漫画『バジーノイズ』最新話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！音楽をめぐる生々しい物語

『週刊ビッグコミックスピリッツ』にて連載され、全5巻で完結した『バジーノイズ』。2024年には実写映画化の公開が控える人気作品です。 本記事ではそんな『バジーノイズ』のあらすじを最終話までネタバレ解説していきます。どんなストーリーなのか予習・復習したい人はぜひチェックしてみてくださいね。

マンションの管理人をしている青年・清澄は、パソコンで音楽制作をすることを趣味としています。しかしそれはあくまで「好きなこと」でしかなく、彼本人もそれで満足していました。 そんなある日、自分の部屋の真上・204号室に住む潮という女性と出会ったことで、彼の日常は大きく変わることに。いろいろあって管理人の仕事をクビになってしまった清澄は、彼女の家に居候しつつ、教えてもらった人気のない橋の下で音楽を鳴らすようになります。 潮が彼の姿を撮ってSNSに投稿してみたところ、その動画は予想以上にバズってしまいました！潮はもっと清澄の音楽を広めようと大張り切りで、路上ライブの計画まで立て始めます。

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路上ライブの動画を見て、清澄のもとに高校時代に軽音をやっていた先輩・陸がやってきます。彼は「マザーズデイ(通称・マザーズ)」という人気インディーズバンドでベースを担当していますが、グループ内での実力差や待遇面などさまざまなことに不満を感じていたのです。 陸は清澄とユニット「アジュール」を結成し、演奏にも手ごたえを感じます。こうして陸はマザーズを辞め、新しいユニットの活動に専念することにするのでした。

陸が突然脱退したことにより、マザーズのファンは騒然とします。潮はそんなことお構いなしで張り切って「アジュール」の投稿を続けており、火に油を注いでいる状態に……。 一方の清澄はSNSで自分について好き勝手話題にされているのを見て、気持ちが落ち込んでしまいます。しかし陸から逃げてうやむやにしようとしていたところに、偶然遭遇したファンから「応援してます」と言われ、音楽活動に真剣に取り組もうと決意を新たにするのでした。 岬というドラマーとの出会いもあり、アジュールの活動は軌道に乗り始めます。しかし潮は清澄がどんどん変わっていくのに複雑な想いを抱いて、彼の前から姿を消してしまい……。

潮を失った清澄は大きなショックを受けますが、それでも良い曲を作ってみせます。むしろネガティブな感情を音楽に昇華させるという成長を遂げてみせたのです。 その後岬のレコーディングを見学するため東京に行くことになった清澄と陸。そこで清澄は音楽プロデュースの才能を見出され、メジャーに曲を提供するように。自分が行きたい方向へ向かっているとはとても思えない清澄の目を覚まさせるため、陸は潮を見つけ出して連れ戻します……。

陸と潮、そしてアジュールのプロデューサー的立ち位置の航太郎は、不法侵入・器物損壊などなど、いろいろ騒動を引き起こした果てに清澄を取り戻すことに成功しました。 その後潮はこれまで清澄に依存してきたことを反省し、彼との別れを決めます。しかしそれは以前のようなネガティブなものではなく、お互いもう大丈夫という前向きな形でした。 やがてアジュールは、いい会社からかなりの好条件で専属契約の話をもらえるほどに成長。清澄はそんな中でも潮のことを大切に想っており、あくまでいちファンに戻ろうとする彼女を捕まえると、“これからも横にいてほしい”とまっすぐな想いをぶつけるのでした！

『バジーノイズ』はシンプルながらオシャレな画作りが特徴の作品。絵になるスタイリッシュなコマが数多く登場するので、ただ眺めているだけでもぐっときます。 しかしその一方でストーリーにおいて重要になっているのは、音楽に携わる者たちの一筋縄ではいかない感情です。醜いドロドロとした感情もごまかすことなく描かれており、一見オシャレな雰囲気とのギャップには思わずドキッとさせられます……！

ひとりの青年が音楽という「好きなこと」でプロになるまでの姿を描く『バジーノイズ』。音楽に限らず、夢を追っている人にとって刺さる言葉や展開であふれています。2024年公開の実写映画もあわせて楽しんでみてはいかがでしょうか。