Netflix『極悪女王』全話あらすじネタバレ＆相関図！最後の女の子は誰？

2024年9月19日からNetflixで配信されたドラマ『極悪女王』。女子プロレスラー・ダンプ松本の活躍を追ったドラマで、主演はゆりやんレトリィバァ、脚本と企画は鈴木おさむが務めます。 この記事では『極悪女王』のあらすじやネタバレ感想、キャストについて、詳しく解説していきます！ 本記事にはストーリーのネタバレが含まれるため、未視聴の人は注意してください。

>最終話(第5話)はどうなる？ネタバレ解説

1980年代にカリスマ的人気を誇り、女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本(ゆりやんレトリィバァ)。日本の1980年代といえば、まだ男女の不平等や女性蔑視が問題視されていない時代でした。そんな時代に女子プロレスという舞台で人気を博したのが、ダンプ松本です。 そんなダンプ松本は、元々は正統派プロレスラーとしての成功に憧れていました。しかしそれでは成功できず、自らが悪役プロレスラーになることを決め……。多くのプロレス仲間たちとの友情や戦う姿、徐々に有名になっていく過程や葛藤までをも描いたドラマです。

ダンプ松本の引退試合のラストシーンでチケットを買えなかった少女が映ります。この少女について、視聴者のあいだでは誰がモデルなのかと話題に。 結論から言うと、モデルはいないのではないかと推測します。特定の誰かをモデルにした人物というわけではなく、ダンプ松本に憧れ、未来のプロレス界を背負っていく少女たちの象徴として描かれたのではないでしょうか。 後のアジャコングがこの少女なのではと推測する声も一部ありましたが、ダンプ松本の引退試合時にはアジャコングの年齢は17歳。すでにプロレス界に入門していました。このことから、この少女はアジャコングではなさそうです。

松本香(ゆりやんレトリィバァ)は、父親の借金の取り立てに追われ苦しい生活を強いられています。父親は愛人の子供にも、香と同じ名前をつけていました。 そんな中、香は女子プロレスラーになるという夢を思い出しプロレスの道へ。オーディションに参加することを決めます。 オーディションでは厳しいテストが待ち受けていましたが、香は無事に合格。そこでオーディションに参加していた智子(後のライオネル飛鳥、剛力彩芽）、長与千種(唐田えりか)と出会います。智子はすぐに才能を開花させますが、千種と香は苦戦します。 香は千種と対戦した時に出血したことで、何かが覚醒します。千種と激しい殴り合いを繰り広げた香を、関係者は特別な目で見ていて……。

マキ上田の引退や、香の憧れ・ジャッキー佐藤の人気も落ち女子プロレス界はピンチに陥ります。ジャッキー佐藤は人気No.1の横田利美(後のジャガー横田)との試合に挑みますが、この試合を最後に女子プロレスを引退してしまいました。 香はなかなかデビュー戦に出ることができず、街宣車でのアナウンス宣伝などを担当していました。いよいよデビュー戦の日が決まり、相手は「モンスターリッパー」という巨体の外国人レスラー。香は健闘したものの、フォール負けとなってしまったのでした。 千種は先輩たちからいじめを受け、プロレスを辞めようか悩みます。そんな時、ライオネス飛鳥との対戦が決定。試合は壮絶なケンカファイトとなり、観客を魅了する試合を繰り広げたのでした。

試合以降、千種とライオネス飛鳥は「クラッシュギャルズ」として大人気に。しかしジャガー横田たちベテラン勢から不満が漏れるようになり、全日女子プロレス内のバランスが崩れ始めました。 そこでクラッシュギャルズの対抗勢力として、デビル雅美率いる「デビル軍団」が誕生。香と本庄たちはデビル軍団に入り、ヒールレスラーとして対戦します。ですが試合についていけず、厳しい言葉を浴びせられます。 新人入門生として、恵子(後のブル中野)が入門します。さらに香の父・五郎が詐欺まがいの事件を起こし、家族に責められた香は逆上。不安定になった香は行方不明になりますが、デビル軍団対クラッシュギャルズ戦にメイクをして乱入し……。「全員ぶっ殺すぞ！」と観客を煽り、「ダンプ松本」が誕生したのでした。

デビル軍団は解散し、ダンプは本庄と極悪同盟を結成します。クラッシュギャルズの2人もダンプ松本の登場で関係が崩れ、プロレス以外の歌やドラマの仕事が増えるように。 ダンプの登場で実家の関係も崩れ、妹の広美は見事なヤンキー姿に。いたずら電話やおかしな手紙に悩む家族のためにダンプは引っ越し資金を出そうとしますが、家族との関係はますます悪化してしまいます。 そんな中、オールジャパン・グランプリが開催されます。これは全日本女子プロレスの10人の中から、ナンバー1を決める大会。ライオネス飛鳥と千種が直接対決し、千種が勝つ予定となっていました。しかしガチの勝負となり、千種は飛鳥に敗北してしまい……。 決勝戦はライオネス飛鳥vsダンプ松本。飛鳥が勝利を飾ったのでした。

