【2024最新】サスペンス映画おすすめランキング!名作~新作まで緊迫感MAXの作品を厳選
予想のつかない結末や、どんでん返しにハラハラするのが、サスペンス映画の魅力。そこで、この記事ではサスペンス映画を洋画中心に厳選し、ciatr編集部がランキング付けしました! 『セブン』や『メメント』のような金字塔と呼ばれる名作から、『アス』をはじめとした2020年以降公開の新しい作品まで網羅しているので、観る映画を選ぶ際にぜひ参考にしてみてくださいね。 ※ciatr以外の外部サイトでこの記事を開くと、画像や表などが表示されないことがあります。
タップできる目次
- おすすめサスペンス映画ランキング一覧
- 1位『セブン』(1995年)
- 2位『羊たちの沈黙』(1991年)
- 3位『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)
- 4位『パラサイト 半地下の家族』(2019年)
- 5位『ヒート』(1995年)
- 6位『オールド・ボーイ』(2003年)
- 7位『メメント』(2000年)
- 8位『ファイト・クラブ』(1999年)
- 9位『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)
- 10位『シックス・センス』(1999年)
- 11位『ノーカントリー』(2007年)
- 12位『真実の行方』(1996年)
- 13位『ブラック・スワン』(2010年)
- 14位『プリズナーズ』(2013年)
- 16位『ヘイトフル・エイト』(2015年)
- 17位『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(2003年)
- 18位『ミスティック・リバー』(2003年)
- 19位『トレーニング デイ』(2001年)
- 20位『インファナル・アフェア』(2002年)
- 21位『エンゼル・ハート』(1987年)
- 22位『ミスト』(2007年)
- 23位『マジカル・ガール』(2014年)
- 24位『エスター』(2009年)
- 25位『マッチスティック・メン』(2003年)
- 26位『ファーゴ』(1996年)
- 27位『告白』(2010年)
- 28位『複製された男』(2013年)
- 29位『バタフライ・エフェクト』(2004年)
- 30位『ピエロがお前を嘲笑う』(2014年)
- 31位『アザーズ』(2001年)
- 32位『アイデンティティー』(2003年)
- 33位『スリー・ビルボード』(2017年)
- 34位『死刑にいたる病』(2022年)
- 35位『ミッション:8ミニッツ』(2011年)
- 36位『オールド』(2021年)
- 37位『女神は二度微笑む』(2012年)
- 38位『アス』(2019年)
- 39位『グランド・イリュージョン』(2013年)
- 40位『スプリット』(2017年)
- 41位『バニラ・スカイ』(2001年)
- 42位『鑑定士と顔のない依頼人』(2013年)
- 43位『スティング』(1973年)
- 44位『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019年)
- 45位『シャッター アイランド』(2009年)
- 46位『未来世紀ブラジル』(1985年)
- 47位『バーニング 劇場版』(2018年)
- 48位『ゴーン・ガール』(2014年)
- 49位『鵞鳥湖の夜』(2020年)
- 50位『アンダー・ザ・シルバーレイク』(2018年)
- 51位『透明人間』(2020年)
- 52位『search/サーチ』(2018年)
- 53位『ゲティ家の身代金』(2017年)
- 54位『ゴーストライター』(2010年)
- 55位『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(2017年)
- 56位『エル ELLE』(2016年)
- 57位『凶悪』(2013年)
- 58位『サイコ』(1960年)
- 59位『グレイマン』(2022年)
- 60位『グッド・ナース』(2022年)
- 61位『THE GUILTY/ギルティ』(2021年)
- 62位『ブラック・フォン』(2022年)
- 63位『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021年)
- 64位『愛してる、愛してない…』(2002年)
- 65位『ファニーゲーム』(1997年)
- 66位『キャビン』(2012年)
- あなたも絶対騙される!おすすめサスペンス映画の世界に浸ろう
おすすめサスペンス映画ランキング一覧
ここからサスペンス映画おすすめランキングを一挙に紹介していきます。
- 緊張感手に汗握るドキドキ感があるか。
- ストーリー性思わず引き込まれる予想外の展開があるか。
1位『セブン』(1995年)
「七つの大罪」殺人事件の罪と罰
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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要素 | 緊迫感 , 予想外のラスト |
監督 | デヴィッド・フィンチャー |
キャスト | ブラッド・ピット , モーガン・フリーマン |
上映時間 | 126分 |
デヴィッド・フィンチャーが監督を務め、ブラッド・ピットとモーガン・フリーマンがタッグを組んで実現した本作。不朽の名作ミステリーとして映画史にその名を刻みました。
退職間近のベテラン刑事ウィリアム・サマセットと新人刑事デビッド・ミルズは、ある死体発見現場を訪れます。死体は肥満男性で、死因は食べ物の大量摂取と、その状態で腹部を殴打されたことによる内臓破裂でした。そして死体のそばには「GLUTTONY(暴食)」の文字が。
この事件を皮切りに、キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件が発生していきます。サマセットとミルズは事件の真相に迫っていきますが……。
ここがおすすめ!
劇中に登場する殺害法の残虐さが話題となり、さまざまな憶測を生んだラストシーンは映画ファンの間でいまだ議論の対象になっています。
ストーリーは本当に秀逸だけど、ラストの絶望感がハンパない……。グロい描写も多いので苦手な人は注意したほうがいいかも。ミルズとサマセットのコンビ最高でずっと見ていたい。
2位『羊たちの沈黙』(1991年)
映画史に残るサイコサスペンスの傑作
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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要素 | 人間の怖さ , 巧みな心理戦 |
監督 | ジョナサン・デミ |
キャスト | ジョディ・フォスター , アンソニー・ホプキンス |
上映時間 | 118分 |
アカデミー賞主要5部門(作品・監督・主演男優・主演女優・脚本)を総なめにする快挙を成し遂げた、映画史上に残るサスペンス映画。
若い女性ばかりを狙った連続猟奇殺人事件が発生しFBIが捜査に乗り出しますが、解決の糸口をつかむことができません。行き詰まった捜査班はまだ訓練生のクラリスに、獄中にいる元精神科医の連続殺人犯ハンニバル・レクター博士から助言を受ける任務を与えます。
心がすり減るインタビューを重ねるうちに、クラリスとレクター博士の間には愛憎入り交じった感情が芽生えることに。レクター博士の協力もあってクラリスは犯人を追い詰めていくのですが……。
ここがおすすめ!
サイコホラーの傑作としてあげられることも多い作品です。スリリングな展開に手に汗握る本作。たった16分ほどの出演でアカデミー主演男優賞を獲得した、アンソニー・ホプキンスの強烈な演技が最大の見どころです。
アンソニー・ホプキンスの演技が圧巻!たった数分の出演なのに、こんなに印象に残るのはすごい。ハラハラするストーリー展開で目が離せない。
3位『ユージュアル・サスペクツ』(1995年)
卓越した構成で犯罪計画を描く
ジャンル | アクション , ミステリー・サスペンス |
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要素 | どんでん返し , 巧みな心理戦 , 騙される |
監督 | ブライアン・シンガー |
キャスト | スティーヴン・ボールドウィン , ケヴィン・スペイシー |
上映時間 | 105分 |
麻薬の取引現場が何者かに襲撃され、密輸船が大爆発。多数の死者を生み、大金と大量のコカインが消えてしまいます。捜査官のクイヤンは、唯一無傷で生き残った詐欺師のヴァーバル・キントを尋問することに。
キントにより事件の経緯が辿られ、マフィアのボスであるカイザー・ソゼが黒幕であることが明らかになりますが……。回想シーンが効果的に用いられ、最後にはまさかの展開が待ち受けます。
メインキャストとして『エクスカリバー』のガヴリエル・バーンをはじめ、本作でアカデミー賞助演男優賞を獲得したケヴィン・スペイシー、ベニチオ・デル・トロ、コメディー俳優としても活躍するケヴィン・ポラック、スティーヴン・ボールドウィンが起用されました。
ここがおすすめ!
ヴァーバルの話はどこまでが本当で、どこからが嘘なのか?カイザー・ソゼという人物は、本当に実在するのか?ストーリーが進むにつれ様々な疑問が浮かび、最後まで読めない展開が魅力です。
序盤は時系列を理解するのが難しかったけど、徐々に緊張感が高まっていくストーリーで、後半の伏線回収が見事。
4位『パラサイト 半地下の家族』(2019年)
多ジャンルの要素を盛り込んだ新感覚サスペンス
ジャンル | コメディ , ホラー , ヒューマンドラマ |
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要素 | 人間の怖さ , 予想外のラスト , 緊迫感 |
監督 | ポン・ジュノ |
キャスト | ソン・ガンホ , イ・ソンギュン , チョ・ヨジョン |
上映時間 | 132分 |
韓国の奇才・ポン・ジュノ監督が手掛けたダーク・コメディ・サスペンス映画。カンヌ国際映画祭とアカデミー賞の両方で最高賞を受賞するという歴史的快挙を成し遂げた作品です。
特にアカデミー賞では作品賞を始め監督・脚本・国際長編映画賞の4部門を制すなど、非英語圏の作品としては異例の大成功をおさめました。
半地下に住むキム一家は内職で食いつなぐ貧しい生活をしていました。ところがある日、長男ギウがIT長者パク一家の家庭教師を引き受けたことで転機が訪れます。ギウに続いて妹ギジョンも美術教師としてパク一家の豪邸に潜り込むことに成功し……。
ここがおすすめ!
韓国社会が抱える格差などの問題に対して、痛烈な風刺をたくみに取り入れる作風で定評のあるポン・ジュノ監督。貧困一家が中流階級の人間になりすます本作は、ブラック・コメディと犯罪サスペンスを組み合わせた完成度の高い作品です。
序盤はコメディっぽい描写も多くて楽しい。後半に行くにつれて格差を見せつけられて悲しくなる。衝撃のラストまで見逃せない。
5位『ヒート』(1995年)
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロW主演の重厚な犯罪ドラマ
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ |
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要素 | 緊迫感 , 巧みな心理戦 |
監督 | マイケル・マン |
キャスト | ロバート・デ・ニーロ , アル・パチーノ |
上映時間 | 171分 |
マイケル・マン監督が、1960年代にシカゴで実際に起きた事件をもとに構想から10年以上かけて長編映画として完成させた作品。ロサンゼルスを舞台にロバート・デ・ニーロ扮する強盗団のリーダーを、アル・パチーノ演じる刑事が追い詰めていく手に汗握る犯罪ドラマです。
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロはこの映画が『ゴッドファーザー PART II』以来、約20年ぶりの共演となりました。1990年代を代表する名画の1つとしてばかりでなく、映画史上に残る犯罪映画の傑作としてその後の多くの映画に大きな影響を与えた作品です。
ここがおすすめ!
