2026年10月21日更新

デヴィッド・フィンチャー監督作品一覧!『セブン』から最新作『クリフ・ブース』まで、映画全13作とドラマを紹介【2026年】

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『ファイト・クラブ』(1999) ブラッド・ピット
© 1999 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

『セブン』『ファイト・クラブ』で世界中の映画ファンを震わせ、『ソーシャル・ネットワーク』などでアカデミー監督賞に3度ノミネートされてきた鬼才デヴィッド・フィンチャー。冷たく計算し尽くされた映像と、観客の予想を裏切る語り口で、ジャンルを問わず一度観たら忘れられない作品を生み出しています。 2026年11月には、ブラッド・ピット主演・クエンティン・タランティーノ脚本の最新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』がIMAXで限定公開され、12月23日からNetflixで配信される予定です。 この記事では、最新作までの映画・ドラマの監督作品一覧と、映画13作・ドラマ3作それぞれの見どころを紹介します。

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デヴィッド・フィンチャーとは?プロフィールと経歴

デヴィッド・フィンチャーのプロフィール

名前デヴィッド・フィンチャー(David Fincher)
本名デヴィッド・アンドリュー・レオ・フィンチャー(David Andrew Leo Fincher)
生年月日1962年8月28日
出身地アメリカ・コロラド州デンバー
育ち2歳でカリフォルニア州サンアンセルモへ移り、10代でオレゴン州アシュランドへ
職業映画監督、プロデューサー
キャリアの出発点ILM(インダストリアル・ライト&マジック)で特殊効果を担当(1983年〜1984年)
映像制作会社プロパガンダ・フィルムズを共同設立(1986年)
代表作『セブン』『ファイト・クラブ』『ソーシャル・ネットワーク』『ゴーン・ガール』
アカデミー賞監督賞に3回ノミネート(『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『ソーシャル・ネットワーク』『Mank/マンク』)
主な受賞歴ゴールデングローブ賞 監督賞、英国アカデミー賞 監督賞(ともに『ソーシャル・ネットワーク』)
プライムタイム・エミー賞 ドラマ部門監督賞(『ハウス・オブ・カード 野望の階段』)
グラミー賞 最優秀ミュージックビデオ賞(ローリング・ストーンズ「Love Is Strong」、ジャスティン・ティンバーレイク「Suit & Tie」)
配偶者シーン・チャフィン(プロデューサー、1996年〜)

デヴィッド・フィンチャーの経歴

1962年にデンバーで生まれたデヴィッド・フィンチャーは、10代から映画づくりを始め、ジョージ・ルーカスの特殊効果工房ILM(インダストリアル・ライト&マジック)で経験を積みました。1986年に映像制作会社プロパガンダ・フィルムズを共同設立し、マドンナ「ヴォーグ」をはじめ、エアロスミス、ローリング・ストーンズなどのミュージックビデオやCMを手がけています。 1992年の『エイリアン3』で長編映画監督デビュー。あまり成功したとは言われていない作品ですが、1995年の次作『セブン』で一躍ハリウッドの第一線に立ちます。緻密な画づくりと、何十テイクも重ねる完璧主義で知られ、その後も『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『ソーシャル・ネットワーク』『Mank/マンク』でアカデミー監督賞にノミネートされました。 2013年からはNetflixでドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』『マインドハンター』を手がけ、2020年以降は『Mank/マンク』『ザ・キラー』とNetflix映画を続けて発表しています。

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デヴィッド・フィンチャーの監督作品一覧【映画・ドラマ】

デビッド・フィンチャー
©GETTY

■長編映画(監督作・全13作)

