亮平)が起こした事件を調べていたのですが、その話をしている最中にお腹が痛くなり病院に運ばれます。 妊娠中毒症で赤ちゃんは無事に生まれたものの、由紀は「真実から逃げないで」と言い残し亡くなってしまいます。心は母親の和子(榮倉奈々)に文吾に会いに行くことを告げ、事件のあった音臼村に向かいます。するとそこでタイムスリップ。事件の起こる少し前、1989年1月7日になっていたのです。 そこで女の子が雪の中で倒れているのを見つけ、心は病院に運びます。元号が平成に変わることが発表されていて、その女の子が姉の鈴(白鳥玉季)であることが分かります。そこに文吾が現れ心は激しく動揺します。 近づく文吾から逃げるように外に出ると、今度は千夏(湯本柚子)という女の子を見かけます。由紀が残したノートを見ると、千夏が除草剤を誤飲し亡くなる事件があったことが書かれていました。心は慌てて倉庫から除草剤を持ち出し捨てます。ですがその直後、文吾が千夏を連れて行くのを見かけたのです。 和子に鈴を助けてくれたお礼を言われる心。その直後文吾の叫び声が聞こえ、倉庫で千夏が倒れているのを見つけます。千夏は何かの中毒症で亡くなってしまったのです。 その後、文吾の元で軽い取り調べを受けていた際に、和子が半ば強引にしばらく家に泊まるようにと言ってくれたのです。千夏の葬儀中、心は文吾の机の引き出しから除草剤の容器を見つけ、やはり文吾が千夏を殺したのかと愕然とします。
ネタバレ
一方の文吾も心の荷物を探り、心が平成32年の免許証を持っていることに驚きます。その後、心は雪崩で木村(不破万作)が亡くなってしまう事件を防ごうと木村を必死に止め、彼の命は助かります。周りは心を予言者だと感心していました。 しかし、警察に心はマークされ取り調べを受けます。証拠がなく解放されると今後は千夏の姉、明音(あんな)が行方不明に。本来ならば6日後に起こっていた事件でしたが、心は必死に探します。突然鳴り響いた銃声の方に向かうと、文吾と一緒にいる明音を発見。 銃は熊に向けたもので、文吾は迷子になった明音を救出していたのです。しかし、文吾は足を痛めていました。それでも「先に明音を連れて行け」と言った文吾を見捨てることは出来ず、心は助けに戻ることに。「あなたには生きていてほしい」と文吾を崖の下から救い上げたのです。 一緒に温泉に入りながら、心は文吾に2020年から来たことを話します。心が捨てた除草剤の容器は実は文吾が回収していました。「未来がどうなっていようと、家族と一緒にいられればそれでいい」という文吾の言葉と、彼が吹く口笛を聞き、心は自分の父親は殺人犯ではないと確信し、信じるようになったのです。
第2話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
平成元年にタイムスリップした心(竹内涼真)は、音臼小の臨時職員の面接を受け採用されることに。次に起こる事件は村の老人、田中(仲本工事)が火事によって亡くなるというものでした。早速文吾(鈴木亮平)と心は田中の家に向かいます。 田中は目が見えず、思い付いた詩を出入りする人にノートに書き留めてもらっていました。するとそのノートからうさぎや女の子が泣く奇妙な絵を見つけます。 次の日学校で飼われていたうさぎが毒性のものを飲まされ、亡くなっていました。心は学校に出入りする翼(竜星涼)を疑いますが、逆に翼は以前除草剤を盗んだ心を疑っていました。刑事の金丸(ユースケ・サンタマリア)も、心が来てから音臼村に事件が起こると疑いの目を向けます。
ネタバレ
