2021年2月2日更新

漫画『ブルーピリオド』のネタバレあらすじを最新話まで解説!美術に燃える青春物語

ブルーピリオド

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漫画『ブルーピリオド』ネタバレあらすじ解説!【2021年アニメ化決定】

ブルーピリオド1巻

「マンガ大賞2020」大賞受賞作にして、2021年にアニメ化が決定した青春漫画『ブルーピリオド』。高校2年生で絵画の魅力に気付いた主人公・矢口八虎(やぐちやとら)が、美術未経験から国立名門校の東京藝術大学を目指す物語です。 高校生や浪人生達が苦悩しながらも美大を目指して努力している姿には胸が熱くなること間違いなし!この記事では、青春漫画『ブルーピリオド』の魅力について、2021年2月時点で最新のネタバレあらすじを解説します。

【ネタバレあらすじその①】ヤンキー八虎、美術部入部で人生が変わる?

「絵」に魅せられた八虎、美術部へ

矢口八虎(やぐちやとら)は世渡り上手なヤンキーで、さらに成績も優秀な高校2年生。友達も多く、傍から見れば毎日が充実しているように見える彼でしたが、実は彼にとってそんな生活は「与えられたノルマをこなす」ようなものでした。 ある日美術の時間に「私の好きな風景」という課題を課せられた彼は、偶然美術室で運命の1枚に出会います。美術部3年生が美大推薦のために描いたその油絵に魅せられた彼は、作者の先輩と言葉を交わしたことで「早朝の渋谷の風景」を描くことに。 青い色に染まった課題の絵によって初めて友達と“会話”できたことに喜びを感じ、絵画の魅力に取り憑かれていくことになります。

目指せ東京藝大!母親を説得した方法は?

友人の鮎川龍二(あゆかわりゅうじ)や美術部の顧問との会話を経て、八虎は美術部に入部。東大より入るのが難しいと言われる東京藝大を目指すことを決心します。 しかし、安定志向の母親は息子の藝大進学を快く思っていないようでした。そこで八虎は母親が料理をしている背中をデッサンし、母親に見せます。さらに絵を描くことで、改めて母のことが理解できたと伝え、説得に成功しました。 こうして両親からの了解も得て、八虎はついに本格的に東京藝大を目指すようになります。

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【ネタバレあらすじその➁】予備校での苦悩と仲間たち

八虎は美大を目指す現役生が集う予備校に通うことに。彼の入った油絵科のクラスでは、講師の大葉先生や天才少年の高橋世田介(たかはしよたすけ)、浪人しながら藝大を目指す美少女などと関わっていきます。 浪人生と合同になる予備校の夏季講習では、「予備校内コンクール」に挑戦。以前から八虎のそつない性格を嫌っていた世田介から「絵じゃなくても良かったくせに」と言われたことがきっかけで、八虎は「俺の絵で全員殺す」と絵に全身全霊で挑みます。 結果としては優勝を逃してしまったコンクールでしたが、八虎は絵を始めて1年足らずで予備校内で中の上と良い結果を残しました。仲間や先生との関係が深まっていくストーリーも必見です。

【ネタバレあらすじその③】緊迫の藝大入試編開幕!八虎を待ち受けるハプニング

ブルーピリオド4巻

東京藝大の入試が近づいているのにも関わらず、八虎はある問題を抱えていました。これまで他人に合わせて生きてきた八虎は良い意味でも悪い意味でも“真面目”であって、絵に必要な“楽しむこと”が欠けていたのです。 その後、八虎は友達の恋ケ窪(こいがくぼ)から「話術で本音を隠すのではなく、本音を技術で武装すればいい」とアドバイスを受けることに。 そして1次試験当日。鉛筆と木炭しか使用出来ない制限の中、受験生に課された課題は「自画像」でした。自身の二面性の表現の仕方に悩んでいると、突然大柄な女子がぶつかってきて八虎の鏡が割れてしまいます。 しかし、割れた鏡を見て「多面性」を描くことを閃いた八虎。明暗を付けて奥行きを強調するなど、これまでの知識を駆使して描き上げた絵に、彼は手応えを感じていました。

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【ネタバレあらすじその④】2次試験の2日前、八虎と龍二は海へと向かう

無事に1次試験を通過した八虎でしたが、他の生徒から鮎川龍二が1次試験を辞退したことを耳にします。心配になって電話を掛けるも、龍二は「君は溺れている人がいたら救命道具は持ってきても海に飛び込むことはしない」と彼を責めました。 次の日、龍二の苦悩を知るために彼と同じ状況に身を置くことを決意した八虎は、再び彼に電話を掛けます。ちょうどその時、母親に画材を捨てられてショックを受けていた龍二は、八虎に「海で溺れない?」と提案。 2次試験の2日前で、無駄な時間を過ごすわけにはいかないと思っていた龍二でしたが、八虎はなんと彼について電車に飛び乗ります。その後2人は小田原の海が見えるホテルに泊まり、龍二の提案でセルフヌードを描くことに。 男女の性や日本画への思いなどでずっと苦しんでいた龍二。そんな彼は自分の気持ちを八虎に吐露し、再び前を向いて歩き始めることを決断します。

【ネタバレあらすじその⑤】目の痛みで八虎大ピンチ!2次試験本番の行方は?

