2025年4月9日更新

木村拓哉主演『華麗なる一族』最終回までネタバレ!原作との違いやモデルとなった事件も解説

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木村拓哉

木村拓哉主演の『華麗なる一族』は、「紅白歌合戦」超えの高視聴率を獲得したメガヒットドラマ。今回はそんな『華麗なる一族』のあらすじを全話ネタバレありで紹介していきます!

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【ネタバレなし】ドラマ『華麗なる一族』作品概要

基本情報・キャスト紹介!

タイトル 『華麗なる一族』
放送局 TBS系
放送日 2007年1月14日から3月18日
メインキャスト 木村拓哉/万俵鉄平 , 鈴木京香/高須相子 , 長谷川京子/万俵早苗 , 山本耕史/万俵銀平 , 山田優/万俵(安田)万樹子 , 相武紗季/万俵二子 , 吹石一恵/美馬一子 , 仲村トオル/美馬中 , 北大路欣也/万俵大介
脚本 橋本裕志
原作 山崎豊子

2007年に「日曜劇場」枠で放送された木村拓哉主演のドラマ『華麗なる一族』。TBS開局55周年記念番組として製作された山崎豊子による同名小説を原作とした作品です。最終回視聴率の高さが話題となり、スポーツ紙でも取り上げられたほどでした。

『華麗なる一族』あらすじ

高度経済成長期、関西金融界を牛耳る万俵財閥の家長・万俵大介(北大路欣也)の長男・万俵鉄平(木村拓哉)は一族の主力企業・阪神特殊製鋼の専務を務めています。 才覚あふれる鉄平は事業拡大に着手。一方で、大介は一族の栄華を盤石のものとするため腐心すると同時に、ある疑念から鉄平へ冷酷な態度を取り続けていました。

『華麗なる一族』最終回まで全話あらすじ・ネタバレ

第1回 華麗なる一族

冒頭、鉄平が猟銃を手に雪山に入っていく意味深なシーンが挟まれます。 シーンは変わり、一族が集結する新年会へ。大介の次男・銀平(山本耕史)、長女・一子(吹石一恵)、鉄平の妻・早苗(長谷川京子)らが集結。一族内を仕切る大介の愛人兼執事の高須相子(鈴木京香)の姿もあります。この年の記念写真が最後の1枚になることが示され……。 この頃、鉄平は高炉建設を思案し大介に融資を依頼しますが、難色を示されます。大介はカリスマ性ある鉄平に、故人である父・敬介の姿を重ねており、鉄平が敬介の子ではないかという疑念を濃くしていたのです。

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第2回 過去の悲劇と真実

高炉建設のため資金集めに奔走する鉄平に対し、大介は金融再編の波に飲み込まれないよう必死です。 ある日、相子が愛人として母・寧子(原田美枝子)を虐げ、過去には自分の元カノ・芙佐子(稲森いずみ)に別れるよう脅していたことが発覚します。一族が大介と相子の意のままになっていると知り愕然としながらも、鉄平は100億の融資のために大介に頭を下げるのでした。 鉄平は大同銀行の三雲頭取(柳葉敏郎)や工場長・一之瀬(平泉成)らの後押しを得るものの、大介は融資の減額を決定。減額分は自分で集めるよう、冷たく鉄平を突き放します。 さらに大介は一子の夫で大蔵省勤務の美馬中(仲村トオル)を使って、他行の弱みを探ります。

第3回 引き裂く運命

鉄平の融資集めは難航。当初は三雲に追加融資を依頼するも断られましたが、鉄平の野心を買われて、別口の融資という形で資金の確保に成功します。 また妻の父で衆議院議員の大川一郎(西田敏行)の協力を得て、鉄平は三栄銀行からの融資を確保。夢の高炉建設が決定しました。 しかし、その三栄銀行は大介の合併のターゲットとなってしまいます。大介は合併に向け、持病のある支店長の死を誘引し、その死を使って他の支店長の士気を高めるという非人道的な芸当を披露。 次期頭取候補である銀平はそんな父の姿に「敵わない」と諦観を抱き、大介と相子が見繕った大阪重工社長令嬢・万樹子(山田優)との結婚を受け入れることにします。

