2016年10月13日更新 4,029view

オカルト映画金字塔『エクソシスト』の知られざる20の事実

ウィリアム・フリードキンがメガホンをとった悪魔に憑りつかれた少女と神父の戦いを描いた『エクソシスト』はホラー映画の金字塔。アカデミー賞にも多くの部門にノミネートされた今作には知られざる秘密がいっぱい。今回はオカルト映画『エクソシスト』の知られざる20の事実を大紹介!

1.『エクソシスト』は実話をもとに製作された!?

『エクソシスト』1

映画はウィリアム・ピーター・ブラッディの小説『エクソシスト』を元に製作されています(ブラッディは映画製作にも関わっていました)。そして彼の小説は何と実話をもとに製作されたのです。

実際の事件が起きたのは1949年、アメリカ合衆国カリフォルニア州で14歳の少年の身に悪霊が憑りついたのでした。小説では少年が少女になっています。

当時のカリフォルニア州の詳細、少年の体に浮かび上がった奇妙な文字、少年が口を開いた時に出るしゃがれ声などは原作者が実際のレポートをもとに製作していたのです。

2.コメディの脚本家が脚本を担当した!?

『エクソシスト』2

出典: www.imdb.com

小説の原作者であり、映画では脚本を担当したウィリアム・ピーター・ブラッディ。何と彼はコメディ脚本家としてキャリアをスタートさせていました。彼が担当した脚本には1966年の映画『地上最大の脱出作戦』や1964年の映画『暗闇でドッキリ』などのコメディ作品が多くあります。

しかし彼は悪魔憑依事件のことがずっと頭にあったため1969年に小説『エクソシスト』の執筆を開始するのでした。

3.最初はあまり評価されなかった!?

『エクソシスト』3

出典: www.imdb.com

1971年に小説『エクソシスト』は出版されます。

しかし出版後すぐにヒット作となったというわけではありませんでした。小説がヒットするきっかけとなったのはトークショー『The Dick Cavett Show』の出演を運よく果たしたから。

ウィリアム・ピーター・ブラッディは40分間できるだけ本の宣伝をしました。ショーの後、本のセールスは上がりニューヨークタイムズのベストセラーリストに仲間入りするのです。

4.あの有名監督たちが監督を務めていたかもしれない!?

『シャイニング』スタンリー・キューブリッック監督

小説の映画権を獲得したワーナーブラザーズは何名かの有名監督たちにオファーを出しましたが、全て断れるのでした。

主に断った監督は映画『時計仕掛けのオレンジ』で知られるスタンリー・キューブリック監督、『俺たちに明日はない』のアーサー・ペン監督などのそうそうたる顔ぶれ。

彼等が断わった理由は共通して、映画で主役を演じられる12歳の少女を見つけることは不可能だと思ったからでした。

5.オードリー・ヘプバーンも出演オファーされていた!?

『エクソシスト』5

オードリー・ヘプバーンはリーガンの母親クリス・マクニール役のオファーを受けていました。

しかし彼女はアメリカで行われた撮影のために自宅のあったローマを離れたくないという理由で辞退したのです。

結局は1971年公開の映画『ラスト・ショー』で注目されていたエレン・バースティンがウィリアム・フリードキン監督に直談判したため、役を勝ち取ることになりました。

6.バーク・デニングズのモデルとなった人物がいた!?

『エクソシスト』6

映画内でクリス・マクニールと共に映画撮影を行う映画監督バーク・デニングズにはモデルとなった実在の人物がいます。

それは映画監督のJ・リー・トンプソン。彼は1961年の映画『ナバロンの要塞』でハリウッドで名声を獲得した名監督。ちなみに映画内でバーク・デニングスを演じたのはジャック・マッゴーランです。

7.まさかの人物がデミアン・カラス神父のモデルだった!!

『エクソシスト』7

カトリックの信仰を失いかけているデミアン・カラス神父のモデルとなった人物はなんと原作の作家であり映画の脚本を担当したウィリアム・ピーター・ブラッディ。

映画でカラス神父を演じたのはジェイソン・ミラー 。彼は1973年ブロードウェイで上映された戯曲『栄光の季節』でトニー賞、ピュリッツアー賞を受賞しています。

8.ウィリアム・ピーター・ブラッディの人生もカラス神父そのものだった!?

『エクソシスト』8

前述した通りカラス神父はカトリックの信仰を失いつつある人物。当初映画製作者たちはカラス神父役をドラマシリーズ『マイク・ハマー』で知られるステイシー・キーチにオファーをしサインもしていたそうです。

しかし、その後制作者たちはジェイソン・ミラーと出会うことになるのです。

なんと彼は俳優・脚本家になる前はカトリック神学校に通っていました。その自身の経験とカラス神父の経験を重ね合わせ、制作陣に自分こそ神父を演じるにふさわしいと熱弁。ジェイソンが役を勝ち取る結果となりました。

9.ランカスター・メリン神父のモデルとなった人物は??

『エクソシスト』9

ランカスター・メリン神父は遺跡の発掘調査をしていた際に、悪霊パズズの像を発見した人物。彼のモデルとなった人物もまた神父であり考古学者でもあった実在の人物ジェラルド・ランカスター・ハーディング。彼は死海文書発見に関わった人物でした。

10.リンダ・ブレアが主演に選ばれた理由とは?

