ついに映画「鬼滅の刃」が公開!歴史を塗り替えてきたアニメ映画を振り返る
映画「鬼滅の刃」が公開前から社会現象に!歴史を塗り替えてきたアニメ映画を紹介
大人気アニメ『鬼滅の刃』の映画版「無限列車編」がいよいよ2020年10月16日に公開されました! 公開前からファンの熱い注目を集めていた本作。そんななか、チケット予約が開始された深夜にサイトのサーバーがダウンしたり、各映画館での1日の上映回数が40回以上予定されていたりと、すでに前代未聞の社会現象を巻き起こしています。今後、興行収入や動員人数などの記録を更新する可能性もあるのではないでしょうか。 今回はそんな映画「鬼滅の刃」のように公開当時社会現象を巻き起こしたものや、大きな記録を打ち立てた作品を紹介しましょう。
『白雪姫』(1937年)
世界初のカラー長編アニメーション映画
ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ制作で1937年にアメリカで公開された『白雪姫』は、世界初のカラー長編アニメーション映画です。 歴史に残る名作にすべく4年の歳月と170万ドル(当時)を費やして制作された大作で、25万枚ものセル画が使用されました。これはスタジオ・ジブリ作品で最も多いセル画枚数を誇る『崖の上のポニョ』の17万枚をも上回り、キャラクターのなめらかな動きを可能にしています。 当時はアニメといえば実写映画の間に上映される子供向けの短編のイメージが強かったため、成功は危ぶまれていましたが、結果的には6,100万ドルの収益を上げる大ヒットを記録しました。
『劇場版ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』(1998年)
アメリカで公開された日本映画興行収入No.1記録を20年以上も保持
日本のみならず世界中で大人気を誇るアニメ「ポケットモンスター」の記念すべき映画版第1弾。1998年に公開された本作は、日本国内で興行収入70億円を超える大ヒットを記録しました。 さらにアメリカでは、日本映画歴代興行収入1位を獲得!その記録は2020年現在いまだ破られていません。 人工的に作られたポケモン「ミュウツー」の葛藤や人間への逆襲を描いたシリアスな内容で、大人の鑑賞にも充分耐えうると、公開から20年以上経った現在でも「ポケモン映画の最高傑作」と評価されています。 2019年には、本作を3DCGでリメイクした『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』が公開されました。
『千と千尋の神隠し』(2001年)
日本のアニメ映画で初めてアカデミー賞長編アニメーション賞を獲得!
2001年のジブリ映画『千と千尋の神隠し』は、公開当時日本国内で興行収入308億円を記録しました。2020年現在までに日本で公開された実写、アニメ、洋画、邦画を含めたすべての歴代興行収入ランキング第1位に君臨しています。 本作はベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。世界三大映画祭でアニメーション映画が最高賞を受賞するのは史上初の快挙でした。さらに日本映画・手描きアニメーション映画として、初めてアカデミー賞長編アニメーション賞を獲得。2020年現在、本作は同賞を受賞した唯一の日本の作品となっています。 2020年にはコロナ禍での新作映画の公開延期に伴って映画館でリバイバル上映され、3億円を超える興行収入を記録しました。
『アナと雪の女王』(2013年)
歌詞付き上映でリピーター急増!
ディズニープリンセス作品で初めてのヒロインが2人登場した『アナと雪の女王』は、日本での映画歴代興行収入ランキング第3位を記録しています。アカデミー賞では長編アニメーション賞と歌曲賞(「レット・イット・ゴー」)を受賞し、世界中で大ヒットを記録しました。 日本では2014年3月から公開され、興行収入は255億円に達しました。なかでも本作のヒットで特徴的だったのは、全国85の映画館で観客が一緒に挿入歌を歌える「“みんなで歌おう♪”歌詞付き」版の限定上映が大人気となったことです。 特にヒロインの1人、エルサの歌う「レット・イット・ゴー」はディズニー作品の中でも屈指の人気曲となりました。
『君の名は。』(2016年)
日本アニメ映画歴代興行収入2位!「聖地巡礼」も話題に
新海誠による2016年の映画『君の名は。』は、日本のアニメ映画で「千と千尋」に次いで歴代興行収入第2位を記録した大ヒット作です。 キャラクターやストーリーの完成度の高さはもちろん、精緻な風景の描写が話題となった本作ではそのモデルとなった土地への「聖地巡礼」が話題に。飛騨高山や諏訪湖、東京などを中心に、映画の背景そのものの風景を求めて多くのファンがその土地を訪れました。 アニメ映画の「聖地巡礼」は以前からアニメファンの間で行われていましたが、本作の大ヒットを通して広く一般に知られるようになったのです。
『名探偵コナン ゼロの執行人』(2018年)
「#降谷零を100億の男にしようの会」のほか多くの流行語が誕生
人気アニメシリーズの映画版『名探偵コナン ゼロの執行人』公開時には、Twitterなどで「#降谷零を100億の男にしようの会」のハッシュタグが大流行しました。最終興行収入は91.8億円と100億には届きませんでしたが、それまで「から紅の恋歌(ラブレター)」(2017年)のシリーズ最高興行収入68.9億円を大幅に上回る快挙を達成。 また世界中で大人気を誇るマーベル・シネマティック・ユニバース第19作目『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の初登場1位を阻み、世界を驚かせました。 ほかにも登場キャラクターの安室透に夢中になった女性観客を指す「安室の女」や、すでに鑑賞したという意味の「執行された」など、さまざまな流行語を生み出ています。