文吾と心が田中の家に張り込んでいる中、鈴(白鳥玉季)と千夏の姉の明音(あんな)がいなくなったと連絡が入り探します。すると翼が怪しげな動きをしているところを目撃。 文吾は心がいつも持っているノートに未来のことが書かれているなら見せて欲しいと頼みますが、心は文吾に殺人事件のことは知られたくないと断り関係が悪化してしまいます。 鈴は無事に見つかるも明音は見つからず、金丸は心を疑います。文吾は鈴の支えになってくれる心を信じることにしました。そして絵に書いてあった風速計から小屋のなかで明音を発見。 まだ息があり助かったものの金丸が中に入り、振り払った心を現行犯逮捕してしまいます。その時、翼の遺体が見つかったと連絡が入り、一気に真犯人の正体が分からなくなってしまったのでした。
第3話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
翼(竜星涼)の遺体が見つかり逮捕されそうになった心(竹内涼真)は、ノートを見られまいと崖の下にノートと免許証を投げ捨てます。 その後金丸(ユースケ・サンタマリア)に逮捕されますが、すぐに釈放。文吾(鈴木亮平)の家に戻ると、嫌がらせの電話を受けながらも、家族は明るく振舞ってくれたのでした。 翼の死因は青酸カリ。翼の婚約者の紀子(芦名星)の働くメッキ工場から青酸カリが盗まれていることから、紀子が疑われます。翌朝、駐在所のポストに心の免許証が入っていましたが、ノートは探しても見つかりません。その時心は「S」と書かれた鈴(白鳥玉季)のキーホルダーを見つけます。 学校ではSと書かれた女の子の絵が見つかり、心はノートでは翼ではなく紀子が死ぬことになっていたことから、過去が変わっていることを考え始めます。次に鈴が狙われていると考え、文吾に本当のことを話すか悩む心。 その時、学校で「21」と書かれたオレンジジュースが見つかります。毒は入っていなかったものの、犯人がノートを見て心に訴えかけていると思い、心は文吾に秘密を打ち明けることを決意しました。
ネタバレ
心は文吾が未来で死刑囚であること、自分が文吾の息子であることなど、全てを告白します。動揺し、心に出ていけと辛く当たる文吾。金丸を呼びだした心は、自分が未来から来たことを明かし、共に捜査をすることに。 翌朝心が目覚めると、今度は翼の隣で女の子が泣いている絵が描かれていました。神社に向かった心は、青酸カリの瓶を発見。すると何者かに階段の上から突き落とされてしまったのです。 文吾は金丸から心が文吾の家族を本当に心配していることを聞き、心を信じようと探し始めます。そして倒れている心を発見し、意識を取り戻した心に「一緒に戦って欲しい」と頼むのでした。 一方金丸は「ここでいいのか」と崖の上に立つと、何者かに突き落とされます。 心が歩いていると、急に霧に囲まれ、なぜか現代に戻ってしまいました。慌ててスマホを見ると、文吾は死刑囚のまま。それどころか母の和子(榮倉奈々)と兄の慎吾(番家天嵩)が一家心中で亡くなっており、未来が変わってしまっていました。
第4話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
現代に戻った心(竹内涼真)が急いで家に戻ると、由紀(上野樹里)の姿はなく、以前と部屋の様子が違っていました。彼女の実家に行くと「誰ですか?」と由紀に話しかけられ、「音臼小事件の犯人の家族ですよね?」と気づき心を取材しようとします。心と由紀は結婚すらしていませんでした。 翌日文吾(鈴木亮平)の面会に行くと、心のことを覚えていました。金丸(ユースケ・サンタマリア)が亡くなったこと、なんとかお楽しみ会を防ごうとしたが無理だったこと、青酸カリはジュースではなく汁物に含まれていたことを聞き、心は未来が変わっていたことを知ります。 鈴(貫地谷しほり)も文吾の面会に来ていたようで、心は彼女を訪ねました。整形し名前も変えていました鈴は、音臼小で同級生だったみきお(安藤政信)と結婚し、身寄りのないみきおを引き取ったさつき(麻生祐未)とも家族になっていました。 みきおは事件の後遺症で歩けなくなってなり、鈴が名前を変えた鈴だとは知りません。鈴はやっと平穏な生活を取り戻しており、心は追い出されてしまいます。 文吾の冤罪をなんとか晴らそうと、音臼小被害者の会があると知った心は由紀に連絡を取ります。由紀に文吾の冤罪を晴らしたいと熱弁し、今年が最後になるらしいと会の日時を教えてもらいます。 心はその場でみんなに事件の情報を少しでも聞き出したいと鈴を説得。しかしさつきがその様子を監視カメラで盗み見ていました。鈴はみきおとさつきに身元がバレるのを覚悟し、心が会合に行くことを許します。
