2017年7月6日更新

麻薬中毒の若者のリアルを描いた東京国際映画祭グランプリ作品が公開

東京国際映画祭でグランプリを受賞した『神様なんかくそくらえ』。救いようのない麻薬中毒者のリアルを描いた本作は、観る者に強烈なインパクトを残しました。観る者を選ぶ賛否両論必至の本作をご紹介いたします。

リアル過ぎるノーフューチャーな麻薬中毒者たちの実像

第27回東京国際映画祭でグランプリと最優秀監督賞を受賞した本作『神様なんかくそくらえ』。ホームレスの女性が麻薬に溺れ依存していく姿と、ひとりの男性への愛が描かれています。

内容も映像もリアルな麻薬中毒者やホームレスというダークな世界観に満ちています。共演はケイレブ・ランドリー・ジョーンズで『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』などでも大活躍中の彼がアリエル・ホームズの恋人役を演じています。

主演は元ホームレスのジャンキー美人女優

この映画は主演のアリエル・ホームズがホームレスで麻薬中毒だった時の自伝的な話を元に作られています。

はじめは、彼女が映画に出るという予定ではなく、サフディ兄弟の別な映画のためのリサーチのために彼女はインタビューを受けました。アリエルの話を聞いたサフディ兄弟は、この話を映画にしようと考えたそうです。

映画の撮影の前にアリエルは自殺未遂を起こすなど、まさにギリギリの状況で撮られた本作には、鬼気迫るリアリティが感じられます。彼女はこの映画の主演をすることによって麻薬から足を洗い、次回作も決まっています。

観る者の覚悟が問われる作品。生半可な気持ちで観に行くと痛い目にあいます

『神様なんかくそくらえ』の中で描かれているのはホームレスや麻薬中毒の人々であり、そういった環境から逃げられない人々を描いています。

依存するということはとても恐ろしいことです、なぜなら好きで溺れているわけではなく、嫌なのにやめられない、そういった絶望感があります。刹那的な快楽に溺れた後にはとてつもない空虚感や罪悪感があります。そんな嫌な感情を味わうのが嫌でまた麻薬を求めていく姿は救いがありません。観る者の覚悟が問われる作品です。

監督とアリエル・ホームズの出会いによって生まれた奇跡的な映画

サフディ兄弟はアメリカのインディーズ界に欠かせない存在となっています。長編映画としては5年ぶりの監督作品であり、様々な映画祭でも常連のサフディ兄弟です。

この映画はアリエル・ホームズなしでは始まらない映画でした。ですからサフディ兄弟とアリエル・ホームズの出会いは奇跡的偶然と言えるかもしれません。

東京国際映画祭グランプリ作品

様々な作品が並んだ中、見事にグランプリに輝いた『神様なんかくそくらえ』。本作『神様なんかくそくらえ』はグランプリだけでなく、最優秀監督賞にも選ばれました。

サフディ兄弟にとっては2度目となった東京国際映画祭。サフディ兄弟は『トワイライト』シリーズのロバート・パティンソンを迎え『Good Time』でメガホンを取ることが決まっています。サフディ兄弟の次回作が楽しみです。