2020年10月8日更新

じわじわと迫り来る恐怖!日本のおすすめホラー映画34選【2020最新版】

呪怨
© Lions Gate Films

あなたは日本のホラー映画が好きですか?海外の勢いのあるホラーと違い、ジメジメと陰湿で寄り添うような恐怖があるのがジャパニーズホラーの特徴といえます。自宅でこっそりひっそりと観たいジャパニーズホラー映画を34作品まとめました。

目次

観たら絶対後悔する?日本のおすすめホラー映画を34本紹介!

古くは『今昔物語集』、江戸時代の『四谷怪談』など日本人は昔から「怖い話」が好きでした。特に夏に怪談を楽しむ習俗は江戸時代から一般的だったようで、日本の「恐怖譚」には歴史があると言えるでしょう。 映画界では「13日の金曜日」シリーズや『エクソシスト』など、ハリウッド製のホラーが世界を席巻していました。 しかし1998年に公開された「リング」シリーズや2000年の「呪怨」シリーズが、ジャパニーズホラーとして国際的に知名度を上げ、ハリウッド・リメイクもされるようになったのです。 日本製ホラーの特色は、なんとなく嫌な感じ、なにかが出そうな予感などを映像や音声で上手く表現している点でしょう。この記事では、最凶の邦画ホラーを34本ご紹介します。

『仄暗い水の底から』(2002年)

子どもを失うという恐怖!

『リング』の鈴木光司の短篇を原作として、映画『リング』の中田秀夫監督がメガホンをとりました。『ダーク・ウォーター』(2005)として、ハリウッド・リメイクもされた作品です。 主人公の母娘は古い賃貸マンションに引っ越してきます。そこで彼女たちは、雨漏りや上の階の子どもの足音に悩まされるだけではなく、2年前に行方不明になった少女の痕跡につきまとわれ、不穏な予感を感じるように。 水の恐怖と少女の恐怖の末、とても切ない結末が待っています。原作者によると、我が子を失うのではないかという不安から構想された作品だそうです。

『リング』(1998年)

「貞子」という発明

リング 貞子
©️OMEGA PROJECT/zetaimage

あの「貞子」を生み出したシリーズ第1作。この作品で、ジャパニーズホラーが世界に注目されたと言ってもいいでしょう。 ハリウッド・リメイクや「貞子」シリーズとしてリブートされた本作ですが、そんなにも大ヒットした理由は、原作小説を映画的にアレンジしたからかもしれません。 原作では男性になっている主人公をシングルマザーにしたこと、呪いのビデオの内容をビジュアル的に不気味なものに統一したこと、そして何と言ってもクライマックスの貞子の出現を極めて映像的に恐ろしいものに変えたこと、などが挙げられます。 この映画によって、貞子は一躍日本を代表するホラー・アイコンとなりました。

『らせん』(1998年)

傑作邦画ホラーの続編

『リング』の続編です。現代に貞子が復活できるか?というSF的な展開になっています。 佐藤浩市演じる主人公の安藤は、不注意から息子を溺死させたことを気に病んでいました。その息子の復活を条件に、恐ろしい契約を結んでしまうのです。原作者・鈴木光司の子どもを喪失することへのコンプレックスが、ここにも反映されています。 貞子の「呪いのビデオ」というオカルト的なアイテムが、科学的・医学的な解説をされ現実味を帯びており、前作とは違った恐怖の切り口になっている作品。派手なクライマックスを迎える前作『リング』とは裏腹に、地味にじわじわとくる恐怖も味わい深いでしょう。

『呪怨』(2002年)

日本人のツボを押さえた完全無欠のジャパニーズホラー

呪怨
© Lions Gate Films

貞子と並ぶホラー・アイコン、伽椰子を世に送り出したシリーズ第1作です。元々は劇場未公開のビデオのみによる発売で、売上も芳しくなかったのですが、口コミで話題になり、映画化・シリーズ化を果たしました。 物語の内容は、強い怨念を残して死んだ者の呪いが次々と連鎖していくというものです。日本の古典的な怨霊譚では、鎮魂することによって浄化され、呪いが解消されるというパターンが通常ですが、このシリーズはそうはなりません。 過剰なほどに幽霊が頻出し、人がバタバタと死に至るのです。

『着信アリ』(2003年)

