WOWOWドラマ『災』最終回までネタバレ!解決しないラストやあの男の正体を考察
香川照之が毎話違う男ととして登場するWOWOWドラマ『災』。新進気鋭の監督集団「5月」が描く新感覚サイコ・サスペンスは、不思議な後味が残る全6話の作品です。再編集劇場版も話題の『災』について全話ネタバレありで解説します!
WOWOWドラマ『災』作品概要・あらすじ【ネタバレなし】
| タイトル | 『災』(さい) |
|---|---|
| 監督・脚本・編 | 関友太郎(5月) , 平瀬謙太朗(5月) |
| 放送時期 | 2025年4月~5月 |
| 放送局 | WOWOW |
| 出演 | 香川照之 , 中村アン , 竹原ピストル , 宮近海斗 |
香川照之が6役を演じるWOWOWオリジナルのサイコ・サスペンスドラマ。手掛けるのは監督集団「5月」。主演の香川は3年ぶりのドラマ出演となります。全6話で放送され、2026年には再編集した映画版『災 劇場版』も公開予定です。
あらすじ【ネタバレなし】
神奈川県警捜査一課の刑事・堂本翠(中村アン)は、日本各地でランダムで起きているように見える死亡事件が連続殺人事件ではないかと考えます。するとどの現場にも、ある男の姿が。 それが本作の主人公の、人に災いをもたらすあの男(香川照之)です。容姿や性格もそのときどきによって異なるこの男は、一体事件にどう関わっているのか……。
【1~6話】全話ネタバレ!最終話の結末まであらすじ解説

【第1話】受験生・北川祐里
冒頭に描かれるのは2019年の事件。食堂勤務の道子(安達祐実)が溺死体で発見されます。あの男は食堂にやってきた漁船の船員として登場。 場面変わって2021年。今度は母親と2人暮らしの女子高生・北川祐里(中島セナ)が登場します。彼女は孤独を抱えたまま、自宅の団地から転落死してしまうことに。 生前彼女が唯一心を開いていたのが、塾講師の渡部シンジ(香川照之)でした。シンジのおかげで前向きになっていた矢先の転落死。当初自殺で片付けられそうなこの事件に疑問を感じたのは堂本翠(中村アン)でした。
【第2話】運送会社の整備士・倉本
2022年福岡、運送会社のトラック整備士・倉本慎一郎(松田龍平)は過去に飲酒運転で死亡事故を起こし、服役していました。出所後、倉本は必死に断酒して更生するも、妻・加奈(佐藤みゆき)と会えないでいました。 そんな折、トラック運転手・多田(香川照之)が入社。多田は倉本にも親身に寄り添います。 ようやく運転手復帰が叶い、倉本の人生が好転しかけたかに思えた矢先、加奈の死体が川から引き上げられます。義母から犯人扱いされたことで心が折れた倉本は大量の酒を飲んで酩酊。そのままトラックに轢かれて死亡してしまいました。
【第3話】ショッピングモールの清掃員・伊織
2023年石川県、ショッピングモール清掃員の崎山伊織(内田慈)は、恋愛も職場での人間関係もうまくいっていませんでした。 そんな彼女が打ち解けたのが理髪店で働く皆川慎(藤原季節)です。理髪店の同僚には吃音で片足が悪そうな志村(香川照之)がいます。 伊織が皆川と出かける約束をした日、皆川は志村に誘われ飲みに行ったせいで寝てしまい、伊織との約束をすっぽかしてしまうことに。その晩、伊織は死体で発見されます。 聴取を受ける皆川のもとに堂本が現れ、伊織の髪に変わった部分があったかどうかを確認するのでした。
【第4話】温泉旅館の支配人・岸文也
2023年宮城県、旅館を立て直そうと奮闘する岸文也(シソンヌじろう)と、その弟の俊哉(奥野瑛太)。俊哉が兄の元妻・茜(早織)と関係を持ったことや性格の不一致から、兄弟間には確執があります。 旅館に出入りする酒屋の男・橋岡(香川照之)は、文也に大麻を密売していました。元妻への未練から大麻に手を出したのです。しかし茜から連絡をもらったことで、大麻をやめることを決意。橋岡にその決意を伝えた翌朝、文也は旅館の池で溺死体で発見されることに。 一方事件を追う堂本は、耳の周りの髪が切り取られているという共通点を見つけます。
【第5話】神奈川県警の刑事たち
2024年、神奈川。ガレージで澤田悠人(重岡瀑)が車の下敷きとなり死亡します。堂本は妻・あかり(山田真歩)による殺人の線もあるとみて捜査を続行することに。 神奈川県警内では堂本とともに一連の事件を追っていた警部・飯田剛(竹原ピストル)が、用務員の大門(香川照之)に違和感を覚えます。以前、事件資料で見たことがあったのです。2人が軽く会話をした翌日、飯田は首を吊って死体で発見されてしまいます。 飯田をよく知る堂本は当然、彼が自殺などするはずないと主張。堂本は一連の連続殺人事件を思い浮かべるに至ります。
【第6話】主婦・美佐江
2024年の愛知県。夫とうまくいっていない岡橋美佐江(坂井真紀)はアクアビクスに通っていました。そこに通っていた歴島(香川照之)は、美佐江に「偶然や災難は引力みたいなものが働いた結果だと思う」と語ります。 後日、そのスポーツクラブで人気インストラクターだった男が遺体で発見されました。今回は殺人を前提に捜査が進みますが、堂本は事件の真相には近づけません。 終盤、堂本が寄ったガソリンスタンドで歴島が働いていました。しかし堂本は何も気づかず、歴島は笑顔で車を見送ります。 2025年、あの男の姿は北海道にありました。
結末までネタバレ!ラストの意味やあの男(香川照之)の正体を考察

あの男は災害や災難の具現化した姿だと考えられます。堂本は「理由のない犯罪はない」という前提で捜査していましたが、災害は理由なく起こるもの。なのでいくら捜査しても理由にはいきつけないのです。 ラスト、あの男の部屋には髪の毛の束が複数飾られていました。しかし捕まることなく、彼=災いは再び日常に溶け込んでいきます。理由なき災いがすぐ隣に潜んでいるかもしれない。そんな不穏な後味を残す、答えのない最終回でした。
WOWOWドラマ『災』解決しないサスペンス!ラストまでネタバレ
すっきり感はないものの、香川照之の怪演となんともいえない心のざらつきを味わえるドラマ『災』についてネタバレありで内容を紹介しました。堂本とあの男の決着もついていないので、続編に期待したいところです!