1992年『エイリアン3』
出演:シガニー・ウィーバー
1995年『セブン』
出演:ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン
1997年『ゲーム』
出演:マイケル・ダグラス、ショーン・ペン
1999年『ファイト・クラブ』
出演:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット
2002年『パニック・ルーム』
出演:ジョディ・フォスター、クリステン・スチュワート
2007年『ゾディアック』
出演:ジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr.
2008年『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
出演:ブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット
2010年『ソーシャル・ネットワーク』
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド
2011年『ドラゴン・タトゥーの女』
出演:ダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ
2014年『ゴーン・ガール』
出演:ベン・アフレック、ロザムンド・パイク
2020年『Mank/マンク』(Netflix)
出演:ゲイリー・オールドマン、アマンダ・セイフライド
2023年『ザ・キラー』(Netflix)
出演:マイケル・ファスベンダー、ティルダ・スウィントン
2026年『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』(Netflix)
出演:ブラッド・ピット、エリザベス・デビッキ

■ドラマ(Netflix)

2013年〜2018年『ハウス・オブ・カード 野望の階段』
製作総指揮、シーズン1第1話・第2話の監督
2017年〜2019年『マインドハンター』
製作総指揮、複数エピソードの監督
2019年〜『ラブ、デス&ロボット』
製作総指揮、Vol.3「Bad Travelling」・Vol.4「Can't Stop」の監督

タランティーノ脚本×ブラッド・ピット主演の最新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』(2026年)

作品名『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』
原題The Further Mis-Adventures of Cliff Booth
製作年2026年
日本公開日2026年11月25日〜12月10日(IMAX限定上映)
配信Netflix(2026年12月23日〜)
上映時間未発表
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本クエンティン・タランティーノ
キャストブラッド・ピット、エリザベス・デビッキ、スコット・カーン、カーラ・グギーノ、ヤーヤ・アブドゥル=マティーンII、ピーター・ウェラー

フィンチャー通算13作目の長編映画は、クエンティン・タランティーノ監督『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)に登場したスタントマン、クリフ・ブースを主人公にした作品です。脚本はタランティーノが書き下ろし、フィンチャーが監督を務めました。 舞台は前作から約8年後、1977年のロサンゼルス。スタントマンを引退したブースは、ハリウッドの裏側で起きるトラブルを処理する「スタジオ・フィクサー」として働いています。 主演は、同役でアカデミー助演男優賞を受賞したブラッド・ピット。フィンチャーとピットのタッグは『セブン』『ファイト・クラブ』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』に続き4度目です。エリザベス・デビッキ、スコット・カーン、カーラ・グギーノ、ヤーヤ・アブドゥル=マティーンII、ピーター・ウェラーらが共演します。 日本では2026年11月25日から12月10日までIMAX限定で劇場公開され、12月23日からNetflixで配信される予定です。

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マイケル・ファスベンダーが孤独な暗殺者を演じるNetflix映画『ザ・キラー』(2023年)

作品名『ザ・キラー』
原題The Killer
製作年2023年
日本公開日2023年10月27日(一部劇場)
配信Netflix(2023年11月10日〜)
上映時間113分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
原作アレクシス・ノラン(作)、リュック・ジャカモン(画)のグラフィックノベル『Le Tueur』
キャストマイケル・ファスベンダー、ティルダ・スウィントン、アーリス・ハワード、チャールズ・パーネル

フランスのグラフィックノベル『Le Tueur』を原作に、『セブン』の脚本家アンドリュー・ケヴィン・ウォーカーと再び組んだクライム・スリラーです。2023年の第80回ヴェネツィア国際映画祭で上映され、同年11月10日からNetflixで配信されました。 主人公は、名前も明かされないプロの殺し屋。パリでの仕事に失敗した彼は、その報復として恋人を襲われ、黒幕をたどって世界各地を移動しながら関係者をひとりずつ追い詰めていきます。 主人公の殺し屋を演じるのはマイケル・ファスベンダー。ほとんど感情を表に出さず、淡々と準備と実行を繰り返す姿を、心の声のナレーションが追いかけます。緻密な手順の積み重ねと、思いどおりにいかない計画のずれが生む緊張感は、フィンチャーならでは。ティルダ・スウィントンとの短い対峙シーンも見逃せません。

