2020年7月30日更新

『いちご100%』の東西南北ヒロインをたっぷり紹介!西野つかさの魅力とは?結末は?【ネタバレあり】

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『いちご100%(パーセント)』ヒロインたちの魅力に迫る!【ネタバレあり】

『いちご100%』は映画監督を目指す主人公の真中淳平(まなかじゅんぺい)と、彼を取り巻く4人のヒロイン達の中学および高校生活を描いたラブコメ漫画です。中学から高校にかけての甘酸っぱい青春をメインとした本作はラブコメの王道と称されることも。連載終了から長い年月を経ても時折語られる不朽の名作でもあります。 2005年にはマッドハウスによって2クール分がアニメ化されたほか、2017年には続編となる『East Side Story』も発表されました。 本記事では『いちご100%』に登場するヒロインたちの魅力に迫ります!なお、ネタバレを含みますので読み進める際はご注意ください。

『いちご100%』のあらすじは?

全ての始まり!いちごパンツと遭遇した中学時代

映画監督を志す真中淳平(まなかじゅんぺい)は、撮影映えするカットを求めて街の夕景を求め屋上に向かいます。ところが屋上の扉を開けた瞬間、いちご柄のパンツを履いた美少女が降る瞬間に遭遇。立ち去った彼女が残した東城綾(とうじょうあや)という名のノートを見た彼は本人を訪ねるも、地味な少女にたどり着いたため別人と判断します。やがて、学校のアイドルでもある西野つかさ(にしのつかさ)でないかという結論に至りました。 西野は高嶺の花でしたが、どうにかして彼女のパンツを収めたかった真中は告白を決意。「運動しながら告白したら」という東城のアドバイスを真に受け、西野を校庭に呼び出し鉄棒で懸垂しながら交際を申し込みます。彼女は笑いながらもそれを承諾し、拍子抜けする一同。しかしその直後、西野の背後にいちごパンツを履いた少女が走り去る様子を目撃した真中は、人違いをしたのではという疑念にとらわれます。 その後真中は映像研究部のある泉坂高校を目指し受験勉強に励みますが、親切に勉強を教えてくれる東城にも徐々に惹かれるようになります。

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映像研究部を設立!波乱の高校時代

西野は別の高校へ進学してしまったものの、晴れて泉坂高校に入学できた真中は東城や新たに出会った北大路さつき(きたおおじさつき)達とともに映像研究部を創設。かつての先輩達が制作した映像に感化された真中達は、それを超えるような作品を作ろうと文化祭やコンクールへの出品を目指して意気込みます。 作家を目指す東城が手がける脚本と、映画監督に憧れる真中による監督。創作活動に打ち込む同士として、両者は互いに高め合いながら協力して映像作品を作り上げていきます。西野とは一旦別れるものの、真中は映像研究部を通じて充実した高校生活を送っていきました。 東城のほか、北大路や南戸唯(みなみとゆい)などのヒロインに囲まれ気持ちが揺れ動く真中。そんな彼のもとに忘れられなかった西野が再び接近してくることで、彼を取り巻く恋愛模様は一層複雑化していきます。

『いちご100%』に登場する個性的で可愛いヒロインたち

ハラハラさせられるストーリーはもちろん本作の魅力ですが、やはり何と言っても個性的かつ魅力的な(主に)4人のヒロイン達でしょう。それぞれの苗字には東西南北という方位が冠されており、彼女達に囲まれた真中がその間で揺れ動く様子を表しています。 真中が中学校で出会った西野つかさと東城綾、そして高校で知り合った北大路さつき、南戸唯。このうち、西野と東城がメインヒロインとして物語の軸となっていきます。以下では、そんな彼女達の魅力などについて詳しく解説していきます。

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西野つかさはまっすぐで積極的!学校一の美少女の魅力とは

学校一の美少女として登場した西野つかさは、ショートヘアの明朗なヒロイン。サバサバした性格や口調による真中よりも男らしいことがある点が特徴的である一方、たまに見せる少女らしい恥じらいも大きなチャームポイントです。 4人のヒロインのなかでは唯一真中と正式に交際した人物でもあり、作中では彼と付き合ったり別れたりを繰り返していました。また高校1年での破局後、2度目の交際時には思い切って自分から彼に告白するといった積極性も持ち合わせています。