多くの日本人の背筋を凍らすあの着信音

携帯電話という現代的なデジタル機器が恐怖の対象になるというところが、このシリーズの新機軸でしょう。携帯電話が必需品となって、それから逃れられないことも怖さを煽ります。 自分で入れた覚えがない着信音が、自分の携帯電話から聞こえてきます。画面を見てみると、なんと発信元は自分。留守番電話に音声が残っている場合もあれば、メールに写真や動画が添付されている場合もあります。それらは、その人の断末魔の様子なのです。 以上のようなルールのもと連続殺人事件が起こり、主人公たちはその犯人を追うというのが、シリーズの概要です。原作は秋元康、第1作の監督は三池崇史が担当しました。

『オーディション』(2000年)

本当に怖いのは人間...というのもジャパニーズホラーの特徴?

この作品は国内での知名度はいまひとつですが、三池崇史監督の名を世界に知らしめたと言ってもいい映画です。 ビデオ制作会社の社長が映画制作のためと称してオーディションを開催。しかし実際の目的は、再婚相手を探すためでした。そこに現れた魅力的な女性は急速に社長と親しくなるのですが......。 三池監督がカメオ出演した、イーライ・ロス監督の『ホステル』(2005)を思わせる残虐なシーンが頻出し、ロッテルダム映画祭で上映された際は、記録的な途中退場者が出たそうです。しかも女性客が「悪魔!」と三池監督に詰め寄ったという逸話もあるそう。 ジョン・ランディスやロブ・ゾンビといったホラー映画の旗手たちも、「目を背けたくなった」という感想を漏らしているほど残酷な作品です。

『グロテスク』(2009年)

日本にもこんなに凄まじいスプラッターホラーが

この映画も残虐な拷問を描いた作品。しかし『ソウ』(2004)のような物語性はあまりなく、ひたすら拷問のみが続きます。 監督は『ある優しき殺人者の記録』(2014)、『貞子vs伽椰子』(2016)の白石晃士ですが、あまりにも過激な内容にDVD販売が禁止される国も出ているほど。 それゆえに、却って「隠れた名作」として評価しているファンもいるようです。日本では珍しいスプラッターものとしても、決して海外の作品と引けを取らないという意見もあります。 ホラー映画ばかり撮り続ける白石監督ですが、映像の美しさには定評があり、この作品も必見です。

『震える舌』(1980年)

お化けも殺人鬼も出てこない。出てくるのは病に苦しむ女の子

幽霊も連続殺人鬼も登場しない「難病もの」ですが、描き方は完全にホラーです。主人公の少女は破傷風に罹ってしまい、発作をおこすと舌を噛み切って苦しみます。 渡瀬恒彦と十朱幸代が演じる両親が、我が子を必死に看病するのですが、その姿は見ていられないほど。発作を起こす少女はまるで、『エクソシスト』(1973)の悪魔に憑かれた少女のように恐ろしいです。 その内容の恐ろしさゆえか、長い間ソフト化されていなかった作品なのですが、2011年にDVDが発売されています。

『女優霊』(1996年)

『リング』監督の出世作

『リング』に先行して、中田秀夫監督&高橋洋脚本のコンビがリリースした、ジャパニーズホラーの原点とも言うべき作品です。『リング』の貞子は、本作に登場する幽霊が原型ですが、本作への反省から貞子の顔はなるべく見せないようにしたそうです。 柳ユーレイ(現・柳憂怜)演じる映画監督が、デビュー作に取りかかるところから物語が始まります。カメラテストのフィルムの中に、古いフィルムが紛れ込んでいることに気づいた監督。その気味の悪い映像を、なぜか監督は子どもの頃に見た覚えがあるのでした。 撮影所やスタジオにはよく幽霊が出る、という定番ストーリーをうまく利用しています。

『輪廻』(2005年)

キャッチ・コピーは「ようこそ、前世へ。」

「呪怨」シリーズの清水崇監督が、優香を主演に据えて発表した、Jホラーシアター第2弾。過去に起きた無差別大量殺人事件を、映画化しようとして起こる惨劇が描かれます。 35年前に群馬県の観光ホテルで、被害者11名を出す無差別大量殺人事件に起きます。それから35年後、それを映画化しようとする映画監督が撮影準備を始めていました。主役に抜擢されたのは渚(優花)という新人女優。そして様々な奇妙な事件が起き始めます。 いったい35年前に何があったのか? 優香の演技と、最後のどんでん返しに注目です。