刑事と犯罪者の心理の綿密な演出に加え、実弾射撃の訓練を実施したうえで銃撃戦の撮影に臨むなど、徹底的にリアルな描写に圧倒されます。
デ・ニーロとアル・パチーノの演技はさすが!刑事と犯罪組織のボス、共感し合う2人が違う出会いをしていたら……と思ってしまう。
6位『オールド・ボーイ』(2003年)
15年もの間監禁生活から突然解放され……
ジャンル | アクション , ホラー , ミステリー・サスペンス |
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要素 | 騙される , 絶体絶命 , 予想外のラスト |
監督 | パク・チャヌク |
キャスト | チェ・ミンシク , ユ・ジテ , カン・ヘジョン |
上映時間 | 120分 |
ある日突然誘拐され、そのまま15年間監禁されたあと、何の理由も明かされぬまま解放された主人公オ・デス。彼が失った日々を取り戻すために、誘拐犯と誘拐された理由を追い求めるサスペンス映画です。
韓国映画らしい重厚なストーリー展開とシリアスな心理描写で、すべてが明らかとなったときに生じる絶望感が見事に表現されています。原作は日本の漫画『ルーズ戦記 オールドボーイ』。舞台が日本から韓国に変わっているなどの設定変更を除けば、本筋のストーリーはほとんど同じです。
ここがおすすめ!
グロテスクな暴力描写が多く観る人を選ぶ作品ではありますが、真相が明かされるまで目の離せない展開と、カメラワークに工夫の凝らされたアクションシーンに注目です。
グロ描写多め。ストーリーも先が読めない。なかなかの胸クソだけど、ラストは謎の違和感がつながって「おぉ~」ってなる。
7位『メメント』(2000年)
一定時間の記憶しか保てない男を描いた名作サスペンス
ジャンル | ミステリー・サスペンス |
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要素 | 何かがおかしい , 予想外のラスト , 圧巻の伏線 |
監督 | クリストファー・ノーラン |
キャスト | ガイ・ピアース , キャリー=アン・モス |
上映時間 | 113分 |
妻を何者かに殺された主人公のレナードは、犯人を追い詰める際に負った外傷が原因で、10分間しか記憶が保たない前向性健忘を患うことに。
妻を殺した犯人たちを突き止めるべく、彼は独自に調査をつづけています。重要なことは身体に刺青として刻むことで真相究明に挑みますが、次第に現実と記憶がわからなくなっていき……。
監督を務めたのは、のちに『ダークナイト』や『インターステラー』、『ダンケルク』などのヒット作を次々に生み出すことになるクリストファー・ノーラン。本作の大ヒットをきっかけに、監督としてその名を世界中に広めました。
ここがおすすめ!
物語の時系列を逆にして映し出す形式を取っているため、一筋縄ではいかない難解映画です。異様な世界観に飲み込まれていくこと間違いありません。
記憶が短時間しか保たないという設定が絶妙だし、そこから時間を遡っていく構成も秀逸。最後まで観ても謎がたっぷり残るので、考察したくなる。
8位『ファイト・クラブ』(1999年)
どんでん返しものの傑作として外せない作品
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | エドワード・ノートン , ブラッド・ピット |
巨匠デヴィッド・フィンチャー監督と不動の人気俳優ブラッド・ピット、実力派俳優のエドワード・ノートンという夢のタッグで実現した本作。
不眠症を患いながらも、物質的には何の不自由もない生活を送っている平凡な会社員の「僕」。そしてユーモアがあって華やかで「僕」とは正反対の男テイラー。
飛行機の中で出会った2人はやがて「ファイトクラブ」という地下組織をつくり、それを巡って事態は思わぬ方向に進んでいきます。
ここがおすすめ!
人間が抱えている欲望に押しつぶされたとき、どうなってしまうのか?を問う本作。濃密な脚本と作中に綿密に散りばめられた伏線、名優たちの演技が高い評価を獲得し、映画史に残る傑作として今もなお高い人気を博しています。
ブラッド・ピットがめちゃくちゃかっこいい。最後の怒涛の伏線回収が見どころなので、まだ観てない人はなにも知らずに観てほしい。
9位『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』(1998年)
スタイリッシュなクライムサスペンス映画の傑作
ジャンル | コメディ |
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要素 | 予想外のラスト , どんでん返し |
監督 | ガイ・リッチー |
キャスト | ジェイソン・ステイサム , デクスター・フレッチャー |
上映時間 | 108分 |
『シャーロック・ホームズ』(2009年)を手がけたガイ・リッチー監督の長編デビュー作です。エディやベーコンたちロンドンの下町に住むチンピラ4人組が繰り広げるクライムストーリー。
エディは仲間から集めた金を賭けたポーカーで、イカサマに引っかかって多額の借金を負ってしまいます。途方に暮れた4人は、隣人の強盗計画に乗っかって盗品を横取りすることに。ところが状況は思わぬ方へ転がっていき……。
単純なはずの犯罪計画が、想像を超えた大事件に発展していきます。
ここがおすすめ!
ガイ・リッチーを一躍有名監督に押し上げた名作。個性の強い登場人物たちの関係が、徐々に明かされていく展開から目が離せません。またジェイソン・ステイサムの俳優デビュー作でもあります。
群像劇好きにはたまらない!登場人物が多いのにぐちゃっとせずに無駄なところがなく、スタイリッシュでかっこいい。
10位『シックス・センス』(1999年)
ネタバレ厳禁!傑作ミステリーホラー
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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要素 | どんでん返し , 圧巻の伏線 , 予想外のラスト |
監督 | M・ナイト・シャマラン |
キャスト | ブルース・ウィリス , ハーレイ・ジョエル・オスメント |
上映時間 | 107分 |
かつてグレイという少年のカウンセリングを担当したマルコム。
ある時、彼の前に現れたグレイは「自分を救ってくれなかった」と言い捨て、自殺してしまいます。このことが心の傷となっていたマルコムは、霊が見えるという「第6感」を持つ少年コールと向き合うことで、また前を向こうとしますが……。
アカデミー賞では、作品賞・監督賞・脚本賞・助演男優賞・助演女優賞にノミネートされるなど、世界中で注目を集めた傑作映画です。予想を裏切る衝撃の展開が待ち受けています。
ここがおすすめ!
作品冒頭には主演のブルース・ウィリスから「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないで下さい」という前置きがあり、公開当時大きな話題となりました。
いまや観てなくても最後のどんでん返し知ってる人も多いと思うけど、ホラーとかサスペンスというよりヒューマンドラマとしても面白い。
11位『ノーカントリー』(2007年)
ハリウッドの奇才・コーエン兄弟の最も暴力的な作品
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | トミー・リー・ジョーンズ , ハビエル・バルデム , ジョシュ・ブローリン |
『ファーゴ』で興行的にも結果の出せる実力を示したコーエン兄弟が世に送り出した芸術性の高いサスペンス映画。アメリカとメキシコの国境地帯を舞台に麻薬取引の大金を巡って繰り広げられる凄惨な殺戮を静かな映像で描き出した作品です。
アカデミー賞作品賞、監督賞、脚色賞のほか、冷酷な殺し屋・シガーを演じたハビエル・バルデムが助演男優賞を受賞しました。
物語は1980年、アメリカ・テキサス州でシガーがベル保安官の拘束を脱して逃走し殺人、窃盗をはたらく場面から始まります。
同じ頃、ベトナム帰還兵のモスは偶然から麻薬取引の大金の詰まったブリーフケースを手に入れることに。やがてモスは金を取り返すことを請け負ったシガーや、賞金稼ぎのウェルズから追われる身となるのでした。
ここがおすすめ!
とにかくハビエル・バルデム演じるシガーが、不気味で恐ろしい作品。劇中で音楽が一切流れないことも、緊張感を煽ります。コーエン兄弟らしいバイオレンスとコメディの融合も見どころです。
音楽がほとんどなくて、静かな中の緊張感がすごい。殺し屋シガーは本当に不気味で気持ち悪いし、逃亡劇はスリル満点。
12位『真実の行方』(1996年)
苦い後味を残す最上級のラスト
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | リチャード・ギア , ローラ・リニー , エドワード・ノートン |
カトリックの大司教を惨殺した容疑で逮捕されたアーロン。彼は無実を訴え、犯行現場に第三者がいたことを主張します。弁護に当たるのは敏腕弁護士のマーティン、検察官はマーティンの元恋人ジャネットです。シカゴの権力者の思惑も絡んで、裁判は紛糾を極めますが、映画の半ばほどで衝撃の事実が判明。
さらに最後の最後でどんでん返しがあり、複雑な余韻を残して映画は幕を閉じます。本作でアカデミー助演男優賞にノミネートされたエドワード・ノートンの演技に注目です。
ここがおすすめ!
本作での演技を絶賛されたエドワード・ノートンですが、実はこれが映画デビュー作。真に迫った圧巻の演技で、またたく間に実力派として知られるようになりました。
エドワード・ノートンの演技がすごすぎる……。ちょっとグロいけどめちゃくちゃ引き込まれたし、最後のどんでん返し最高だった!
13位『ブラック・スワン』(2010年)
清楚で真面目なプリマドンナの精神が崩壊
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | ナタリー・ポートマン , ヴァンサン・カッセル , ミラ・クニス |
『レスラー』(2008年)のダーレン・アロノフスキーがメガホンをとったサイコサスペンス。プリマドンナとしてデビューするバレリーナが、そのプレッシャーから次第に精神的に追い詰められていく模様を、スリリングに描いた作品です。
主人公のバレリーナをナタリー・ポートマン、そのライバルをミラ・クニス、支配的な振り付け師をヴァンサン・カッセルが演じます。ナタリー・ポートマンはこの作品でアカデミー主演女優賞を受賞しました。
ニナは『白鳥の湖』の主役に抜擢されますが、「黒鳥」を上手く演じられないことに悩み始めます。元プリマドンナの母親からのプレッシャーなどもあって、彼女は妄想を見るようになり……。
ここがおすすめ!
