小説『七つの魔剣が支配する』最新巻まで全話ネタバレあらすじ＆感想！優しい顔に隠された主人公の裏の姿とは？

魔法学校を舞台に主人公が仲間とともに魔剣を巡る『七つの魔剣が支配する』。「このライトノベルがすごい！2020」の新作・総合1位にも輝いた作品で、2023年7月からはテレビアニメが放送中です。 本記事では、そんな話題作の『七つの魔剣が支配する』の原作小説を最新巻までネタバレ込みであらすじを紹介します。緻密に作り込まれたストーリーが気になるかたは、ぜひチェックしてくださいね。

主人公のオリバーはキンバリー魔法学校の新入生です。入学式へ向かうオリバーはトロールが暴走する事故に巻き込まれて、ナナオ、カティ、シェラ、ガイ、ピートと友人ができます。 オリバーとナナオは授業で剣を交えて、死ぬまで斬り合いたいと思う「相愛の剣」だとおたがいに気づきました。2人の斬り合いは教師が止めに入らなければ、殺し合いにまで発展していたほど苛烈を極めます。 その後、処分の対象になったトロールをカティがかばったことにより、事件が勃発。オリバーとナナオは先輩のミリガンと戦います。2人は苦戦しますが、ナナオが7つ目の魔剣を編み出しミリガンを倒して事件は収束しました。 一方、オリバーは第四魔剣で教師のダリウスを殺害。実は、オリバーは母を殺害した教師を殺すために学校へ入学したのです。母を殺した残り6人の教師の殺害をオリバーは決意します。

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オリバーとナナオは事件を解決したこともあって注目の的です。そんななか、一年生の誰が一番強いのか、勝者が敗者からメダルを奪う争奪戦「一年生最強決定戦」が開催されます。 周りがオリバーやナナオの打倒に動くなか、ピートが不調です。実は、ピートは性別を変えられる両極往来者でした。当初はそんな自分を受け入れられなかったピートですが、オリバーを始め周りの支えもあり次第に受け入れていきます。 また、オリバー、ナナオ、カティ、シェラ、ガイ、ピートの6人は、前に倒したミリガンから譲ってもらった工房を秘密基地にして「剣花団」を結成しました。オリバーがリーダー格になって、6人の仲は深まります。 しかし、魔に呑まれた上級生のオフィーリアがピートを攫って──。

オフィーリアに攫われたピート。しかし、攫われたのはピートだけではありません。かなりの数の男子学生が被害にあっていたため、学校中の問題になり、奪還作戦が決行されます。オリバー、ナナオ、シェラ、ミリガンらも校舎とつながっている「迷宮」へとピートの奪還に向かいました。 オリバーの知識、ナナオの強さ、シェラの知識や冷静さ、ミリガンの指導や作戦立案など、彼らはおたがいの長所を生かし迷宮を進んでいきます。1人でも欠けていたら辿り着けない冒険でした。 一方、オフィーリアが魔に呑まれたのはとある原因があったのです。それは、オフィーリアの種族と過去、そして彼女の初恋が関係していました。 この事件が幕を引き、オリバーらは1年目の学生生活を終えます。

事件は無事に解決しましたが、各々に傷を残しました。カティ・ガイ・ピートの3人は自分の弱さを実感して強くなりたいと思い、日々鍛錬を積んでいきます。 一方、オリバーは事件の後の後遺症に悩まされていました。サキュバスだったオフィーリアの魅了が尾を引き性的衝動に襲われるのです。そんなオリバーの様子に気づいたのはシェラでした。シェラはオリバーの性欲を発散させようと迫ります。 他の2人もオリバーとの関係が描かれていました。ナナオはオリバーとの斬り合いを望んでいます。また、カティはオリバーにとって眩しい存在です。オリバーが誰と結ばれるか楽しみですね。 しかし、平和な日常とは裏腹にオリバーは次の復讐相手を決めていました。次に選んだのは、魔道工学のエンリコ＝フォルギーリです。

次の復讐相手としてエンリコを選んだオリバー。ほかの同志とともにオリバーはエンリコの殺害計画を企てていきます。 しかし、魔道工学のエンリコは強敵です。ゴーレムを使ってエンリコは戦いますが、ゴーレムをほぼ無限に生み出せます。そのうえ、構内も迷宮もエンリコの庭のような場所。さまざまな場所にゴーレムが手回しされているため、数で押される可能性があります。 しかし、ゴーレムを手回しできない唯一の場所をオリバーは発見しました。これをもとに計画を立てて遂行します。 エンリコと対峙するオリバー。多数の犠牲を払いながらも勝利します。エンリコから母親の殺害について校長のエスメラルダに尋ねるといいと言われました。オリバーは次の復讐相手に誰を選ぶのでしょうか。

エンリコを倒したオリバーですが、戦う時に母親のクロエの魂を自身の魂と融合させて戦っていました。その代償として、これまで通り魔法や剣術を使えなくなります。しかし、ナナオに救われこの問題を乗り越えていきました。 学校は昨年に続き今年も教師が失踪したことにより警戒を強めます。疑いの目は生徒たちにも向けられ、尋問される生徒も出てきました。 そんななか、学生統括選挙が始まるほか、箒競技が盛り上がりを見せます。箒競技でナナオを負かすほどの実力を持ったアシュベリーは、相棒のモーガンが失踪したことで記録が伸びず悩んでいました。しかし、モーガンが姿を現し、アシュベリーは最速の記録を打ち立てます。 しかし、モーガンが魔に呑まれてしまいました。アシュベリーはそんなモーガンの元へ向かい……。

