映画『護られなかった者たちへ』の動画を配信中のサブスクはここ！【佐藤健主演】

結論から言うと、『護られなかった者たちへ』を配信しているサービスはU-NEXTだけです。

『護られなかった者たちへ』は600円でレンタル配信されています。 無料期間中に付与される600円分のポイントを利用すれば、無料で本作を楽しむことができますよ。

※2022年3月時点での配信情報です。(最新情報は各サイトを確認してください)

U-NEXTでは2022年1月1日から最速配信中。見放題作品の対象外ですが、600円でレンタルすることができます。 無料トライアルに申し込むと、見放題作品を視聴できるだけでなく、U-NEXTポイントが600P付与されます。このポイントを利用すれば、『護られなかった者たちへ』を実質0円で楽しむことが可能！ お得に、かつ最速で観たい人は是非U-NEXTを利用してみて下さいね。

映画『護られなかった者たちへ』のDVDは2022年4月22日発売予定です。 公開から3〜6ヶ月でDVD化される洋画作品と比べ、邦画作品は半年から1年とDVD化が遅い傾向にあります。 第46回報知映画賞作品賞を受賞し、高い評価を得た本作。DVD発売まで待てないという人は、サブスクで楽しみましょう。

震源地から最も近く、巨大な津波が押し寄せ甚大な被害を受けた宮城県。東日本大震災から9年後、街には活気が戻り、復興したように見えますが、命を繋ごうと生活保護を求める人は増える一方でした。 そんな宮城県の都市部で連続して起こった殺人事件。被害者2名の死因はいずれも餓死でした。宮城県警の刑事・笘篠誠一郎(阿部寛)は強い恨みを買ったと推測しますが、2人とも「善人」との評判が高く、動機も共通点も見つからずに捜査は難航します。 被害者2名の周辺を捜査するうちに、8年前の同時期に福祉保健事務所で勤務していたことが明らかになります。生活保護の申請にトラブルがあったとみて捜査を進めると、容疑者・利根泰久(佐藤健)が浮上します。 笘篠は犯人とみて利根に接触しますが、生活保護の厳しい現実を目の当たりにし、事件が起こった背景を知ることになります。

前科を持ち、出所したばかりの利根泰久。 8年前、事件の第一被害者となった三雲に殴りかかり、福祉事務所に放火をしたことで連続殺人事件の容疑をかけられますが……。 利根泰久を演じたのは俳優の佐藤健です。映画『るろうに剣心』(2012年)シリーズを始め、舞台『ロミオ&ジュリエット』(2012年)、ドラマ『恋はつづくよどこまでも』(2020年)など、活動の場を柔軟に広げ幅広く活躍しています。 アクションからラブストーリー、ヒューマンドラマと多様な役柄を見事に演じ切り、映画でもドラマでも常に先陣を斬り続ける俳優です。

宮城県警に10年勤める刑事の笘篠誠一郎。東日本大地震による津波で妻と子供を亡くしましたが、いまだに遺体は見つからず、後悔と自責の念を紛らわすように仕事に没頭します。刑事として容疑者の利根を追いますが、利根と接触したことで思わぬ展開に……。 笘篠誠一郎を演じたのは俳優の阿部寛です。『MEN'S NON-NO』のカリスマモデルとして活躍後、「TRICK」シリーズ(2000年)で3枚目を演じたことで再ブレイクを果たし、以降ドラマや映画舞台に引っ張りだこの俳優です。

第一被害者・三雲の部下でケースワーカーとして働く円山。生活保護の不正受理者には厳しく対応しますが、保護を本当に必要とする高齢者にはなんとか申請を通そうと親身に勧めます。笘篠にケースワーカーの仕事に同行してもらい、生活保護申請の厳しい現実を伝えますが……。 円山幹子を演じたのは、女優の清原果耶です。『nicola』『Seventeen』のモデルを経て、NHK連続テレビ小説『あさが来た』(2015年)をきっかけに女優としてデビューします。 『3月のライオン』(2017年)をはじめとする話題作に多数出演したのち、『なつぞら』(2019年)『おかえりモネ』(2021年)とNHK連続テレビ小説に3度の出演を果たし、『おかえりモネ』ではヒロインを務めました。

本作は東日本大震災後の貧困問題にフォーカスした、ミステリー作品です。生活保護を求める人がいるにも関わらず、限られた予算内に収めるべく申請の「隙間」を指摘し、本当に保護が必要な人が切り捨てられる現実を鋭く扱っています。 護られずに飢えて命を落とす人がいても、申請を却下した立場の人間は罪に問われないどころか、不正受給し生活が潤う人もいる現状……。行き場のない怒りが込み上げますが、申請を受理する側も国から提示された予算内で全うしなければならない板挟みの立場です。 誰を“護る”為の生活保護なのか、現代社会における深刻な問題をあらためて考えるきっかけになる作品です。

実力派の俳優が勢揃いしている本作ですが、特に佐藤健の演技力には圧倒されます。 鋭い表情の多い役柄ですが、垣間見える安堵や優しさ、悲しみや絶望などの感情を目だけで十分に表現しているので、深く感情移入させられます。言葉や行動に繋がるまでの感情が生まれる瞬間も見事に捉え、利根が過去に犯罪を犯した理由に同情し、迎える結末も涙なしに見ることができません。 不器用だけれど、誰よりも優しく護ろうとした利根泰久を絶妙なバランスで演じ切っています。

映画『護られなかった者たちへ』の原作は中山七里の同名小説で、舞台や、登場人物、犯人の動機など原作が忠実に映画化されています。 大きく異なるのは清原果耶演じる、円山幹子が原作では男性として描かれていること。ケースワーカーとして働く円山が女性であることから、さらに浮上する問題が提議され、映画を見るとなぜ女性で描かれなのか納得するはずです。 また、容疑者・利根は小説では勝久、映画では泰久と名前が変わっていますが、展開に関わる大きな違いはありません。 行き場のない虚しさや怒りの中に差し込む一筋の光……。原作とは異なるラストシーンが待ち受けているので、小説を読んだ人もぜひ映画を鑑賞してみて下さいね。