漫画『PLUTO』(プルートウ)最終話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！手塚治虫と浦沢直樹がまさかのタッグ！？

手塚治虫が手掛けた不朽の名作『鉄腕アトム』のエピソードをベースに、浦沢直樹が描いた漫画『PLUTO』。 この記事では本作のあらすじをネタバレありで最終話まで徹底解説！ミステリー要素の強いストーリーに秘められた謎、さらに2023年10月に配信が予定されているアニメについてもあますことなく紹介していきます。

生活のなかにロボットがとけこんだ社会。ロボットたちはそれぞれ知性や感情を持ち、もはや人間たちと変わらぬ扱いを受けていました。 そんななか世界的にその名を馳せる優秀なロボット、モンブランが破壊される事件が発生。その捜査に乗り出したのは、同じく優秀なロボットであるゲジヒトでした。捜査のなかで彼はモンブランや自分自身を含む、世界最高の技術を持って作られた7体のロボットが狙われているという情報を取得。 そしてその情報通り、7体に含まれるノース2号も破壊されることに。そしてその後も襲撃事件は止まることなく、格闘技ロボットのチャンピオンだったブランドまで破壊されてしまうのです。

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ロボットたちを差別する集団KR。ここにロボットに兄を殺されたと訴えるアドルフという男が現れます。彼らは犯人に関する情報を集め、アドルフの兄を殺害したのはゲジヒトだと推理。彼はKRから狙われることになってしまいます。 その一方、アトムたちを作ったお茶の水博士の前に謎のロボットが登場。さらに博士の孫である隆史の家が謎の竜巻に襲撃され、なんと助けに行ったアトムが遺体として発見されてしまいます。そしてゲジヒトのもとにアトムから通信が届くことに。 そこには「一連の事件の犯人と思われるプルートゥはゲジヒトと同じ、自分を殺したのはゲジヒトではないか」という意味深なメッセージが残されていました。

自身が抱える謎を探るため、自分のなかに眠る記憶を追跡していくゲジヒト。彼はかつて「連続幼児ロボット誘拐殺人事件」の捜査を担当していました。そしてこの事件のなかで自身の子供として迎えた幼児ロボットを破壊されてしまい、怒りに任せて犯人であるアドルフの兄を殺害してしまったのです。 人を殺せないはずのロボットが人を殺した。この事実を隠そうとしたユーロポールは、ゲジヒトの記憶を消去し事件を隠蔽。実はゲジヒトはプルートゥが持つ「憎しみ」という感情を理解する、数少ないロボットなのでした。

ゲジヒトはプルートゥ捜索を再開し、ついにプルートゥの正体がペルシアを襲った戦争により家族を失ったアブラー博士が作ったロボットだと突き止めます。しかもその知能は彼を父として慕っていた、サハドというロボットのものだったのです。 プルートゥはアブラー博士に命じられ、戦争に駆り出された7体のロボットを破壊するよう命じられていたのでした。ついに事件の真相を知ったゲジヒト。しかしそれからしばらくもしないうちに、彼は操られたロボットに撃たれこの世を去ってしまうことになります。

プルートゥが次に狙いを定めたのは光子エネルギーを利用し戦うエプシロンでした。彼はその高い戦闘能力でプルートゥを追い詰めますが、サハドだった頃の記憶を見たことで動揺し破壊されてしまいます。そしてそれとほぼ同時に、修理を受けていたアトムが目を覚ましました。 そしてアトムは火山噴火が予測されるエデン国立公園で待ち受けるプルートゥと対峙。アトム自身も仲間を殺された憎しみを持って戦闘に臨みます。

圧倒的な力でプルートゥを追い詰めるアトム。しかしアトムがとどめを刺すことはなく、プルートゥはその優しさによりサハドだった頃の心を取り戻します。 しかしそこに公園のマグマを噴火させようとするロボット、ボラーが出現。アトムとプルートゥは協力しボラーを止めようとしますが、最後はプルートゥが犠牲になりボラーを止めるかたちに。アトムは憎しみが引き起こした一連の事件を振り返り、憎しみが世界からなくなることを祈るのでした。