ネタバレ
被害者の会に行くと由紀もやってきます。いざ会場に入ろうとした瞬間、スピーチを始めたさつき。みきおとさつきは参加しないと言っていたにも関わらず、鈴の動きを見てさつきのみ参加していたのでした。 心は鈴に諦めると伝えるも、彼女は「行って心!」と背中を押します。心が迷っていると、由紀が壇上に上がり、文吾が冤罪ではないかと語り始めました。 なにか情報がある人は連絡して欲しいと言う由紀は、被害者家族に水をかけられてしまいます。彼女の行動に、涙を流して感謝する心。その後文吾の弁護士に証言したいと手紙が届く中、鈴にはさつきから話があるとのメールが届くのでした。
第5話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
松尾(芦名星)という女性から連絡を受けた心(竹内涼真)は、文吾(鈴木亮平)の無実を証言すると言われ喜びます。心は報告のために出向き、由紀(上野樹里)を文吾に会わせます。 正式に取材をさせて欲しいと由紀に頼まれ、戸惑いつつも心は了承しました。 さつき(麻生祐未)は鈴(貫地谷しほり)の家で音臼小学校の生徒の集合写真を眺め、鈴が文吾の娘だと話し始めます。さつきは鈴を盗撮しており、その行動から音臼小の鈴だと突き止めていました。そしてさつきは、みきお(安藤政信)に話されたくなければ自分に協力しろと脅すのでした。 一方で心は、松尾から証言できなくなったと突然伝えられました。ショックを受けながらも、雨の中松尾の家の前で、心は傘も差さずに彼を待っていました。 話を聞いた由紀も松尾の家に向かい、31年も1人ぼっちで過ごしていた文吾をこれ以上1人にはできないと決意を語ります。一緒に戦うと誓うその様子を、松尾は家からこっそり見ていました。 松尾は文吾の面会に訪れ、旧姓が佐々木であることやさつきのメッキ工場で働いてたことを話します。久しぶりの再会に驚きながらも、娘から証言を反対されたことを話し、文吾は松尾を許しました。 一方でさつきは松尾の旧姓が佐々木だという情報を掴み、鈴に対して松尾に証言させないよう指示します。ちょうど心からメールで「松尾が証言してくれることになった」と届いていたため、さつきは急いで松尾の家に向かいました。
ネタバレ
ついに松尾から真相を聞き出す心。松尾は当時の婚約者の翼(竜星涼)に頼まれて青酸カリを盗んでいましたが、その翼も誰かから指示されていたのです。明音(あんな)を殺せなかった、言われた通りにできなかったと、翼は自殺に走っていました。 自身も死のうとしていましたが、そこで金丸(ユースケ・サンタマリア)を見かけた松尾。そして未来のことが書かれたノートの話をしている際に、金丸が何者かに突き落とされたのです。 その犯人の正体を心が問いただした時、居合わせた鈴が倒れます。鈴はさつきに渡された薬を、自ら飲んでいました。 命に別条はなかったものの、心が松尾の元に戻った際には、すでに松尾は亡くなり、救急車で運ばれていました。なぜかさつきも運ばれており、心には事態が把握できません。犯人の名前も聞けず仕舞いで、心が折れる様子を見ても、由紀は「自分は諦めない」と言うのでした。
第6話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
