原作小説『トラペジウム』をあらすじネタバレ解説!タイトルの意味とは?【アニメ映画が公開】
乃木坂46の一期生・高山一実が現役時代に発表した小説『トラペジウム』。アイドルを夢見る少女を主人公とした青春物語で、アニメ映画化でも話題になっています。 本記事ではそんな本作の原作小説のストーリーをネタバレ解説!起承転結に分けてわかりやすく紹介しているので、どんな作品か気になっている人はぜひチェックしてみてください。
原作小説 『トラペジウム 』あらすじ・ネタバレ解説
起:アイドルになるための計画始動
アイドルを夢見る女子高生・東ゆうは、自分が住む半島地域・城州の「東西南北」のかわいい女の子を集め、アイドルグループを結成するという目標を持っていました。 ゆう自身は「東」に住んでいたため、集める必要があるのは西・南・北の3名。やがて彼女はお嬢様キャラの華鳥蘭子、ロボットを愛する大河くるみ、ボランティアに励む亀井美嘉という個性豊かなメンバーと知り合うのでした。 とはいえ彼女は自身の思惑を他の3人に明かすでもなく、自分ひとりで着々と計画を進めていきます。唯一、ひょんなことから知り合った工藤真司(シンジ)にだけはすべてを話し、彼も協力者としてサポートしてくれていました。
承:仲間たちとの絆を深める
ゆうは3人の女の子と休日に集まったり一緒にボランティア活動に参加したりと、日々交流を深めていきます。ただ彼女の頭の中にはいつも「どうにかしてアイドルになるチャンスをつかみたい」という想いがあり、周囲とのテンションがいまいち合わないこともしばしばです。 そんな中、地元の城がテレビで取り上げられると知ったゆうは、観光ガイドのアルバイトをきっかけにどうにか顔を売れないかと考えます。その後努力の甲斐あって取材に参加することになり、くるみが当日来ないというトラブルはあったものの、3人でテレビに映りました。 ただしばらくは反響があったとはいえ、その程度は所詮“田舎の中で有名になっただけ”でした……。
転:ついにチャンス到来!?
現実を目の当たりにしてがっかりするゆうのもとに、予想もしていなかったチャンスが舞い込んできます。なんと例の番組を担当していたADから、深夜バラエティの1コーナーに4人で出てほしいとお願いされたのです。 当初はお試し的なコーナーだったはずが、4人のキャラや可愛さが評判を呼び、あっという間に事務所に所属してアイドルグループを結成するという流れに!ゆうは自分の夢が叶って大喜びで、他の3人も戸惑いつつ仕事をこなすようになります。 しかしアイドルという仕事の大変さがわかるにつれ、次第にゆうと3人の間には温度差が生じていくのでした。
結:主人公の夢の終着点は……
結局、ゆう以外の3人は事務所を抜けてしまい、4人でないと意味がないためゆうの仕事もなくなってしまいます。 その後自分の独りよがりな行動に気付いたこともあって抜け殻になっていたゆうですが、美嘉の言葉をきっかけに奮起し、皆に改めて謝罪。アイドルグループとしては解散しましたが、今後も友達としての絆は続けていこうと約束します。 やがて月日は流れ、夢を追い続けたゆうは国民的アイドルグループのリーダーになっていました。他の3人もそれぞれの道を歩んでいますが、今でも定期的に会うほど仲良しのままです。夢を叶えたゆうはこれからもきらきらと輝き続けていくのでしょう。
『トラペジウム』の意味とは?
タイトルになっている「トラペジウム」は、不等辺三角形、あるいはオリオン星雲の中心にある4つの星のことを指します。主人公のゆうをはじめ、それぞれが強烈な輝きを放つ4人の女の子たちにぴったりの意味を持っているといえるでしょう。 彼女たちはてんでバラバラのタイプの4人組ですが、不思議とぴったりはまり合うかのようなコンビネーションを発揮し、お互いの魅力を引き立てていました。 結局アイドルとしての道を皆で歩むことはなく、その後についても詳しくは描かれなかったわけですが、彼女たちなら自分の居場所で輝き続けているだろうと思わされます。
『トラペジウム』の作者は乃木坂1期生の高山一実
小説『トラペジウム』を執筆したのは、乃木坂1期生である高山一実です。彼女自身、モーニング娘。に憧れてアイドルを目指したそうで、夢を叶えるまでにさまざまな葛藤を経験したことが「アイドルになりたい少女」を主人公とした物語を生み出すきっかけとなったのでしょう。 本作は彼女にとってのデビュー作ですが、若年層から多大な支持を受け、累計発行部数30万部を売り上げたベストセラー小説となっています。主人公であるゆうの少しシニカルで軽妙な語り口、わかりやすくリアリティあるストーリーも評価されました。
アニメ映画『トラペジウム』が2024年5月10日公開
『トラペジウム』はアニメ映画にもなっており、2024年5月10日から全国の劇場で公開される予定です。制作はCloverWorksで、キャスト陣には結川あさき、羊宮妃那、上田麗奈、相川遥花といった名前が並んでいます。
原作は小説で挿絵も入っていなかったので、各登場人物がどんなビジュアルになっているか答え合わせするのも楽しそうですね!すでに公開されている特報だけでも映像美やキャラクターの魅力が伝わってきて、本編への期待が高まります。
『トラペジウム』原作小説のあらすじをネタバレ解説しました
アイドルを目指す少女の奮闘を描く青春小説『トラペジウム』。個性豊かなキャラクターたちが繰り広げるドラマから目が離せません!5月10日から公開される映画はもちろん、原作もぜひあわせてチェックしてみてくださいね。