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『市民ケーン』誕生の裏側を描くアカデミー賞2部門受賞作『Mank/マンク』(2020年)

作品名『Mank/マンク』
原題Mank
製作年2020年
日本公開日2020年11月20日(一部劇場)
配信Netflix(2020年12月4日〜)
上映時間131分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本ジャック・フィンチャー
キャストゲイリー・オールドマン、アマンダ・セイフライド、リリー・コリンズ、チャールズ・ダンス、アーリス・ハワード

通算11作目の『Mank/マンク』は、1941年公開の名作『市民ケーン』の脚本を手がけたハーマン・J・マンキーウィッツを主人公にした伝記映画です。酒に溺れながら『市民ケーン』を書き上げるまでの日々と、1930年代ハリウッドの内幕が描かれます。 脚本は、2003年に亡くなった父ジャック・フィンチャーが生前に書いたもの。デヴィッド・フィンチャーが長年温めてきた企画を、Netflixで実現させました。 主演は『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でアカデミー主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマン。アマンダ・セイフライド、リリー・コリンズらが共演し、1930年代の映画を思わせるモノクロ映像で全編が撮影されています。 2020年12月4日にNetflixで配信され、第93回アカデミー賞では作品賞・監督賞を含むその年の最多10部門にノミネート。撮影賞と美術賞の2部門を受賞しました。

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人間心理の怖さを描くサスペンス『ゴーン・ガール』(2014年)

ゴーン・ガール
© 2014 Twentieth Century Fox Film Corporation, Regency Entertainment (USA), Inc. and TSG Entertainment Finance LLC in the U.S. only. c 2014 Twentieth Century Fox Film Corporation, Monarchy Enterprises S.a.r.l. and TSG Entertainment Finance LLC in all other territories. All rights reserved.
作品名『ゴーン・ガール』
原題Gone Girl
製作年2014年
日本公開日2014年12月12日
上映時間148分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本ギリアン・フリン
原作ギリアン・フリン『ゴーン・ガール』
キャストベン・アフレック、ロザムンド・パイク、ニール・パトリック・ハリス、タイラー・ペリー、キム・ディケンズ

結婚5周年の記念日に、突然失踪した主人公ニック・ダンの妻エイミー。警察の捜査が進むにしたがって、夫婦の間には問題があり、ニックが妻を殺したのではないかという疑惑が浮上します。しかしこの事件には裏があり……。 ニックをベン・アフレック、エイミーをロザムンド・パイクが演じ、パイクはアカデミー主演女優賞にノミネートされました。原作はギリアン・フリンのベストセラー小説で、フリン自身が脚本も手がけています。 二転三転するサスペンスのなかで、人間の複雑な心理が描かれる本作。前半は、登場人物たちと同様に観客も騙されてしまうほどの巧妙な罠が仕掛けられています。メディアに振り回される大衆、人目にさらされない真実、作り上げられた人物像など、鑑賞後もさまざまなことを考えさせられます。

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スティーグ・ラーソンのベストセラー小説を映画化した『ドラゴン・タトゥーの女』(2011年)

ドラゴン・タトゥーの女 ルーニー・マーラ
© 2011 Columbia Pictures Industries, Inc. and Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved.
作品名『ドラゴン・タトゥーの女』
原題The Girl with the Dragon Tattoo
製作年2011年
日本公開日2012年2月10日
上映時間158分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本スティーヴン・ザイリアン
原作スティーグ・ラーソン「ミレニアム」シリーズ第1作
キャストダニエル・クレイグ、ルーニー・マーラ、クリストファー・プラマー、ステラン・スカルスガルド

