2020年2月14日更新

ヒッチコック監督のおすすめ映画16選 現在も受け継がれるサスペンスの遺伝子

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サスペンス映画の神様、アルフレッド・ヒッチコック

アルフレッド・ヒッチコック
© DANIEL ANGELI / BESTIMAGE/zetaimage

アルフレッド・ヒッチコックは、1899年8月13日生まれのイギリス人映画監督で、1927年の『下宿人』で注目を集めます。1939年以降はハリウッドに拠点を移し、サスペンス・スリラー映画で成功を収めました。 ヒッチコックはコメディからスリラーまで様々なジャンルでその才能を発揮しましたが、やはり特に優れていたのがサスペンス。『めまい』や『サイコ』といったサスペンスの古典的名作を創り上げ、「サスペンス映画の神様」と呼ばれました。製作・脚本も手がけ、自身の映画にカメオ出演することでも有名です。 ここでは、数多くのヒッチコック監督作からおすすめのサスペンス映画を、製作年順に16本紹介していきます。後世に多大な影響を与えた不朽の名作ばかりです。

1. 『下宿人』(1927年)

「切り裂きジャック」をモチーフにしたサイレント映画

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Keimiyazato 3.5

自分が観た中で最古のヒッチコック作品 恒例になるカメオ出演はこの作品からです、若きヒッチコックの才気を感じるには十分な出来 後の作品の1場面に繋がるようなシーンもあり興味深い。

ロンドンで下宿店を経営しているバウンティング家に、部屋の絵画を全て外したりと、怪しげな行動を取る青年が下宿にやってきます。 金曜日にブロンドの美女ばかりを狙った殺人鬼のニュースで、ロンドンでは誰もが疑心暗鬼になっており……。 ヒッチコック監督がイギリス時代に製作した3作目で、「サスペンスの神様」としてのヒッチコックの原点を知る上で重要な作品です。19世紀のロンドンで実際に起こった「切り裂きジャック」事件をモチーフにしています。ヒッチコックが自作に初めてカメオ出演した作品でもあります。

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2. 『バルカン超特急』(1938年)

イギリス時代のヒッチコック最後の作品

『バルカン超特急』
©GAINSBOROUGH/zetaimage
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やっと観ることが出来た、ヒッチコックのイギリス時代の傑作。 彼の作品の中でもお気に入りの一作になりました。 列車の中で老婦人が消え、彼女は本当に実在したのか?とまで疑わしくなる始末。 (最近の作品でもこのようなテーマのものはありますが、恐らくこれが元祖でしょう) この時代でこのクオリティ、凄まじい。 ヒッチコックお得意のハラハラドキドキ感も心地よく、最後まで楽しませてもらいました!

観光地バンドリカからロンドンに帰る列車が雪で立ち往生し、乗客たちは近くのホテルに避難しました。 翌朝復旧した列車に乗り込んだアイリス・ヘンダーソン(マーガレット・ロックウッド)は、知り合ったはずの老女ミス・フロイ(メイ・ウィッティ)の姿がないことに気付きますが、他の乗客は「そんな女性は知らない」と答えるのでした。 イギリス時代でのヒッチコック最後の作品で、雪で孤立した列車で起こる密室心理サスペンス。消えた乗客や孤立無援の密室劇など、後々他の作品でも応用されるプロットが秀逸です。ジョディ・フォスター主演のサスペンス映画『フライトプラン』(2006)で、このプロットが使われています。

3. 『海外特派員』(1940年)

ハリウッド進出第2作を第1作と同年に連続で製作

『海外特派員』
©UNITED ARTISTS/zetaimage
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1940年 アルフレッド・ヒッチコック監督 なかなかハラハラさせられた。 しがない記者だったのが、命をかけて戦争を伝える記者に成長した姿で終わるが、その潔い終わり方が良い。 友人のフォリオットが好き。