大阪城で、千種とダンプの髪切りマッチが行われます。ダンプは「ブック(予め勝敗を決めておくこと)」を行い、1000万円を受け取ることを条件に千種を勝たせる念書にサインをしました。しかし試合ではダンプが勝利。ダンプはバリカンで千種を丸坊主にします。 しかしこの試合のせいで、全日本プロレスのテレビ放送が中止となってしまいます。千種はもう、クラッシュギャルズは解散するしかないと思っていて……。 ジャッキー佐藤は「ジャパン女子プロレス」で現役復帰を表明。ダンプと千種の関係も元に戻りつつありましたが、ダンプは突然引退を表明。こうして、ダンプは引退試合の日を迎えます。 対戦は、長与千種・ライオネス飛鳥vsダンプ松本・大森ゆかり。最後はダンプ松本ではなく松本香として、最後まで戦い抜いたのでした。

ダンプ松本の知られざる半生を描いた半自伝ドラマ『極悪女王』。とにかく圧巻のプロレスシーンは迫力満点で、目を奪われます。特にダンプ松本を演じたゆりやんレトリィバァ、長与千種を演じた唐田えりかのプロレスシーンは圧巻。2人がプロレスを通して"本気"で戦っているようにしか見えませんでした。 このドラマはプロレスを知らなくても楽しむことができます。現に筆者もプロレスのルールもほとんど知りませんが、その勢いと熱量に感動させられました。また昭和時代にはこんなことが許されていたのか、令和とのギャップも楽しむことができますよ。 特に感動したのは、やはり5話の長与千種とダンプ松本による髪切りマッチ。ダンプ松本の容赦ない攻撃シーンは圧巻でした。このマッチが伝説と言われている理由がすごくよく分かります。 とにかくどのシーンも迫力があり、少し目を背けてしまうような激しいシーンも。ですが続きが気になり、全5話あっという間に一気見できちゃいます！

主人公のダンプ松本を演じるのは、お笑い芸人のゆりやんレトリィバァです。ゆりやんは今後海外での活動を視野に入れており、自らオーディションに応募してこの役を勝ち取りました。なんと撮影の約1年前からアスリート並の身体作りを行い、筋力トレーニングやプロレスの訓練を行っています。 ゆりやんは第19回R-1グランプリで優勝するなど、お笑いやバラエティ番組に多数出演。女優としての活動にも力を入れており、2023年には『推しが上司になりまして』にも出演。本作で初めて、Netflix作品で初主演を勝ち取りました。

クラッシュギャルズの1人・長与千種を演じるのは、唐田えりかです。長与も女子プロレスラーのカリスマの1人として大人気ですが、ダンプ松本と共にいじめの標的にされたことも。しかし1984年8月に飛鳥とのタッグチーム「クラッシュギャルズ」を結成し、女子プロレスに新たな風を吹かせました。 演じる唐田は、トレーナーをつけて2022年1月からトレーニングを開始。体重を約10kg増量させて撮影に挑みました。唐田は2020年1月、スキャンダルの影響でしばらく芸能活動を休止。しかし2024年1月からは韓国での芸能活動も開始し、日本と韓国で2拠点の生活を送っています。

同じく「クラッシュギャルズ」の1人、ライオネス飛鳥を演じるのは剛力彩芽です。飛鳥は長与とクラッシュギャルズを結成しブームを起こし、1982年には全日本シングル王座を獲得。1989年夏に現役を引退し、タレント活動などを行っています。 剛力もこの作品のため、約10kg体重を増やして撮影に挑みました。これまでモデル、女優として活躍し2013年には『ビブリア古書堂の事件手帖』でGP枠のテレビドラマ単独初主演を飾りました。2012年からは「奇跡体験!アンビリバボー」のMCも長年務めています。

ヒール役のプロレスラーとして「デビル軍団」を率いたデビル雅美。全日本女子プロレス時代は最強のヒールとして暴れまくりました。JWP女子プロレス所属時には「スーパーヒールデビル雅美」としても活躍し、2008年に31年間のプロレスラー人生に幕を閉じています。 演じるのは、1994年9月5日生まれの女優・根矢涼香。近年は映画『シュシュシュの娘』(2021年)や『凪の憂鬱』(2023年)、ドラマ『カメラ、はじめてもいいですか？』(2023年)などに出演しています。

