さや香「からあげ4!」の意味は?なぜM-1で炎上ネタを披露したのか真意が明らかに
2021年、M-1グランプリ敗者復活戦の大トリで「か・ら・あ・げ・4!」と叫び続ける衝撃のネタを披露したコンビがいました。さや香です。 強烈なインパクトを残したさや香は翌年、超王道漫才でM-1グランプリ2022準優勝に輝きます。 大阪の王道しゃべくり漫才を見せつけた2人が、前年に意味のわからないネタを披露した理由は何だったのか。その真意を読み解いていきましょう。
さや香の炎上ネタ「か・ら・あ・げ・4!」
まずネタについておさらいしていきましょう。M-1グランプリ2021年の敗者復活戦、一番最後にさや香が披露したのが「からあげ」です。 入りはごく普通の漫才。からあげの“レモンかけるかけない論争”で始まりました。 ところが新山がからあげは5でも3でもなく4だと言い始めたところから様子はおかしくなっていきます。石井の「からあげ」という発音を、新山がそれでは5だとか8だと難癖つけて指導し始めるのです。 そこから2人は舞台を広く暴れ回って「か・ら・あ・げ・4!」と叫び続けます。イライラしながらも石井は、新山の指導に従ってしまうのでした。 その後も土下座のような姿勢で叫ばされたり、抱きしめられたりと新山に振り回され続ける石井。「6」「5」と徐々に「4」に近づいてきたと思ったら「13」に逆戻りされ、ついに失神してしまいました。 ラストは小柄な石井を新山がお姫様抱っこして「綺麗な顔。死んでるように見えないでしょ」と言ったところで、石井が「生きてるわ!」と目を覚まします。「もうええわ」で漫才は終わり2人ははけていきました。
「からあげ4!」は面白い?面白くない?
からあげ4はM-1敗者復活史上、最も議論を巻き起こしたネタだと言っても過言ではありません。SNSでは賛否が大きく割れ、放送当時はむしろ否の方が多めでしたが、1年の時を経て再び評価され始めています。
賛:見れば見るほど笑ってしまう
意味わからないけど見れば見るほど笑ってしまう……2人の身体能力と石井のダンススキルも生きてるwwハイカロリー漫才w
シンプルで潔い!!新山の独特なウザさと石井の憐れさがクセになって何回も見ちゃってたら、子どもがずっと真似して叫ぶようになりました笑笑
賛否は激しく分かれますが、もしあなたの完成が向いていれば、とにかくこのネタ見れば見るほどおもしろくなってきます。アホみたいなことにとにかく全身全霊をぶつける2人。個人的には疲れた時に頭空っぽな状態で見るのが一番おもしろいです。
否:意味がわからない
正直まじで意味わからない!欠片も面白くないのに大声で押し切ろうとしてるように見える
普通に漫才できるはずの2人なのにM-1でこれやるって……やる気あるのか?
一方で(新山いわく)2:8くらいで否定的な意見の方が多かったのがこの漫才。特にM-1の敗者復活16組目だったので、見てるお客さんもそれまでの漫才師たちと比較してしまい、唖然としてしまったのかもしれません。
「からあげ4!」の意味は?
もちろんからあげ4にはそんなに深い意味はありません。ひらがなで4文字だというだけのことです。それが新山には5とか6とか13に聞こえてしまうという感覚的なボケでしょう。 筆者の意見としては、意味を見出そうと考えながら見るようなタイプのネタではないように思います。アホやな!アホなことこないに本気でやっておもろいやっちゃな!くらいに思っておきましょう。
2022年 確かな実力を示したさや香
「からあげ4」を披露した翌年、M-1グランプリ2022にてさや香は準優勝を果たしました。多くのベテラン漫才師が憧れを口にするような、王道ど真ん中のしゃべくり漫才で実力を見せつけたさや香。 前年の「からあげ4」を覚えていた人たちは、あまりの格好良さに彼らに惚れ直すことになります。Twitterでは終始「からあげ4」がトレンド入りし続け、人々は再びあのネタを見返すことになりました。
なぜ2021年には「からあげ4」を選んだ?
なぜさや香は2021年のM-1という大舞台でこんなにも個性的なネタを披露したのでしょうか?
- シンプルにおもろいから
- 人気投票で勝つ可能性を探るため
- 2022年に向けた作戦だった
①シンプルにおもろいから
1つ目の理由は、シンプルに面白いと思っていたからでしょう。M-1グランプリ2022のあとにサントリー公式チャンネルで配信された打ち上げ企画にさや香が出演したとき、ネタを作った新山は「あれって、おもろいですよね?でも、めちゃくちゃ叩かれたんですよ」とこぼしていました。 千鳥・大悟は「おもろいし、やってないヤツに叩く権利なんかねぇ」と返しており、この言葉が名言として話題にもなっています。
②人気投票で勝つ可能性を探るため
またさや香は、ニューヨークのTwitter番組『ニューヨークジャック』に出演したときに、敗者復活戦では濃いファンを集めた方が票が集まるのではないかと考え試してみたかったとも語っています。 たしかに敗者復活戦は人気投票の側面が強く、本番前からほぼ上位は決まっています。普段関西を中心に活動しているさや香にとっては、知名度も人気度も真っ向勝負では勝つのが難しいと判断したのかもしれません。 そこで気を衒った作戦として、コアなファンの表を確実にかき集めることに集中し、少しでも勝てる可能性を探りたかったのでしょう。とはいえ作戦は失敗し、結果は12位でした……。
③2022年に向けた作戦だった
3つ目の理由は、M-1グランプリ2022に向けたネタの温存や「爪痕を残す」ことが目的だったようです。同じく『ニューヨークジャック』にて、ファイナル2本目で披露した「男女の友情」のネタは2021年の段階で出来上がっていたと語っていました。 しかしもう1本がまだ仕上がり切っておらず、2021年は狙いに行くネタは温存させ、ぶちかまして爪痕を残すネタの方にしたと語っています。
【 #ニューヨークジャック アーカイブ情報????】
— ニューヨークジャック【公式】 (@NewYork_Jack) January 12, 2023
・㊗2周年????3年目もよろしくお願いします‼
・ #M1グランプリ 2022準優勝 #さや香 の決勝ネタができたきっかけは❓
・不仲コンビ❔のさや香がお互いに直してほしいところを大暴露‼
アーカイブは何度でも視聴可能???? https://t.co/kycFER144J
トップバッターなら再びからあげ4をやろうと思っていた
もしトップバッターを引いていたら、M-1グランプリ2022でも再び「からあげ4」のネタを披露しようと思っていたと新山は公式打ち上げイベントで語っています。 からあげ4と叫び回ることで、大会を破壊しようと思っていたとか。さや香が最初から暴れ回るバージョンのM-1グランプリ2022も見てみたかったような気もしますね。まったく違う大会になっていたことでしょう。
さや香「からあげ4!」は2022年への戦略だった
正統派の漫才で勝負をかけられる実力者なのに、アホみたいな漫才をM-1の大舞台で披露したさや香。「からあげ4!」がお笑い界を揺らしたその裏には、2022年のM-1王者を確実に狙う、強かな戦略があったようです。 歌ネタ王をとったりボケとツッコミを入れ替えたり、とにかく勝つために様々なお笑いを作り出し続けるさや香が、今後どんな挑戦をしていくのか楽しみに見守りましょう。 ますます「からあげ4!」やさや香の虜になってしまった人には、「からあげ4」というアプリもあるようなので遊んでみるのもいいかもしれません!