『黒い家』(1999年)

大竹しのぶの鬼気迫る演技に震えが止まらない

『悪の教典』などで知られる貴志祐介による同名小説を映画化した作品。2007年には、韓国でリメイク作品も製作されました。 京都で保険金査定を担当する若槻は、保険加入者である菰田家を訪問しますが、そこで子供が首を吊っているのを発見してしまいます。 事件の疑いが濃厚であったため、若槻は保険金の支払いを保留したのですが…。 本作の恐ろしさは幽霊などの超自然的なものではなく、人間の怖さにあります。異様な雰囲気を放つ菰田幸子を演じた大竹しのぶの怪演は、ホラー映画史に残るものと言っても過言ではないでしょう。

『富江』(1998年)

人気女優を多く輩出しているホラー映画シリーズ1作目

本作は恐怖漫画家である伊藤潤二の代表作である同名作品を映画化した作品です。 睡眠障害に悩まされる主人公の月子が催眠中に口にした、富江という名前。隣人の男が育てる生首が成長し、女となった彼女の名が富江だったのです。 その後の続編には若い頃の山口紗弥加や宮崎あおいも登場しており、人気女優の登竜門となっているホラー映画シリーズです。

『回路』(2001年)

インターネットを舞台にしたホラー映画

2001年に公開され、サイコ・サスペンスの名監督である黒澤清監督がメガホンをとった作品です。主人公の亮介を加藤晴彦、そしてミチを麻生久美子が演じているほか、小雪や役所広司らも出演していました。 大学生の亮介は、パソコンで「幽霊に会いたいですか」という気味の悪いサイトにアクセスして以来、身の回りでおかしなことが起こっていました。 そしてその一方でOLのミチは、同僚が自殺してからというもの、身の回りの人々が次々と黒い影を残し消えていく事態に巻き込まれます。 気味の悪い現象かの原因を調べるため、それぞれ動き始める2人。どんどん親しい人たちがいなくなっていく中で2人は出会い、共に逃げようとするのでした。

『八つ墓村』(1977年)

横溝正史シリーズ史に残る大ヒット作

1977年野村芳太郎監督と橋本忍脚本、松本清張の名作を映画化した『砂の器』の製作陣で挑んだ話題作です。 横溝正史小説の映画化した『八墓村』にはこれまでにも多くの俳優が出演していますが、本作では金田一耕助役に渥美清が出演しています。 萩原健一演じる寺田辰弥は空港誘導員として働いていましたが、多治見家の跡継ぎとして出生地の岡山へ呼ばれることになります。 多治見家は戦国時代毛利に敗れた尼子義孝という武将ら落ち武者を欺き財を成した過去があり、この村は八墓村と呼ばれていました。

『エクステ』(2007年)

鬼才・園子温が描く「エクステ」をめぐる恐怖

2007年公開された和製ホラー映画で、監督・脚本は園子温が務めています。 タランティーノ映画『キルビル』にも出演した栗山千明が主人公の水島裕子を演じ、共演の大杉連が髪フェチの山崎ぐんじ役を強烈に演じています。 美容室に勤める水島優子は、美容師を目指し仕事に励んでいました。ある時、優子の勤める美容室に山﨑という男がエクステを持って現れます。しかしそのエクステは臓器売買で死んだ少女の怨念が込められた少女の髪の毛だったのです。

『ノロイ』(2005年)

戦慄の怪奇現象が多発するモキュメンタリー

ノロイ
(C)2005「ノロイ」製作委員会

『グロテスク』(2009)や『ある優しき殺人者の記録』(2014)で知られる白石晃士監督の、「モキュメンタリー」=嘘のドキュメンタリー作品です。 主人公・小林雅文はホラー番組のプロデューサー。怪奇現象の関係者にインタビューを続けるうちに、自らも奇妙な体験をするようになります。 そして取材の中で、ダムの底に沈んでしまった長野県のある村の奇祭に行き当たりました。鬼を鎮める祭りなのですが、その鬼は「禍具魂(かぐたば)」と呼ばれるのです。 果たして「禍具魂」とは何か? 一見関係ないような映像が、物語が進むにつれある物事に繋がっていく、そのつながりに気づいた時のゾワッと感はこの作品でしか味わえません。モキュメンタリーとして非常にリアルな作品になっています。

『CUREキュア』(1997年)

訳が分からないという恐ろしさ、それが「癒やし」?

