漫画『横恋慕』ネタバレあらすじ＆感想！【友情と恋情の狭間で揺れ動く乙女心】

最愛の元恋人と再会したヒロインの切ない恋模様を描いた女性向けマンガ『横恋慕』。恋する男女の様々な思惑が錯綜する大人のラブストーリーです。 この記事では、『横恋慕』のネタバレあらすじと感想を紹介していきます。見どころや各電子書籍サービスでの配信状況など、気になる情報も満載なのでぜひ最後までチェックしてみてくださいね！

大学生の頃、新谷風子(しんたに ふうこ)には渚(なぎさ)という年上の恋人がいました。渚は風子にとって世界の中心と思えるほど大きな存在で、彼と過ごす毎日が楽しくて仕方なかったのです。渚と風子の友人である一華(いちか)のキスシーンを見るまでは……。 渚と別れて10年が経った今、風子は大学時代の友人の優里(ゆり)と同じ会社で働いています。彼女は恋人に裏切られ、男性恐怖症になった風子を支えていました。 また、友人の光流(ひかる)もリハビリのために恋人役をしてくれて、疑似的な関係ながらも楽しくやっています。風子は2人に余計な心配をかけまいと、会社にいる渚が元凶ということは黙っていました。 しかしある日、優里は風子に「最近彼氏ができた」と言って渚を紹介してきたのです。

なぜよりによって渚が優里の彼氏なのか。「風子に辛い思いをさせた人を私は許さない」と言ってくれた優里に、渚がやったことを伝えるべきか悩む風子。彼があの頃と変わっていたら私が2人の仲を壊すことになってしまう。それでもなお受け入れ難い現実でした。 翌日、優里と待ち合わせをしていた風子は渚とバッタリ出くわしてしまいます。「もう私の人生にあなたは居ない」と言って立ち去ろうとする風子。渚は「お前を忘れたことはない」と強引にキスをしてきて……。昔と同じ唇の温かさを感じ、風子は捨て切れなかった彼への恋心を自覚します。 しかしそれは、自分と同じ苦しみを優里に味わわせようとしているのに他なりません。

我に返って渚を拒絶したところに優里が現れ、罪悪感に苛まれる風子。渚とはもう会わないようにしようと決心しますが、気づくと彼のことを考えていて……。 そんな中風子は社内で一華を見かけます。2人の事件を知らない優里と光流は、険悪な雰囲気に気づきつつも「本人同士の話だから」と黙って見守っていたようです。 その後、風子は渚と仕事の打ち合わせをすることに。必要以上に関わるまいと距離を取ろうとする彼女に、渚は恋人時代の思い出の品を見せてきます。「捨てられなかった」と寂しそうに笑うのを見て心が揺らぎそうに。それでも、恋人のいる相手とキスするような女にはなりたくないと思うのでした。

光流は"風子が幸せで居てくれればそれでいい"と考えていたものの、本心では本当の恋人になりたいと願っていました。トラウマを利用して想いを満たしている自分は好きになってもらえる訳がない。それでも、1番そばで彼女の笑顔を守るのが自分でありたいと思うのです。 休日デートで博物館にやって来た風子と光流は、偶然にも同じくデート中の優里と渚に遭遇。未だ渚への未練を断ち切れていない風子は男の人と一緒にいるところを見られたと思ってしまい……。光流と館内を見て回りますが、渚たちが気になって全然集中できません。 光流は様子のおかしい風子を見て、彼女のトラウマの主が渚ではないかと勘づきました。

たった1年付き合っただけの自分よりも、光流の方が風子と長い間一緒にいると知り複雑な心境になる渚。 そんな中、優里の提案で4人は映画を見に行くことに。渚の隣に座ってしまった風子は早く映画が終わって欲しい反面、もう少し近くに居たいとも思ってしまいます。高鳴る鼓動を必死に抑えようとしていると、渚が手を握ってきて……。風子は映画が終わるまで彼の手を振り払えませんでした。 浅ましい自分に辟易しながら内心で優里と光流に謝罪する風子。それでも、上手くいっていない様子の優里と渚を見ると期待してしまいます。渚の傍にいると余計なことを考えると思った風子は距離を取ろうとします。 しかし渚は立ち去ろうとする風子の手を強く引き寄せ、物陰でキスをしてくるのです。

友情と恋慕の狭間で揺れる、ヒロインの切なすぎる乙女心が本作の注目ポイントです。 風子は浮気が原因で別れた元カレ渚への未練が断ち切れず、彼に恋人が居るにも関わらず幾度もキスをしてしまいます。忌々しい浮気女と同類になりたくない、大切な親友を裏切りたくない……。そう思いつつも、大好きだった渚を完全には拒絶できずにいるんです。 頭ではダメだと分かっていても、どうしようもなく惹かれてしまう。風子が抗えない呪縛に苦しむ姿には胸がギュッとなりますよ。