2009年に公開されたスウェーデン映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』のハリウッド・リメイク。原作は世界中でベストセラーを記録したスティーグ・ラーソンの推理小説「ミレニアム」シリーズ第1作です。 ジャーナリストのミカエルは、大物実業家の不正をスクープしますが、名誉毀損で訴えられ敗訴してしまいます。そんなとき彼のもとに、40年前に行方不明になった少女の事件を調べてほしいという依頼が舞い込み、ドラゴンのタトゥーが入った天才ハッカー、リスベットとともに一族の闇に迫っていきます。 ミカエルをダニエル・クレイグ、リスベットをルーニー・マーラが演じ、マーラはこの役でアカデミー主演女優賞にノミネートされました。ミカエルとリスベットのタッグで行う謎解きが見どころです。同じ原作をもとにしたスウェーデン版と比較してみても面白いでしょう。

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2018年には続編『蜘蛛の巣を払う女』が公開に

蜘蛛の巣を払う女
作品名『蜘蛛の巣を払う女』
原題The Girl in the Spider's Web
製作年2018年
日本公開日2019年1月11日
上映時間115分
監督フェデ・アルバレス
製作総指揮デヴィッド・フィンチャーほか
脚本ジェイ・バス、フェデ・アルバレス、スティーヴン・ナイト
原作ダヴィド・ラーゲルクランツ「ミレニアム」シリーズ第4作
キャストクレア・フォイ、スヴェリル・グドナソン、ラキース・スタンフィールド、シルヴィア・フークス

続編『蜘蛛の巣を払う女』は、2018年に公開されました(日本公開は2019年)。「ミレニアム」シリーズの生みの親スティーグ・ラーソンの死後、ダヴィド・ラーゲルクランツが執筆したシリーズ4作目が原作となっています。 本作でミカエルとリスベットは、スパイやサイバー犯罪者、腐敗した政府が複雑に絡まり合う事件に立ち向かいます。そんななか、リスベットの過去が明かされ……。 リスベット役はクレア・フォイに交代し、フェデ・アルバレスがメガホンをとりました。フィンチャーは製作総指揮として参加しています。

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Facebook創設者マーク・ザッカーバーグらを描いた『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)

『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)
作品名『ソーシャル・ネットワーク』
原題The Social Network
製作年2010年
日本公開日2011年1月15日
上映時間120分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本アーロン・ソーキン
原作ベン・メズリック『facebook』
キャストジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド、ジャスティン・ティンバーレイク、アーミー・ハマー、ルーニー・マーラ

2003年、ハーバード大学2年生のマーク・ザッカーバーグは、失恋の腹いせで同大学の女子学生の顔を格付けするサイトを立ち上げます。サイトはまたたく間に話題になり、4時間で大学のサーバーがダウン。 後日、マークは双子のウィンクルヴォス兄弟と、その友人ディヴィア・ナレンドラに声をかけられます。彼らはマークのプログラミング技術に目をつけ、ハーバード大学の学生専用の交流サイトの作成を依頼します。 そのアイデアにヒントを得て、マークは「The Facebook」を作り上げました。 マーク・ザッカーバーグがFacebookを開設したいきさつと、訴訟のための証言録取が同時進行していく本作。回想と証言録取の場面が小気味よく切り替わる構成と、アーロン・ソーキンによる早口の会話劇が見どころです。第83回アカデミー賞では脚色賞・編集賞・作曲賞の3部門を受賞。ジェシー・アイゼンバーグやアンドリュー・ガーフィールド、ルーニー・マーラなど、当時のフレッシュなキャストの演技にも注目です。

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『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008年)

ベンジャミン・バトン 数奇な運命
© Paramount Pictures Corporation and Warner Bros. Entertainment Inc.
作品名『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
原題The Curious Case of Benjamin Button
製作年2008年
日本公開日2009年2月7日
上映時間167分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本エリック・ロス
原作F・スコット・フィッツジェラルドの短編小説
キャストブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、タラジ・P・ヘンソン、ティルダ・スウィントン、ジュリア・オーモンド