松尾(芦名星)とさつき(麻生祐未)が病院に運ばれた後、心(竹内涼真)に鈴(貫地谷しほり)が意識を取り戻したと連絡が入ります。鈴は自分が松尾を殺したと疑われていてさつきに指示されたこと、さつきに鈴だとバレてしまったことを心に打ち明けます。 さつきを犯人だと疑っている心は彼女の病室を訪ねますが、既に亡くなっていました。病室にはオレンジジュースが置いてあり、思わず逃げ出す心。家に戻ると21人の子どもが亡くなっている絵が届き、心は由紀(上野樹里)に相談します。 心と由紀はみきお(安藤政信)に呼び出され、さつきの家に向かいます。さつきのことを謝るみきおは、心の家に届いた不気味な絵と青酸カリの空容器を見つけました。さつきが犯人で共犯者がいたと推理する3人。するとみきおは、さつきの病室から走り去る小太りでメガネの男が防犯カメラに映っていたらしいと打ち明けます。 文吾の弁護士から呼び出された心は彼の元へ。文吾は金丸(ユースケ・サンタマリア)が明音(あんな)の首についたアザを気にしていたと言います。
ネタバレ
心は小太りでメガネの男を探すため聞き込みをしていると、音臼村にいた田中(仲本工事)の息子の正志(せいや)だと判明。家を訪ねますが、正志も既に亡くなっていました。心は警察に連行されてしまいましたが、由紀のおかげで釈放されます。 家に「3月8日THE END」と書かれた絵が届き、心は3月8日、つまり明日が犯人からの挑戦の日だと理解しました。そこで由紀にタイムスリップや以前に自分と由紀は結婚していたことなど、全てを打ち明けた心は翌日1人で慰霊碑に向かいます。 慰霊碑にはみきおが現れ、自分も犯人を許せないと言います。しかしみきおは突然立ち上がり、心をナイフで刺したのです。心は明音の首についた手の痕が子供のものだったことに気づきました。心はボイスレコーダーを見せなんとかみきおから逃れるも、またタイムスリップしてしまいます。 目覚めるとそこは1989年3月10日、音臼小事件の2日前。心のベッドにはオレンジジュースが置いてありました。 その頃、心の持っていたボイスレコーダーの音声を聞いていたのは、子どもの頃のみきお(柴崎楓雅)でした。
第7話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
再び1989年に戻った心(竹内涼真)の元に文吾(鈴木亮平)がやってきます。みきお(柴崎楓雅)が助けてくれたと言う文吾に、心は犯人がみきおであることを伝えます。さつき(麻生祐未)が手を貸していたことも伝え、2人でみきおの捜索へ。 みきおは祖母が亡くなり施設に入ったと聞かされるも、さつきは施設を逃げ出して行方が分からないと言います。そして子供たちから、みきおが犯行当日のお楽しみ会には行くと電話していたことを聞き、向かったみきおの家では、ワープロに「心先生、僕を捕まえられるかな?」と文字が打たれていました。 さつきの家にみきおがいるのではと考えますが見つかりません。さつきは身よりのないみきおの母親になろうと思っていることを文吾に明かしました。 家では和子(榮倉奈々)のお腹の子を「心」という名前にすることが決まり、鈴(白鳥玉季)からそれを聞いたみきおは大笑いをしていたと言います。 その頃田中(仲本工事)の家にいたみきおから、駐在所に田中の様子がおかしいとの連絡が。向かった先ではすでに田中が亡くなっていました。
ネタバレ
和子のお腹の子が心だと気づいたみきおが、彼女の命を狙いに行くのではと思い至った心。実際にみきおは和子を訪ねていましたが、鈴が帰宅したために帰って行ったのでした。 危険だと判断した文吾は、和子と子供たちを村から出そうと考えます。反発する子供たちに、文吾は頭を下げました。心は子供たちにお楽しみ会を提案し、みんなで30年後に向けたタイムカプセルを埋めたのです。 和子と子供たちが無事に村を出発したことで、心と文吾は学校に向かいます。2人が彼を探していると、校内アナウンスからみきおの声が。放送室では、みきおが2人を待ち受けているのでした。