海外でも評価が高い黒沢清監督のサイコ・サスペンスで、この作品で国際的な知名度が上がりました。フィルモグラフィの大半をホラー映画が占める黒沢清は、「怖い」とは何かということを追求している監督です。 被害者が鈍器で殴られた後、首から胸にかけてX字型に切り裂かれるという連続殺人事件が発生します。加害者は複数いて、しかもそれぞれが殺人の動機を覚えていないのです。 刑事の高部が捜査を続けるうちに、犯行直前に加害者たちと接触していた謎の男が判明します。果たして、男の正体とは? 萩原聖人演じる間宮が語る言葉の謎にゾワッとする怖さを感じる作品です。

『死国』(1999年)

死者を蘇らせる秘密の儀式

四国八十八箇所を巡る「お遍路」さんは、現在でも行われている習俗です。本作は、そのお遍路を逆順に巡る「逆打ち」という秘儀を主題としています。 16歳で亡くなった娘を蘇らせるために、母親が死者の年齢の数だけ八十八箇所を逆順に巡る「逆打ち」を行なっていました。ところが禁断の儀式のために、あの世とこの世を隔てる結界が破られ、次々に人が死んでいくのです。 原作は坂東眞砂子の小説で、土着的な信仰のドロドロした感じが恐ろしいです。本作が実質的な女優デビューとなる15歳の栗山千明が主演を務めており、彼女の美しさも恐怖を煽ります。

『この子の七つのお祝いに』(1982年)

怖い毒親に育てられた娘の恐怖

原作は斎藤澪による、第一回横溝正史ミステリ大賞受賞小説です。人間の強い情念の恐ろしさに、ぞっとせざるを得ません。 昭和25年、真弓は娘に「お父さんは私たちを捨てた悪い人だから、絶対に復讐をして。」と、毎晩教え込んでいました。そして、娘が7歳のときに自殺します。35年後、残忍な手口の殺人事件を皮切りに、娘の復讐が始まるのです。 メガホンをとったのは名匠・増村保造。主演は岩下志麻ですが、なんと言っても岸田今日子演じる狂気の母親が恐怖を煽ります。

『放送禁止 洗脳 邪悪なる鉄のイメージ』(2014年)

謎が詰め込まれているフェイク・ドキュメンタリー

「放送禁止」シリーズは元々、2003年からフジテレビ系列で不定期に放映されているテレビ番組。ホラーの新定番となったモキュメンタリー作品です。 訳ありで「放送禁止」になった映像を再編集して放映しているという体裁のもので、口コミで人気が出て、映画化もされました。本作は劇場版の第3弾で、タイトルの通り「洗脳」をテーマにしています。 占い師によるものという、ある主婦の洗脳をセラピストが解こうとしています。また、主婦の親友が記録としてその模様を撮影しているのです。最後に思いがけないどんでん返しがあるのですが、それ以外にも隠された事実があるようで……。 意外な人物が見切れていたり、サブタイトルの「邪悪なる鉄のイメージ」にヒントがあります。その意味が分かるとぞっとすること間違いなしです。

『インプリント ぼっけぇ、きょうてぇ』(2006年)

過激すぎてテレビで放映不能

ホラー映画をアメリカのケーブルテレビ用に、製作した「マスターズ・オブ・ホラー」というシリーズがあります。トビー・フーパーやダリオ・アルジェント、ジョン・カーペンターなど世界のホラー映画監督が結集した作品群です。 日本からは三池崇史が選ばれ、岩井志麻子原作の短編小説『ぼっけえ、きょうてえ』が映画化されました。「ぼっけえ、きょうてえ」とは岡山弁で、「とても怖い」を表します。 生まれつき奇形で見にくい女郎が、自らの不幸な生い立ちを語り始めました。彼女の体には、戦慄すべき秘密があったのです。奇形や過激な拷問シーンのために、アメリカでは放映できなかったそうです。

『地獄』(1960年)

悲しくも恐ろしい地獄の責め苦

邦画には『地獄』と銘打たれた映画が3本あります。1960年の中川信夫版、1979年の神代辰巳版、1999年の石井輝男版です。どのバージョンも見所は、地獄の責め苦に苦しむ悪人たちです。 中川信夫監督は『怪談かさねが淵』(1957)、『東海道四谷怪談』(1959)などの怪談に定評がある監督で、本作は監督自身が企画しました。主演はテレビの「江戸川乱歩」シリーズで名高い天知茂です。 驚くべきことに、登場人物のほとんど全員が死んでしまいます。悪人たちは地獄に落ちてからも悲しい結末が待っているのです。

