2023年12月5日更新

映画『花腐し』のあらすじは?綾野剛・柄本佑の濃厚すぎる濡れ場までネタバレ解説

このページにはプロモーションが含まれています
『花腐し』
©2023「花腐し」製作委員会

2023年11月10日に劇場公開された、綾野剛主演の映画『花腐し』。この記事では、本作のあらすじをネタバレありで詳しく紹介し、劇中のラブシーンにも触れていきます。

AD

映画『花腐し』作品概要

タイトル 『花腐し』
上映時間 137分
キャスト 綾野剛 , 柄本佑 , さとうほなみ
監督 荒井晴彦

映画『花腐し』の原作は松浦寿輝による同名小説で、2000年上半期に芥川賞を受賞した作品です。 監督を務めたのは、『火口のふたり』(2019年)で知られる荒井晴彦。1970年代に日活ロマンポルノで数多くの脚本を執筆したこともあり、本作に「ピンク映画へのレクイエム」というモチーフを取り込み、主人公をピンク映画業界の映画監督に変更しています。

タイトル『花腐し』の読み方・意味は?

タイトルの「花腐し」の読み方は「はなくたし」。引用元は万葉集の和歌「卯の花腐し」からで、意味は美しく咲いた卯の花をも腐らせてしまう長雨を表しています。 その意味通り、主人公の栩谷と元脚本家の伊関は梅雨の日に出会い、2人が共に愛した女優・祥子と過ごした時間が「花腐し」のようであったことが語られていきます。

映画『花腐し』結末までのネタバレあらすじ

友人と心中した恋人―彼女の元恋人との出会い

『花腐し』
©2023「花腐し」製作委員会

2012年12月、栩谷修一は亡くなった恋人・祥子の通夜へ向かいますが、両親からは拒絶されてしまいます。栩谷はその足でもう1人の弔問へ。桑山は翔子と心中したピンク映画の監督で、同業者である栩谷とは友人同士でした。 桑山は斜陽のピンク映画業界の中でも新作の撮影を考えていたようで、それは祥子を主演にした作品でした。一方、栩谷はもう5年も映画を撮っておらず、家賃も滞納してどん詰まりの状況。大家に頼み込みに行くと、あるアパートの住人を立ち退かせることができたら経費を払うと持ちかけられます。 その住人は伊関という男で、元脚本家志望。伊関の部屋の様子もうかがうつもりで入った栩谷は、ビールを一緒に飲んで語るうちに意気投合します。そして伊関は唐突に初めて付き合った女性の話をし始めました。

AD

脚本家と女優―伊関と祥子の出会いと別れ

『花腐し』
©2023「花腐し」製作委員会

伊関がまだ学生だった2000年の正月。その相手はバイト先の居酒屋で出会った女性・祥子でした。女優を目指している彼女のアパートに転がり込んだ伊関は、当時脚本家になるため賞に応募していましたが、良い結果は出ません。 生活のためにAVのシナリオを書くことになりますが、童貞の伊関はどう書いていいかわからず。一方祥子も経験がなく、そこで2人は初めて結ばれます。そんな中、祥子が妊娠したことで伊関は脚本家の道を諦めようとしますが、女優の夢を諦めきれない祥子は堕胎してしまい、そのまま別れることに。 隣の部屋に女子留学生を連れ込んでいたことがバレて、伊関の話はストップ。呆れた栩谷が飲み屋街へ消え、韓国スナックに入ると伊関も追いかけて来ました。そこで、伊関が付き合っていた女性が「桐岡祥子」だと告げると、栩谷は驚きながらも「祥子は死んだよ」とつぶやきます。

