漫画『Shrink〜精神科医ヨワイ〜』7巻まで全話ネタバレあらすじ＆感想！「もっと患者が増えればいい」そう語る精神科医・弱井の真意とは……？

今や「隠れ精神病大国」と呼ばれるようになった日本では、コロナ禍でその傾向がますます顕著に。本作の主人公は、ちょっとしたことで躓いてしまった人々に救いの手を差し伸べる精神科医です。 「もっと患者が増えればいい」……金儲けのためではなく、彼がそう語る理由とは。この記事では7巻まで全話ネタバレを紹介していきますので、弱井がなぜそんな言葉を発したのかも含めてチェックしてみて下さいね。

どこか頼りなげな印象ながら、患者の心に寄り添う精神科医・弱井。「この国にもっと精神病患者が増えればいい」と言う彼は、精神病院の敷居が高いばかりに命を落としてしまう人がいる国の現状を憂いていました。 ここで精神科の患者数と自殺者数のデータが出てくるのですが、このデータを見れば「確かにそうだな」と納得せざるを得ませんね……。 そんな時、一人の女性患者が弱井のいるひだまりクリニックの門を叩きます。「パニック障害」だと診断されて不安を覚えるものの、弱井の言葉と笑顔ですっかり元気を取り戻す彼女。 あえて再診予約を取らなかった弱井は、その事を咎める看護師に対し「精神科医なんて、元気になったら忘れるぐらいの存在でいいんです」と笑うのでした。

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歯医者の麻酔で身体がパニックを起こし、精神科の受診を進められたSE・涼は、「ある悪夢」にうなされていました。弱井のもとを訪れ、次回の予約を入れる際に11日を避けた彼の様子を見た弱井は彼のトラウマの原因について思うことが。 そして11日、酒に酔って豪雨に降られた涼はひだまりクリニックを尋ねます。夜間にもかかわらず濡れた体を拭くタオルを貸し、話を聞くことに。 そこで彼が語り始めたのは、自身が東日本大震災の生存者であるという痛々しい記憶でした。後日、弱井は彼にトラウマケアを行う提案をします。 行われる治療は左右に揺れる指の動きを見ながら当時のことを思い出すという手法で、そこで彼が思い出したのは震災当日の痛ましい記憶、そして大切な友人の思い出でした。

営業職で働く夫には相談できず、ワンオペで子供を育てている新米ママ・稲穂の心は限界を迎えようとしていました。 ある晩「こんな私じゃ育児も結婚もムリだったんだ」と泣く妻を見た夫は初めて危機感を覚え、妻と一緒にひだまりクリニックを受診します。そこで弱井は彼女に「産後うつ」だと診断を下し、産後ケア施設にショートステイに行くよう勧めるのでした。 勧められた施設には5人の専門スタッフがいて、彼女はそこで子供を産んでから初めて家族以外の大人と話すことに。ゆっくりご飯を噛みしめながらこぼした涙に、彼女の安心感が出ていて泣けるシーンですね。 その頃、弱井は「精神科医ならではの介入の仕方」をするべく診断書を書くことに。その事によって、稲穂の子供は保育所に行くことができるようになるのですが……。

この作品を通して自分の認識違いに気づく読者も多いのではないでしょうか。現在の日本における精神医療の在り方や、身近な人が心を病んでしまった時に何をしてあげたら良いのか……。そんな疑問へのヒントが本書には詰まっています。 例えば第3巻で登場する患者は看護師である雨宮の友人ですが、「苦しんでいる友人を助けたい」と必死に奔走する雨宮と友人・彼女たちを見守る弱井の姿からも気づきを得ることができるでしょう。もし大事な人や自分が心を病んでしまった時に、手助けになってくれる作品となっていますよ。

本記事では、『Shrink〜精神科医ヨワイ〜』7巻までの内容をネタバレ解説しました。患者を通して分かる弱井の真摯な想いと、彼らの奮闘記から今後も目が離せません。 この作品はコミックシーモアでお得に読める作品ですので、まずはコミックシーモアで無料で試し読みしてみて下さいね！