老人の体で生まれ、年を重ねるごとに若返っていくベンジャミンの、数奇で切ない人生を描いた物語です。 生まれてすぐに老人施設の前に置き去りにされ、そこで働く女性に育てられたベンジャミン。成長するほどに若返っていく彼は、ある日施設に遊びに来た少女デイジーと出会います。しかし特別な体を持つ彼は、彼女とともに成長し年老いていくことはできません。 そんなどうにもならない障害を前にしても、デイジーの彼への愛は変わりませんでした。 時間と人生をテーマとしたファンタジー作品で、アカデミー賞13部門にノミネートされ、美術賞・メイクアップ賞・視覚効果賞の3部門を受賞しました。ベンジャミンとデイジーの間に生まれた愛と絆、そして彼の送った特別な人生が切ないながらも美しく描かれます。また、20代から老年期までを演じたブラッド・ピットとケイト・ブランシェットの特殊メイクにも注目です。

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アメリカで実際に起きた連続殺人事件を追う男たちを描く『ゾディアック』(2007年)

作品名『ゾディアック』
原題Zodiac
製作年2007年
日本公開日2007年6月16日
上映時間157分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本ジェームズ・ヴァンダービルト
原作ロバート・グレイスミスのノンフィクション
キャストジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、ロバート・ダウニー・Jr.、アンソニー・エドワーズ、ブライアン・コックス

殺人の証拠を自ら警察やメディアに送りつける「ゾディアック」と名乗る連続殺人犯。必死に捜査をする警察を嘲笑うかのように、犯人は暗号文を送りつけ殺人を繰り返します。手紙を受け取ったサンフランシスコ・クロニクル紙の記者ポールと、彼の同僚で風刺漫画家のロバートは、事件に強い関心を持ちますが……。 アメリカで実際に起きた「ゾディアック事件」を題材にした本作。犯人は殺人を行った場所などを警察に告げたり、メディアに暗号文を送りつけたりと、犯行の残忍さだけでなく、その演劇性で世間を騒がせました。しかし、犯人を捕まえられないまま捜査は打ち切られています。 風刺漫画家ロバートをジェイク・ギレンホール、記者ポールをロバート・ダウニー・Jr.、刑事トースキーをマーク・ラファロが演じました。未解決事件を題材にした本作では、サスペンス以上に人間ドラマに比重が置かれています。徹底的なリサーチでリアルに描かれる、事件に人生を狂わされた男たちの生きざまに注目。『セブン』とは対照的な結末を迎える、フィンチャーのキャリアのなかでも挑戦的な作品といえます。

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強盗に狙われた母娘が密室に立てこもるサスペンス『パニック・ルーム』(2002年)

作品名『パニック・ルーム』
原題Panic Room
製作年2002年
日本公開日2002年5月18日
上映時間113分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本デヴィッド・コープ
キャストジョディ・フォスター、クリステン・スチュワート、フォレスト・ウィテカー、ジャレッド・レト

シングルマザーになったメグ、そして娘のサラは、富豪が住んでいた家に引っ越してきます。その家には緊急避難用の密室「パニック・ルーム」があり、その部屋には以前住んでいた人の財産が隠されていました。 夜になると、その財産を狙う強盗たちがやってきます。メグは彼らの存在に気付くとサラを連れてパニック・ルームへ。しかし強盗グループには、数々のパニック・ルームの建設に関わってきた人物がおり……。 メグを演じるのはジョディ・フォスター、娘サラを演じるのは当時11歳のクリステン・スチュワートです。フィンチャー作品としては珍しい、息をつく暇もない密室心理サスペンス。あの手この手で親子をパニック・ルームから出そうとする強盗たちと、なんとか彼らを出し抜いて脱出・通報しようとする親子の、限られた空間で繰り広げられる攻防にハラハラさせられます。

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チャック・パラニュークの同名小説を映画化した『ファイト・クラブ』(1999年)

『ファイト・クラブ』 ファイトクラブ ブラッド・ピット
© 1999 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
作品名『ファイト・クラブ』
原題Fight Club
製作年1999年
日本公開日1999年12月11日
上映時間139分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本ジム・ウールス
原作チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』
キャストエドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ・ボナム=カーター、ミート・ローフ、ジャレッド・レト