役にのめり込むほどに自我を失っていくニナの痛々しい姿を、ナタリー・ポートマンが体当たりで演じています。ホラー映画のような不気味な演出で、彼女の心が歪んでいく過程を描きました。
プレッシャーから狂気に飲み込まれていくバレリーナ。途中から現実と妄想の境界線がわからなくなっていく怖さが秀逸。ナタリー・ポートマンの演技が圧巻。
14位『プリズナーズ』(2013年)
娘を誘拐された父親の焦燥
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | ヒュー・ジャックマン , ジェイク・ギレンホール |
『メッセージ』のドゥニ・ヴィルヌーヴがメガホンをとった犯罪映画です。幼い娘が誘拐されるという、親にとっては耐えられない状況に置かれた父親を、ヒュー・ジャックマンが演じます。
ジェイク・ギレンホール演じるロキ刑事は、誘拐犯の容疑者としてアレックスという青年を拘束して尋問します。しかしアレックスには10歳程度の知能しかなかったので、やむなく釈放。娘を誘拐されたケラーはこれに憤り、アレックスを拉致して激しい尋問を始めます。
果たして、誘拐された少女は生存しているのか?また犯人は誰なのか?事態は二転三転し、思いもよらぬ結末を迎えます。
ここがおすすめ!
娘を思うあまりに、超えてはいけない一線を超えてしまうケラーを演じるヒュー・ジャックマンの演技は迫力満点。また最後の最後まで予測のつかない展開、驚きの真犯人など、まさにサスペンス映画として満足のいくものになっています。
犯人が誰かより、ヒュー・ジャックマンがどこまで暴走してしまうのかハラハラしながら観てた。長めだけど、それも気にならないくらい面白かった!
16位『ヘイトフル・エイト』(2015年)
密室でぶつかり合うならず者たちの嘘
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | サミュエル・L・ジャクソン , カート・ラッセル , ティム・ロス |
クエンティン・タランティーノによる『ジャンゴ 繋がれざる者』に続く西部劇です。時代設定は南北戦争後、舞台はアメリカ西部にあるワイオミング州の山中。
猛吹雪に見舞われている山中の服飾店に、賞金稼ぎの黒人、おたずね者は必ず生きたまま捕らえる賞金稼ぎ「ハングマン」、ハングマンに捕らえたれた女盗賊、死刑執行人など一癖も二癖もある8人が集まります。
密室状態になっている店内で、殺人事件が発生。誰も信用できないなか、8人は腹のさぐりあいを始めます。果たして真犯人は誰なのか?タランティーノが提示した極上の結末に注目です。
ここがおすすめ!
お互いを探り合う他愛のない会話から、それぞれのキャラクターの素性が少しずつ紐解かれていく過程がスリリング。血しぶきが飛び散るバイオレンスなシーンも満載で、タランティーノ節が冴え渡ります。
これぞまさしくタランティーノ映画!グロ満載、冗長な会話が楽しめるがどうかで好き嫌いはあるだろうけど、後半の怒涛の展開でガラッと雰囲気が変わる。
17位『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』(2003年)
ラスト1分のために存在する作品
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | ケヴィン・スペイシー , ケイト・ウィンスレット |
主人公のデビッド・ゲイルは、元同僚の女性を強姦・殺害したとして死刑宣告を受けます。彼は死刑廃止論者で元大学教授でした。自分の訴えを伝えるために、女性新聞記者のビッツィーに事件について打ち明け始めます。
デビッドとの会話を続けるうちにビッツィーは、彼は無実であるのではないかと考え始め……。
ここがおすすめ!
冤罪や死刑制度を題材とした本作。緊迫感のある人間ドラマと、先の読めない展開が繰り広げられるサスペンス要素が絶妙に混ざり合っている1本です。
衝撃的なはじまりから、次々と展開していくストーリー。死刑反対を訴えるためにそこまでするとは……。どんでん返しの後も油断できない。
18位『ミスティック・リバー』(2003年)
過去の心の傷や過ちに翻弄される3人の幼なじみ
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ショーン・ペン , ティム・ロビンス , ケヴィン・ベーコン |
1990年代に監督として『マディソン郡の橋』など数々の名作を世に送り出したクリント・イーストウッドが、監督と音楽を務めたネオ・ノワール・サスペンス映画。1つの殺人事件をきっかけに25年ぶりに再会した3人の幼なじみの男たちの繰り広げるドラマを描いた作品です。
主人公・ジミー役と彼の幼なじみ・デイヴ役をそれぞれ務めたショーン・ペンとティム・ロビンスが、アカデミー主演男優賞と助演男優賞を受賞しています。
ボストン近郊のミスティック川の近くにある町で前科者のジミーは雑貨店を営んでいました。ある日、ジミーの19歳になる娘が死体で発見される事件が発生。彼の幼なじみで今は殺人課の刑事であるショーンが事件を担当します。
一方で近所のコネを利用して独自の調査を始めたジミーは、幼なじみのデイヴが事件に関与しているのではないかと疑い始めることに……。
ここがおすすめ!
全体的に暗い雰囲気の漂う作品。疑惑が深まっていくなか途中に散りばめられた違和感の原因が、終盤に一気に明らかになる展開には驚かされます。名優たちの演技も相まって、悲しい結末が一層どんよりと影を落とします。
かつての親友3人が、ある事件の容疑者・被害者・刑事として再会する残酷なストーリー。それぞれの心理描写が深くて、演技も素晴らしい。オチは胸クソだけど、タイトルの意味がわかると鳥肌が立つ。
19位『トレーニング デイ』(2001年)
デンゼル・ワシントンの極悪刑事ぶりが必見!
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ |
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キャスト | デンゼル・ワシントン , イーサン・ホーク |
真面目な役柄を演じることの多いデンゼル・ワシントンが、悪役を見事に演じきってアカデミー主演男優賞に輝いた作品。1990年代後半に明るみに出たランパート・スキャンダルなどの警察汚職事件に触発されて製作されたリアルな雰囲気のサスペンス映画です。
ジェイク・ホイトはロサンゼルス市警(LAPD)の麻薬捜査課に配属されたばかりの新人捜査官。配属初日からホイトはベテラン捜査官アロンゾ・ハリスとコンビを組むことになります。
「オオカミを倒せるのはオオカミだけ」という信念で型破りな麻薬捜査を強行するアロンゾに、ホイトは戸惑いながらも従っていきます。そんなホイトは、やがてアロンゾが仕組んだ巧妙な計画に巻き込まれていくのでした。
ここがおすすめ!
完全に悪徳警察官の役にのめり込んでいるデンゼル・ワシントンと、後半に別人のように強くなっているイーサン・ホークの熱演に釘付け。ホイトの目線で描かれているため、ハリスがいったいなにを考えているのかわからず、最後の展開に衝撃が走ります。
汚職刑事の視点からみたギャング映画。タイトルのとおり、新人刑事の「トレーニングデイ(訓練日)」なので、本当に悪事を働いているのか、試されているのかわからない緊張感がすごい。
20位『インファナル・アフェア』(2002年)
マフィアと警察に潜入したそれぞれのスパイの葛藤
ジャンル | アクション , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | トニー・レオン , アンディ・ラウ |
香港マフィアに潜入捜査官として送り込まれたヤンと、マフィアから警察に入り込んだラウ。10年後、それぞれの組織で出世した2人は、当初の任務を遂行するか、現在所属している組織に寝返るか、という複雑な感情を抱くようになります。そのうえ思いがけない登場人物が、予想外の役割を演じていて……。
香港ノワールの最高峰として知られる本作はまさに必見。観客の心理を揺さぶるプロットが高く評価され、2006年にはマーティン・スコセッシ監督が『ディパーテッド』として、ハリウッドでリメイクしました。
ここがおすすめ!
香港のトップスター、トニー・レオンとアンディ・ラウが共演したしたことでも注目を集めた作品。警察官として苦悩するヤンと、組織を裏切って善人になろうとするラウが、対照的に描かれています。
伏線が張られるそばから次々と回収されていって、ずーっと楽しい。アンディ・ラウとトニー・レオンはどっちも色気があって、緊張感のあるストーリーに引き込まれる。
21位『エンゼル・ハート』(1987年)
80年代を代表するオカルトミステリー
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ミッキー・ローク , ロバート・デ・ニーロ |
『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』のアラン・パーカー監督が、小説『墜ちる天使』を映画化。当時イケメン俳優として売り出していたミッキー・ロークが主演を務めています。
時代は1955年。ニューヨークの私立探偵ハリー・エンゼルは、ルイ・サイファーという謎めいた紳士に人捜しを依頼されます。探すのはジョニー・フェイバリットという元人気歌手で、戦後の消息が分からなくなっていました。
ところが関係者に聞き込みを続けていくうちに、関係者たちが無惨な手口で殺されていきます。やがて想像を絶する事実が明らかになっていくのです。
原作が「悪魔のバイブル」と呼ばれるだけあって、かなり陰惨な展開が用意されています。
ここがおすすめ!
オカルト要素の強い作品で、ロバート・デ・ニーロが謎の紳士サイファーを怪演しています。違和感が確信担っていく過程や、最後に明かされる真実に注目。結末の絶望感も魅力の1つです。
デ・ニーロの怪演とミッキー・ロークのセクシーさに目を奪われる。カルト映画と言われているけど、ストーリーはしっかりしていて、唯一無二の世界観。
22位『ミスト』(2007年)
驚愕のラスト15分は見逃せない
ジャンル | ホラー , SF |
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キャスト | トーマス・ジェーン , マーシャ・ゲイ・ハーデン |
スティーヴン・キングが1980年に発表した中編小説『霧』を、『ショーシャンクの空に』などのフランク・ダラボン監督が実写映画化したSFホラー作品。
激しい嵐が過ぎ去った翌朝、街は深い霧に包まれてしまいます。しかも霧のなかには正体不明の「何か」がおり、次々と人が襲われていきました。スーパーマーケットで立ち往生することになった人々のなかにはは、極限状態のもと、徐々に常軌を逸していく者も現れ……。
ここがおすすめ!
