映画『落下音』あらすじ・見どころ解説!2026年アカデミー賞・ドイツ代表選出作品
映画『落下音』(原題:FALLING)は、長編2作目にしてカンヌ国際映画祭コンペティション部門入りを果たしたマーシャ・シリンスキ監督による作品。舞台となるのは北ドイツの農場。同じ土地、同じ空気の中で、異なる時代を生きる4人の少女たちが抱く〈不安〉が、時を超えて響き合っていきます。 公式上映後には、「語られなかった人類のトラウマを掘り起こす」(IndieWire)、「今年最も引き込まれる映像世界」(Screen Anarchy)、「骨の髄まで凍りつく」(THE FILM STAGE)など、世界中の批評家から称賛が相次ぎました。カンヌ初参加ながら審査員賞を受賞し、さらにアカデミー賞のドイツ代表にも選出されるなど、現代映画界で急速に存在感を高めています。 この記事では映画『落下音』のあらすじや見どころを紹介していきます。
映画『落下音』作品概要・あらすじ【ネタバレなし】
『落下音』(原題:FALLING)は、長編2作目にしてカンヌ国際映画祭コンペティション部門入りを果たしたマーシャ・シリンスキ監督による作品です。舞台となるのは北ドイツの農場。同じ土地、同じ空気の中で、異なる時代を生きる4人の少女たちが抱く〈不安〉が、時を超えて響き合っていきます。 公式上映後には、「語られなかった人類のトラウマを掘り起こす」(IndieWire)、「今年最も引き込まれる映像世界」(Screen Anarchy)、「骨の髄まで凍りつく」(THE FILM STAGE)など、世界中の批評家から称賛が相次ぎました。カンヌ初参加ながら審査員賞を受賞し、さらにアカデミー賞のドイツ代表にも選出されるなど、現代映画界で急速に存在感を高めています。
映画『落下音』あらすじ
1910年代。少女アルマは、自分と同じ名を持ちながら幼くして亡くなった少女の気配を、同じ村の中で感じ取ります。1940年代、戦争の傷跡が色濃く残る時代に生きるエリカは、片足を失った叔父に対する抑えきれない感情と、自身の中に潜む得体の知れない影に戸惑うことに。 1980年代、アンゲリカは、常に肌にまとわりつく“何か”の視線に怯えながら日々を過ごしています。そして現代、家族とともにこの土地へ移り住んだレンカは、自分の存在が消えてしまいそうな深い孤独感に徐々に侵食されていき―― 百年の時を隔てて生きる4人の少女たちの〈不安〉は、静かに共鳴しながら、この土地を覆い尽くしていきます。彼女たちが目撃したものとは、いったい何だったのでしょうか。世界がまだ名前を与えていない〈不安〉が、観る者の前に立ち現れます。
監督は次世代ドイツの注目の映画作家・マーシャ・シリンスキ
マーシャ・シリンスキは、ドイツ出身の若き映画作家で、本作が長編2作目となります。テレンス・マリックやジェーン・カンピオン、ミヒャエル・ハネケ、デヴィッド・リンチといった巨匠たちの名が引き合いに出されながらも、どの系譜にも回収されない独自の映画世界を築いている点が高く評価されています。 時間や物語を直線的に語るのではなく、感覚や記憶、不安といった曖昧なものを映像として定着させる演出は、映画言語そのものを更新する試みとも言えるでしょう。次世代を担う重要な才能として、今後の活躍にも大きな期待が寄せられています。
映画『落下音』の見どころ解説

『落下音』の見どころは、恐怖を明確な形で提示するのではなく、言葉にならない〈不安〉そのものを観客に体験させる点にあります。4つの時代と4人の少女の記憶が断片的に交錯し、ノイズのように響くサウンドデザインとともに、不穏な感覚がじわじわと蓄積されていきます。 また、時間が停止したかのような映像表現や、少女たちの視線を通して描かれる世界は、観る者自身を物語の内部へと引き込みます。「生きているのか、死んでいるのかはどこでわかるのか」という問いは、映画を見終えた後も長く心に残るでしょう。
映画『落下音』は2026年4月3日公開
『落下音』は、百年にわたって語られてこなかった人類の〈不安〉や〈トラウマ〉を、映像体験として立ち上げる極めて野心的な作品です。恐怖映画やドラマという枠を超え、感覚そのものに訴えかけるその表現は、観る者に強烈な余韻を残します。 現代映画の最前線を体感したい観客にとって、見逃すことのできない一本となるでしょう。