小説『聖女の魔力は万能です』ネタバレあらすじ＆感想！読めば癒されるヒーリングファンタジー

小説投稿サイトで大きな話題を集めたライトノベル『聖女の魔力は万能です』。こちらはアニメ化もされており、2023年10月には第2期の放送も決定しているなど現在注目の作品となっています。 この記事ではそんな本作のあらすじをネタバレありで徹底解説！ラノベファンを魅了するストーリーやキャラについてしっかり紹介していきます。

剣と魔法のファンタジー世界にある国、スランタニア王国。この国は数世代に1度恐ろしい瘴気により魔物が増えてしまい、そのたびに「聖女」と呼ばれる女性に救われていました。 しかし今回の瘴気発生に聖女は現れず、仕方なく「聖女召喚の儀」をおこなうことに。これにより召喚されたのは、現代社会で暮らしていた小鳥遊聖と御園愛良でした。2人は聖女として国のために働くことになる……かと思いきや、召喚をとりおこなった王子は愛良だけを優遇し聖は無視されてしまいます。 怒り心頭の聖ですが、もとの世界に帰れるはずもなく薬用植物研究所の研究員に就任。そこで聖の作り出したポーションは通常のものよりも効果が高く、それにより騎士団長のアルベルトをはじめ多くの人々が救われることに。聖は自身に眠る聖女の力を活用し、周囲の人々を助けていくことになるのでした。

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様々な活躍を続け「彼女こそが本物の聖女では？」と疑惑を抱かれ始めた聖。そのステータスを確認するため、聖は王宮魔導師団の師団長ユーリによるチェックを受けることになりますが、聖のレベルの高さゆえユーリの鑑定は失敗。 しかしユーリは聖の使用した魔法を見て聖女と確信し、その旨を国王へ報告します。それを受けて国王ジークフリートは王子のした不当な扱いを謝罪。さらに聖が願い出た「禁書庫の閲覧」と「正式な魔法指導を受けること」に許可を出します。 それにより聖はユーリ直々に魔法指導を受けることに。聖は様々な魔法を学ぶなかで自身が持つ「聖女の術」を発動させ、これにより魔物が増加した森を浄化するなど大活躍を見せます。そして聖はいよいよ本物の聖女として認められることになるのでした。

聖女の噂を聞きつけた地方貴族は聖に魔物の討伐を依頼。聖はその依頼を受け聖地クラウスナー領に出向きます。そこで聖はポーションの生産や、厨房を使用した「回復料理」を振る舞うなど大活躍！ しかしながらここで、聖の持つ「聖女の術の発動条件」が発覚する大きな事件が発生。なんと術を発動させるには自身の「好きなひと」のことを考えなければいけなかったのです。そんな彼女の想い人は、異世界に来て間もないころに助けて以来、彼女を慕い続けている騎士団長のアルベルトでした。 厄介な条件が発覚しましたが、これにより聖は聖女の術をしっかりと使えるように成長したのです。

聖女の術の発動条件が判明してから、アルベルトを今まで以上に意識してしまう聖。そんななか聖女の術を使いこなせるようになった彼女は、この魔法をクラウスナー領の畑に使い薬草を育てる手伝いを始めます。 実はクラウスナー領はかつて聖女が暮らし、その力により土壌を育てた土地。聖の魔法によりその土地は改めて力を宿し、クラウスナー領の生活は守られることになるのでした。 その後、聖はもう1人の聖女候補である愛良やユーリとともに、クラウスナー領の森に潜む魔物の討伐に参加。彼らはその力を合わせ大量の魔物を生み出す沼を目指し、最後には聖の魔法で浄化することに成功しました。