精神的に支配されて狂っていく人間を描いたシーンや、罪なき人物を生贄として殺害するシーンがあり、人間が持つ愚かさにフォーカスをあてた作品ともいわれています。ラストシーンまでノンストップの絶望感と、その果てにある結末から目が離せません。
霧の中に見えないなにかがいる緊張感。ラストは胸クソだけど、教訓的というか、人間のエゴや集団心理が描かれていて興味深い。
23位『マジカル・ガール』(2014年)
魔法少女になりたい女の子と不安を抱える美女
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | ホセ・サクリスタン , バルバラ・レニー |
『魔法少女ユキコ』という架空の日本のアニメが登場するスペイン映画です。娘の願いを叶えたいと思った父親の行動が、思わぬ結果をもたらすことに。
失業中のルイスには、白血病で余命幾ばくもない娘アリシアがいました。彼女は「魔法少女ユキコ」というアニメが大好きで、そのコスチュームが欲しいと父親に言います。ところがそれはとても高価で、失業中のルイスには手が届きません。
一方で精神科医の妻バルバラは精神的に不安定で、毎晩孤独にさいなまれていました。バルバラとルイスがふとしたきっかけで遭遇したことにより、事態は転がり始めます。
ここがおすすめ!
男の運命を狂わせる、ファム・ファタルとして描かれるバルバラ。終始不穏な雰囲気のなか、劇中で『魔法少女ユキコ』の主題歌として使用されたのは、長山洋子のデビュー曲『春はSA・RA・SA・RA』です。
最初はバラバラだった登場人物たちの物語がだんだんつながっていく脚本が見事。あえて見せない演出に想像力を掻き立てられる。
24位『エスター』(2009年)
想像を超える驚きの展開に息を飲むこと間違いなし!
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ベラ・ファーミガ , ピーター・サースガード |
子どもを流産した経験を持つケイト・コールマンと夫のジョンは、その悲しみを癒すために孤児院から少女エスターを引き取ります。
9歳の少女とは思えぬ落ち着きと頭の良さで、すぐに義妹とも仲良くなり、家族に馴染んだかのように見えた彼女。しかしその生活や習慣には謎めいた部分があり、次第に正体が明らかになっていきます。
2009年にアメリカで製作されたホラースリラー映画で、人間の逃れられない悲しみから生まれる狂気や残虐さが描かれています。
ここがおすすめ!
家族に馴染みながらも、自分を疑っている義母ケイトに対しては攻撃性をあらわにするエスター。彼女の巧みな戦略により、ケイトは家族のなかで孤立していきます。そして明かされるエスターの驚きの正体は、狂気とともに悲しさを感じさせます。
ずっと不穏な雰囲気で、観てるこっちはお母さんが変なわけではないとわかるんだけど、エスターの違和感の正体が最後にわかると妙に納得する。不気味さがにじみ出るエスター役の子役の演技は圧倒的。
25位『マッチスティック・メン』(2003年)
娘に詐欺師の指南?ラストはため息が出るほど素晴らしい
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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キャスト | ニコラス・ケイジ , サム・ロックウェル |
『グラディエーター』や『ハンニバル』、また近年ではマッド・デイモン主演の『オデッセイ』などで知られる映画界の巨匠リドリー・スコットが手がけたサスペンスミステリーです。
強迫性障害を患う詐欺師のロイ。彼が病気を患った原因が10年以上前の離婚にあると考えた医師のクレインは、14歳になった娘アンジェラと会うことを提案します。
ロイとアンジェラは徐々に良い関係を築いていきますが、ある時ロイが詐欺師であることがアンジェラにバレてしまいました。すると彼女は詐欺を教えてほしいと言い出し……。予測のつかない展開と、二転三転と覆される衝撃のストーリーが繰り広げられます。
ここがおすすめ!
詐欺師のバディものと、父と娘のホームドラマ的な雰囲気が両方楽しめるコメディ要素も満載の作品です。ニコラス・ケイジ演じるロイの、不器用ながらも娘を愛するパパぶりに注目。しかしその先に待ち受ける思わぬ展開にほろ苦さを感じさせます。
なにも情報入れずに観て、気持ちよく騙されてほしい!ニコラス・ケイジの演技が素晴らしいのはもちろん、娘ちゃん役の子役もとても良い。
26位『ファーゴ』(1996年)
狂言誘拐を計画・実行した男たちの末路は?
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | フランシス・マクドーマンド , スティーヴ・ブシェミ |
『ノーカントリー』(2007年)でアカデミー監督賞や脚色賞などを獲得することになるコーエン兄弟の1990年代の代表作であるブラック・コメディ・サスペンス。脚本を執筆したコーエン兄弟は本作でアカデミー脚本賞を受賞しています。
さらに田舎の警察署長・マージ役で迫真の演技を披露したフランシス・マクドーマンドはアカデミー主演女優賞を獲得しました。
舞台は1987年冬のミネソタ州ミネアポリス。オールズモビル販売店の営業部長ジェリー・ランディガードは、自分の事業を立ち上げる資金を調達するため、妻の狂言誘拐を計画します。
隣のノース・ダコタ州ファーゴで誘拐の実行犯たちと会ったジェリーは、義父に出させた妻の身代金を彼らと山分けすることで話がまとまりました。
しかし誘拐の実行犯たちが逃走の途中で警官や一般市民3人を射殺したことから、この計画は思わぬ方向へと発展し……。
ここがおすすめ!
コーエン兄弟のブラックなコメディセンスが光る本作。細々としたシーンやセリフの違和感が笑いを誘います。冒頭には「実話に基づく」というテロップが表示されますが、内容はまったくのフィクションです。
コーエン兄弟らしい、個性的なキャラクターとシュールなギャグが効いている。小さな出来事がだんだん凶悪事件になっていって、それを解決するのが妊娠中の女性警察署長というのもなんか面白い。
27位『告白』(2010年)
湊かなえの傑作ミステリー小説を中島哲也監督×松たか子主演で映画化
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 松たか子 , 岡田将生 , 木村佳乃 |
ある中学校で、1年B組の担任を務めていた教師の森口。ある時、最愛の娘を学校のプールで殺害され、警察にも事故死と判断されます。学年末の終業式の日、森口は「犯人はクラスの中にいる」と生徒たちに告げますが……。
ここがおすすめ!
重いテーマながら一気に見入ってしまうミステリー・サスペンスの快作。松たか子の圧巻の演技が本作最大の見どころです。橋本愛や芦田愛菜など演技派若手女優にも注目!
犯人探しかと思ったら違った。人間は怖いものだけど、失うもののない人間が一番怖い。松たか子は淡々とした演技に怒りと憎しみをみなぎらせててすごい。
28位『複製された男』(2013年)
自分そっくりのあいつは何者なのか?
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ジェイク・ギレンホール |
『プリズナーズ』のドゥニ・ヴィルヌーヴが、ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説を映画化した作品です。ジェイク・ギレンホールが1人2役を演じています。
歴史教師のアダムが同僚からすすめられた映画を観ていると、自分と瓜二つの俳優を発見。ふと興味をもち、彼はその俳優アンソニーのことを調べ始めます。するとアダムとアンソニーは顔、声、生年月日などすべてが一致していることが発覚!
やがてアダムの恋人メアリー、アンソニーの妻ヘレンを巻き込み、想像を絶する展開へ突き進んでいきます。
ここがおすすめ!
絶えず不穏な音楽やノイズが背後に流れ、夢にうなされているかのような不安感が支配するシュールレアリズムの名作です。
1度観ただけだと「どゆこと?」ってなる人の方が多いと思う。じっくり何回も観てほしい。ジェイク・ギレンホールが一人二役を演じてるんだけど、その演技が素晴らしい。
29位『バタフライ・エフェクト』(2004年)
カオス理論をテーマに描かれたSF映画
ジャンル | SF |
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キャスト | アシュトン・カッチャー |
カオス理論のひとつである、バタフライ効果をテーマに製作された本作。バタフライ効果とは、蝶が羽ばたくような小さなことでも、それが原因となって大きな現象へと変化することをいい、日本のことわざ「風が吹けば桶屋が儲かる」と似たような意味を持ちます。
短時間の記憶喪失を起こす主人公のエヴァンはある日、日記に書かれた過去の世界に戻れることに気が付きました。自らの過ちで幼馴染の人生を狂わせてしまったと後悔していた彼は、過去に戻って運命を変えることを決意しますが……。
衝撃的で斬新なストーリー展開が話題となった本作。その人気の高さから、2006年と2009年に続編が公開されました。
ここがおすすめ!
タイムリープものの傑作にして定番。愛する人を救うために過去を変えると、ほかの人が不幸になってしまうという悲しさ、もどかしさが胸に迫る作品です。最後の主人公の決断は、涙なしには見られません。
伏線の回収が見事でタイムリープものとしてすごく面白い。悲しいハッピーエンドがすごく好き。
30位『ピエロがお前を嘲笑う』(2014年)
反則スレスレのマインドファックサスペンスムービー
ジャンル | ミステリー・サスペンス |
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キャスト | トム・シリング , エリアス・ムバレク |
2014年に製作されたドイツの犯罪サスペンス映画。自ら警察に出頭してきた天才ハッカーの青年が、事件の全貌を語り、それをもとに警察が捜査に乗り出します。
学校では冴えないキャラのベンヤミンは、実は天才ハッカー。憧れの同級生マリに認められるため、テスト問題をハッキングようとしますが捕まってしまいます。その後ベンヤミンは野心家のマックスと知り合い、ハッカー集団「クレイ」を結成するのですが……。
ここがおすすめ!
ウェブの世界のやり取りを、実際の地下鉄での物理的な描写に置き換えて表現するシーンが登場するなど、隠喩的表現が飛び交うところが特徴的です。
テンポよく観客も騙しまくるタイプの作品ですごく面白かった!やっぱりハッキングとか詐欺の話ってわくわくする。
31位『アザーズ』(2001年)
家の中で次々と不可解な現象が起こっていく
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ニコール・キッドマン , フィオヌラ・フラナガン |
舞台は第二次世界大戦後のチャネル諸島ジャージー島。主人公のグレ―スは、色素性乾皮症を患う娘アンと息子ニコラスとともに、広大な屋敷で3人暮らしをしていました。あるとき3人の使用人を屋敷に招き入れてから、次々と不可思議な出来事が起こるようになっていき……。
ニコール・キッドマンが主演を務め、製作総指揮としてトム・クルーズが関わるなど、スタッフ陣の豪華さでも注目を集めた作品です。
ここがおすすめ!