第8話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
放送室にいたみきお(柴崎楓雅)の持ち物を検査する心(竹内涼真)と文吾(鈴木亮平)。結果は何も見つからず、みきおはいきなり泣き出して先生や生徒の同情を誘います。校長(笹野高史)も子供たちがお楽しみ会を心待ちにしているからと心と文吾に釘を刺しました。 心と文吾は郷土料理のはっと汁の準備を手伝っていたみきおを慌てて探し出します。魔法の粉があると言って粉を入れており、毒が入っているから飲むなと止めるもみきおは飲んでしまいました。 みきおは倒れ込むも、「なーんてね」と言って立ち上がったことで、先生や生徒たちはまた心と文吾を怪しむのでした。 お楽しみ会ではいよいよはっと汁を食べる時間になり、文吾は用意されていたものを捨てました。しかし子供用に別で用意されており、焦る文吾と心は毒が入っていると止めても聞き入れてもらえず、心ははっと汁を飲みました。文吾が慌てて止めるも、毒は入っていませんでした。 何事もなくお楽しみ会が終わると、文吾の無線に和子(榮倉奈々)の車が乗り捨てられていたという連絡が入ります。和子と子供の姿はなく、車の後部座席にはみきおの絵が置いてありました。車のタイヤ跡があったことから、心と文吾はみきおに共犯者がいることを確信。 そしてその絵からは狙いが文吾だということがわかった一方、さつき(麻生祐未)の家にいたはずのみきおは姿を消していました。
ネタバレ
探し回る文吾の元に、和子たちが見つかったとの連絡が。見つけたのはみきおで、和子たちは音臼小の体育館に監禁されていました。 心と文吾は昨日お楽しみ会に共犯者がいたのではないかと睨みます。そして心は和子に村を出るよう頭を下げますが、和子は警察官と結婚したのだから村からは離れないと答えました。 みきおは「もう疲れたから捕まえてほしい」と文吾に連絡。教えられた場所に向かう中、心は「俺が決着をつける」と書かれたメモを見つけました。メモには場所を書いたペンの痕がうっすらと残っており、心は慌ててそのキャンプ場へ。 その頃、拳銃を手にみきおに会った文吾。犯行の理由を「鈴ちゃんのため」と聞いたところで、文吾はスタンガンで気絶させられ、さらに共犯者はみきおまでも襲いました。心が到着すると、パトカーで気を失っているみきおがいたのでした。
第9話のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
パトカーの中から青酸カリ中毒で気を失ったみきお(柴崎楓雅)が見つかり、駆け付けた県警の馬淵(小藪一豊)は文吾(鈴木亮平)を疑います。心(竹内涼真)も必死に山を探しましたが、結局文吾は見つかりませんでした。 その後文吾がみきおの殺人容疑がかかっているとし、馬淵は家宅捜索を行います。翌朝にはたくさんのマスコミが押し寄せており、和子(榮倉奈々)に詰め寄るのでした。 その頃文吾は小屋に目隠しされた状態で監禁されており、テレビの音から和子がマスコミに責められていることを知ります。 和子はマスコミに謝った後で、文吾は人を殺すような人間ではない、信じていると啖呵を切るのでした。文吾は和子の態度にほっとしたのもつかの間、再びスタンガンで眠らされてしまいます。 みきおに話を聞こうとした心が病院を訪れるも、さつき(麻生祐未)がいるため近寄れることができませんでした。駐在所に戻ると、由紀(上野樹里)が書いた事件ノートが机の上に。 そこになぜか1977年の音臼村祭のチラシが入っていたため、実行委員だった校長の石坂(笹野高史)に会いに行きます。
ネタバレ