不眠症で悩むひとりの男性は、ある日、自分とは真逆の性格のタイラーと出会います。人生に虚しさを感じていた主人公は、タイラーと殴り合ったことで何とも言えない充実感を得ました。 これを機に、ふたりは秘密の場所「ファイト・クラブ」を作る計画を立てます。しかしタイラーは、次第に危険な計画へと歩み始めてしまい……。 主人公の“僕”をエドワード・ノートン、タイラーをブラッド・ピットが演じ、フィンチャーとピットは『セブン』に続く2度目のタッグとなりました。 単純な気晴らしだったはずが思わぬ方向に展開していくストーリーで、現代に生きる人々の心の闇を描き出した本作。「どんでん返しもの」の定番として紹介されることの多い作品ですが、結末に至るまでの過程に散りばめられた伏線にも多くの魅力があります。

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あるゲームに参加してしまった男を描く緊迫のサスペンス『ゲーム』(1997年)

作品名『ゲーム』
原題The Game
製作年1997年
日本公開日1998年2月7日
上映時間128分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本ジョン・ブランカトー、マイケル・フェリス
キャストマイケル・ダグラス、ショーン・ペン、デボラ・カーラ・アンガー、ジェームズ・レブホーン

デヴィッド・フィンチャーが『セブン』の次に手がけた作品です。『ウォール街』でアカデミー主演男優賞を受賞したマイケル・ダグラスが主演を務め、『ミスティック・リバー』『ミルク』で同賞を受賞したショーン・ペンが共演しました。日本では1998年に公開されています。 父の遺産を受け継ぎ投資家として成功しているニコラス。父が自殺した年齢と同じ、48歳の誕生日を迎えました。お祝いに弟のコンラッドから「CRS」という会社の紹介状を受け取ります。それはある「ゲーム」への招待状で……。 前作『セブン』ほどの成功とはなりませんでした。しかしながら、張り巡らされた伏線とその回収や飽きのこない映像はやはりさすがのもの。監督ならではのスタイリッシュな映像も楽しむことができます。最後に待ち受けるどんでん返しも一見の価値ありです。

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「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人を刑事たちが追うサイコ・サスペンス『セブン』(1995年)

セブン、映画、ブラッド・ピット
(C) 1995 NEW LINE PRODUCTIONS, INC. ALL RIGHTS RESERVED.
作品名『セブン』
原題Se7en
製作年1995年
日本公開日1996年1月27日
上映時間126分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本アンドリュー・ケヴィン・ウォーカー
キャストブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、グウィネス・パルトロー、ケヴィン・スペイシー

キリスト教の教義に沿って殺人を続ける犯人と、それを追うふたりの刑事の物語です。 感情で捜査を行う新人刑事ミルズは、ベテラン刑事サマセットとともに、ある連続殺人犯の捜査にあたります。犯人は「七つの大罪」に沿ってひとり、またひとりと殺人を繰り返します。犠牲者が出るなかで冷静に捜査をするサマセットと、焦るミルズは確実に犯人へと近づいていきますが……。 モーガン・フリーマン演じる冷静なサマセットと、ブラッド・ピット演じる感情任せのミルズ。退職間近のベテランと新米刑事という対照的なコンビが、事件の真相に迫る展開に釘付けになること間違いなし。 謎が残る衝撃の結末は、公開から30年以上たったいまも語り草です。鑑賞後にあれこれ考えるのも楽しみ方のひとつです。

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長編監督デビュー作は大人気SFホラーシリーズの第3弾『エイリアン3』(1992年)

作品名『エイリアン3』
原題Alien³
製作年1992年
日本公開日1992年8月22日
上映時間115分
監督デヴィッド・フィンチャー
脚本デヴィッド・ガイラー、ウォルター・ヒル、ラリー・ファーガソン
原案ヴィンセント・ウォード
キャストシガニー・ウィーバー、チャールズ・S・ダットン、チャールズ・ダンス、ランス・ヘンリクセン