サスペンス映画によくある暴力、血などのグロテスクな描写はほとんどありません。屋敷に隠された秘密がグレースたちを心理的に追い詰めていく様子が描かれ、まさかの結末が物語を締めくくります。
オーソドックスな心理ホラーで、伏線の回収が秀逸。ニコール・キッドマンがとにかく美しくて、不気味な雰囲気にマッチしていた。
32位『アイデンティティー』(2003年)
山奥のモーテルで起こった殺人事件の真実とは?
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ジョン・キューザック , レイ・リオッタ |
殺人犯マルコム・リバースの死刑執行前夜、彼の死刑執行に関して再審議が行われようとしていました。一方とある寂れたモーテルでは、嵐のせいで11人の男女が立ち往生。そんななか、宿泊客たちが1人、また1人と惨殺されていきます。誰もが疑心暗鬼に陥るなか、元警官のエドはこの事件に違和感を覚えはじめ……。
『17才のカルテ』などで知られるジェームズ・マンゴールドが監督を務め、主人公のエドを映画プロデューサーや脚本家としても活躍する俳優のジョン・キューザックが演じました。
ここがおすすめ!
山奥のモーテルに閉じ込められた男女11人が次々に惨殺されていく事件と、死刑執行直前の連続殺人犯のつながりが暴かれる本作。作中で繰り返される残忍な殺人描写と、謎多き事件の裏に隠されていた真実が明らかになる、どんでん返しの展開に注目です。
だんだん真相がわかっていく感じがとても良い。ミスリードさせるギミックも適度にあるけど、それほど意地悪でないのも好印象。
33位『スリー・ビルボード』(2017年)
娘を殺された母による抗議の大広告
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | フランシス・マクドーマンド , ウディ・ハレルソン |
アメリカ・ミズーリ州の田舎町エビングの屋外巨大広告掲示板(ビルボード)に、突如警察を抗議するメッセージが掲載されました。広告主は、娘をレイプされて殺された女性ミルドレッド。彼女は捜査の成果が出ないことに腹を立て、警察への抗議の声をあげたのです。
しかし彼女の行動は、警察ばかりでなく地元住民や親族からも反感を買うことに。次第に孤立していくミルドレッドですが、やがて事態は思いもよらない方向へ進み始めることになります。
ここがおすすめ!
アメリカの田舎町を舞台に繰り広げられるクライムサスペンス。狭いコミュニティ内の人間関係や個人の内面をあぶり出すヒューマンドラマの色彩も強く、光と影、悲喜劇のバランスが絶妙に仕上がっています。
キャラクターの印象が違和感なく変わっていく描き方がうますぎる。ハッピーエンドでもバッドエンドでもない結末もすごく好き。
34位『死刑にいたる病』(2022年)
凶悪シリアルキラーの恐るべき習性を暴くサイコサスペンス
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 阿部サダヲ , 岡田健史 , 岩田剛典 |
鬱屈した大学生活を送る雅也の元に届いた1通の手紙。それは、世間を震撼させた連続殺人犯・榛村からのものでした。犯行当時、雅也の地元でパン屋を営んでいた榛村は雅也とは顔見知り。死刑判決を受けていた榛村は、最後の事件は冤罪だと主張し、雅也に冤罪の証明を頼みますが……。
ここがおすすめ!
『凶悪』でサイコパスな凶悪犯を描いた白石和彌監督の新作。何よりも24件もの殺人容疑で逮捕されたシリアルキラー役を演じた阿部サダヲの怪演が話題になりました。痛いグロシーンもあるので要注意!
冒頭から拷問シーンとか暴力描写があるけど、そのグロさより阿部サダヲの目の方が不気味で怖い。最後の伏線回収がすごかった。サイコパスって普通のいい人に擬態しているものらしい。
35位『ミッション:8ミニッツ』(2011年)
ジェイク・ギレンホール主演のタイムリープ系SFアクション
ジャンル | ミステリー・サスペンス , SF |
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キャスト | ジェイク・ギレンホール , ミシェル・モナハン |
アメリカ陸軍の大尉であるスティーブンスは、シカゴ行きの通勤電車の中で目を覚まします。しかし鏡に映る自分の顔も、同席している女性にも全く見覚えがありません。その8分後、電車は大爆発を起こして乗客は全員死亡してしまい……。
2011年に公開されたアメリカのSFスリラー映画で、演技派俳優のジェイク・ギレンホールが主人公を演じました。作中に張り巡らされた伏線がパズルのピースのようにはまっていき、次第に謎が解き明かされていきます。
ここがおすすめ!
タイムリープもののアクション・スリラー。主人公と同様に、観客も最初は状況がよく理解できないまま緊迫した現場に放り込まれます。同じ8分を何度もくり返すことで、主人公のほかの乗客に対する思いが変化していく展開にも、胸が熱くなります。
タイムリープ系SFサスペンスという斬新な設定。脚本がよくできていて、登場人物たちの背景もしっかり描かれているので、話が進むほどに全員の深みが増していく。
36位『オールド』(2021年)
1日で人生を終えるビーチ?シャマラン監督による不可思議な“タイム”スリラー
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ガエル・ガルシア・ベルナル , ヴィッキー・クリープス , アレックス・ウルフ |
ひと夏の休暇を過ごすため、人里離れた美しいビーチを訪れた複数の家族。楽しい時間を過ごす中、突然「息子がいない」と1人の母親が探し出します。気付かないのも無理はなく、姿を現した6歳の息子は、少しの間に青年へ急成長を遂げていたのです。
ここがおすすめ!
シャマラン監督らしいスリラーとどんでん返しも楽しめますが、本作の一押しポイントは家族愛。たった1日で急速に“老いていく”恐怖を軸に、人生とは何かを突き詰めて考えさせられます。
急速に年をとるビーチに閉じ込められた人々は、少しずつ様子がおかしくなっていく。ミステリアスな展開だけど、シャマランらしく、最後はちゃんと全部わかるように説明してくれて助かる。
37位『女神は二度微笑む』(2012年)
インド発の傑作サスペンス
ジャンル | ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ヴィディヤー・バーラン , パランブラタ・チャットーパーディヤーイ |
1か月前から失踪している夫を探すため、ロンドンから単身でインドの大都市コルカタにやってきた主人公のヴィディヤ。夫探しが難航するなか、彼に瓜ふたつの男ミラン・ダムジが現れ、そしてヴィディヤは過酷な事態に巻き込まれていきます。
ここがおすすめ!
無差別テロが起きた場所で、行方不明の夫を探す妻の姿をシリアスに描いたサスペンス映画。インド映画特有の鮮やかな歌唱シーンやダンスシーンは無く、トーンを抑えた映像で緊迫感あふれる作品となっています。
インド映画だけどミュージカルではなく、しっかりサスペンススリラー。伏線もきちんと回収され、スッキリ答えが出るのも良いです。
38位『アス』(2019年)
“わたしたち”そっくりの謎の存在が襲うサプライズ・スリラー
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ルピタ・ニョンゴ , ウィンストン・デューク |
『ゲット・アウト』のジョーダン・ピール監督によるサスペンススリラー。主人公のアデレードを、『それでも夜は明ける』のルピタ・ニョンゴが演じています。
夏休みを家族と過ごすため、サンタクルーズに訪れたアデレード。幼少期に住んでいた家で過ごすうち、過去のトラウマがフラッシュバックし、不安にかられるようになります。その矢先、自分たち家族にそっくりな謎の存在が現れ……。
『ゲット・アウト』同様に予測不可能な物語が展開し、ジョーダン・ピール監督独特のスリルとコメディの強い緩急の波に弄ばれること必至!
ここがおすすめ!
一人二役を演じるルピタ・ニョンゴの変貌ぶりは圧巻!自分たちにそっくりな“わたしたち”とはいったい何者なのか?その謎はサプライズスリラーの名に恥じない、驚愕のラストにつながっていきます。
社会風刺のメッセージ性の強い作品。格差社会のなかで、自分の幸せは他人の不幸の上に成り立ってるという……。ルピタ・ニョンゴの一人二役本当にすごかった。
39位『グランド・イリュージョン』(2013年)
大規模なイリュージョン・マジックで銀行強盗
ジャンル | アクション |
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キャスト | ジェシー・アイゼンバーグ , ウディ・ハレルソン |
マジック映画であるとともに、クライムサスペンス映画でもある『グランド・イリュージョン』。
実力はあるも人気のない4人のマジシャンのもとに、謎の人物からタロット・カードが届きます。4人は「フォー・ホースメン」と名乗り、一躍有名なマジシャンとして人気者に。
フォー・ホースメンはラスベガスからパリの銀行に瞬間移動して、大金を奪うというイリュージョンを見せ、喝采を浴びます。大金を奪った4人は、FBI捜査官やICPO捜査官に同時に追われることになるのでした。
果たして、彼らのイリュージョンは犯罪なのでしょうか? またタロットを送った黒幕とは誰なのでしょうか?
ここがおすすめ!
マジックシーンの映像が美しく、見とれるような見事なトリックが見どころ。伏線回収も鮮やかで、作中で何度も騙されるでしょう。最後の最後に待ち受ける驚愕の展開も必見です。
テンポが良く、映像も派手で良質なエンタメ作品。マジシャンとFBIの対決が面白いし、黒幕が意外な人物で驚きがあった。
40位『スプリット』(2017年)
シャマランならではのどんでん返し展開へ
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | ジェームズ・マカヴォイ , アニャ・テイラー=ジョイ |
M・ナイト・シャマランがメガホンを取った『スプリット』。ジェームズ・マカヴォイが解離性同一性障害患者を怪演しています。
見知らぬ男に誘拐された3人の女子高生。男は彼女たちの前に現れる度に女性のように振る舞ったり、自分は9歳だと言ったりと、彼女たちを混乱させます。男が解離性同一性障害であると考えた彼女たちは、何とか脱出しようと手を尽くすのですが、最後にはもっとも凶悪な人格が現れて、目を覆いたくなる惨状に。
ここがおすすめ!