第二次世界大戦が始まる直前、アメリカの新聞社からヨーロッパに派遣された記者記者ジョニー・ジョーンズ(ジョエル・マクリー)。彼は和平の鍵を握るオランダの政治家ヴァン・メアの暗殺に遭遇しますが、殺害された人間はヴァンの替え玉であると見抜き――。 ヒッチコック監督によるハリウッド進出後の2作目であり、第二次世界大戦前夜のヨーロッパを舞台とした政治サスペンス。主人公の海外特派員ジョニー・ジョーンズを演じたのは、『昼下りの決斗』(1962)で有名な西部劇の二枚目俳優ジョエル・マクリーです。

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4. 『レベッカ』(1940年)

ヒッチコック、ハリウッド進出第1作

『レベッカ』
©UNITED ARTISTS/zetaimage
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hitomisnotebook 4.5

本日もヒッチコック作品 しかしこの監督巧いなぁ この肝心なものはなーんにも見せないけど想像を掻き立てる演出は凄いね レベッカは全く出てこやんけど完璧な人なんだろうとか ダンバース婦人のぬぅって出てくるやり方とか素晴らしいね 作品はサスペンスというよりは恋愛ものに振られているけど上手く恐怖心を煽っているし最後までハラハラドキドキ出来る

イギリスの大富豪マキシム・デ・ウインター(ローレンス・オリビエ)は、モンテカルロで知り合った、ヴァン・ホッパー夫人の付き人である娘(ジョーン・フォンテーン)と恋に落ち、結婚してイギリスのコーンウォールにある荘園マンダレイの邸宅に帰ります。 しかしヨット事故で亡くなったマキシムの前妻レベッカに思い入れのある家政婦デンバー夫人は、レベッカの部屋を生前のままにして、娘を受け入れませんでした。 渡米したヒッチコックのハリウッドでの1作目となった作品で、ダフニ・デュ・モーリエの同名小説を原作としたゴシック・ロマンです。主演をジョーン・フォンテインとローレンス・オリヴィエが務め、アカデミー賞で主演女優・主演男優賞にノミネートされました。本作は同作品・撮影賞を受賞しています。

5. 『汚名』(1946年)

ヒッチコックが描くスパイ・サスペンス

『汚名』
©RKO/zetaimage
Keimiyazato
Keimiyazato 4

ケリー・グラントとイングリッド・バーグマンの史上最長のキスシーンにクラクラします 当時はキスシーンの長さに制約があり その事への皮肉を込めた名場面、そこは笑ってもいいギャグシーンです、サスペンスとして観ると 、おや??ってなる程のメロドラマですが 遊び心や小道具の使い方で唸ります。

ナチスのスパイだった父親のせいで自らも非難の的にされているアリシア・ハバーマン(イングリッド・バーグマン)は、パーティでFBI捜査官デブリン(ケイリー・グラント)に出会います。 任務でアリシアに近づいたデブリンでしたが、2人は次第に惹かれ合っていくのでした。 ケーリー・グラントとイングリッド・バーグマンを主演に迎えた、第二次世界大戦後の南米を舞台にしたスパイ・サスペンス。美男美女を主人公にしたラブロマンスでもあり、当時は「ヘイズ・コード」という自主検閲制度によってキスシーンは3秒以内とされていましたが、主役の二人に短いキスを繰り返させ2分以上の名シーンを創り出しました。

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6. 『ロープ』(1948年)

全編をワンシーンで繋げた意欲作

『ロープ』
©WARNER BROS./zetaimage
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bonkuraman69 3.5

ワンシチュエーション、リアルタイム進行でなるべくワンカットで繋げる工夫を凝らした作品でした。よく考えられた映画でした。話は古畑のような話なんですが…ジェームススチュワートの大演説にびっくり。同じ穴のむじなだがやるかやらないかに大きな壁があるのだなと思いました。そこまで持っていくヒッチコックの力に唸りました。