クレーン・ユウはダンプ松本とヒール軍団「極悪同盟」を結成したプロレスラー。「デビル軍団」にマスクド・ユウとして所属していましたが、1984年に脱退してダンプ松本とタッグを組み、翌年には第78代WWWA世界タッグ王座を獲得しています。 演じるのは、お笑いコンビ「マリーマリー」のボケ担当・えびちゃんです。ベトナム人の血を引く相方タコスと2019年にコンビを結成し、吉本興業所属の芸人としてよしもと漫才劇場に出演しています。

極悪同盟に所属してヒールとして活躍したブル中野。日本人で初めてアメリカのWWF世界女子王座を獲得し、WWWA世界シングル王座も多数獲得して1990年代に頂点を極めました。 演じるのは、レトル所属の女優・堀桃子です。清水崇監督作『ミンナのウタ』(2023年)や『あのコはだぁれ？』(2024年)などホラー映画に出演。2023年はその他にも『#マンホール』や『生きててごめんなさい』にも出演しています。

ダンプ松本の影武者としてデビューした影かほる。母親も元女子プロレスラーで、全日本女子プロレスを創業した松永高司を伯父に持つプロレス家系の出身です。1988年に引退し、日本初の女性リングアナウンサーになりました。 演じるのは、麗タレントプロモーション所属の女優・戸部沙也花です。近年の出演作に映画『アキラとあきら』(2022年)やドラマ『日曜の夜ぐらいは…』(2023年)などがあります。

女子プロレスブームを牽引したジャッキー佐藤。1976年にライバルだったマキ上田と「ビューティー・ペア」を結成し、タッグを組んでWWWA世界タッグ王座を獲得。「かけめぐる青春」などのヒット曲を連発し、試合前にリングで歌を披露するなどアイドルとしても人気を博しました。 演じるのは、LUCKY RIVER所属の女優・鴨志田媛夢です。主な出演作に映画『ダンスウィズミー』(2019年)や『デスノート』(2006年)、ドラマでは『ほんとうにあった怖い話』夏の特別編に2015年から2年連続で出演しています。

ジャッキー佐藤と組んだタッグ「ビューティー・ペア」で一世を風靡したマキ上田。1978年にはWWWAの主要3タイトルを獲得しましたが、翌年に「敗者引退」のルールのもとジャッキー佐藤と対決して敗れ、引退しました。 演じるのは、熊本県出身の女優・芋生悠です。2020年に外山文治監督作『ソワレ』に主演し、報知映画賞新人賞にノミネートされました。2024年は三宅唱監督の映画『夜明けのすべて』に出演しています。

ジャンボ堀と組んだタッグ「ダイナマイト・ギャルズ」で名を馳せた大森ゆかり。ダンプ松本とは同期で、第76代WWWA世界タッグ王座を獲得しています。1986年には第33代WWWAシングル王者となり、1988年に引退しました。 演じるのは、「劇団4ドル50セント」の劇団員・隅田杏花です。2018年には堀口紗奈とバラエティユニット「心臓丸」を結成。2024年のドラマ出演に『不適切にもほどがある！』があります。

大森ゆかりとともに「ダイナマイト・ギャルズ」で活躍したジャンボ堀。デビル雅美と同期で、横田利美やナンシー久美と組んで2年連続でWWWA世界タッグ王座を獲得しています。クラッシュ・ギャルズやダンプ松本とは好敵手としてタッグ王座をかけ対戦しました。 演じるのは、福島県出身の女優・安竜うらら。白石和彌の監督作によく出演しており、主な出演作に『止められるか、俺たちを』(2018年)や『孤狼の血LEVEL2』(2021年)などがあります。

初代の全日本シングル王者を獲得したジャガー横田。シングル王者としてよく知られ、第29代・31代WWWA世界シングル王者を獲得しています。1985年に引退した後は解説者に転向し、コーチとしてアジャ・コングなど後輩を育成しました。 演じるのは、E-girlsの元メンバー・水野絵梨奈です。LDH JAPAN所属のダンサーとして活動するかたわら、映画『悪の教典』(2012年)やドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』(2013年)など俳優業も行っています。

ラブリー米山はナンシー久美がモデルと噂されるセクシー系アイドルレスラー。実在の人物ではなく、架空の女性レスラーとして劇中に登場しています。 演じるのは、アンシャンテ所属の女優・鎌滝恵利。2019年の『龍が如く』助演女優オーディションでグランプリを受賞し、『龍が如く7』に鎌滝えり役としてゲーム内出演しました。以降は『愛なき森で叫べ』(2019年)や『生きててよかった』(2022年)など映画にも出演しています。