ジェームズ・マカヴォイが8人格を演じ分ける演技が見どころ。物語の鍵を握る隠された24番目の人格が、シャマラニストにはたまらないどんでん返しの要素となっています。
いくつもの人格を演じ分けるマカヴォイがすごい。ちゃんと別人に見えるというか。『アンブレイカブル』三部作の2作目だけど、独立した作品としてちゃんと面白い。
41位『バニラ・スカイ』(2001年)
イケメン富豪が夢と現実の狭間に
ジャンル | ファンタジー , 恋愛 , SF |
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キャスト | トム・クルーズ , ペネロペ・クルス |
スペイン映画『オープン・ユア・アイズ』のハリウッドリメイク版です。監督を務めたのは『あの頃ペニー・レインと』のキャメロン・クロウ。
富豪でプレイボーイのデヴィッドは、嫉妬に狂った恋人が故意に起こした交通事故に巻き込まれて、顔に重大な怪我を負ってしまいます。それ以来、顔ばかりか性格も歪んでしまい、夢と現実の区別が付けられなくなるのです。そしてラストでは、驚愕の真実が明らかに……。
キャメロン・クロウらしい渋い選曲のサウンドトラックに乗せて、虚と実が入り混じります。
ここがおすすめ!
1度観ただけでは理解し切れないほど入り組んだストーリーで、難解映画としても知られる本作。予測のつかない展開と衝撃のラストに圧倒されます。ヒロインを演じたペネロペ・クルスの美しさも魅力の1つです。
夢と現実の区別がつかなくなってくる系の映画。若いトム・クルーズ、キャメロン・ディアス、ペネロペ・クルス、みんな美しすぎてそれだけでも見る価値あり。
42位『鑑定士と顔のない依頼人』(2013年)
謎の女性に翻弄される美術鑑定士
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス , 恋愛 |
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キャスト | ジェフリー・ラッシュ , ジム・スタージェス |
『ニュー・シネマ・パラダイス』のジョゼッペ・トルナトーレ監督が撮ったミステリー映画。音楽を手がけたのは、名匠エンニオ・モリコーネです。
美術鑑定士として成功を収めていたヴァージルはビリーと組んで、オークションで美術品を格安で落札していました。そんな彼のもとに「親の遺産である美術品を競売にかけてほしい」という謎の女性からの依頼が。
邸宅に赴くと確かに美術品はあるのですが、依頼人の女性は姿を現しません。どうやら隠し部屋に隠れているようなのです。果たして、彼女の目的とは……?
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調べれば調べるほど、新たな謎にぶつかる主人公。依頼人の女性の正体とは?結末につながる伏線が随所に張り巡らされており、一瞬たりとも目を離すことができません。
いい感じのラブストーリーかと思っていたら、途中から雲行きが怪しくなっていく。主人公、もう誰も信じられなくなるでしょ。かわいそうすぎ。
43位『スティング』(1973年)
1930年代、詐欺師たちの楽園!
ジャンル | コメディ , ヒューマンドラマ |
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要素 | どんでん返し , 巧みな心理戦 , 緊迫感 |
監督 | ジョージ・ロイ・ヒル |
キャスト | ポール・ニューマン , ロバート・レッドフォード |
上映時間 | 129分 |
ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードが詐欺師を演じる古典的名作。『明日に向かって撃て!』のジョージ・ロイ・ヒル監督が、ポール・ニューマン、ロバート・レッドファードと再タッグを組んだ大ヒット作です。
1930年代のシカゴ。詐欺師3人組が通りがかりの男から金を騙し取ります。しかし彼らが手にしたのは、思っていた以上の大金でした。その金はニューヨークの大物ギャング、ロネガンの手下がシカゴに届けようとしていた、賭博の収益金だったのです。
怒った組織は詐欺師の1人であるルーサーを殺害。ルーサーを親のように慕っていたフッカーは、その恨みを晴らすため賭博師ゴンドーフの力を借りて、一世一代の大博打のを打つことにします。
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標的を騙すために大芝居を仕掛ける詐欺師たち。その芝居には、ターゲットのみならず、観客も騙されてしまいます。スタイリッシュなファッションに身を包んだ詐欺師たちの鮮やかな嘘に騙されて、スカッとしてた気分を味わってみてください。
おしゃれでかっこいい衣装やセットも素敵。最後のどんでん返しにはすっかり騙された!ポール・ニューマンやロバート・レッドフォードなどスターの若い頃も見どころ。
44位『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019年)
85歳の犯罪小説家は本当に自殺したのか?
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | ダニエル・クレイグ , クリストファー・プラマー |
アガサ・クリスティの推理小説を思わせる、犯人探しミステリー映画です。
犯罪小説家ハーラン・スロンビーの85歳の誕生日、彼が住む豪邸に家族が集まります。ところがその翌朝、彼は喉を切って死んでいるところが発見されました。警察は自殺と考えますが、謎の人物が私立探偵を雇ったことから他殺の線も浮上して……。
「007」シリーズで知られるダニエル・クレイグが、名探偵ブノワ・ブランに扮した本作。全員怪しいハーランの家族には、クリス・エヴァンス、ジェイミー・リー・カーティス、マイケル・シャノン、トニ・コレット、キャサリン・ラングフォードら、幅広い世代の実力派俳優たちが集結しました。
ハーランを演じるクリストファー・プラマーは、2019年に90歳。一方で彼の友人で看護師のマルタを演じたアナ・デ・アルマスは、2017年の『ブレードランナー 2049』でブレイクしたばかりの若手注目株です。彼らは2世代近い年の差を感じさせず、素晴らしいコンビを演じています。
ここがおすすめ!
ミステリーとして楽しめるのはもちろん、コメディとして笑えるシーンも多い作品。それぞれのキャラクターも個性的でいい味を出しています。現代アメリカの縮図ともいえる設定と展開、結末にも注目です。
豪華キャストで誰が犯人なのかわくわくするし、ダニエル・クレイグ演じる探偵が飄々とした良いキャラ。コメディ要素も強いけど謎解きはしっかりしていて、どんでん返しあり、社会風刺もありの盛りだくさんな映画。
45位『シャッター アイランド』(2009年)
忘れたはずの過去が襲ってくる
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | レオナルド・ディカプリオ , マーク・ラファロ |
マーティン・スコセッシがメガホンを取った『シャッター アイランド』。レオナルド・ディカプリオが主演を務めています。
精神を病んだ犯罪者だけを収容する絶海の孤島、シャッター・アイランド。連邦保安官のテディはある日、その島にあるアッシュクリフ精神病院から、1人の女性患者が謎のメッセージを残して失踪したとの通報を受けます。しかし捜査に向かった彼と相棒のチャックのまわりで、次々と不可解な出来事が起き……。
ここがおすすめ!
妄想と現実、自らのアイデンティティが揺さぶれるほどの謎に遭遇するテディ。忘れたい過去と直面する苦悩を存分に味わうことができます。
展開が読めない映画No.1。伏線まみれでめちゃくちゃ頭使うけど、そのぶんきっちり回収されたときは気持ちいい!ディカプリオの演技もすさまじい。
46位『未来世紀ブラジル』(1985年)
全体主義官僚国家を脱出できるか?
ジャンル | コメディ , SF |
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キャスト | ジョナサン・プライス , キム・グライスト |
イギリスのコメディグループ「モンティ・パイソン」のテリー・ギリアムが、映画監督としてその名を知らしめた出世作です。舞台は政府が情報を完全統制した全体主義官僚国家。
情報局に役人として勤めるサムは、あるとき情報省が反政府テロの容疑者タトルの名前を打ち間違えたことから、反政府レジスタンスに取り込まれていきます。
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あまりの鬱エンディングに、公開当時は会社側がハッピーエンドバージョンに差し替える事態に。その後、ギリアムがハッピーエンドバージョンを再編集し、131分のスペシャルバージョンがアメリカで公開されました。
個人情報が政府に徹底的に管理されているディストピアSF。美術やセットがレトロでセンスがあって、それも見るのも楽しい。ストーリーは中盤から加速していってどんどん引き込まれる!