高性能なポーションのみならず、なんと高性能な化粧品まで作成してしまった聖。この商品の効果は非常に高く、貴族の女性たちにも大好評の様子。しかし聖は一般市民にも商品を届けたいと考え、スキル未使用の化粧品を安価で販売し始めます。 するとこちらの商品も大ヒットし、聖は自分の「商会」を持ち経営を開始することに。なんと聖は聖女としての地位のみならず、商会を持つ大金持ちとしての地位も手に入れてしまったのです。そんな彼女の周りには、婚約を希望する男性たちが大量発生！ しかしながら聖自身はそんなモテモテ状態はどこ吹く風で、自分の生活に手一杯。商会視察のために出かけた街では馴染み深い「米」や「味噌」と出会い、持ち前の料理スキルで懐かしい味を楽しむのでした。

港町でまさかの日本食材と出会えた聖は、これをきっかけに取引先となる「ザイデラ」という国に対し強い興味を持ち始めます。そんななか、ザイデラから「勉学のため」という名目でやってきたテンユウ皇子。 しかしその目的は勉学ではなく、難病にかかってしまった母を救う「万能薬」の調達でした。聖は自らの知識や技術を駆使しながら、何とか万能薬の調合に成功！最後にはテンユウに薬を渡し、彼の望みを叶えることができたのでした。 聖女として別の国にまでその名を轟かせる聖。果たして次はどんなトラブルが彼女のもとに舞い込むのでしょうか……。

数多くの功績を挙げたことで、聖のもとに様々な男性からの求婚が舞い込みます。そんななかアルベルトの故郷である辺境伯領に出現した瘴気浄化のため、彼とともに遠征することになった聖。 ここでは鉱山探索中に聖がはぐれてしまったり、アンデッドドラゴンと対峙するなど、いくつものトラブルが発生することに。アルベルトはそんな困難をともに乗り越えながら聖への思いをアピールし、2人の仲は次第に深まっていきます。 沢山の男性に言い寄られる聖を見て意を決したようなアルベルトでしたが、果たして彼女にその思いを告白することはできるのでしょうか……。

アルベルトの故郷であるホーク領を訪れたセイは、なんとか領内にある2つの黒い沼を無事に浄化することに成功。無事に「聖女業」を、一段落させることができました。 彼女はその後王都へ帰還し、これまで通りに本業である薬用植物研究所の仕事に戻ることに。しかしザイデラから譲り受けた苗や、クラウスナー領から届いた薬草が溢れており、畑が足りないという事態に陥ります。 セイがそのことを相談すると、なんと彼女専用の研究室ができるのでした。研究三昧の彼女はそこで、自身の術によって育てられた極秘薬草などを集め始めます。

無事にアルベルトとの婚約を果たしたセイは、幸せいっぱいな日々を過ごしていました。結婚式の準備も始まり慌ただしくなる中、彼女は第一王子・カイルが大使を務めるザイデラ使節団で原因不明の病に倒れた者がいるとの話を耳にします。 心優しいセイは居ても立ってもいられず、急遽ザイデラへと向かうことに。しかし出迎えてくれたカイルは、「誰も病に罹っていない」と口にします。さらに彼女たちが帰ろうとすると、唯一の道である港が閉ざされてしまうのでした。 セイは新たなそこで新たなグルメや魔法と出会ったことで、またしても魔力を大暴走させます。

本作は剣や魔法のファンタジー世界を構築していながら、驚くほど戦闘シーンが少ない作品となっています。メインとなっているのは聖の恋愛模様を中心にした人間ドラマ。しかもそのドラマ部分ですら、ドロドロとした争いのようなものが見えてきません。 この作品は「聖女」を扱っているだけあり、読むだけで癒される平和な作品となっています。ド派手なバトルなどを期待していると肩透かしを食らうかもしれませんが、じっくりゆっくりファンタジードラマを楽しみたい。そんなあなたには特にオススメの作品です。

繊細な心理描写で癒しのファンタジーストーリーを届ける『聖女の魔力は万能です』。 アニメの第2期放送も決定し、今後もどんどん人気が上がっていきそうな本作。これを機に原作小説やコミカライズ版を手に取り、改めてその魅力をチェックしてみてはいかがでしょうか！