『トリハダ-劇場版-』(2012年)

眠れない夜にゾクッとできる怖い話

「トリハダ」シリーズは2007年からフジテレビ系列で放映開始された深夜ドラマです。基本的に幽霊は出ないし超常現象も起きない、日常的な「ゾクッとする」話をメインに描いています。 『トリハダ -劇場版-』(2012)では、トリハダシリーズの常連やファンである女優やアイドル、例えば、谷村美月、笹野鈴々音、石橋杏奈、AKB48の宮崎美穂などが出演しています。 都市部で生活していれば、誰もが経験するかもしれない怖い話をオムニバス形式で展開。それほど過激ではありませんが、ちょっとゾクッとしたい方にはお勧めです。

『感染』(2004年)

深夜の病院に蠢くウィルス患者の恐怖

『輪廻』(2006)と同じ「Jホラーシアター」の第1弾が本作で、『催眠』(1999)の落合正幸が監督を担当しています。 予算がなくスタッフが疲れ切っている病院に、未知のウィルスに冒された急患が運び込まれました。医師や看護師が目を離した隙に、その患者がダクトに逃げ込んでしまうのです。そして、病院のスタッフは1人1人ウィルスに感染して......。 医療パニックものというよりも、『エイリアン』(1979)や『バイオハザード』(2002)に近いような怖さと気持ち悪さを持った作品です。

『サイレン FROBIDDEN SIREN』(2006年)

島という閉鎖的空間で繰り広げられる人間狩り

ホラーゲームの『SIREN2』をベースとしている映画です。監督は「20世紀少年」シリーズの堤幸彦。 1976年、ある島で島民全員が姿を消し、唯一の生存者は発狂していて「サイレンが鳴ったら外に出てはならない。」と繰り返すばかりでした。29年後、主人公の由貴はその島に移住するのですが、様々な怪異に遭遇します。 閉鎖的な空間の中で、ゾンビのような「半屍人」に襲われ、逃げ惑う恐怖が描かれます。しかも、その半屍人が自分の肉親だったとしたら......。

『人魚伝説』(1984年)

血まみれマーメイドの悲しい復讐譚

『天使のはらわた 赤い淫画』(1981)や『湯殿山麓呪い村』(1984)などの池田敏春が、同名劇画を映画化した作品。主演は白都真理です。 ストーリーはホラーというよりも、サスペンスです。海女として夫と暮らしていた、みぎわは夫を殺された上、夫殺しの濡れ衣を着せられます。みぎわは孤島に身を隠しながら、復讐の鬼と化すのです。 この復讐のシーンがとにかく血みどろ。白都真理が血で真っ赤に染まりながら、警官や無関係の人間も含め、銛でメッタ刺しにしながら殺していくのです。そして待っているのは、悲しい結末。 本作はそれほどメジャーではありませんが、一部のホラーファンの間でカルト映画となっています。しかも監督の池田敏春は本作のロケ地、三重県志摩半島の海岸で変死体として発見されており、何もかもが「怖い」作品だと言えるのではないでしょうか。

『幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』(1970年)

ジャパニーズホラーの始まり!?雨の中死んだはずの恋人が現れて…

1970年に公開された本作は設定などに洋ホラーの影響を色濃く受けながらも、いわゆる「ジャパニーズホラーらしさ」を初めて確立したとも言える作品です。 メインキャストとして中尾彬が出演しています。彼が恐怖に慄く姿は必見。 海外出張から帰ってきた男は、土砂降りの雨のなか恋人の自宅である山奥の洋館を訪ねますが、恋人は半年前に死んでいることを母親に告げられます。しかし落胆した男の目の前には死んだはずの恋人が現れるのです…。そのまま失踪してしまった男を追って、妹とその恋人が洋館を訪ねます。

『カルト』(2012年)

B級ホラーを観たいならこの作品

『オカルト』や『テケテケ』などで人気を集めた名監督、白石晃士の作品。除霊現場を取材しに来たレポーターたちの前で繰り広げられる、白石監督らしさが散りばめられた恐怖体験が見どころです。 グロテスクなシーンやスプラッターシーンなどが少ないため、ホラーが苦手という人でも気軽に観られるのがうれしいポイント。きちんと怖さも感じながら、気楽に観られるB級映画を楽しみたい人におすすめでしょう。