「あたしの今日のパンツはいちご模様」

中学校の廊下にて、西野と真中が初めて互いを認識した時の第1話のセリフ。彼が同級生の小宮山と西野について言い争いをしていた際に、当の本人に聞かれたことで牽制されました。 前日に会ったいちごパンツの少女を探していた真中は、この発言を聞いてその正体が西野ではないかと考え、校庭の鉄棒で懸垂しながら告白するという奇行に出ます。何とも珍妙な出会い方でしたが、彼女は笑いながらもそれを承諾して2人の交際がスタートすることになりました。

「いろんなことあったけどずっとずっとキミのことが好き!!」

142話にて、一度は別れた西野が、今度は自分から真中へ告白した際のセリフ。別々の高校に進学したことで距離が離れがちになっていた真中と西野は結局、高1の時に別れることになってしまいました。 しかしそれでも、高3の合宿時などで再度距離を縮め、西野と水族館でデートすることに。その際に予備校で知り合った向井の影がチラついたり、館内で一時的にはぐれてしまうといったハプニングがあり、真中への気持ちが抑えられなくなった西野は鉄棒のある公園まで駆けて行きました。 追いかけて来た真中に対し、西野はかつて自分がされたように鉄棒で懸垂をしながら彼へ告白します。彼女は彼とのデートで「手を握る資格」を欲しがっていたのでした。

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「もう一度あたしをワクワクさせてくれる……?」

最終話のラストシーンのセリフ。再度付き合うことになった両者でしたが、パティシエを目指したい西野は卒業後にフランス留学をするため、また真中と別れることになってしまいました。 しかし高校を卒業して数年後、夢を叶えつつあった真中は公園で西野と再会し最後の告白。2人が抱き合い結ばれたところで物語は幕を閉じます。

東城綾(とうじょうあや)の魅力を紹介!王道を行くヒロイン

東城綾は年相応の少女らしく、おしとやかで清楚かつ恥ずかしがり屋なタイプ。成績も優秀であり、多くの男性陣のストライクゾーンにハマりやすい王道のヒロインとも言えるでしょう。当初こそは三つ編みの髪型にメガネという地味な外見でしたが、実際には誰もが振り向くほどの美少女であったというギャップも大きなポイントです。 西野とは対をなすように内気な性格であり、真中のことを一途に想っていながら時折「好き避け」してしまうような一面も。それでもずっと真中を支え続けていた彼女の健気な姿に心を打たれた読者も多いようです。また小説を書いていた東城と映画を作りたい真中は、高校時代の映像研究部ではかけがえのないパートナーでもありました。

かの有名ないちごのパンツの持ち主は……!

本作の冒頭にて、いちごパンツを履いた美少女が降って来たところに遭遇した真中。夕陽に照らされた彼女を見た彼は思わず見惚れてしまいますが、一瞬の出来事であったため話しかけることはできませんでした。 付近で彼女の持ち物と思われるノートを拾った彼は、そこに書いてあった「東城綾」という名を見て翌日に届けに行くことになります。しかし、その持ち主は前日に見た美少女とは似ても似つかない地味な女子生徒。別人と判断した真中は、その後いちご柄のパンツを持つと自称する西野という美少女に出会い、なんとか彼女と付き合おうと画策します。 その後、西野に告白までした真中は奇跡的に付き合えることになりますが、なんとその直後に西野の背後で走り去っていくもう1人のいちごパンツの少女を目撃します。真中が最初に見たいちごパンツの少女は、なんと三つ編みの髪をほどき大きなメガネを外した東城だったのです。

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「中学のあの日から、ずっと、ずっと……!!」

153話の告白シーンのセリフ。文化祭終了後、部活動も終わることで真中との繋がりが消えかかっていたことを認識した東城は、自らの想いを伝えるため彼が残る部室へ走り出します。 中学時代に秘密裏に書いた小説を初めて褒めてくれた真中。彼女はありのままの自分を受け入れてくれた彼のことをずっと一途に想い続けていました。彼女は彼に対し、部室の扉越しではありましたがついに告白します。しかし、西野と交際していた彼にとっては、既に西野の方が大きな存在となっていたため、断られてしまいました。 それでも彼女は、高校時代に東城がいなければ「こんな経験できなかった」という彼の言葉を聞いてとびきりの笑顔を見せてくれました。

北大路さつき(きたおおじさつき)はツンデレだけど大胆!