オリバーたちは3年生になりました。学校では一大イベントである「決闘リーグ」が始まります。このイベントは3人1組でチームを組み、チーム戦で戦うイベントです。オリバーはナナオと、前回に転入してきたユーリィとチームを組みました。 一方、カティ・ガイ・ピートの3人も鍛錬を積んだ自分たちの成長を確認するため、チームを組み決闘リーグに参加します。両チームとも予選を通過し、2回戦まで進みました。しかし、オリバーたちは勝利しますが、カティたちはここで敗退してしまいます。 そんななか、ユーリィが追っていた事件「骨抜き事件」の犯人であるサイラスが現れ、学生統括のアルヴィンの胸骨を抜き取っていきました。果たして、アルヴィンは無事でしょうか……？

アルヴィンの胸骨が抜き取られたのを受け、オリバーらと現生徒会のメンバーは奪還に向かいます。オリバーらは迷宮に入りサイラスのもとを目指しますが、使役する死霊が持っていた骨から、サイラスの目的に気づきました。 そんなオリバーらの前に前生徒会のメンバーが現れ足止めをします。おたがい衝突し、新旧生徒会の戦いが始まりました。現生徒会のメンバーは前生徒会のメンバーを退け、サイラスのもとへ向かいます。 サイラスの目的は古代の魔法使いを甦らせ魔法技術を伝授してもらうことと、古代の魔法使いに海を見せることでした。オリバーらはそんなサイラスの目的を達成させ、儀式が終わった後にアルヴィンの胸骨を返してもらいます。 事件は無事に解決して決闘リーグが再開しました。果たして、誰が勝利するのでしょうか。

決闘リーグは準決勝を迎えます。オリバーらは勝利して無事に決勝へ進みました。もう一方の試合ではシェラがいるチームが戦います。シェラは圧倒的な実力を見せつけるも、ハーフエルフの力を解放しすぎてシェラの父親が乱入し、試合を棄権しました。 決勝でオリバーたちと戦うのは、1年生の頃からオリバーと因縁があるリチャード。激しくぶつかり合う2人ですが、オリバーが見事に勝利します。全力を出したリチャードは「友達になりたい」とオリバーに打ち明け、2人は仲良くなりました。 オリバーの学年は決闘リーグが無事に終了。残すは上級生のみです。しかし、学校の近くで「門」が開かれ、オリバーたちは対処に向かいます。そこには、初めて対峙する異界の生物たちがいました。

上級生の決闘リーグは、アルヴィンたちと前生徒会のボスであるレオンシオたちが決勝で戦います。勝利したのはアルヴィンたち。このことで、アルヴィンたちが推薦していたティムが次期学生統括に選ばれました。 全学年の決闘リーグが無事に終了し、あれだけ盛り上がった学校も落ち着きを見せます。ナナオとギクシャクしていたオリバーですが、自分を求めるナナオと向き合い、2人は交際を始めて肉体関係を結びました。 一方、オリバーは3人目の復讐の相手をデメトリオに決めます。魔剣同士がぶつかり合う激しい戦いを見せますが、オリバーの勝利に終わりました。この戦いを通じてオリバーはエスメラルダが母親を殺害した理由を知ります。 吸血鬼のエスメラルダは魂を吸収するためにクロエを殺害したのです。

決闘リーグを終えて4年生になったオリバーたち。前回の激しい戦いとは打って変わり、長期休暇を利用して剣花団や後輩のテレサ、トールのマルコは仲間の故郷へ旅行に行きます。まず向かったのはカティの故郷、湖水国です。 生き物を愛するカティですが、そのために自身が傷つくのを厭いません。その危うい姿から、たびたび魔に呑まれるのではと剣花団のなかでも危惧されています。両親もそんなカティを心配していました。 湖水国を離れ次に向かうのはシェラの故郷です。シェラの故郷では、380歳のエルフであるシェラの母親や、ケンタウロス、ドワーフと出会います。しかし、異界の神々の手先になった異端関連の問題に巻き込まれ、圧倒的な力を持つ異端勢力を初めて目の当たりにするのです。

ピートやガイの実家も巡り旅行は幕を閉じます。この旅行はおたがいを成長させたほか、亜人種の現状や立ち位置がよくわかる旅行でした。 学校が始まり正式に上級生となったオリバーたち。3名の教師の行方がわからなくなっているのをうけ、新しく3人の教師が配属されます。なかでも、ピートと同じ両極往来者のロッド＝ファーカーは三代目の「大賢者」と呼ばれる人物でした。 学校に新しい風が吹き込む一方、先輩の1人が魔に呑まれてしまいます。また、守られることが多かったピートとガイは、自立しようと足掻き、ピートは魔法使いらしい道を進み、ガイは仲間のために呪術の闇に呑まれていくのです。

オリバーは優秀で優しい性格のため周りにも慕われています。剣花団ではリーダー格となり、仲間との絆を深めていました。しかしその一方で、母親のクロエを殺害したキンバリー魔法学校の教師へ復讐を行う復讐者としての顔を持っています。 復讐は剣花団のメンバーには伝えていません。同志だけがその復讐を知っており、オリバーとともに戦っています。この先、剣花団に隠されたオリバーの復讐者の顔は明らかになるのか。主人公の表と裏の姿が見どころのひとつです。

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テレビアニメが放送されますます盛り上がりを見せている『七つの魔剣が支配する』。主人公の復讐譚や登場人物の成長する姿、恋愛模様、亜人種の差別など、複雑な話が絡み合う作品です。ぜひ、この機会に原作小説を手に取って濃密なストーリーを読んでみてください！