47位『バーニング 劇場版』(2018年)
失踪した幼なじみを探す青年の物語
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ユ・アイン , スティーヴン・ユアン |
村上春樹の短編小説『納屋を焼く』に着想を得たサイコミステリーです。
小説家志望の青年ジョンスは、同郷の女性ヘミと都会で再会。次第に2人は惹かれあっていきます。その後ヘミはジョンスに猫の世話を頼んでアフリカ旅行に。やがて帰国したヘミは、ジョンスに旅行中に出会った金持ちの青年ベンを紹介します。
ベンがジョンスにある秘密を打ち明けた日を境に、ヘミの行方がわからなくなり、ジョンスは必死に探すのですが……。
ドラマ「ウォーキング・デッド」シリーズで世界的に注目を集めたスティーヴン・ユァンがベンを演じ、ジョンス役には甘いマスクのユ・アイン。対するヘミ役のチョン・ジョンソは新人ながら全力投球の演技を見せています。
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貧富の差や世代間の葛藤に三角関係がからまって、衝撃の結末に向けてゆっくりとストーリーが盛り上がっていきます。謎が謎を呼ぶ展開、明らかに怪しいのに決定的な証拠に欠けるベンの不気味さに見入ってしまうでしょう。
正直スティーブン・ユアン目当てで観たけど、映画としての出来が良かった。メタファーが多くて解釈の余地がいろいろあるので、人と考察を語りたくなる。
48位『ゴーン・ガール』(2014年)
二転三転する展開に最後まで手に汗握る
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ベン・アフレック , ロザムンド・パイク |
『セブン』などで有名なデヴィッド・フィンチャーが監督を務めたサイコサスペンス映画。5回目の結婚記念日に突然妻のエイミーが失踪し、夫のニックに殺人容疑がかけられる物語です。
アメリカ特有の過激な事件報道や住民の過剰な反応、夫婦の信頼関係の崩壊といった現実的なテーマを描きつつ二転三転する物語に、思わず引き込まれます。
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最大の見どころである緻密に作り込まれた脚本は、原作小説の著者ギリアン・フリンが執筆しました。小説を映像化するときには映画専門の脚本家が書き直すことが多いのですが、本作では原作作家が最終稿まで完成させています。
奥さん計画的すぎて怖い……。他人からの評価なんてコロコロ変わるもので、それを上手くコントロールするか支配されてしまうかが難しい。いろんな意味で主人公たちはお似合いの夫婦だと思う。
49位『鵞鳥湖の夜』(2020年)
ディアオ・イーナン監督が贈るチャイニーズ・ノワールの傑作
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | フー・ゴー , グイ・ルンメイ |
『鵞鳥湖の夜』は、2014年に公開された犯罪映画『薄氷の殺人』で世界的に注目を集めたディアオ・イーナン監督が手掛けた犯罪サスペンス映画。再開発の遅れた中国南部の街を舞台に、警察に指名手配されたギャングの男が追い詰められていく逃走劇です。
バイク窃盗団のリーダーであるチョウは対立するギャングの罠にはまって負傷し、逃げる途中で警官を射殺して指名手配の身となってしまいました。
チョウは売春婦リウ・アイアイに、彼女が自分を警察に通報することで得た懸賞金を、妻に渡してもらるよう頼みます。しかしすぐにチョウが捕まっては怪しまれるため、彼らはしばらくのあいだ行動をともにするのでした。
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切ない物語がゆっくりと進んでいく一方、激しいアクションシーンも見どころ。ネオノワールの暗い雰囲気を意識した中国映画で、計算しつくされた映像美が印象的な作品です。
終始貧困街しか出てこないのに、なんたる映像美……。ストーリーは地味であまり抑揚がないが、あっさりした暴力描写でノワール感満点。
50位『アンダー・ザ・シルバーレイク』(2018年)
ポップ・カルチャーへのオマージュが散りばめられた異色のサスペンス
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | アンドリュー・ガーフィールド , ライリー・キーオ |
本作はホラー映画『イット・フォローズ』で注目を集めたデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督によるブラック・コメディ・サスペンス映画です。
舞台は2011年夏のロサンゼルス。30歳を過ぎても定職につかず家賃も滞納しているサムは、隣人のサラに一目惚れします。
サラに話しかけることができて良い雰囲気になった翌日、サラは突然失踪。彼女を探し回るサムは、やがて億万長者の失踪やセレブたちの闇の世界に引き込まれていくことに……。
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この映画は最後まで謎に満ちたストーリー展開で評価が大きく分かれることになりました。全編にわたってポップ・カルチャーへのオマージュや隠されたメッセージがちりばめられており、カルト的な人気のある作品です。
ワンシーンごとに画がおしゃれ。カメラワークもスタイリングも良い。ストーリーは中身があるような、ないような……。深読みさせるタイプの展開。
51位『透明人間』(2020年)
見えない相手と戦うホラー・サスペンス
ジャンル | ホラー , SF |
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キャスト | エリザベス・モス , オルディス・ホッジ |
目に見えない元カレの恐怖にさらされる女性の姿を描いたサスペンス映画です。120年以上前に出版された同名の小説を、人気ホラー映画「ソウ」シリーズの製作総指揮・脚本を務めたリー・ワネルが現代風に映像化しました。
主人公・セシリアは、恋人である天才科学者エイドリアンに軟禁状態にされていました。しかし彼女はある日、彼の家から脱出することに成功します。
やがてエイドリアンが自殺したという知らせが届いて、彼の呪縛から開放されたと思ったのも束の間。セシリアの周りで不可解な現象が起き始めるようになります。
死んだはずのエイドリアンが生きているのではないか、というセシリアの訴えは周囲になかなか受け入れられません。それでも彼女は1人で果敢に、謎の解決に挑むのでした。
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セシリアに何者かの魔の手が迫っているのか?彼女が精神的に不安定になっているだけなのか?主演のエリザベス・モスの鬼気迫る演技が見どころ。サスペンス・ホラーとしても楽しめる一方で、フェミニズム的なメッセージもある作品です。
ホラー的な恐怖だけじゃなくて、現実に女性が直面する社会の対応がそのまま描かれていて、他者の無関心も怖い。エリザベス・モスの演技が素晴らしいし、最後のどんでん返しも良い。
52位『search/サーチ』(2018年)
すべてがパソコンの画面上で展開する新感覚サスペンス
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ジョン・チョウ , デブラ・メッシング |
当時まだ若き27歳のインド系アメリカ人監督として注目を集めた、アニーシュ・チャガンティによる新感覚サスペンス。女子高生の失踪事件を追うストーリーがパソコンの画面上だけで展開するという、驚きの手法で話題を呼びました。
16歳の女子高生マーゴットが突然失踪。行方不明の事件として捜査が始まるも何の進展もないため、父デビッドは娘のパソコンにログインし、彼女のSNSから真相を探ろうとします。
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マーゴットの失踪が家出なのか誘拐なのかすらわからないまま、物語は意外な展開へ。パソコンやSNS、防犯カメラやテレビなど、あらゆる映像を駆使して場面をつないでいく方法が斬新です。
PCの画面上でストーリーが進むのが斬新で面白い。テンポが良く、伏線の出し方や回収もうまくて、つながったときの驚きもあった。
53位『ゲティ家の身代金』(2017年)
大富豪ゲティ家を狙った実際の誘拐事件
ジャンル | ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ミシェル・ウィリアムズ , クリストファー・プラマー |
1973年に起こったゲティ3世誘拐事件を取り上げた同名ノンフィクション小説を、巨匠リドリー・スコット監督が映画化。石油王ジャン・ポール・ゲティの孫が誘拐された事件を、先の読めないサスペンスドラマに仕上げています。
大富豪ゲティの孫がローマで誘拐され、母ゲイルに1700万ドルもの身代金要求の電話がかかってきます。しかしゲティは身代金の支払いを拒否し、裏で元CIAの交渉人チェイスに奪還を依頼。
その一方で、すでに離婚してゲティ家を離れていたゲイルに狂言誘拐の疑いがかかり、マスコミが世界を巻き込んで事態は過熱していきます。
石油王ジャン・ポール・ゲティを演じたクリストファー・プラマーは、アカデミー賞などで助演男優賞にノミネートされました。
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当初主演予定だった俳優のスキャンダルにより、急遽代役を務めたクリストファー・プラマー。10日ですべて撮影したとは思えない演技です。また母ゲイル役のミシェル・ウィリアムズによる迫真の演技にも注目。
ゲティじいさんケチすぎて呆れる。これが実話ベースっていうので、誘拐犯よりゲティじいさんがさらに怖い。誘拐された孫がまじで可哀想。
54位『ゴーストライター』(2010年)
元英国首相のゴーストライターが巻き込まれる政治の闇
ジャンル | ミステリー・サスペンス |
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キャスト | ユアン・マクレガー , ピアーズ・ブロスナン |
ロバート・ハリスの同名小説を原作とした、ロマン・ポランスキー監督による政治サスペンス。主人公のゴーストライターをユアン・マクレガー、元英国首相ラングをピアース・ブロスナンが演じています。
元イギリス首相アダム・ラングの自伝執筆を依頼されたゴーストライター。しかしラング元首相を取材するうちに、その過去や前任のゴーストライターだった補佐官が遂げた謎の死について違和感を抱き始めます。
ゴーストライターが自伝の代筆をするうちに、触れてはいけない政治の闇に行きあたってしまうという特殊な政治サスペンスを緻密に描き出した本作。トニー・ブレア元英国首相をモデルとしていることも、作品にリアリティを生んでいます。
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いかにもイギリスらしい曇天の風景や無機質なオフィスが、見る側の緊張感を煽る本作。主人公は徐々にヒントを手に入れていき、終盤には一気に謎が解き明かされます。観ながら自分でも推理を楽しむのもいいでしょう。
暗くて地味だけど、静かに手に汗握る展開が見事。ユアン・マクレガーの渋い演技が、緊迫感のある社会派サスペンスを盛り上げている。
55位『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』(2017年)
「誰を犠牲にするか?」究極の選択を迫られる家族
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | コリン・ファレル , ニコール・キッドマン , バリー・コーガン |
人間を神への生贄として捧げる古代ギリシア悲劇『アウリスのイピゲネイア』から着想を得たサイコスリラー。
美しい妻と可愛い2人の子どもに恵まれ、幸せな生活を送る心臓外科医スティーブン。彼は亡くなった患者の息子マーティンのことを気にかけ、自宅に招待するなどしていました。ところが突然、子どもたちが原因不明の病気になって歩行不能に。
途方にくれるスティーブンにマーティンは、「子ども1人を犠牲にしなければ家族全員が死ぬことになる」と打ち明けます。究極の選択を迫られた家族の運命は?