『残穢 住んではいけない部屋』(2016年)

静かに迫り来る正攻法ジャパニーズホラー

「屍鬼」で話題となった人気作家・小野不由美のホラー小説「残穢」をもとに、中村義洋監督がメガホンを取った作品。 ミステリー作家である主人公・私に、とある女子大生から「部屋から奇妙な音がする」という手紙が届きます。異変の正体を暴いていくうちに、次第に恐ろしい事実が明らかになり……。 静かにじわじわと迫り来る、小野不由美作品らしいリアルな恐怖が見どころの本作。私の家ももしかしたら……と思わずゾッとしてしまいます。

『来る』(2018年)

豪華俳優陣が繰り広げるジャパニーズ・ホラーの新境地!

第22回日本ホラー小説大賞作品『ぼぎわんが、来る』を、映画『告白』で知られる中島哲也監督が映像化。再びタッグを組んだ松たか子のほか、岡田准一や小松菜奈、妻夫木聡など豪華俳優陣が勢ぞろいし、話題となりました。 冷たく湿った空気のあるジャパニーズホラーとはうって変わって、エンターテイメント性が強く、思わず引き込まれてしまうのが本作品の魅力。俳優陣の迫力ある演技や、登場人物1人1人の描かれ方にも注目です。

『クロユリ団地』(2013年)

孤独と共に描かれる忍び寄る恐怖の数々

ジャパニーズホラーを代表する奇才・中田秀夫監督が手がけた作品。クロユリ団地へと引っ越してきた女性が、奇妙な現象に巻き込まれ恐怖に苛まれていく様子を、監督らしい演出方法で描ききっています。 単なるホラー映画ではなく、日本における社会問題でもある孤独に着目したストーリー展開も見もの。『リング』や『仄暗い水の底から』で中田監督に興味を持った人は必見でしょう。

『貞子VS伽椰子』(2016年)

ジャパニーズ・ホラー2大巨頭が夢の共演!

ジャパニーズホラーの代表格である「リング」シリーズで知られる貞子と、「呪怨」シリーズで知られる伽椰子の2人による恐怖を同時に味わえる作品。 「呪いの動画」による呪いと、「呪いの家」による呪いを解くため、貞子と伽椰子を対決させることになります。 それぞれの作品に漂っていたジャパニーズ・ホラー的怖さだけではなく、ある種のエンターテイメント性も楽しめるのが魅力。夢の共演と言っても過言ではない2人の戦いをお見逃しなく!

『シライサン』(2020年)

目を逸らしたらそれが最期

『失はれる物語』や『ZOO』などで知られる小説家・乙一が、安達寛高名義で監督・脚本を務めたホラー映画。視線を逸らせば命を奪われるというシライサンの呪いが、ジャパニーズホラーならではのじっとりとした逃れられない恐怖と共に描かれています。 『リング』や『呪怨』などといった名作たちの影響も感じさせる本作。典型的ながらもゾクッとしてしまう恐怖を味わいたいならおすすめです。

『犬鳴村』(2020年)

実存する心霊スポットに焦点をあてたリアル・ホラー

福岡県宮若市に実存する心霊スポットをテーマに描かれたホラー映画。監督を務めたのは、「呪怨」シリーズでおなじみの清水崇監督です。 主人公の周囲で次々と巻き起こる奇妙な事件の数々。彼はそれらの共通点として浮かび上がった心霊スポット「犬鳴トンネル」に訪れ、真相に迫っていきますが……。 過去と現在が入り混じり、リアルでありながらも壮大に描かれていくのがポイント。『呪怨』とはまったく異なるイメージでありながら、新たな恐怖を視聴者に植えつけている作品です。

日本のホラー映画はじわじわ怖い!それでも観たくなる魅力がある

ジャパニーズホラーとひとくちに言っても、種類やストーリーはさまざま。典型的な暗く冷たい雰囲気のホラーもあれば、エンターテイメント性の高い新たなホラー作品も続々と公開されています。 「がっつり怖いホラーが観たい」「気軽に観られるB級ホラーが観たい」など、その時の気分にマッチしたジャパニーズホラーを楽しんでみてくださいね。