『侍タイムストリッパー』のキャストを相関図で解説!出演者も一覧で紹介します

監督の安田淳一が脚本、編集だけでなく、撮影、照明など1人で多くの部門と担当し、2600万円という超低予算で制作された『侍タイムスリッパー』。しかし興行収入10億円の大ヒットとなり、話題になりました。 この記事では、そんな『侍タイムスリッパー』のキャストを紹介します。
『侍タイムストリッパー』のキャスト相関図

幕末の京都。会津藩士の高坂新左衛門と村田左之助は、長州藩士の山形彦九郎の暗殺を命じられます。しかし両者が対峙したとき、突然の落雷によって新左衛門は現代の京都へタイムスリップ。 西経寺に居候することになった新左衛門は、映画監督を志す山本優子にさまざまな手助けをしてもらううち、彼女に恋心を寄せるように。同時に彼は、「斬られ役」として時代劇に出演するため、殺陣師の関本に弟子入りします。 その後、時代劇の大スターである風見恭一郎は新作映画の共演者に新左衛門を直々に指名します。実は風間は新左衛門がかつて暗殺しようとしていた山形彦九郎で、新左衛門より30年ほど前にタイムスリップしていたのでした。
『侍タイムストリッパー』のキャスト・出演者一覧
高坂新左衛門役/山口馬木也

幕末の京都から、落雷によって現代にタイムスリップしてきた会津藩の武士・高坂新左衛門。慣れない現代生活のなか、彼は時代劇の「斬られ役」として活路を見出していきます。 新左衛門を演じたのは、1998年に日中合作映画『洗浄に咲く花』で俳優デビューした山口馬木也です。 映画『雨あがる』(2000年ん)やNHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(2023年)をはじめ、時代劇に多く出演しているほか、数々の舞台にも出演しています。テレビドラマでは、時代劇のほかにミステリーにも多数出演。 山口は本作で映画初主演を務め、第48回日本アカデミー賞優秀主演男優賞や第67回ブルーリボン賞主演男優賞などを受賞しました。
風見恭一郎役/冨家ノリマサ

時代劇の斬られ役としてキャリアを積み、大スターとなった風見恭一郎。しかしその正体は新左衛門がかつて京都で討とうとしていた長州藩士・山縣彦九郎でした。彼はタイムスリップによって新左衛門よりも30年ほど前の京都にやってきていたのです。 風見恭一郎を演じた冨家ノリマサは、1982年の映画『OH! タカラヅカ』およびドラマ『おしん』で俳優デビュー。「水戸黄門」シリーズや大河ドラマなどの時代劇を中心に、ミステリー作品などにも出演。映画、テレビのほか、Vシネマにも多数出演しています。
山本優子役/沙倉ゆうの
映画監督を目指し、新左衛門の面倒を見ることになる山本優子を演じたのは、監督の安田淳一がイベント用のオープニングムービーへの出演が俳優デビューとなった沙倉ゆうの。 彼女はこれまでに安田監督の長編映画2作両作に出演しており、『ごはん』(2017年)では主演を務めています。そのほかには、2017年の短編映画『コトコトことでん』や2019年の短編映画『アナログ・タイムス』などで主演を務めています。 『侍タイムスリッパー』では、俳優として出演するかたわら、助監督も務めました。
殺陣師関本役/峰 蘭太郎
斬られ役として生計を立てていくことを決心した新左衛門の殺陣の師匠となる関本。彼はかつて数多くの時代劇にやはり斬られ役として出演していました。 そんな関本を演じたのは、東映京都撮影所の東映剣会所属の峰蘭太郎です。16歳で芸能界入りした彼は、歌舞伎俳優の大川橋蔵に弟子入り。「大岡越前」シリーズや『桃太郎侍』(1981年)、「水戸黄門」シリーズ、「銭形平次」シリーズ、「名奉行 遠山の金さん」シリーズなど、そのフィルモグラフィーはほぼ時代劇で埋め尽くされています。 一方「仁義なき戦い」シリーズや「極道の妻たち」シリーズなど、ヤクザ映画にも多数出演しています。
住職の妻節子役/紅 萬子
新左衛門に住む場所を提供することになる西経寺住職の妻・節子。彼女は新左衛門を快く受け入れてくれます。 演じた紅萬子は小劇場を経て、24歳で「男と女」を創立・主宰しアングラ女優として活躍しました。NHKの朝ドラでは、1983年の『よーいドン』をはじめ、『オードリー』(2001年)、『まんてん』(2002年)、『てるてる家族』(2003年)、『おちょやん』(2021年)など、数々の作品に出演しています。
西経寺住職役/福田善晴
行き倒れていた新左衛門を助け、自身が住職をつとめる西経寺に住まわせる西経寺住職。彼の提案で、新左衛門は殺陣師・関本に弟子入りすることになります。 住職を演じたのは、福田善晴。関西のローカルドラマシリーズ『部長刑事』や、NHKの朝ドラ『カーネーション』(2011年〜2012年)などに出演。安田監督の長編2作目『ごはん』にも出演しています。
撮影所所長井上役/井上 肇

撮影所所長の井上を演じたのは、俳優業のほか、楽器による生演奏と芝居を融合させたパフォーマンスを行うアーティスト・ネットワーク・グループ『D-Quest』主宰する井上肇です。 俳優としては『太陽にほえろ!』(1972年〜1986年)へのゲスト出演や大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(2019年)、『VIVANT』(2023年)などへの出演で知られています。
錦京太郎役/田村ツトム
テレビドラマ『心配無用ノ介』で主演を務める時代劇スター錦京太郎。 演じた田村ツトムは、舞台を中心に活躍しており、1996年にはNHKの朝ドラ『ふたりっ子』に出演。テレビでは時代劇からミステリーまで幅広い作品に出演し、映画では『武士の家計簿』(2010年)や『のみとり侍』(2018年)などに出演しています。
斬られ役俳優安藤役/安藤彰則
新左衛門の同僚となる斬られ役俳優・安藤を演じたのは、安藤彰則。京都出身の彼、高校卒業と同時に里見浩太朗に弟子入りし、時代劇の基礎を学びました。 日本テレビ年末時代劇『源義経』(1991年)でデビューし、以後は東映剣会に所属し斬られ役を演じます。テレビでは時代劇はもちろん幅広い作品に出演。2024年には『マッチング』、『八犬伝』と、『侍タイムスリッパー』を含め3本の映画に出演しています。
山形彦九郎役/庄野﨑謙

新左衛門たちが暗殺しようとしていた長州藩士の山形彦九郎。風見恭一郎の若い頃の姿です。 演じたのは、『俺の空 刑事編』(2011年)で主演デビューを飾り、NHKの朝ドラ『梅ちゃん先生』(2012年)などへの出演で知られる庄野崎謙です。「仮面ライダーセイバー」シリーズや「機界戦隊ゼンカイジャー」シリーズなどへの出演でよく知られています。
『侍タイムスリッパー』には日本のエンタメを支える俳優が集結!
『侍タイムスリッパー』のキャストには、時代劇をはじめ、日本の映画・ドラマを支えてきた俳優陣が集結しています。映画を観ながら「どこかで見た俳優さんだな」と思った人も多かったのではないでしょうか。 本作でさらに注目を集めた彼らの今後の活躍にも期待したいですね!