デヴィッド・フィンチャーは、大人気SFホラーシリーズの3作目『エイリアン3』で長編監督デビューを果たしました。 シリーズ1作目から製作に携わるデヴィッド・ガイラーらとタッグを組み、引き続き主演を務めたシガニー・ウィーバーは、坊主頭になって強い印象を残しました。 『エイリアン2』のラストで生き延びたメンバーを乗せ、地球へ向かうスラコ号。実はその船内にはエイリアンが潜んでいたのです。惑星フィオリーナ161に不時着すると、そこには男性受刑者が収容されている労働矯正施設がありました。リプリーは、そこでエイリアンと再び対峙することに。 製作中のトラブルが続き、公開後の評価も芳しくなかったことから、フィンチャー自身も距離を置く苦いデビュー作です。それでも、閉ざされた刑務所惑星を舞台にした陰鬱な世界観には、のちのフィンチャー作品に通じる画づくりがすでに表れています。

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フィンチャー製作のドラマも見逃せない

数々の名作映画を世に生み出してきた鬼才デヴィッド・フィンチャー。2013年からはNetflixのドラマにも本格的に関わっています。ここからはフィンチャーが手がけるドラマを紹介していきます。 映画からドラマへと場所を変えても、独特の世界観と映画で培った手法はそのまま。ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』では、第1話の演出でネット配信ドラマとして史上初のプライムタイム・エミー賞(ドラマ部門監督賞)を受賞しました。フィンチャー映画のあのドキドキを長編で味わいたいなら、ドラマも忘れずチェックしましょう。

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プライムタイム・エミー賞を受賞した政治サスペンス『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(2013年〜2018年)

作品名『ハウス・オブ・カード 野望の階段』
原題House of Cards
配信期間2013年〜2018年
話数全6シーズン・73話
配信Netflix
クリエイターボー・ウィリモン
フィンチャーの担当製作総指揮、シーズン1第1話・第2話の監督
原作マイケル・ドブズの小説、イギリスのドラマ『野望の階段』(1990年)
キャストケヴィン・スペイシー、ロビン・ライト

Netflixで配信されている政治サスペンス・ドラマです。デヴィッド・フィンチャーは製作総指揮として参加し、シーズン1の第1話・第2話では監督も務めました。シリーズはシーズン6(2018年)まで続き、完結しています。 1990年放映のイギリスのドラマシリーズ『野望の階段』を原案とし、『セブン』にも出演したケヴィン・スペイシーが主人公の下院議員を演じました。シーズン1では、国務長官の座を約束されながら裏切られた主人公フランクが、大統領への大がかりな復讐を実行していく姿が描かれています。 政治が題材というと、難しく感じてしまう人も多いでしょう。しかし、話のテンポがよく、1話ごとに着地点があるため見やすいドラマです。思わず騙される演出や独特の画づくりといったフィンチャー作品の特色は、このドラマでもしっかりと活かされています。

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若きFBI捜査官が連続犯罪者の心理に迫る『マインドハンター』(2017年〜2019年)

作品名『マインドハンター』
原題Mindhunter
配信期間2017年〜2019年
話数全2シーズン・19話
配信Netflix
クリエイタージョー・ペンホール
フィンチャーの担当製作総指揮、複数エピソードの監督
原作ジョン・E・ダグラス、マーク・オルシェイカーのノンフィクション『マインドハンター』
キャストジョナサン・グロフ、ホルト・マッキャラニー、アナ・トーヴ