石坂は心を怪しむ一方で、この祭りで食中毒となった徳本(今野浩喜)の母親が亡くなっていることを教えました。徳本の家を訪ねたところで山から降りてくる文吾を発見し、2人は抱き合います。 帰っきた文吾を家族が出迎え、徳本と井沢(六平直政)がイノシシ鍋を振舞いました。心は事件に徳本が関わっているのではと話しますが、文吾は否定。その後文吾が県警に行くと馬淵が待ち構えており、1日留置所で過ごすことになってしまいます。 翌朝山の中で使い捨てのライターや明音(あんな)の隠し撮り写真、駐在日誌と書かれている割れたフロッピーが見つかりました。馬淵はすぐ文吾のワープロを調べると、そこには犯行をほのめかす内容が。 さらに青酸カリを裏庭に埋めたと書かれており、実際に証拠が発見されます。そこに和子と文吾が帰ってきますが、文吾はそのまま連続殺人の容疑で逮捕されてしまいました。
第10話(最終回)のあらすじ・ネタバレ
あらすじ
文吾(鈴木亮平)は逮捕され、全ての事件について疑いをかけられてしまいます。心(竹内涼真)は文吾の無実を訴え続けますが聞き入れてはもらえません。そして意識が戻ったというみきお(柴崎楓雅)の元に向かいますが、さつき(麻生祐未)によると彼は記憶を失っているというのです。 その頃文吾の元に1冊の本が差し入れられました。和子(榮倉奈々)と心が翌日面会に訪れると、突然文吾は罪を認め、家族の縁を切ると言い出したのです。 和子は文吾が本当に犯人なのではないかと疑い始めましたが、無実を信じ「逃げたくない」と言う鈴(白鳥玉季)と慎吾(番家天蒿)。タイムカプセルには家族に向けた言葉が書かれており、みんなで文吾を信じることにするのでした。 再びみきおに会いに行く心。するとみきおがいなくなったとさつきが騒いでおり、ベッドの下には「THE END」と書かれた紙が。心が学校へ向かうと、待ち構えていたみきおは全てを自白します。 みきおは記憶を失っておらず、自分が鈴のヒーローになるためには文吾が邪魔で、全ての罪を被せようとしたのでした。供述をボイスレコーダーに録音していたみきおは、叫び声を上げながら液体を口に入れました。 その後みきおは救急車で搬送され、ボイスレコーダーは警察へ。文吾は差し入れられた本に「罪を認めなければ家族皆殺し」と書かれていたために罪を被ろうとしていましたが、無事に釈放されました。 文吾は12年前の音臼村祭で毒キノコを入れたのが正志(せいや)の母親だったことを思い出します。その祭りでは石坂(笹野高史)の息子が怪我を負っており、現在は行方が分からなくなっていました。
ネタバレ
石坂も姿を消していたため、探し回る心と文吾。すると駐在所には文吾に翌朝音臼神社へ来るよう指示する手紙があり、見つけた心は1人で行くことを決意。翌朝音臼岳で30代の男性が倒れていると通報が入り、文吾は急いで現場へ向かいました。 入れ替わりに駐在所を訪ねた石坂は、文吾と心を見て息子を思い出し会いに行っていたと和子に話すのでした。 その頃、音臼岳で文吾は何者かに刺されてしまいます。刺したのは文吾に恨みを持っていた正志でした。12年前に犯人とされた母親は亡くなり、妹もその後自殺。正志は文吾のせいで家族が壊れたと思っていたのです。 心を殺したと言う正志は文吾にナイフを向けるも、殺すことはできません。そこに和子から文吾の居場所を聞き出した心が駆け付け、正志を止めようとします。しかしもみ合いになった末、心は刺されてしまいそのまま息を引き取りました。 30年後、心は由紀(上野樹里)の妊娠を家族に報告していました。女の子と聞いた文吾は「未来」という名前を提案し、心は全く同じ名前を考えていたと驚きます。文吾はポケットから心の結婚指輪を取り出し、握りしめました。 心はもう一度生を受け、事件のことを何も知らずに、再び現在を生きていたのでした。
【結末ネタバレ】真犯人は一体誰なのか?
