『となりのトトロ』森や七国山のモデルは?聖地近くで起こった狭山事件を検証
スタジオジブリの『となりのトトロ』は、1988年に公開され、世代を超えて愛される名作です。しかしそんな「トトロ」は、実は恐ろしい事件がモデルになっているという都市伝説が。 この記事では、『となりのトトロ』の舞台や物語のモデルになったと噂の事件について解説します。
『となりのトトロ』モデル・聖地一覧
森のモデルは「トトロの森」といわれる狭山丘陵

トトロの森は、東京都と埼玉県の境目にある狭山丘陵がモデルだといわれています。また作品全体の風景も、その周辺の景色をモデルにしているようです。 今も里山の風景が残る狭山丘陵は、バブル経済期に開発から守ろうとする市民団体が、宮崎駿監督や鈴木敏夫プロデューサーの了承を得て「トトロの森」と命名されました。その後、公益財団法人トトロふるさと基金が発足し、同団体によってナショナルトラスト事業で購入・保全されています。
七国山のモデルは八国山緑地

作中に登場する「七国山」のモデルは、狭山丘陵にある「八国山緑地」です。八国山緑地は東京都東村山市にあり、都立公園となっています。 また、サツキとメイの母が入院している七国山病院のモデルは、東京都東村山市にある新山手病院です。1939年に「保生園」という名称で結核療養所(サナトリウム)として設立され、その後、1989年に現在の新山手病院という名前になりました。 「となりのトトロ」は“テレビがない時代”を舞台にしているので、サツキとメイの母は結核で入院していると考えられます。
『となりのトトロ』モデルになったのは聖地で起きた事件?
モデルになったと噂の狭山事件とは?
『となりのトトロ』は、1963年に起きた「狭山事件」がモデルになっていると噂されています。 狭山事件とは、埼玉県狭山市で発生した女子高生を被害者とする強盗強姦殺人事件です。被害者となった当時16歳の少女は、午後3時23分に目撃されたのを最後に行方不明になりました。家族が探し回るなか、午後7時40分ごろ、兄が玄関のドアに被害者の生徒手帳を同封した脅迫状が挟まれているのを発見し、身代金を要求されます。 警察は1度犯人を取り逃がし、その後大規模な捜索の末に行方不明になってから4日後に少女の遺体が発見されました。
『となりのトトロ』と狭山事件の共通点
事件が起こった場所のとなりが「トトロ」のモデル?
前述のとおりトトロの森のモデルは埼玉県所沢市にある「狭山丘陵」で、事件が起きた狭山市のとなりです。 また、サツキとメイの母が入院しているのは「七国山病院」でしたが、モデルになった病院は「八国山緑地」にあり、狭山湖に面しています。 草壁家の引っ越しのシーンでは「狭山茶」と書かれた木箱も映っており、地域性が強調されています。モデルとなった場所も公式から明確にされているため、このような都市伝説が生まれたのではないでしょうか。
狭山事件が起こったのは5月!メイ・サツキと関連が?
狭山事件が起こったのは1963年の5月1日です。その後、5月4日に被害者の遺体が発見されました。 本作の主人公である「サツキ(皐月)」と「メイ(May)」はどちらも「5月」を指す名前となっています。この共通点から、事件と『となりのトトロ』を結びつける根拠とする言説が出ています。
実際に狭山事件でも姉が妹を探していた
狭山事件の被害者少女は、8人兄弟(5人の男兄弟、3人の姉妹)の四女でした。被害者が行方不明になったときには家族総出で、もちろん姉も被害者を探し回っていたそうです。 とくに姉の1人は身代金を持って犯人が指定した場所に赴くなど、妹の身を非常に案じていました。
狭山事件で姉が「猫の化け物」を見た?
被害者の姉は、妹を捜索中「猫の化け物を見た」「大きなタヌキを見た」と言っていたといわれています。「猫の化け物」=ねこバス、「大きなタヌキ」=トトロを連想させるのではないでしょうか。 しかしこの証言については正式な記録はなく、心配のあまり錯乱した証言をしたのか、後の創作と考えられています。
公式は噂を否定!都市伝説は嘘?
『となりのトトロ』に関する噂について、スタジオジブリは公式に完全否定しています。 スタジオジブリの公式サイト内の「ジブリ日誌」2007年5月1日には、「トトロが死神だとか、メイちゃんが死んでいるという事実や設定は『となりのトトロ』には全くありませんよ。」と書かれています。 また前述した事件と「トトロ」の共通点とされる部分には、誤解や創作があります。事件の被害者は16歳で姉は23歳と、サツキとメイとはかなり年齢が違います。また姉は警察に禁じられていたため、身代金受け渡し時以外は家から外に出ていないと記録が残っています。
細かい地名にもモデルがある

作中に登場する地名には、実際にある地名が多くあります。 たとえば草壁家がオート三輪で引っ越してきた「松郷」は、埼玉県所沢市に実在する地名です。また、サツキとメイが雨宿りしていた地蔵小屋のモデルは「上安松地蔵尊」、自転車で病院にお見舞いに行く際、お父さんが道を間違えそうになったときに登場するのは「三叉路地蔵」です。 雨のなかお父さんを待っていたサツキが初めてトトロと遭遇したバス停「稲荷前」も実在します。トトロたちが住む塚森は、埼玉県所沢市北野にある古戦場跡・「白旗塚」がモデルになっています。
聖地巡礼するならトトロの森やジブリパークへ!

『となりのトトロ』の聖地巡礼地としては、「トトロの森」のモデルである狭山丘陵や、愛知県の愛・地球博記念公園の中にある「ジブリパーク」などが人気があります。 「ジブリパーク」には、家具や生活雑貨などが細部まで完全再現されたサツキとメイの家や、高さ約5mの大きなトトロの遊具「どんどこ堂」などがあり、人気となっています。 また多くの地名が作中にも登場している埼玉県所沢市や東京都東村山市を訪れてみるのも楽しいかもしれませんね。
『となりのトトロ』森や七国山の聖地を深掘り!事件はモデルじゃない

狭山事件をモデルにしているという噂は、公式がきっぱりと否定しています。 しかし地名や景色は実在するモデルがや多数ありますので、聖地巡礼をするファンも多数。また特に未就学児をターゲットにしたジブリパークも人気があり、映画の世界に浸れること間違いなしです。