『エクソシスト』10

リンダ・ブレアは主人公で悪霊に憑りつかれる少女リーガン・マクニールを演じました。映画制作陣はリーガン役を演じる少女を求めて何千人という少女のオーディションを行ったのです。ウィリアム・フリードキン監督はオーディションで12歳になる前のリンダを発見。

監督は彼女には役者としての素晴らしい才能があるだけではなく、トラウマ的な体験をするであろう映画撮影に耐えることができると確信したので、彼女にリーガン役を与えることにしました。

11.本物の酔っぱらいが映画に出演

『エクソシスト』11

小さな役ですが映画内で強烈なインパクトを残したのが地下鉄でカラス神父に話しかける酔っ払いの乞食。実はこの乞食を演じたのはビニー・ラッセルという本物の大酒のみ。彼はなんと撮影時にも酔っぱらっていたということです。またシーンで彼が来ている服は彼の私物でした。

12.悪魔に憑りつかれたメイクにかかる時間は何と3時間!?

『エクソシスト』12

メイクアップアーティストのディック・スミスと彼の弟子リック・バーカーが悪魔に憑りつかれたリーガンのメイクアップをするためにかけていた時間は1日に何と3時間。この努力のおかげで人々を恐怖で震え上がらせる少女リーガンが完成したのです。

13.もっとメイクをするのに大変な人物がいた!?

『エクソシスト』13

前述した通りリンダ・ブレアのメイクにかかった時間は1日に約3時間。

しかしそれ以上にメイクをするのに時間がかかった人物がいたのです。それはランカスター・メリン神父を演じたマックス・フォン・シドー。

撮影当時のマックスの年齢は43歳。そして彼が演じたメリン神父は70歳以上の設定。1日のメイクにかかった時間は驚きの4時間でした。

14.演技をする前に平手打ちされた神父!?

『エクソシスト』14

出典: www.imdb.com

ジョセフ・“ジョー”・ダイアー神父を演じたのは本物の神父ウィリアム・オマリー。もちろん彼に演技経験などありませんでした。

映画の最後でオマリー神父が瀕死状態のカラス神父に告解を与えるシーンがあります。この感情を十分に引き出すシーンでオマリーはなかなか監督を満足させる演技ができませんでした。

20テイクを迎えてもカットがかかりません。そこで監督はオマリーに「愛している」と言った後思いっきり平手打ちしたのです。するとオマリーは迫真の演技をすることができ、監督も満足するのでした。

15.プロローグ撮影は問題だらけだった!?

『エクソシスト』15

出典: reason.com

ウィリアム・フリードキン監督はメリン神父が悪霊パズズの像を発見する発掘シーンをイラクで行うと主張し、キャスト・スタッフは1か月間イラクに滞在することになりました。

50℃近い灼熱の気温、撮影クルーに広まった病気、イラク国内で起きたクーデター、間違えてオーストラリアに送られた悪霊パズズの像など滞在中に起きた問題は数知れなかったそうです。

16.本当に呪われた映画!?

『エクソシスト』16

ウィリアム・フリードキン監督は映画は呪われてはいないとコメントを出していますが、彼は映画撮影中に起きた不可解な事故についても述べていました。

例えば原因不明の火事が起こりリーガンのベッドルーム以外のインテリアセットが全部燃やされた、ジェイソン・ミラーの赤ん坊がバイクに轢かれて入院することになった、マックス・フォン・シドーの兄弟が亡くなったなど。

また、監督は言及してはいませんが、映画内で死ぬことになるメアリー・カラスとバーク・デニングズを演じたバシリキ・マリアロスとジャック・マッゴーランが映画公開前に亡くなったことなど本作は様々な不幸がつきまとった映画でした。

17.オスカー女優の女優魂!!

『エクソシスト』17

リーガンに憑りついた悪霊パズズの声優はマーセデス・マッケンブリッジ。彼女は1949年の映画『オール・ザ・キングスメン』でアカデミー助演女優賞を受賞したベテラン女優です。

彼女の魅力はハスキーボイス。映画撮影が行われる前に彼女はそのハスキーボイスを取り戻すために長年止めていたタバコとお酒の習慣を再開していたそうです。

またリーガンがベッドに縛りつけられたシーンでの演技を行う際に、彼女は自身を椅子に縛りつけ生卵を飲み干しました。そうすることでリーガンの気持ちを最大限表現することができたそうです。

18.あの不気味な音の誕生秘話

『エクソシスト』18

出典: ihorror.com

映画で音楽プロデューサーを務めたのはジャック・ニッチェ。オープニングクレジットで流れるあの不気味な音はワイングラスの飲み口をこすって制作されたもの。

また彼はうつぶせになってソファで眠っている彼女の背中に向かってジャンプするのです。その時彼女の驚いた叫び声がリーガンが嘔吐するシーンのサウンドとして使われていました。

19.公開する映画館もこだわりぬかれたもの!?

『エクソシスト』19

出典: ihorror.com

公開前映画を上映したいと申し出た映画館は全米で26。何と監督のウィリアム・フリードキンは公開前にその26の映画館全てを訪れていたのです。

理由は映画館の明かりと音の質が十分かどうか確かめるため。上映する映画館にまでこだわる映画監督はあまりいませんよね。

20.『エクソシスト』はホラー映画初の快挙達成!?

『エクソシスト』20

映画『エクソシスト』はなんとアカデミー賞で10部門にノミネートされました。

主にノミネートされたのはクリス・マクニールを演じたエレン・バースティンが主演女優賞、ウィリアム・ピーター・ブラッティが作品賞、そしてウィリアム・フリードキンが監督賞に。10部門ノミネートされましたが受賞したのは脚色賞と音響賞の2部門。またホラー映画でアカデミー作品賞にノミネートされたのは史上初の快挙でした。

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絶望的恐怖。ホラー映画特集

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