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監督を務めたのは、不条理な世界観と独特の映像美で知られるヨルゴス・ランティモス。バリー・コーガンが演じたマーティンの不気味さが際立ちます。苦痛や恐怖が抽象化された、まさに演劇のような映画です。
ヨルゴス・ランティモス監督得意の不条理で不穏な世界観が最高。バリー・コーガンの演技も素晴らしくて、胸糞だけど見入ってしまった。
56位『エル ELLE』(2016年)
女社長とレイプ犯の怪しい関係
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | イザベル・ユペール , クリスチャン・ベルケル |
『氷の微笑』の大胆な描写で、ハリウッドに旋風を巻き起こしたポール・バーホーベン監督によるエロティックサスペンス。ディープなブラックユーモアが散りばめられ、中高年の欲望が赤裸々に描かれた、大人向けの1本です。
ゲーム会社の女社長ミシェルは、自宅でスキーマスクをかぶった男に強姦されますが警察に通報しません。やがて犯人の正体がわかっても、彼女は通報しようとしないのです。実はミシェルの家族にも暗い過去があり……。
『ピアニスト』でカンヌ国際映画祭・女優賞を受賞したイザベル・ユペールが、50代の女社長役を体当たりで演じています。彼女は本作での演技が高く評価され、ゴールデングローブ賞主演女優賞を獲得しました。
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ミシェルを演じるユペールの演技が、とにかく圧巻の一言。淡々と自分の欲望を満たすために行動する彼女は、犯人よりも恐ろしく感じます。主人公以外の登場人物もワケありの人ばかりで、人間の屈折した部分をまざまざと見せつけられる作品です。
イザベル・ユペール演じるゲーム会社のCEOが暴行されて、犯人探しが始まるのかと思ったら、妙な方向に進んでいってあっけにとられた。登場人物全員歪んでる。
57位『凶悪』(2013年)
実在の死刑囚の告発をもとに未解決事件を暴いたノンフィクションを映画化
ジャンル | ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | 山田孝之 , ピエール瀧 , リリー・フランキー |
雑誌『明朝24』の編集部に届いた、獄中の死刑囚から1通の手紙。そこには未解決の殺人事件についての告発が綴られていました。『明朝24』の記者・藤井は、彼の証言の裏付けを取るため事件を調べるうちに次第にその「凶悪」な事件にのめり込んでいきます。
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今作で初めて真の悪役を演じたリリー・フランキーの演技は必見。静かな佇まいの中に恐るべき“凶悪さ”を表現しました。山田孝之演じる記者が徐々に狂気をはらんでいく過程も震えます。
これが実話が基になってるっていうんだから怖い。殺人犯たちはもちろん、彼らを追い詰めようとする記者も正気じゃない。山田孝之もピエール瀧もリリー・フランキーもみんな演技が素晴らしい。
58位『サイコ』(1960年)
アメリカ映画の常識を打ち破ったサスペンス映画の歴史的名作
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | アンソニー・パーキンス , ジャネット・リー , ヴェラ・マイルズ |
「サスペンス映画の神様」と呼ばれるアルフレッド・ヒッチコック監督が、1960年に完成させた作品。
不動産会社で秘書として働くマリオンは、サムという青年と付き合っていますが、彼に借金があるため結婚に踏み切れません。
ある日マリオンは不動産会社から預かった大金を銀行に運ぶ途中で、出来心からその金を持ち逃げしてしまいます。逃げる途中で夜になったため田舎のモーテルに一泊することにしたマリオンは、シャワーを浴びていたところを謎の人物に殺されてしまいました。
やがてマリオンの行方を探す妹のライラとサムも、このモーテルにやって来るのですが……。
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それまでアメリカ映画で取り上げられることの少なかった、窃視症などの性的倒錯や異常心理を大胆に描写したことで話題になった本作。マリオンを演じるジャネット・リーのシャワーでの絶叫シーンはあまりにも有名です。
サスペンスの古典。白黒映画なので慣れてないとちょっと見づらいけど、ストーリーや演出、俳優陣の演技も完璧。有名なシャワーシーンは実はそんなに長くないのね。
59位『グレイマン』(2022年)
ライアン・ゴズリングがCIA工作員を演じるクライム・サスペンス
ジャンル | アクション |
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キャスト | ライアン・ゴズリング , クリス・エヴァンス , アナ・デ・アルマス |
「グレイマン」ことコート・ジェントリーは、コードネーム「シエラ・シックス」のCIA工作員。服役中にCIAにリクルートされ、エージェントに転身していました。凄腕の暗殺者となったジェントリーでしたが、ある事件をきっかけに今度はCIAから追われる身になり……。
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ルッソ兄弟が監督を務めるド派手なアクションと豪華なロケーションが見どころのスパイ・アクション。ひたすらライアン・ゴズリングがカッコよく、スタイリッシュな映像美も必見です。
世界各地でのアクションシーンも迫力があって、アクション映画としても楽しめる。ライアン・ゴズリングが特に良かった!後味はあまりスッキリしないけど面白かった。
60位『グッド・ナース』(2022年)
看護師による患者大量殺人事件を描く、実話を基にした戦慄のサスペンス
ジャンル | サスペンス , クライム |
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キャスト | ジェシカ・チャステイン , エディ・レッドメイン |
アメリカで実際に起きた、看護師による大量殺人を題材としたチャールズ・グレーバーの小説を原作とした作品。2022年10月26日よりNetflix独占配信に先駆け、映画館上映も行われました。
心臓病を抱えるシングルマザーのエイミーは、看護師として多忙なICUでの過酷な労働に、心も身体も限界を迎えていました。そんな彼女を支えてくれたのは、新しく配属されてきた同僚のチャーリー。ところが患者の不審死が相次ぎ、警察はチャーリーを第一容疑者として捜査しはじめ……。
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チャーリーという難しい役どころを熱演したエディ・レッドメインの演技力に脱帽!実話を基にした凶悪犯罪の恐怖だけでなく、アメリカの社会問題の闇についても描かれており、見応えのある作品です。
61位『THE GUILTY/ギルティ』(2021年)
デンマーク発の名作サスペンス・スリラーをハリウッドでリメイク
ジャンル | ヒューマンドラマ |
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キャスト | ジェイク・ギレンホール , イーサン・ホーク , ライリー・キーオ |
ある事情から現場を離れ、緊急司令員として911緊急通報センターで勤務することになった刑事のジョー・ベイラー。その日受けた1本の通報から、通報者が重大な危険にさらされていることに気付きます。彼女を救おうと必死で策を練りますが、思わぬ真実が待ち受けていました。
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2018年公開のデンマーク映画のリメイク。音声だけでその先に広がる情景を詳細に想像させる、リアルな演出はハリウッド版でも健在です。緊迫感と臨場感にあふれる新しいサスペンスの表現方法が今作でも活かされています。
62位『ブラック・フォン』(2022年)
S・キングの息子の小説を、ブラムハウス×イーサン・ホーク主演で映画化
ジャンル | サスペンス , ホラー , スリラー |
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キャスト | イーサン・ホーク , メイソン・テムズ , マデリーン・マックグロウ |
「ホラーの帝王」ことスティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルの短編ホラー小説を、『ゲット・アウト』(2017年)のブラムハウス・プロダクションズ製作により映画化した作品です。イーサン・ホークがまさかの悪役を演じたことでも話題に!
気の弱い少年フィニー・ブレイクは、ある日の放課後、黒風船を持った謎の男に出会います。「マジック見るかい?」と声をかけられたかと思うと、フィニーに車に押し込まれ、地下室に閉じ込められてしまいました。その部屋に唯一あったのは、断線した黒電話。すると繋がらないはずの電話が鳴り響き……。
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不気味なホラー・スリラーでありながらも、不思議な黒電話と予知夢を見る少女の存在が、まるでスティーヴン・キングの『IT』や『スタンド・バイ・ミー』のような雰囲気を醸し出しています。恐怖に挑む少年たちの戦いと、先の読めない展開が見どころ。
63位『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021年)
エドガー・ライト監督による“夢と恐怖がシンクロする”スリラー・ホラー
ジャンル | ファンタジー , ホラー , ミステリー・サスペンス |
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キャスト | アニャ・テイラー=ジョイ , トーマシン・マッケンジー , マット・スミス |
ファッションデザイナーを目指すエロイーズは、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学。街で一人暮らしを始め、新居で就寝中、60年代のソーホーに居る夢を見たエロイーズ。そこで歌手志望のサンディに出会うと、身体と感覚が彼女とシンクロしていき……。
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タイムリープSF×ホラー×ミステリーという独特なミックスジャンルで、練られたストーリーも秀逸。主演の2人はもちろん映像がとても美しく、ファッションや音楽もオシャレ!
64位『愛してる、愛してない…』(2002年)
中盤にすべてがひっくり返る
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ , 恋愛 |
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キャスト | オドレイ・トトゥ , サミュエル・ル・ビアン |
2002年に公開されたフランス映画で、『アメリ』で知られるオドレイ・トトゥが主人公アンジェルクを演じました。
既婚者の心臓外科医ロイックと、恋人関係にある美術学校の生徒アンジェルク。ある日彼女は、ロイックが離婚のために訪れた裁判所で、妻と寄り添い合っている姿を目撃してしまい……。
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本作は、自分が相手に愛されていると思い込んでしまう妄想性障害の一種である「エロトマニア」をテーマにした作品。妄想に駆られて現実が見えなくなっていく人間の恐ろしさを描いています。
恋愛映画かと思ったら、ホラー映画じゃないですか……。前半はアンジェリカ視点、後半はロイック視点で進むので、前半でわからなかったことが後半わかって面白い。
65位『ファニーゲーム』(1997年)
凄惨な内容とメタ的な展開で物議を醸した問題作
ジャンル | ホラー , ヒューマンドラマ |
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キャスト | スザンヌ・ロタール , ウルリッヒ・ミューエ |
バッドエンドものとして有名な映画『ファニーゲーム』。ある夏の日、休暇を過ごすために別荘にやってきたショーバー一家に起こる惨劇が描かれます。
本作はカンヌ国際映画祭で公開され、物議を醸しました。ヴィム・ヴェンダース監督や批評家たちが、そのあまりに凄惨な内容に途中退出したという逸話も残されています。
2007年には『ファニーゲームU.S.A.』というタイトルで、ハリウッドリメイク版も製作されました。監督はオリジナル版と同じく、『愛、アムール』などのミヒャエル・ハネケです。
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注目すべきは、ほかのサスペンス映画とはひと味違う演出の数々。犯人が観客に向かって目配せをしたりメタ的な視点で語りかけてきたりと、通常ではあり得ない展開が待ち受けています。
元祖胸糞映画。画面のこちら側に話しかけてきたり、場面を巻き戻したりと、いわゆる「第四の壁」超えてくる演出が秀逸。
66位『キャビン』(2012年)
ホラー映画あるあるを逆手に取ったどんでん返し
ジャンル | コメディ , ファンタジー , ホラー |
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キャスト | クリステン・コノリー , クリス・ヘムズワース |
本作はホラー映画にありがちな展開や定番のプロットを逆手にとって、メタ的な視点も加えた作品です。『クローバーフィールド/HAKAISHA』で脚本を務めたドリュー・ゴダードが、本作では脚本と監督を担当しました。
週末を森の中の小屋(キャビン)で過ごそうとやってきた大学生の男女5人が、さまざまな怪異に襲われます。それはまさに、ホラー映画の定番のような展開。ところがこの模様をハイテク機器でモニターし、状況を操作している謎の集団が……。
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果たして、彼らは誰なのか?また目的は?最後に黒幕が登場し、アッと驚かされる展開が待ち受けています。
大学生たちが山小屋で次々と殺されて、っていう定番なホラーかと思ったら全然違う予測できないストーリーで、後半は怒涛の展開。コメディとホラー、サスペンスのバランスがいい。
あなたも絶対騙される!おすすめサスペンス映画の世界に浸ろう
この記事では、おすすめのサスペンス映画を66本紹介しました。 ホラー要素の強いものからヒューマンドラマまで、テイストやジャンルはさまざま。気分や自分の好みに合った作品をぜひ探してみてください。