本作は『鉄腕アトム』をベースにしていますが、本来アトムが持っている明るさなどは皆無。そのストーリーは様々な謎を含んで展開していく、ダークミステリーに変更されています。 プルートゥやゲジヒトが抱えていた秘密、そしてそれらが複雑に絡み引き起こされる事件。その先をまったく予想させない、このストーリーこそが『PLUTO』最大の魅力です。散りばめられた伏線が回収されていく瞬間は、他作品にない大きなカタルシスを感じられるはず。

漫画の神様・手塚治虫が残した名作漫画『鉄腕アトム』。『PLUTO』はそのなかで描かれる名エピソード「地上最大のロボット」をリメイクした作品です。 『PLUTO』の作者である浦沢直樹はこのエピソードを「初めて漫画で感動した作品」と語っており、それが発端となり本作の執筆をすることになったんだとか。手塚作品のリメイクはそれまで誰も手が付けられない聖域でしたが、浦沢直樹は見事にそれをやり遂げ、漫画史に残る名作を生み出しました。

2023年10月26日、Netflixにてアニメ版『PLUTO』が独占配信されることが決定しました。予告編では最新鋭の映像で作品世界が再現されており、戦闘シーンがどのように表現されるのか期待感が高まっています。 また主人公ゲジヒト役には海外映画の吹き替えなどで活躍する藤真秀、そしてアトム役には『けいおん！』の秋山澪や『キングダム』の羌瘣役でおなじみの日笠陽子がキャスティングされました。他にも山寺宏一や宮野真守など声優陣にはそうそうたる面々が勢揃い。 作者の浦沢直樹はアニメ化に際し「今こそ手塚治虫さんのメッセージが世界中に届きますように」と語っており、本作の持つ強いメッセージ性をアピールしています。

原作となる『鉄腕アトム』の主人公であり、『PLUTO』でも重要なキャラクターとなるアトム。 彼の声を担当するのは、人気声優の日笠陽子です。過去には『けいおん！』の秋山澪役で脚光を浴び、それ以降も「キングダム」シリーズの羌瘣など数々の人気キャラを担当しています。

アトムの妹として作り出された、少女型ロボットのウラン。その豊かな感受性で様々なキャラと心を通わせる、本作の中でも重要なポジションを担う人物です。 そんな彼女を演じるのは、人気若手声優の鈴木みのり。2023年から『ポケットモンスター』の新主人公リコの声優を務めることになり、大きな注目を集めています。

本作の主人公となる、特別捜査官ロボットのゲジヒト。非常に優秀なロボットですが、その裏に大きな秘密を抱えている複雑な存在です。 ゲジヒトの声を務めるのは藤真秀。1990年代から俳優として活動しており、声優として活動を始めたのは2007年から。本作がアニメ初主役となります。

アトムの管理整備を担当しているお茶の水博士。ウランの生みの親であると同時に科学省の長官でもあり、物語に深く関わっていくことになる重要な人物です。 そんな彼を演じるのはベテラン声優の古川登志夫。『うる星やつら』の諸星あたる役や「ドラゴンボール」シリーズのピッコロ役として有名ですが、昨今では『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』で半天狗を演じ、大きな話題になりました。

調査の結果、2023年9月現在、漫画『PLUTO』を今すぐ全巻無料で読む方法はありませんでした。 電子書籍サービスでは、コミックシーモアのほか複数のサイトで配信されています。 コミックシーモアでは、新規会員登録時にどの作品にも使える70％オフクーポンが配布されており、このクーポンを利用することで『PLUTO』もお得に読むことができます。

アニメ化も決定し大きな話題を集める『PLUTO』。 手塚治虫と浦沢直樹という、日本漫画界を代表する2人による作品は今読んでも色褪せない魅力を放っています。これを機に本作をチェックし、アニメ配信に備えてみてはいかがでしょうか！