MAPPAでアニメ化！『平穏世代の韋駄天達』の魅力をネタバレありで解説

コミックサイトにて配信していた同名漫画をリメイクし、2018年より『ヤングアニマル』にて連載中の『平穏世代の韋駄天達』。戦いを知らない神と眠りから覚めた魔族の戦いを描いた本作は、2021年7月からはMAPPA制作によるアニメ化も決まっている超話題作です。 そこで本記事では『平穏世代の韋駄天達』の魅力を、ネタバレありで徹底解説していきます！

圧倒的な強さを持つ神「韋駄天」が壮絶な戦いの末、世界を破滅に導く魔族を封じ込めた戦い。舞台はその戦いがすでに神話の中の昔話となってしまった、800年後の世界。戦いを知らない“平穏世代の韋駄天達”は、今日も各々の平穏を生きています。 80年前に“発生”したハヤトは、先の戦いの生き残りであるリンに半ば強引に修行をつけられていました。修行が終わり、ハヤトは同じ韋駄天であるイースリイとポーラと共に、人間が集まっていると噂の北の大氷河地帯へ向かいます。 そこで氷漬けにされている魔獣ギュードと、ギュードを復活させるオオバミ博士を目にする3人。こうして魔族の復活を目の当たりにした3人は、平穏ではない戦いの世界に足を踏み入れるのでした。

ハヤトは本作の主人公で、80年前に発生した少年姿の韋駄天です。普段はリンの修行に付き合っており、強さを追い求める貪欲な性格をしています。 その成果もあり若い韋駄天の中では最も戦闘力が高く、魔獣ギュードも単身で撃退しました。

イースリイは100年前に自然発生した韋駄天です。修行の過酷さ故にリンから脱走した過去があります。 「自身が一体何者なのか」に強い興味を示し、戦いよりも学習を得意とする彼。しかし魔族復活を目の当たりにしたイースリイは、再びリンの修行を受ける決意を固めます。

ポーラは16年前に発生した、少女の姿をした韋駄天です。リンとはギュード復活後の出会いが初対面でした。 鳥を愛している心の優しい韋駄天でハヤト、イースリイ、ポーラのなかで、唯一鳥と意思疎通ができます。また無音移動を得意としており、その実力はハヤトが敵わないほどです。

オオバミ博士は帝国ゾブル軍にて開発局局長を務める科学者です。年齢や種族などは全て不明で、時折昔の戦いを知っているかのような口ぶりで話します。 魔族の復活を画策しており、ハヤト達の敵となる存在です。

白泉社『ヤングアニマル』で連載中の『平穏世代の韋駄天達』ですが、本作には原作が存在します。それが石田スイや藤本タツキなど、数々の有名作家も投稿していた新都社で連載されている同名作品です。原作は『異種族レビュアーズ』や『貞操逆転世界』など、数々のヒット作を世に輩出した天原が手掛けています。 そして新都社のランキングで上位にランクインする原作に、作画として彩りを添えるのが漫画家・クール教信者です。『小林さんちのメイドラゴン』や『ピーチボーイリバーサイド』の作者として、2021年大注目の漫画家であるクール教信者。 令和の最前線を走る、天原とクール教信者のタッグ。この作品が面白くないわけがありません。

圧倒的な強さを誇る韋駄天が、人間の願いを汲み魔族を封印した戦い。本作の舞台はその戦いから800年後の世界です。そのため発生して100年そこそこのハヤト達は、韋駄天と魔族の戦いを見ていません。“ゆとり世代の神様達の奮闘”。天原が生み出したこの斬新な設定が、本作の1番の魅力となっています。 一見相対するように感じる、「ゆとり世代」という要素と「神様」という存在。しかし本作ではその2つが見事に化学反応を起こしています。素質があっても敗北する、神様でも挫折する、そんな平穏世代の韋駄天達の戦いを見れば、応援したくなること間違いなしです！

現在大注目の『平穏世代の韋駄天達』ですが、遂に2021年7月よりアニメの放送が決定しました。 制作会社はMAPPA、放送枠はノイタミナでの放送が決定している本作。MAPPAといえば『呪術廻戦』や『ドロヘドロ』『かつて神だった獣たちへ』などを手掛けた制作会社です。そして様々な人気アニメを放送し、本当に面白い作品を輩出し続けるノイタミナ枠。 圧巻の作画クオリティと迫力あるバトルが売りのMAPPAと、質アニメを量産し続けるノイタミナの最強タッグ。まさに何が起こるかわからないその瞬間を、見逃す手はありません。

『平穏世代の韋駄天達』は神が主人公とは思えない斬新な設定で、漫画界に新しい風を巻き起こしました。 漫画の続巻はもちろん、アニメの放送も待ち望まれる本作。2021年7月、そのときを楽しみに待ちましょう！