高校で真中と知り合った北大路さつきは、ポニーテールがトレードマークのツンデレ気質な少女。その美貌と豊満なバストは多くの男子生徒を魅了していましたが、彼女もまた真中を一途に想い続けていた一人です。 西野に劣らない積極性で幾度となく色仕掛けを実行するなど、真中や読者を大きく動揺させてきた北大路。彼にとってのファーストキスの相手ともなり、一時はヒロイン競争のトップに躍り出たと思われましたが、常に彼があと一歩のところで踏みとどまっていたため、勝つことはできませんでした。

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「あたしたちの変わらない友情を誓えますか?」

114話にて北大路が友人としての関係を申し出た際のセリフ。とある日曜日、北大路は大事な話があると言い真中を呼び出します。事実上のデートをすることになった彼女は、アイスを落としたことを利用してキスをしたり、3時間も雑談するなど、楽しいひと時を過ごします。 日が落ちる頃には公園の茂みに彼を引き入れ、肉体関係に持ち込もうとするなど大胆な行動に出ました。思わず紅潮する真中でしたが、寸前で「ゴメン」と断わり、その後向かった教会にて彼女から想いを打ち明けられます。北大路はその日を境に彼との恋仲を諦め、友人として付き合うことを申し出ました。

「それなら……脈ありそうな態度なんてとらないで……よ あ、あたしのこともっと突放せばいいじゃないのよ……っ」

西野と再度交際することになった真中ですが、同級生の外村の勧めもあり北大路にはそのことを伝えることになります。文化祭の買い出しという口実で、2人きりでデートすることになった真中と北大路。彼女は彼のカバンを奪い、ひと気のない狭い路地裏へ逃げ込みます。 彼女が唇を奪おうとする寸前、真中から自分にはもう西野がいることを伝えられたことで、彼を押し倒しポカポカと殴りつけました。友人になったはずの彼らでしたが、北大路はまだ想いを断てていなかった様子。しかし、彼女はついにこの回で恋愛レースから本格的に降りることにもなったのです。

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真中の幼なじみで妹キャラ!南戸唯(みなみとゆい)の魅力とは?

真中にとっての南戸唯は4人のヒロインのなかで唯一の年下であり、小柄であるため妹のような位置づけのキャラクター。西野と同じ桜海学園に通学するため、真中の家に同居するなどして彼に異性として意識させるシーンも度々見受けられました。 しかし、4人のなかでは最も出番が少なく、真中との関わりもそこまで多くはなかったためヒロインにしては中途半端なポジションだった彼女。南戸ファンの読者にとっては少し寂しいですが、茶目っ気のあるその妹属性は漫画史においても一定の地位を得ています。

「お子様呼ばわりするのはやめて!」

72話にて、真中と西野が旅館の同室に宿泊することになった際のセリフです。厳しい父親から逃げるため長らく家出を続けていた南戸。彼女を追って遠い田舎まで探しに来た真中ようやく会うことができましたが、帰宅を拒絶するあまり反対方向の電車に乗ってしまいました。 着いた先で泊まった旅館にて、恋人同士に見られたのではと考えた南戸を彼は否定しましたが、もう子供じゃないと強く言われた彼は必要以上に彼女のことを意識してしまいます。

