ストーカー (1979)

ストーカー (1979)

Stalker
1979年製作 ソ連 163分 1981年10月31日上映
rating 3.5 3.5
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『ストーカー (1979)』とは

ある小国にある立入禁止区域「ゾーン」と、そこに立ち入ろうとする者達の物語。 監督のアンドレイ・タルコフスキーが、『惑星ソラリス』に続いて手掛けたSF作品だが、ジャンルはSFとは言え、SF的な映像はほぼ皆無で、人間の内面的な描写が淡々とつづられる。主演はアレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリフ。尚、タイトルのストーカーとは、主人公の呼び名であり、近年社会的に問題となっているそれとは全く無関係である。

『ストーカー (1979)』のあらすじ

ある場所に存在する、謎の立入禁止区域「ゾーン」。その奥には「部屋」があり、そこに入った者は、どんな望みも叶えられると言う。ゾーンには水先案内人の「ストーカー」がいるが、今まで部屋に立ち入った人間はおろか、当のストーカーですらも部屋に入ったことがあるかどうかは定かではない。 ある時、作家と科学者がストーカーの元を訪れ、ゾーンへの案内を口にする。ストーカーの妻は3人を止めるが、ストーカーに説得され、3人はゾーンへと向かう。厳重な警備をくぐり、ついにゾーンへと足を踏み入れたストーカー達。ゾーンの深部ヘと向かう間、3人はそれぞれの信仰などについて語り合うが、徐々に彼らの心境に変化が起き始める。

『ストーカー (1979)』のスタッフ・キャスト

『ストーカー (1979)』の感想・評価・ネタバレ

  • Kozai Szatosi
    Kozai Szatosi 4 2018年10月30日

    ひたすら水が溜まっていて時たま火が現れ、死が近くにあるらしいのに誰の死も描かれず、口を開けばわかるようなわからないような議論があり、それ以外はただただ静寂が広がる。 町山はタルコフスキーがロシア正教的な価値観のもとに映画を作ったというが、コンチャロフスキーは「いや、カトリックの価値観の方が強かった」と言うあたり、実は誰もこの映画を完全には理解できていないのは明確だ。 いや、理解する必要など、ない。そこには廃墟があり、水があり、火があり、信仰がある。それだけで十分だ。蓮實が云うようにもしかしたらこれは「映画」としての信仰心が薄いかもしれないが、何も起きていないのにいつまでも画面を見ていられるなら、これが某かの力を放っていることは何者にも否定できない。 ドラマ「TRICK」の佐野史郎が出てくる回では「ゾーン」という概念が出てくるし、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」に出てくるバジリスクのいる「秘密の部屋」はこの映画のゾーンまんまだけど、いずれも冷戦が終わってからの「西側」の映画。この映画は冷戦下の「東側」の大国・ソ連で、国費を使って作られたのだ。そりゃ、こんな映画を作るソ連とアメリカが仲良くできるわけがない。 そんな映画ではあるが、「自分の記憶が実体化される」惑星ソラリス、「蝋燭の火が消えなければ世界が救われる」ノスタルジア、「マリア様とセックスしたら世界が救われる」サクリファイスと、自らの願望をなんとかして叶えたい主人公が登場する点は一貫している。 特に「惑星ソラリス」以外の映画では、皆、「世界がいかにして救われるか」を願って止まない。タルコフスキーはよほどの心配性だったのだろう。心配性はストレスの素。彼はそれ故にガンになり、54歳で亡くなっている。かわいそうに。

  • Hiroyuki Kawano
    Hiroyuki Kawano 2 2016年1月12日

    長くて焦れったい… 予備知識なしでSF として観たのでなおさら 結局何も理解することができずじまいでした 吹き替えで見れたらまた違ったのかな

  • Yuzukappa
    Yuzukappa 3 2015年8月15日

    さっすがになっがい笑 信じるということ。 信じなくても生きていける強さ。 ただどうやったらこんなに日常風景を非日常にできるんだ、

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