ダンプ松本の母親・松本里子を演じるのは、仙道敦子です。夫は俳優の緒形直人、息子も俳優の緒形敦という芸能一家で、80年代にいわゆるトレンディドラマで活躍しました。 結婚後はしばらく芸能活動を休んでいましたが、2018年のドラマ『この世界の片隅に』にすずの母親役で23年ぶりに俳優業を再開。2024年はドラマ『降り積もれ孤独な死よ』や映画『鬼平犯科帳 血闘』などに出演しています。

「全日本女子プロレス」の創業者で、社長・会長を務めた松永高司。兄弟で全日本女子プロレスを運営し、レフェリーやコーチも務めて女子プロレス界をまとめ上げ、「女子プロレスの父」と呼ばれました。 演じるのは、俳優の村上淳です。歌手のUAとの間に息子・村上虹郎がおり、親子2代で俳優として活躍しています。代表作にヨコハマ映画祭助演男優賞を受賞した映画『ナビィの恋』(1999年)や「新宿スワン」シリーズなどがあります。

全日本女子プロレス創業者・松永兄弟の四男で、「ジミー加山」の名でレフェリーを務めた松永国松。演じるのは、空(くう)所属の俳優・黒田大輔です。 映画『恋人たち』で2015年度の高崎映画祭で最優秀助演男優賞を受賞。是枝裕和監督作への出演が多く、2023年の『怪物』にも出演しています。2024年は話題のドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』に出演しました。

松永兄弟の五男・松永俊国を演じるのは、俳優の斎藤工です。2012年には映画監督としてもデビューし、コロナ禍においてはミニシアター支援プロジェクトを立ち上げるなど、俳優業以外の活動でも活躍しています。 代表作に『昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜』(2014年)や『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(2016年)などのドラマ、『シン・ウルトラマン』(2022年)や『零落』(2023年)などの映画があります。

デビル軍団や極悪同盟などヒール軍団に肩入れし、不公正なレフェリングを行った「悪徳レフェリー」として悪名高いレフェリー・阿部四郎。バラエティ番組にもゲスト出演するほど注目を集め、プロレス界で一時代を築きました。 演じるのは、演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバー・音尾琢真です。映画では白石和彌監督の作品への出演が多く、2024年には『碁盤斬り』と『十一人の賊軍』に出演しています。

ダンプ松本は1980年代に悪役レスラー、いわゆる善玉の「ベビーフェイス」に対するヒール役で活躍したプロレスラー。ビューティー・ペアに憧れる一方、父親のDVに苦しむ母親に家を買ってあげたい一心で、女子プロレスの世界に飛び込みました。 1980年に本名の松本香で全日本女子プロレスからデビューしますが、当初はなかなか花開かず。しかし1984年にヒール軍団「極悪同盟」を結成し、ダンプ松本としてリングに立ってからは、女子プロレス界を大いに盛り上げるヒール役を担いました。 人気のクラッシュ・ギャルズに対するヒール役として活躍しますが、観衆からの恐れと憎悪を一身に引き受けることに。その戦いぶりもチェーンや竹刀、フォークなどの凶器を使った流血試合が定番でした。

ドラマのタイトルにもなっている「極悪女王」。これは、ダンプ松本の愛称でもあります。ダンプ松本は、当時人気だった「クラッシュギャルズ」の対抗馬として、派手なメイクで人気を集め始めました。 それからチェーンやハンマー、竹刀などを使ってヒールファイトを展開し、ヒール役に。徐々に「極悪女王」と呼ばれるようになりました。 しかし極悪女王になるまでは、先輩レスラーからいじめを受けていたというダンプ松本。そうした知られざる半生も、ドラマでは描かれます。

実はこの『極悪女王』、お蔵入りの危機がありました。2022年10月のドラマ撮影中、ゆりやんが頭や背中を強打。撮影が延期となり、ドラマがお蔵入りになるのではという噂があったのです。しかし2023年5月に撮影は無事再開され、お蔵入りの危機を免れました。 怪我の原因は、過酷なプロレスシーンの撮影で受け身に失敗したこと。ゆりやんはより一層の「絶対にケガをしない体作り」を掲げ、再度トレーニングを開始。唐田と剛力との結束力も増し、並々ならぬ気合で撮影に挑んだようです。

『極悪女王』は、Netflixで配信中。ゆりやん、唐田、剛力のこの作品に賭ける体作りや、熱の入った演技が楽しめます。 ダンプ松本、長与、飛鳥も3人の演技を大絶賛しています。配信開始まで楽しみに待ちましょう！