映画『盤上の向日葵』の原作をネタバレ解説!将棋×サスペンスのあらすじ・キャストは?

柚月裕子のミステリー小説『盤上の向日葵』が、坂口健太郎主演で実写映画化されることが決定しました。 本記事では作品のあらすじや、キャスト・スタッフ情報、原作のネタバレなどを解説していきます。
映画『盤上の向日葵』作品概要
映画『盤上の向日葵』のあらすじ
とある山中で、身元不明の白骨死体が見つかります。唯一残されていた手がかりは、この世に7組しかないと言われている将棋の名駒。 そしてこの証拠から、すい星のごとく将棋界に現れ強者たちを圧倒した天才・上条圭介(坂口健太郎)が容疑者として浮かび上がりました。 そして更なる捜査の過程で警察が掴んだのは、真剣師・東明重慶(渡辺謙)の存在。実はこの東明こそ、謎多き上条の生い立ちを知る人物で……。
映画『盤上の向日葵』キャスト・登場人物解説
上条桂介役/坂口健太郎

プロ将棋界に突如現れた天才棋士・上条桂介(かみじょうけいすけ)。奨励会に入会することなくプロ棋士の試験に合格。その異例の経歴と圧倒的な強さで世間を賑わせています。過去には父親から虐待を受けていて、逃げる場所として将棋を始めました。 主人公の上条桂介を演じるのは『余命10年』(2022)、『ヘルドッグス』(2022)、ドラマ『イノセンス 冤罪弁護士』(2019)などを始め、様々な話題作に出演している坂口健太郎です。
東明重慶役/渡辺謙

将棋の類まれない実力を持ちながら、賭け将棋を生業とする真剣師として裏社会に生きた男・東明重慶(とうみょうしげよし)。桂介とは将棋道場で出会い、賭け将棋の旅に同行させます。 桂介の師・東明重慶を演じたのは、世界各国で幅広く活躍する俳優・渡辺謙です。近年の出演作品には『Fukushima 50』(2020)や『ザ・クリエイター 創造者』(2023)などがあります。
映画『盤上の向日葵』の監督・原作
監督/脚本:熊澤尚人
映画『盤上の向日葵』のメガホンを取ったのは『君に届け』(2010)、『心が叫びたがってるんだ。』(2017)の熊澤尚人です。 本作は熊澤自ら映画化の企画を立ち上げた作品で、脚本も約7年もの月日をかけ自身で書き上げました。
原作:柚月裕子
原作を手がけたのは『検事の本懐』や「孤狼の血」シリーズで知られる、ミステリー作家の柚月裕子です。 本映画の原作となっている同名小説は、第7回山田風太郎賞にノミネートされ、2018年には本屋大賞2位を受賞しています。
音楽:富貴晴美
映画の音楽を担当しているのは、作曲家でありピアニストでもある富貴晴美です。 2012年に映画『わが母の記』で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。その後も数多くの映画音楽やミュージカル音楽を手がけ、活躍の幅を広げています。
原作『盤上の向日葵』あらすじネタバレ
原作では主人公・桂介の生い立ちとともに、彼が将棋を始めたいきさつや、天才棋士へと成長していく過程が描かれていきます。そして将棋を極める道で出会ったのが、東明重慶でした。 彼は賭け将棋を生業とする真剣師で、性格には難があったものの将棋の実力は一級品。彼との出会いが桂介を奨励会を通さずプロデビューを果たした異例の天才へと育て上げたのです。 それから桂介は東明に付き添い修行の旅へ。その中であの白骨死体の正体が明かされます。 東明は悪性の骨肉腫に蝕まれ、もはや余命幾ばくもない体でした。そして物語のラスト、桂介と東明の命を賭けた真剣勝負が行われます。 結果的に勝負は桂介が勝ち、負けを悟った東明は「もう思い残すことはない」と残して自ら命を絶ちました。 実はこの東明こそ白骨死体の正体であり、桂介は香典として貴重な駒を遺体に備えたのです。
原作『盤上の向日葵』の感想・評価

殺人事件の犯人を追っていくミステリー小説だと思って読んでたけど、途中から完全にヒューマンドラマを見ている気分だった。めちゃくちゃヘビーで正直読むのが辛い所もあったけど、最後には熱い気持ちが心の奥から湧きあがってきます。

これぞ柚月裕子って感じの中々にハードボイルドな作品です。白骨死体の捜査と桂介の人生が並行して描かれ、最後に全てが交差する瞬間は鳥肌ものでした。桂介が天才として覚醒していく姿はある種、青春もののような尊さがありましたね。
映画『盤上の向日葵』の公開日は2025年10月31日!
白骨死体の謎を追うミステリーでありながら、人生の光と影を描いた重厚なヒューマンドラマでもある映画『盤上の向日葵』。衝撃の結末は、ぜひ劇場で確かめてください。 『盤上の向日葵』は10月31日より全国公開です。