『ダンダダン』ウルトラマンとの関係は?OPでの主人公のポーズ・怪獣の見た目を比較

漫画もアニメも話題の『ダンダダン』。妖怪と宇宙人とのバトルをダイナミックかつコミカルに描く龍幸伸の人気作品です。 アニメが放送されると、高いクオリティに加えウルトラマンへのオマージュが大きな話題となりました。そこでこの記事では『ダンダダン』とウルトラマンの関係性にスポットをあて、オマージュについてまとめて紹介していきます! ※この記事は『ダンダダン』の重要なネタバレを含みます。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
『ダンダダン』ウルトラマンとの関係は?なぜオマージュが多い?

『ダンダダン』の作者・龍幸伸は、インタビューにて成田亨の画集が好きだと語っていました。成田は『ウルトラマン』などの怪獣やメカのデザインを手掛けた人物です。 成田のデザインのなかでとくに気に入っているのはバルタン星人だそう。宇宙人側でもとくに重要なキャラであるセルポ星人についても成田の影響が色濃いことを語っています。 またアニメで監督を担当する山代風我も、作品から感じた円谷プロへの愛を映像に落とし込んでいるとインタビューで発言。作品の根底に成田へのリスペクトやウルトラマンのオマージュが散りばめられているのも納得です。
『ダンダダン』OPでのウルトラマンオマージュ一覧

- タイトルの出方が逆再生(0:11~0:13)
- 影絵が似ている(0:14~)
- セルポ星人のポーズがストリウム光線(0:14~0:16)
- 地縛霊がバルタン星人に似ている(0:19~0:21)
- モモがウルトラマンのポーズと同じ(0:24)
- 変身シーンがウルトラセブンに似ている(0:28~0:32)
- オカルンパンチが変身シーンに似ている(1:25~1:27)
ウルトラマンに精通していなくても、ウルトラマンっぽいと思える要素として、影絵の演出が挙げられます。単色の背景に、怪異や宇宙人のシルエットが浮かび上がる画作りは、ものすごくウルトラマン的。 また主人公のモモやオカルンのカットも、モモのピアスをウルトラマンの目に見立てているように見えたり、ウルトラセブンの変身シーンを彷彿とさせる構図になっていたりと、多数のオマージュ要素が確認できます。
【豆知識】OP曲の「オトノケ」は2ちゃんねるに元ネタが?
1期OPテーマ曲「オトノケ」。タイトルの元ネタは実は、2ちゃんねるのスレッド通称「洒落怖」こと、「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」発祥の妖怪「ヤマノケ」に由来していることが、Creepy Nutsによって語られています。 ヤマノケは女性に取り憑く力を持ち、取り憑かれた場合、その女性は「はいれたはいれた……」と呟くそうです。楽曲の歌詞にある「ハイレタハイレタ」の繰り返しも、ここからきています。
『ダンダダン』作中でのウルトラマンオマージュ一覧
- 主人公オカルンの変身シーン→ウルトラセブンの変身
- フラットウッズモンスターとの戦闘シーン→初代ウルトラマンの白黒放送の雰囲気
- セルポ星人→ダダ + ペガッサ星人
- シャコ星人→バルタン星人
- バモラ→ゴモラ + グリッドマンのバモラ
- カラータイマーのような目
制作陣の円谷プロへの愛があるというのはもちろんですが、そもそも両作品の親和性が高いこともオマージュが多い理由として考えられます。 主人公が変身して、正義のために未知の存在と戦う。このモチーフは『ダンダダン』にもウルトラマンにも共通する部分です。そのため、『ダンダダン』のなかに遊び心のように散りばめられたオマージュも、違和感なく、むしろ作品の世界観を強化する仕組みとして機能するのでしょう。
『ダンダダン』ウルトラマンっぽく魅せる演出の技とは?

まずわかりやすいところでいうと、腕をクロスさせるポーズです。腰にベルトを巻けば仮面ライダーに見えるように、腕をクロスさせるとウルトラマンに見えるというのは、日本人のDNAに刻まれたものといえます。 また監督は、登場人物の陣営によってわかりやすくテーマカラーで塗りつぶした演出も取り入れていました。アニメならではの赤と青のエフェクトはまさにウルトラマン的でしたし、逆にモノクロの戦闘シーンは初期ウルトラマンを彷彿とさせます。 ウルトラマンおなじみの煽り構図や逆光演出も、ウルトラマン味を加えるのに一役買っているといえそうです。
『ダンダダン』のウルトラマンオマージュを知って作品をもっと味わう
『ダンダダン』とウルトラマンの親和性、オマージュについて紹介しました。世代的に『ダンダダン』しか知らないという人も、これをきっかけにウルトラマンに手を広げてみては?『ダンダダン』を違った視点で楽しめるようになるのでおすすめです!