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第4回 悲しき裏切り

鉄平の高炉建設は順調に進む中、鉄平の取引先である三栄銀行には大介の手が迫っていました。 大介は万樹子の父・安田(石田太郎)から、三栄銀行が政界に闇献金をしたという噂を聞きます。大介が美馬に調べさせたところ、闇献金の相手がまさかの大川だと判明。義理とはいえ大川は親族であり、次期総裁候補でもあります。 さすがの大介も一度はリークを諦めますが、大川の命が長くないと知った大介はリークを決行。大川を本当の父のように慕っていた鉄平は、義父を陥れた犯人への怒りを顕にします。 敬介の13回忌で顔を合わせた大介と鉄平。鉄平はリークの犯人が大介とは知らず、「眼の前にその人物が現れたら撃ち殺してやりたい」と憎悪を吐露するのでした。

第5回 運命を分けた死

記事が出たショックで病状が悪化した大川は娘夫婦に看取られて亡くなってしまいます。鉄平が犯人として大介を疑う中、一子からその疑いを確信に変える情報がもたらされました。一子は大介と美馬が次の計画を立てている会話を聞いてしまったのです。 そんな折、キジ撃ちに出かけた鉄平と大介。鉄平が撃った弾は偶然にも大介の頭をかすめます。鉄平は大介への殺意を否定、大介もリークは役員が独断でやったことだと関与を否定。話し合いの末、表面上は一応丸く収まったものの、2人の確執は深まるばかりです。 また、相子の動きも止まらず、今度は現首相の佐橋家と万俵家を親戚にすべく、すでに恋人のいる二子の縁談を勝手に進めます。

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第6回 万俵家の崩壊

鉄平の苦難はまだまだ続きます。取引先のアメリカの会社が吸収合併された煽りを受けて、会社は経営難に。そこに大介は20億の融資を提案します。それを聞いて大同銀行の三雲も追加融資20億を決定。 ところがこれは大介による見せかけの融資で、大同銀行に20億出させるための策でした。大介は融資した20億をすぐに返金させ、さらには帝国製鉄に手を回し阪神特殊製鋼への銑鉄供給をストップ。阪神特殊製鋼を潰してでも合併を成功させようと暗躍します。 苦しい状況の中、鉄平は高炉建設を諦めかけますが、窮地を救ったのは彼の人徳と熱意でした。阪神特殊製鋼の沖仲仕である荒武玄(六平直政)が人手を集めて駆けつけてくれたおかげで、工事は続行となります。

第7回 悲劇の高炉爆発

高炉完成間近となったある夜、なんと高炉は爆発。死傷者多数の大事故となり、鉄平は責任を追及されます。 この一件に便乗して勢いを増すのが大介。大介は大同銀行専務で三雲をよく思っていない綿貫(笑福亭鶴瓶)に合併後のポストをちらつかせ、乗っ取りを進めます。 その頃、鉄平の元カノ・芙佐子の養母・志乃(多岐川裕美)が病死。彼女は死の間際、芙佐子は敬介と志乃の間に生まれた子であることを告げます。さらに志乃が鉄平にあてた手紙には、鉄平の本当の父親が敬介であり、芙佐子が妹であると綴られていました。 阪神特殊製鋼の倒産を受け、鉄平に密かに期待を寄せていた銀平は憤り、二子は政略結婚を受け入れ、一家の歯車は狂っていきます。

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第8回 鉄平出生の真相

阪神特殊製鋼に融資していた銀行の会議にて、大介が画策した見せかけの融資や、社が巨額の負債を抱えていた事実が判明。表向きは経理担当の銭高博(西村雅彦)が責任を負いますが、鉄平は裏に大介の手引があったと疑います。 また、先日の手紙を受け、鉄平は両親に直接真相を聞くことに。両親の取り乱した様子に自身が敬介の子だと確信した鉄平は、大介が敬介の息のかかった阪神特殊製鋼を潰そうとしたことを理解し、万俵家を出ることを決意します。 法定で父親と戦うことを決めた鉄平は、会社を調べ証拠を集めました。世間では阪神特殊製鋼と阪神銀行の親子訴訟が大きな話題となります。

最終章 前編 最期の父子対決(第9回)

鉄平が大介に対して起こした裁判が始まります。鉄平側の弁護士・倉石(萩原聖人)は、鉄平の高校時代からの友人です。 第1回証人尋問では鉄平自ら証人として、見つけた証拠を突き出しますが大介はのらりくらり。マスコミも大介に肩入れした記事を出します。 第2回証人尋問に鉄平が指名したのは、阪神銀行から大介の指示で特殊製鋼に出向いていた銭高です。銭高は鉄平の申し出を拒否し、最後まで大介側につく姿勢を見せていました。 しかし偶然、鉄平が自分のことを「鉄鋼マン」だと話しているのを聞いた銭高は、鉄平と働いた日々を振り返り、真相を証言することを決意。銭高は裁判で、すべて大介の指示だったことを白日の下にさらします。