犯罪者プロファイリングを題材とした、ノンフィクションがベースのクライム・スリラーです。こちらもNetflixで配信され、デヴィッド・フィンチャーが製作総指揮を務めるとともに、複数のエピソードで監督を手がけました。 1970年代後半、殺人犯の心理を研究しようとするFBI捜査官がいました。まだプロファイリングという捜査手法が確立されていない時代です。彼らは研究のためにシリアルキラーに直接会い、その危険な内側を知ろうとします。 捜査官ホールデン・フォードを演じるのは、ドラマ『glee/グリー』のジェシー役で人気のジョナサン・グロフ。フォードは熱心に研究を進めますが、犯罪者とのやりとりは危うく不安定で、まるで綱渡りのよう。物語が進むにつれてじわじわと広がる不穏な空気に、気づけば引き込まれているはずです。 2019年にシーズン2が配信されましたが、2026年10月時点でシーズン3の制作は発表されていません。

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フィンチャーが自らアニメ監督にも挑んだアンソロジー『ラブ、デス&ロボット』(2019年〜)

作品名『ラブ、デス&ロボット』
原題Love, Death & Robots
配信期間2019年〜
話数Vol.1〜Vol.4・全45話
配信Netflix
クリエイターティム・ミラー
フィンチャーの担当製作総指揮、Vol.3「Bad Travelling」・Vol.4「Can't Stop」の監督
形式1話数分〜20分ほどの大人向け短編アニメアンソロジー

『デッドプール』のティム・ミラーとフィンチャーが製作総指揮を務める、Netflixの大人向けアニメアンソロジーです。1話あたり数分〜20分ほどの短編で構成され、エピソードごとに制作スタジオや絵柄、ジャンルががらりと変わります。 フィンチャーは製作総指揮に加え、2022年配信のVol.3でエピソード「Bad Travelling」を監督し、キャリアで初めてアニメーション作品の監督を手がけました。巨大な怪物に襲われるサメ漁の船を舞台にした、ホラー色の濃い一編です。 2025年配信のVol.4では、エピソード「Can't Stop」も監督。レッド・ホット・チリ・ペッパーズの2003年のライブを、人形劇のようなアニメで再現した遊び心あふれる一本です。

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デヴィッド・フィンチャーについてよくある質問

デヴィッド・フィンチャーの最新作は何ですか?

ブラッド・ピット主演、クエンティン・タランティーノ脚本のNetflix映画『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』です。日本では2026年11月25日から12月10日までIMAXで限定上映され、12月23日からNetflixで配信される予定です。

デヴィッド・フィンチャーはアカデミー賞を受賞していますか?

監督賞には『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』『ソーシャル・ネットワーク』『Mank/マンク』で3度ノミネートされていますが、受賞はしていません。ドラマでは『ハウス・オブ・カード 野望の階段』第1話の監督でエミー賞を受賞しています。

『マインドハンター』のシーズン3は制作されますか?

2026年10月時点で、シーズン3の制作は発表されていません。フィンチャーは2023年のインタビューで、制作費に見合う視聴者数が得られなかったため続編の実現は難しいと語っています。

ブラッド・ピットとは何作品で組んでいますか?

『セブン』『ファイト・クラブ』『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』に続き、2026年の最新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』で4作目のタッグとなります。

デヴィッド・フィンチャーとNetflixの契約はどうなりますか?

2026年9月、フィンチャーがNetflixとの独占契約を更新せず、2027年の満了をもって終える見通しだと報じられました。最新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』は、この契約のもとで製作された作品です。

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世界中にファンを持つ鬼才デヴィッド・フィンチャーの作品を堪能しよう!

暗く陰鬱な画面づくりと、テンポのよいストーリー展開が特徴のデヴィッド・フィンチャー。「鬼才」と呼ばれながらも、多くの映画ファンに愛される作品を生み出しつづけています。 サスペンスから感動作までジャンルはさまざまですが、その根底に共通するのは人間ドラマ。人の心の闇や機微を描き出す手腕は、映画でもドラマでも変わりません。 2026年には最新作『ザ・ファーザー・ミスアドベンチャー・オブ・クリフ・ブース』が控えています。気になる作品から、フィンチャーの世界に浸ってみてください。

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