「二人の女の子に優しいふりしてさ……」

162話にて、西野にも東城にも不誠実な真中を糾弾した際のセリフです。大学入試直前期に勉強会を開くことにした真中、東城、南戸の3人。南戸は遅れて参加するため、必然的に2人きりになってしまった東城達ですが、なんと東城は疲れて寝落ちした真中にキスをします。それを西野だと勘違いし寝ぼけた真中は東城を押し倒してしまうのです。 運悪くその瞬間を目撃してしまった南戸は、後日それが不貞行為であると彼に指摘し、「受験なんて落ちちゃえ」と罵倒します。東城と西野の双方に対し、中途半端に優しくしたことでどちらも悲しませてしまった真中。南戸はそのようなことをした彼を「唯の好きな淳平じゃない」とまで吐き捨てました。 南戸によって自分の過ちに気付いた彼は、試験後に東城と話をすることを決意します。

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『いちご100%』の結末!どうして西野エンドだったのか?

西野と真中が結ばれたわけとは?

タイトルともなった冒頭のいちごパンツの少女の正体が東城であり、作中では何度も距離を縮めた彼女と真中。西野と交際したとはいえ、最終的には彼も東城を選ぶ……と思われましたが、実際には西野エンドを迎えました。 読者による人気投票では東城よりも多く得票できたとはいえ、西野を選んだ結末に納得できなかった読者も少なくありません。西野が選ばれた理由としてはいくつか考えられますが、なかでも大きな要因としては後述する「西野の行動力」と「東城の遅れ」が挙げられるでしょう。そのほか、作者の河下によるある想いもあったようです。

作者は恋愛の不条理を描きたかった

最終巻の巻末メッセージ「最終話について」で述べられたところによれば、作者の河下は連載当初は東城と真中が結ばれる終わり方を想定していたようです。しかしながら、連載を続け作中でも時間が経つうちに彼らの取り巻く環境などが変化していったことでこうした展開を迎えたということです。 河下は、恋愛には「お互い好きあってても事情やタイミングなんかで一緒になれなかったりする」という不条理な側面があることも事実としたうえで、それを実感できた東城は大きく成長したキャラクターでもあるとも記しています。

西野のここが良かった!

西野も東城も真中に対して告白するシーンはありましたが、西野の場合は真中が取った懸垂しながらの告白と同様、「面と向かって」直接想いを伝えたという行動力が特筆すべき点です。 対して東城の告白は、撮影時の「演劇を利用した間接的なもの」だったり、恥ずかしいからと「扉越し」という形でした。扉越しでも勇気を振り絞った東城でしたが、この時は既に西野を選んでいたため断った真中。 彼の「今がまだ夏だったら」との想いから、東城はあと一歩タイミングが遅かったことが悔やまれます。大学受験が終わった後に別れを告げて振り返らぬまま去った東城と、フランス出発前に空港へ見送りに来た真中に対し、一度は去ろうとしたものの恋しくて抱擁しに戻る西野の構図も対照的でした。 積極的だった西野となかなか行動に移せず受け身だった東城。西野が勝った背景には、恋愛には攻めの姿勢でなければ成就しないというメッセージが込められているのかもしれません。

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『いちご100%』の続編『East Side Story』とは?

連載終了から実に12年を経た『East Side Story』では、その名の通り大学時代の東城にスポットを当てた後日談が描かれています。 作家業の傍ら大学に通っていたものの、未だ真中のことが忘れられなかった東城。ある日、行きつけの書店で高校生の店員・中間(なかま)と出会うことで、かつての真中を思い出します。 東城の作品を読んで小説家に憧れた中間と、外見でなく中身で評価してくれた彼に真中を重ねた東城。彼女は勝手にその面影を見た中間に対し罪悪感を覚えますが、彼は目標とする人物と直接会えたことを喜ぶとともに、精進しいつか1人の男として東城に向き合うと決心します。

東西南北ヒロイン全員魅力的!『いちご100%』を読み返してみよう

『いちご100%』のあらすじとヒロイン達のおさらいでした。ラブコメの王道漫画とされる本作は、その性質上同ジャンルの他作品とよく引き合いに出されることも珍しくありません。あまりラブコメに興味がないという人でも、一度は手に取ることをオススメしたい漫画のひとつです。 理想の彼女像やお気に入りのヒロインは誰かなどというトークのネタにもしやすい本作。この機会に是非一度読んでみてはいかがでしょうか?