一転二転する展開に、ほとんどの登場人物が1度は「犯人だ!」と疑われた『テセウスの船』ですが、真犯人は一体誰なのでしょうか。 ドラマ『テセウスの船』の真犯人は、村人の1人であった田中正志だったのです。この結末に、ネット上では驚きの声が上がりました。 彼は一体なぜ文吾を陥れ「音臼小無差別殺人事件」を起こしたのでしょうか。その理由は、彼の母親の逮捕にあります。彼の母親は、1977年の音臼村祭できのこ汁に毒キノコを混在させ殺害したという罪で文吾に逮捕されていました。 その後、母親は夫に捨てられ亡くなり、彼の妹は「殺人犯の子」と呼ばれいじめられ自殺しました。家族を壊した文吾を正志は恨み、同じ目に遭わせようと「音臼小無差別殺人事件」の濡れ衣を着せたのでした。
【キャスト】主演
田村心(佐野心)役/竹内涼真
田村心は、本作の主人公です。平成元年に警察官であった父が起こした殺人事件が原因で加害者家族として後ろ指を指されて生きてきました。 教師を目指していましたが、父の事件によりその夢は絶たれ物流会社で働くことに。加害者家族であることがばれない様に常にマスクを着け、隠れるように過ごしています。 田村心を演じるのは、「下町ロケット」シリーズや『過保護のカホコ』(2017年)、映画『センセイ君主』(2018年)など、数多くの作品で活躍する竹内涼真。 これまでも『陸王』(2017年)や『ブラックペアン』(2018年)などの日曜劇場作品に出演してきた竹内ですが、本作でいよいよ初主演となりました。
【キャスト】佐野家
佐野文吾役/鈴木亮平
佐野文吾は心の父で、現在は殺人罪で死刑判決を受けて服役中です。事件前は明るく豪快な駐在警察官として村人にも、家族にも慕われていました。 演じるのは、NHK大河ドラマ『西郷どん』(2018年)以来のドラマ出演となる鈴木亮平。2019年は映画『ひとよ』に出演し、2020年公開の『燃えよ剣』では新選組局長・近藤勇役に選ばれました。
佐野和子役/榮倉奈々
佐野和子は心の母で、文吾の妻。快活で世話好きな女性でしたが、心を妊娠中に夫が連続毒殺事件を起こし、加害者家族として日陰の人生を送ることに。 演じる榮倉菜々は平成元年の34歳と現代の65歳、2つの時代の和子を一人で演じます。『僕らは奇跡でできている』(2018年)以来のドラマ出演となり、2020年には映画『糸』が公開予定です。
佐野慎吾役/番家天嵩
佐野慎吾は心の6歳上の兄。幼少期は天真爛漫な男の子でしたが、心と同様に世間からのバッシングを受け加害者家族としてつらい人生を送りました。心とは、しばらく会っていませんでした。 慎吾の幼い頃を演じるのは、子役の番家天嵩(ばんか・てんた)です。出演作はまだ少ないようですが、映画『二宮金次郎』(2019年)では金次郎の弟・富次郎を演じました。
田村鈴役/貫地谷しほり
田村鈴は心の12歳年上の姉。現代パートでは、車椅子の男と何かしらの関係を持っています。頬には大きな傷があり、多くの謎を秘めているようです。 演じるのは、2019年度前期放送の朝ドラ100作目『なつぞら』に歴代ヒロインの一人として出演し、話題を呼んだ貫地谷しほり。同年は主演映画『夕陽のあと』など多数の作品に出演し、ドラマ『集団左遷‼』ではナレーションを務めました。
田村鈴(幼少期)役/白鳥玉季
心の姉である田村鈴の幼少期を演じたのは、今大注目の子役である白鳥玉季です。 2019年に放送された『凪のお暇』の白石うららやNHK連続テレビ小説『エール』(2020年)のとみ子などを演じ、出演するたびにその大人顔負けの演技力に注目が集まっています。
【キャスト】音臼村の住人
木村さつき役/麻生祐未
木村さつきは木村メッキ工場の娘で、文吾が事件を起こした小学校の教員。平成にタイムスリップしてきた心と出会い、彼に未来を視る不思議な力があるのではないか、と疑いを持ちます。 重要人物の木村を演じるのは、ベテラン女優の麻生祐未。2019年はドラマ『4分間のマリーゴールド』に出演し、主人公の義母を演じました。
