恐怖の報酬 (1977)

恐怖の報酬 (1977)

Sorcerer
1977年製作 アメリカ 121分 1978年3月上映
rating 3.9 3.9
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『恐怖の報酬 (1977)』とは

アカデミー賞5部門に輝いた『フレンチ・コネクション』や、オカルトブームの引き金とも言える『エクソシスト』の監督を務めた巨匠ウィリアム・フリードキンが1977年に手がけた『恐怖の報酬』のオリジナル完全版となる。 ジョルジュ・アルノーが原作を、アンリ・ジョルジュ・クルーゾーが監督を務めた同名のフランス映画をリメイクし、南米のジャングルを舞台に高額な報酬と引き換えに危険な仕事を引き受けた4人の男たちの姿を描いた。 4Kデジタル版121分:2018年公開

『恐怖の報酬 (1977)』のあらすじ

南米のジャングル、ポルベニール。そこは犯罪者やならず者たちが多く暮らす街だった。ある日、街から300キロほど離れた山の上にある油田が、反政府ゲリラによって爆破される。炎を消すためには爆薬を運び込むほかないと判断した石油会社は、1万ドルの報酬と引き換えに、極めて危険なニトログリセリンの運搬希望者を募集する。 そこで名乗りを上げたのが賭場荒らしで裏組織から追われるドミンゲス、不正融資で逃亡したセラーノ、ナチス残党狩りのニーロ、爆弾犯として警察に追われるカッセムという4人の男たちだった。彼らは2台のトラックで危険な旅に出ることになる。

『恐怖の報酬 (1977)』のスタッフ・キャスト

『恐怖の報酬 (1977)』の感想・評価・ネタバレ

  • のり

    3.4点

  • s_p_n_minaco
    s_p_n_minaco 0 2019年5月30日

    フリードキン先生はガチ。これも容赦なくドライに殺伐した編集がたまらない。『エクソシスト』を思い出すタイトルバックの不気味なインパクト、序盤の射殺シーン、カットバックする群衆、バッグを残しバスに乗り込むテロ場面、花嫁の痣、すべて意味ありげな余韻を残すことなくスピーディに展開する無情さ。緩むことない画面は立ち上る水飛沫と火炎、爆発と汗と血糊でべっとりした濃度。タンジェリン・ドロームのシンセ音楽が神経を逆なでする。 後ろ暗い男たちが吹き溜まる最果て南米の地は、どこへも行けない袋小路。選ばれし4人には会話もなく、黙々とトラックを修理しニトロを積み込み、逃げ場のない密林を進むしかない。あの巨木を征服した瞬間でさえ、束の間の歓喜など訪れないから徹底してる。道を外れれば地獄、道を進んでも地獄。それは墓場へと続く。 腐った吊り橋もモンスターの面構えをしたトラックのシルエットも、まるで魔境の邪悪な生き物だ。生きているのは魔物の方で、人はロイ・シャイダーのように死んだ目をしてる。殺し屋には銃がある、テロリストには計画がある、投資家には女からの贈り物がある、アイリッシュギャングには失ったものしかない。出口なし、行き止まり。『地獄の黙示録』を持ち出されるけど、同じ時代でもむしろ『ミッドナイト・エキスプレス』に重なる絶望感だった。やはり『エクソシスト』と同じく「悪魔」とは無力に打ちのめされる絶望なのだ。

  • 錆犬

    2018/12/19 名古屋シネマテーク

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