2017年7月6日更新

映画『ホドロフスキーの虹泥棒』あらすじ・キャスト・見どころ【祝日本初公開】

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ホドロフスキーの虹泥棒

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26年の時を経て日本にて初上映!幻の未公開映画『ホドロフスキーの虹泥棒』

1990年にヨーロッパのみで公開されアメリカや日本では未公開だった、アレハンドロ・ホドロフスキー監督の長編第6作目のイギリス映画『ホドロフスキーの虹泥棒』。それが今回、26年の時を経てホドロフスキー監督自らの監修によるディレクターズカット版として日本での公開が決定しました。 2014年にはホドロフスキー監督の自伝を映画化した『リアリティのダンス』が日本でも公開され話題を呼びましたが、今作は監督がイギリスに招かれて制作した初のメジャー資本大作です。 独特の世界観や映像美により世界中のファンを魅了するホドロフスキー監督作品。キャストにピーター・オトゥール、オマー・シャリーフ、そしてクリストファー・リーという3名優を配した今作は、2016年11月12日より公開予定です。

『ホドロフスキーの虹泥棒』のあらすじ

飼い犬のダルメシアンにしか興味のない大富豪・ルドルフは、親族を招いて晩餐会を開いた夜、心臓発作で昏睡状態に陥ってしまいます。ルドルフの遺産にしか興味がない親族たちは、全ての遺産がルドルフの甥・メレアーグラに渡ってしまうのではないかと、すぐさま弁護士のもとに集まり言い争っていました。 そのやりとりを裏で聞いてしまったメレアーグラは、愛犬のクロノスとともに静かにその場を去ってしまいます。5年後、地下下水道で暮らしていたメレアーグラとコソ泥のディマは、叔父のルドルフの遺産が相続できるときを待ちわびて生活していましたが、事態は思わぬ方向へと転じていきます。

ホドロフスキー監督に集められたキャスト陣も豪華

メレアーグラ/ピーター・オトゥール

甥のメレアーグラを演じたピーター・オトゥール(1932年8月2日生)はアイルランド出身の俳優です。 1962年、映画『アラビアのロレンス』で監督により主演に抜擢され注目を集め、その年のアカデミー賞主演男優賞の候補にも選ばれました。1987年には、坂本龍一が出演していることで日本でも話題となった映画『ラストエンペラー』など、多くの名作に出演したピーター・オトゥール。 アカデミー賞にも計8回ノミネートされましたが一度も受賞までは至らず、2003年の自身71歳のときついにアカデミー賞で名誉賞を受賞しました。その後長い闘病生活の末、2013年12月14日ロンドン市内の病院で死去しています。享年81歳でした。

ディマ/オマー・シャリーフ

エジプト出身でアラブ人のオマー・シャリーフ(1932年4月10日生)は、メレアーグラと地下で暮らすコソ泥のディマを演じました。 シャリーフの代表作に2003年の『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』があり、この作品でセザール賞最優秀男優賞、ヴェネツィア国際映画祭栄誉金獅子賞を受賞し、全世界で評価されたきっかけとなっています。 ピーター・オトゥールが主演を務めた『アラビアのロレンス』にシャリーフも出演しており、今作で2人は再共演となりました。世界的にも知名度を上げ国際俳優となったシャリーフでしたが、2015年7月10日心臓発作の為、満83歳で死去しています。

ルドルフ/クリストファー・リー

飼っているダルメシアンにしか興味がない風変わりな大富豪・ルドルフを演じたのはクリストファー・リー(1922年5月27日生)です。 ドラキュラ伯爵役で一躍有名となり、『ロード・オブ・ザ・リング』や『スター・ウォーズ』などの大作でもその実力を遺憾なく発揮してきたクリストファー。 怪奇映画の大スターとして名を馳せ、「生きる伝説」とも称されたクリストファーは90歳をすぎても出演オファーが途絶えず忙しい日々を送っていましたが、2015年6月7日に心不全にて他界しました。2014年公開の『ホビット 決戦のゆくえ』はクリストファーの最後の作品となっています。

鬼才アレハンドロ・ホドロフスキーとは

アレハンドロ・ホドロフスキー(1929年2月17日生)はチリ出身の映画監督です。 1970年に発表した映画『エル・トポ』はミニシアター系の劇場で深夜上映した作品にも関わらず公開してすぐ大ヒットし、ジョン・レノンやアンディ・ウォーホル、ミック・ジャガーなどからも絶賛され、ホドロフスキーの代表作となりました。 続けて1973年に公開した『ホーリー・マウンテン』も人気の為ロングラン上映を記録。2014年には『エル・トポ』にも出演したホドロフスキーの息子が主演を務める『リアリティのダンス』が日本でも公開され、ホドロフスキーファンを魅了していきました。