ブルーピリオド6巻

2次試験は3日間かけて油絵を完成させること。会場では、偶然にも昨晩描いたものと同じ課題「ヌード」が課されました。意気込む八虎でしたが、目の痛みのせいで昼休憩まで居眠りしてしまうことに。しかし睡眠で痛みが取れたおかげで、1日目の後半は構図を決めるところまで進みます。 1日目の半分を無駄にして追い込まれた八虎は、2日目から時間短縮のためにキャンバスの下地を生かす方法を取ることに。その後、自分が描こうとしている絵は「俺の目を通して見た俺の世界なんだ」と気づき、課題のテーマを「裸=情けない姿」に決定。 3日目でついに完成した絵は、あの世田介からも「上手くなった」と褒められるほどの出来映えでした。こうして八虎の藝大受験は幕を閉じます。

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【ネタバレあらすじその⑥】ついに藝大生活の幕開け!思わぬ苦悩が八虎を襲う

自分の作りたい作品って何だろう……

八虎は世田介と共に見事藝大に現役合格していました。しかし八虎は同級生の画力や個性に対する引け目や、教授からの辛辣な態度によって入学早々にメンタルを追い込まれていくことに。 始まった授業では5月までに「自画像」という課題を課されるも、頑張って作った作品を「ヒドいね」と酷評されてしまう始末です。 次の課題「東京の風景」では、再び酷評されたものの猫屋敷教授には「自分の実力を自覚している」と温かい言葉をもらえるまでに成長します。

藝祭の幕開け

いよいよ夏休みが始まると、藝大名物「神輿作り」がスタート。神輿を作るチームに配属された八虎でしたが、人手不足や隊長の熱中症、さらには台風襲来とアクシデントが続きます。 しかし、衣装作りチームからのヘルプもあって神輿は無事完成。上野公園などを練り歩き、大学生らしいお祭りムードが漂います。彼らの神輿は学内の大賞を逃したものの、台東区賞を受賞しました。

【最新話ネタバレ】進級制作開始!努力と才能の狭間で苦悩する世田介と八虎

ブルーピリオド9巻

やる気が出ず、結局夏休み中に1枚しか絵を描けなかった八虎。新学期が始まると、著名なアーティストも来るという進級制作の課題が課せられます。 初めての巨大な作品作りを前にして八虎は世田介に話をしに行きますが、「努力できるのは才能だ」と言われて激しい怒りを感じます。しかし、クラスメイトと努力が才能かどうかを話しているうちに色んな考え方があることに気がつき、八虎は自分の視野の狭さを意識するように。 一方、世田介は八虎から「絵を描くのが好きか」と問われたことで苛立ちを覚えていました。両親や周りからの一方的な評価に嫌気が差していた彼ですが、偶然ウサギと触れ合ったことで自分の新しい可能性に気付き始めます。

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漫画『ブルーピリオド』に登場するメインキャラクターを改めて紹介!

矢口八虎(やぐちやとら)

矢口八虎(やぐちやとら)は本作の主人公。友達と夜まで遊び、飲酒や喫煙もする不良高校生ながら、成績は優秀な要領の良い人物です。これといった趣味もなく空虚な毎日を過ごしていた彼ですが、美術の魅力に気付いてからは、人一倍絵の上達のために努力を始めます。

鮎川龍二(あゆかわりゅうじ)

ブルーピリオド2巻

鮎川龍二(あゆかわりゅうじ)は、八虎の同級生かつ美術部員の男子高校生。性別は男ですが心は乙女で、学校ではロングヘアにスカートの女装姿で過ごしています。 本名で呼ばれることを嫌い、付いたあだ名は「ユカちゃん」。八虎とはたまに喧嘩はするものの、お互いに気心の知れた関係です。

高橋世田介(たかはしよたすけ)

高橋世田介(たかはしよたすけ)は、八虎が美大専門の予備校で出会った同学年の男子高校生。初登場では圧倒的なデッサン力で八虎を圧倒し、以降2人はライバル的関係になっていきます。 両目の下にあるほくろが特徴的。コミュニケーションがかなり苦手な人物ですが、絵画においては天才と呼ばれるほどの才能を見せつけます。

美術に詳しくなくても面白い!『ブルーピリオド』の魅力と裏話

美術に詳しくなくても深く刺さる人間模様

『ブルーピリオド』はゼロから美術をスタートさせた主人公目線で物語が進むため、画法など美術に詳しくない人でも理解できるように豊富な解説が挟まれています。 また、美術を通して描かれる人間模様も本作品の見どころの1つ。八虎や龍二、世田介などが各々の苦悩を抱えながら、ぶつかり合って成長していく姿にはスポコン漫画のような情熱が感じられます。

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作中に登場する芸術作品の秘密とは?

作中に登場する美術作品の多くは、コマの外に作者名が記されています。また、八虎が目にする町中のポスターや美術館のシーンでは、実際に存在する芸術家の作品も登場。 また、八虎の作品が世田介の作品とは全く異なるように、出てくる絵や作品にはキャラクターごとの個性が表れています。細かい所ですが、キャラクターが制作する作品1つ1つにも注目してみてくださいね。

【マンガ大賞2020受賞】『ブルーピリオド』を読んでアニメ放送に備えよう!

数々の賞を受賞し2021年にはアニメ化も予定されている『ブルーピリオド』。美術にのめり込んでいく主人公の姿を見れば、思わず胸が熱くなること間違いありません!美術に詳しくない人でも楽しく読める内容なので、ぜひ1度読んでみてくださいね。