映画監督と女優―「卯の花腐し」の日々

『花腐し』
©2023「花腐し」製作委員会

栩谷が祥子と出会ったのは2006年。彼女が桑山と飲んでいたところに居合わせ、その晩2人は栩谷のアパートで結ばれました。そのまま同棲を始めますが、栩谷はただただ時間だけを浪費し、何も撮らずに5年の月日が経ってしまいます。 そんなある日、桑山に祥子を主演にした脚本を書いたと言われ、栩谷が飲んでいる横で上機嫌な祥子は「さよならの向こう側」を歌い始めました。しばらくして祥子は栩谷の子を身ごもりますが、彼に拒絶され、中絶する間もなく流産。昔中絶したことが原因かと思い悩んでいました。 その後、祥子は桑山と一線を越え、実家に帰ると言って出て行き、桑山と2人で入水心中したのでした。事の顛末を聞き、栩谷と伊関は祥子を幸せにできなかったことを悔やみながらアパートへ。 部屋に戻ると女子留学生が2人に増え、幻覚キノコで戯れていました。幻覚の中、栩谷はその留学生に馬乗りになって行為をされ、目覚めた時には何事もなかったように誰もいなくなっていました。机のパソコンには『花腐し』というシナリオがあり、そこには祥子との記憶が綴られています。 桑山とのことを知らされたシーンを、「怒り狂い彼女の頬を叩いて抱きしめた」と打ち直した栩谷。部屋を出ると、踊り場で白いワンピースを着た祥子と行き違い、伊関の部屋へ入っていくのを目にします。扉を開け、中を見つめた栩谷の目からは一筋の涙が流れていたのでした。

AD

映画『花腐し』のキャスト・登場人物

桑⼭役/吉岡睦雄 ピンク映画の監督
寺本役/川瀬陽太 ピンク映画の監督
リンリン役/MINAMO 中国からの留学⽣
ハン・ユジョン役/Nia 韓国からの留学⽣
金役/マキタスポーツ 栩⾕が⾝を寄せるビルのオーナー
ママ役/⼭崎ハコ 韓国スナックのママ
⼩倉役/⾚座美代 ピンク映画の製作会社社⻑
沢井役/奥田瑛二 ピンク映画の脚本家

栩谷役/綾野剛

『花腐し』
©2023「花腐し」製作委員会

5年もの間、映画を撮れていないピンク映画業界の映画監督。大家から家賃の支払いを待ってもらう代わりに、アパートの住民・伊関への立ち退き交渉を頼まれます。

伊関役/柄本佑

『花腐し』
©2023「花腐し」製作委員会

栩谷とある梅雨の日に出会う、元脚本家志望の男。話すうちに打ち解け、互いに過去に本気で愛した女優について語るうち、それが同じ女性・桐岡祥子であることに気付きます。

祥子役/さとうほなみ

さとうほなみ

栩谷が昔同棲していた女優で、伊関とも付き合っていた女性。2人が本気で愛していた人物で、すでにこの世にはいないことがわかっています。

入ってる?映画『花腐し』の濡れ場・ラブシーンまとめ

ラブシーン1:栩谷と祥子の全裸ディープキス

出会った晩に雨に濡れ、栩谷の部屋で初めて結ばれる場面では、2人でシャワーを浴びながら全裸でディープキスする濡れ場が!お互いの身体をゆっくりと触りながら、激しく生々しいディープキスを繰り返すシーンは予告にも使われていますが、濡れ場の多い本編の中でも際立って美しくもあるシーン。 本編は現在のシーンをモノクロ、過去のシーンをカラーで映しており、2人の同棲シーンは色鮮やかな思い出となっているのも印象的です。

ラブシーン2:幻覚キノコに惑わされ犯される栩谷

伊関の部屋に居た留学生リンリンが幻覚キノコを使いながら、ベッドで全裸で自慰行為をしているシーンは前ふり。スナックから戻った栩谷は、ビデオカメラを持ったリンリンに襲われ、幻覚作用が効きすぎている中で彼女に馬乗りになったままハメ撮りされてしまいます。 目が覚めた後、伊関の部屋は誰もいなかったかのように静かで、何もなかったかのように整然としていました。栩谷がここで体験したことは、すべて幻覚だったのかと思えるような不思議なシーンです。

AD

映画『花腐し』の濡れ場をネタバレ解説しました!

綾野剛主演、柄本佑、さとうほなみが共演した芥川賞受賞作の映画化作品『花腐し』。『火口のふたり』でギリギリの濡れ場を撮った荒井晴彦監督による「ピンク映画業界へのレクイエム」に彩られたエロ×文芸的な作品となっています。劇場では2023年11月10日から公開中です!