『ホドロフスキーの虹泥棒』を観る前に!ホドロフスキー監督のおすすめ映画

辛い時に見たくなる!挫折を感じたホドロフスキー【2013年】

southpumpkin 鬼才ホドロフスキーがSF小説のDUNE映画化に動き出したが結局挫折してしまう、というドキュメンタリー。ホドロフスキーのことが大好きになる映画です。そんなに好きな監督ではないのですが、もう一度見直してやろうという気にすらなります。 壮大なスケールで描こうとしたDUNEを年老いたホドロフスキーがまるで少年のようにキラキラした目で語る様子は本当に見てて楽しい。自分がいかにすごかったか、についてもなんの抵抗もなく喋ります。エゴイズムだとかそういう次元ではないホドロフスキーの異常な映画への好奇心をジンジン感じますね。一番最後に「私が死んでも、この企画で誰かが映画を撮れば良い」とホドロフスキー自身が言っていたのが最高に幸せでした。ありがとう、ホドロフスキー。 リンチ版DUNEをホドロフスキーが観た時の感想エピソードは大爆笑できます。ですのでリンチ版はぜひ観ておいていただきたいです。
B50371952 《預言書となる映画》を作るため《魂の戦士》を世界各地からかき集めるホドロフスキーはさながら王道少年マンガの主人公のよう。このドキュメンタリーそのまま劇映画にしてほしい。 カルトの世界の帝王が46にして若いクリエイターと曲者の役者を揃えていくリクルートの熱さ、あと1歩というところでその主人公が最大の弱点になる悲しさ、そして監督とプロデューサーのブロマンスに萌える。 完璧すぎるが故に日の目を見なかったDUNEの遺伝子は未来へと拡散した! 驕児ホドロフスキーの笑顔はあまりにも愛らしい。 “約束された伝説”フェチとしてたまらなかった。 これからの人生、辛い時に観たい映画。

伝説的カルト映画!ホドロフスキーの原点【1969年】

Megu_Komatsu 面白い!!いい感じに狂っててコミカルな笑いも挟んでくる。宗教的な描写もうまく挟み込んでくるところも個人的には好きです。
southpumpkin ホドロフスキー監督による伝説的カルト映画をようやく鑑賞です。「リアリティのダンス」を劇場で見てからずっと気になっていました。 天才ガンマンの放浪記、と言えばよいのでしょうか。情けない男の性を描いたかと思えば、銃の四天王を倒す事になったかと思えば、フリーメイソンのマークがたくさん出てきた後に宗教の話をして、というまあ自分でも何を書いているのかよくわからなくなるような映画でした。ホドロフスキーの作品に通して言えるのは直感で楽しむべき映画だと言うことです。全編の解説をしてもらえれば理解可能であると思いますが、それではつまらない。映画を通して自分なりの解釈を加え、補完し、想像する。という美術館を見て回るような感覚で楽しむべき映画です。最も偉大なカルト映画である、というのも理解できますし、熱狂的なファンがいるのも理解できます。一度観てみて損はないかと思います。 少年がずっと全裸なせいでモザイクがずっと仕事をしています。日本ではどうしても隠さなきゃいけないんでしょうけど、この映画に出てくる動物の死骸は全部本物だと言うし、それらは無修正で出てくるし、頭隠して尻隠さずな気がしますけどね。昨今、美術界が騒然となっている例の問題が頭を過ぎりました。

カルトの王道として呼び声高い超大作【1973年】

ohayou_nihon ホドロフスキー作品、初鑑賞。まさにカルトの王道という感じ。内容はかなり理解し難く、途中からどうしようかとも考えた。内容はともかく、難解すぎて後々、解説を読んだりしたが、キャスティングの仕方やホドロフスキーの映画作り、メイキングに関して驚愕の事実が幾つもあって、道徳的にはアウトラインだけど、アート面からしてみたら突き抜けて面白いと思った。 ホーリーマウンテンは、色彩や、スタイリングが面白くて、わたしは割と好きでした。 冒頭のマリリンモンローの様な女性の儀式的なシーンが、私は特に印象的で、あまり一緒にしたくはないが、日本の茶道のような所作に見えるところがあって気味が悪かった。 しかし、ラストが、「えwwww」っていう衝撃でしたw
Megu_Komatsu 面白い!ホドロフスキーの世界観ばっちりがっつり!!人間の欲望と理想とがカオスになった狂った映画です。中毒です。

23年ぶりでも世界観は衰えない!ホドロフスキー待望の新作【2014年】

EllyMimy ホドロフスキー、初です。 映画ファンとして情けない話ですが…。 もの凄い物を観た気がします。 この世界はこの監督じゃないと存在しないのは当然ですが、 ありとあらゆる物を型から崩して独特の描写で全編描ききっていて。 凄まじいの一言です。 今までホドロフスキー作を観なかった自分に後悔すると共に、 これから過去の作品を出来たら全部追っていきたいと強く思いました!
Satoko_Suzuki 2014/10/07 ホドロフスキー、23年ぶりの新作を拝みに出掛けました。まさか泣かされるとは思っていませんでしたが、止まらない涙。何故に自分が泣いているのかを、説明する言葉は見つかりませんでした。 監督自身の自伝的要素を、ファンタジーとリアルを織り交ぜながら再構築。素晴らしい人生讃歌、そして女性讃歌! リアルタイムでスクリーンで観れた幸せを噛み締めつつ、自作も期待出来ることが嬉しいです。