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最終章 後編 決意の死~未来へ(第10回)

いっときは鉄平に流れがきたかに思えましたが、鉄平を敵視する帝国製鉄の和島(矢島健一)が破産管財人となり、提訴を取り下げます。さらに鉄平も解雇しました。一方で大介は大同銀行の綿貫を動かし、同行の吸収合併を実現。 絶望の中、鉄平は大介に「普通の家族でいたかった」と言い残し、妻や子供の前から姿を消します。そして大晦日、第1話の雪山のシーンへ。鉄平は自ら引き金を引いて命を絶つのでした。 検死の結果、鉄平の本当の血液型を知った大介は愕然としました。紛れもなく鉄平は大介の子だったのです。大介は鉄平の亡骸を前に慟哭するほかありません。 エピローグでは鉄平の夢だった高炉に火が灯り続けていることが描写され終幕します。

【ネタバレ】最終章を詳しく解説!

鉄平(木村拓哉)と大介(北大路欣也)の対決

管財人によって解雇された鉄平は、大同銀行の吸収合併を聞いて、大介が自分の夢のために阪神特殊製鋼を潰したことを察しました。さらに大介は大蔵大臣・永田(津川雅彦)とも深いつながりがあり、その永田が阪神銀行を擁護したため、親子対決は大介の勝利となります。 鉄平を慕っていた従業員たちは反対運動を起こそうとしましたが、これを鉄平が「鉄鋼マンが錆びてどうする」と説得。自分の夢だった高炉の完成を従業員たちに託すこととなりました。

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哀しい事実の判明

大介が放った「だが、お前は生まれてしまった。これが、私とお前の背負った宿命だ」という言葉は、鉄平を深く絶望させました。鉄平は会社倒産の責任と父との関係に絶望し、自殺します。 鉄平が遺した遺書には、「せめて一度でも、お父さんに微笑み掛けてほしかった」の一文が……。 戦時下に実施された集団血液検査は曖昧な結果なことが多く、鉄平の血液型も実際とは違っていました。この誤診が大介に疑念を与え、一連の悲劇を生んでいたのです。

『華麗なる一族』原作との違いは?

原作小説での主人公は大介ですが、本作では鉄平が主人公として描かれています。これに伴い、鉄平がメインに描かれる見せ場のほとんどはドラマオリジナルのシーンです。 例えば鉄平が身を挺して爆発の中、仲間を助けにいったり溺れた部下を助けたりするシーンは原作にはありません。裁判も原作ではもっと早いタイミングで告訴が取り下げられており、父子直接対決は描かれませんでした。 志乃からの手紙や、クライマックスとなった裁判後に父子が話すシーンもないので、原作とは鉄平のイメージが異なる内容となっています。

『華麗なる一族』は実話?モデルになった事件とは?

本作のモデルとなったとされている事件は、1965年の「山陽特殊製鋼倒産事件」です。同社は倒産をきっかけに約70億円の粉飾決算を行っていたことが発覚します。 鉄平や一之瀬工場長のモデルとなったとされるのが、倒産当時常務だった上杉年一です。技術者であった彼は解任されず、会社に残り会社再建に尽力しました。また戦時中同社を経営していた岡崎財閥が万俵家のモデルとされています。 阪神銀行(現みなと銀行)・阪神特殊鋼と同名の会社も存在しますが、こちらは本作とは無関係です。

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『華麗なる一族』歴代キャストを紹介!

華麗なる一族 中井貴一 万俵大介

本作は1974年に映画化、さらに1974年・2007年・2021年にドラマ化されています。 最新2021年版は原作通り大介が主人公。大介役を中井貴一、鉄平役を向井理、銀平役を藤ヶ谷太輔が演じました。2007年版では同役をそれぞれ北大路欣也、木村拓哉、山本耕史が演じています。 2007年版には登場しなかった万俵家の三女・三子が2021年版では登場しており、同役を福本莉子が担当しました。

木村拓哉主演ドラマ『華麗なる一族』全話ネタバレ紹介

『華麗なる一族』2017年版のあらすじを詳しく紹介しました。何度もドラマ化されている作品なので、見比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。骨太な人間ドラマを楽しんでみてください!