金丸茂雄役/ユースケ・サンタマリア
金丸茂雄は平成元年の村において、事件や事故を捜査している辣腕刑事です。殺人事件の謎を追うために未来から来た心を怪しみ、その正体を暴こうとします。 演じるのは、曲者キャラの演技に定評があるユースケ・サンタマリア。2019年はドラマ『わたし、定時で帰ります。』、「ドクターX」などの話題作に出演しました。
長谷川翼役/竜星涼
長谷川翼は、事件の行方を左右する村人の一人。心がタイムスリップした先で出会う新聞配達員です。 演じるのは、朝ドラ『ひよっこ』(2017年)などの好演で人気急上昇中の竜星涼です。2019年はドラマ『マゾン・ド・ポリス』、『同期のサクラ』などに出演しました。
佐々木紀子役/芦名星
佐々木紀子は、事件の行方を左右する村人の一人。事件が起きた村の木村メッキ工場にパートとして勤務しており、竜星演じる長谷川翼とは男女の関係にあります。 演じる芦名星は、2019年に『W県警の悲劇』でゴールデン帯連ドラ初主演を果たし、ドラマW『神の手』など多数の作品に出演。2020年1月公開の映画『AI崩壊』にも出演します。
井沢健次役/六平直政
井沢健次は、心がタイムスリップした先で出会う村人です。音臼村の商店主であり、陽気な性格をしています。そのため村のまとめ役として頼りにされている人物です。 演じるのは、ヤクザや刑事役でお馴染みの強面俳優・六平直政(動画左)。2019年はドラマ「Heaven?」、映画『キングダム』などに出演し、2020年には中国映画『唐人街探案3(原題)』の公開が控えます。
田中正志役/せいや(霜降り明星)
田中正志は、音臼村の名士の息子です。体に不自由な父がおり、介護のため村に通っています。 演じるのは、2018年にM-1王者に輝いたお笑いコンビ「霜降り明星」のせいや。『テセウスの船』がドラマ初出演となり、演技に初挑戦することになりました。
徳本卓也役/今野浩喜
徳本卓也は、心がタイムスリップした先で出会う農家の青年。何を考えているのかよくわからない男です。 演じるのは、お笑い芸人から個性派俳優へと転身を遂げた今野浩喜。ドラマに映画に引っ張りだこで、近年はドラマ「下町ロケット」、「おっさんずラブ」(2019年)などに出演しました。
石坂秀夫役/笹野高史
石坂秀夫は、音臼小学校の校長先生。優しそうな雰囲気が印象的な人物で、絵を描くことを趣味としています。タイムスリップ先でのみ登場するキャラクターです。 演じるのは、第一線を走り続ける名バイプレーヤーの笹野高史です。2019年は映画『決算! 忠臣蔵』、ドラマ『やすらぎの刻〜道』や「ニッポンノワール」など多数の作品に出演しました。
【キャスト】2020年の登場人物
田村由紀役/上野樹里
田村由紀は家族の反対を押し切って心と結婚し、過去と父親を憎み続ける彼を支え、励まし続けてきた最愛の妻です。現在は心との子どもを妊娠中で、文吾の無罪を信じ、心に事件と向き合うよう諭す重要な役どころになります。 演じるのはドラマ『監察医 朝顔』(2019年)で「のだめ」以来、13年ぶりに月9主演を果たし、同作の好演も記憶に新しい上野樹里です。
加藤みきお役/安藤政信
事件から31年後、現代の東京で心とすれ違う車椅子に乗った男性。正体は謎めいており、どう事件に関わるのかが、ミステリーの行方を左右します。 キーパーソンを演じるのは、「あな番」の佐野豪役で話題を呼んだ安藤政信。2019年は他にも、映画『デイアンドナイト』、ドラマW『それを愛とまちがえるから』などに出演しました。
ドラマ『テセウスの船』の全話あらすじ・ネタバレまとめ
竹内涼真主演『テセウスの船』は、2020年1月期のTBS日曜劇場で放送されました。 超豪華キャストと先の読めない展開によって話題を呼び、広い世代の人気を獲得。どんどんと視聴率を伸ばした末に最終話で平均視聴率19.6%を記録し、有終の美を飾りました。