自分たちが他人より抜きんでて優れていることを証明するという、ニーチェの理論を実践すべく、大学を出たての青年フィリップ(ファーリー・グレンジャー)とブラントン(ジョン・ドール)は、同級生のディビッドを絞殺します。 更なるスリルと優越感を味わうべく、2人はデビッドの恋人や父親に接触します。 1924年に起こった少年誘拐殺人「レオポルドとローブ事件」を基にしたサイコ・サスペンス。自らの優秀さを完全犯罪で証明しようとした二人の青年たちの狂気を描いた作品です。ヒッチコックは全編をワンシーンに見えるように繋げ、実際の時間と映画の進行を同じにするという、あたかも舞台劇を見ているような画期的な技法を取り入れました。

7. 『舞台恐怖症』(1950年)

セルウィン・ジェプソンによる短編小説を映画化

『舞台恐怖症』
©WARNER BROS./zetaimage
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1950年 アルフレッド・ヒッチコック監督 ジェーン・ワイマン、マレーネ・ディートリッヒ主演 全然期待しないで見たら…大当たり! 『サイコ』並のドキドキ感だった…!ヒッチコック監督ありがとう! ディートリッヒは正直眉毛細いし好みの顔じゃないし美人に見えないんだけど、やっぱり歌は最高。あの低音ボイスがセクシーでうっとりしてしまう。男を手玉に取る役が本当似合ってる。 どんでん返しがあってストーリー的にもまさかのまさかだったけど、ネタバレの後のクライマックスでのイヴとクーパーの対峙が、長時間(そんなに長くないんだけどこっちも緊張して長く感じる)ほぼ目しか映してないのにあの緊張感を出せるのはすごい。 ヒッチコック映画には階段が装置としてよく登場するように思える。今回も、階段での3組の俯瞰ショットがハラハラして印象的。

演劇学院に通う生徒イブ(ジェーン・ワイマン)は、助手席に乗せた友人ジョナサン(リチャード・トッド)から、愛人である女優のシャーロット(マレーネ・ディートリヒ)が起こした殺人の後始末を手伝い、女中に見つかって逃げてきたから匿ってくれと頼まれます。 シャーロットの女中を買収し、姉妹のドリスだと偽ってシャーロットの身辺を探るイブでしたが……。 マレーネ・ディートリッヒを物語のキーパーソンとなる女優シャーロット役にキャスティングし、12年ぶりに故郷のイギリスで製作したサスペンス映画。原題は「Stage Fright」で本来は「あがり症」の意味ですが、日本では劇場未公開で、『舞台恐怖症』のタイトルでテレビ放映とビデオソフト化のみされています。

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8. 『私は告白する』(1953年)

守秘義務に苦悩する神父の物語

『私は告白する』
©WARNER BROS./zetaimage
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1953年 アルフレッド・ヒッチコック監督 モンゴメリー・クリフト主演 主人公の牧師さんが辛い目にあいすぎて見ていてつらい… モンゴメリー・クリフトの熱演がすごい。セリフは多くなくて悩んでいるシーンが多いけど、硬い表情がよく似合う。 男らしい牧師さんと、卑劣漢な使用人の対比がされている、のかな。 でも他作品同様、最終的に女性(ここでは使用人の奥さん)に助けられる。 ヒッチコックには珍しくラブストーリーが全く絡んでこないのも新鮮で、作風をより暗くしている。

カナダのケベック市にある教会の敬虔な神父マイケル・ローガン(モンゴメリー・クリフト)は、神父館で働くオットー・ケラーに、生活苦で弁護士のヴィレットを殺害したと告白されます。 状況的に自らに殺人の疑いがかけられるマイケルでしたが、立場ゆえオットーの告白を他言できないのでした。 ポール・アンセルムによるフランスの戯曲を原作に、モンゴメリー・クリフトとアン・バクスターを主演に迎えたサスペンス映画。『見知らぬ乗客』でアカデミー撮影賞にノミネートされたロバート・バークスが再び撮影を担当しました。カナダ・ケベック州を舞台に敬虔な神父を主人公とし、神父に罪を告白する「告解」が事件のきっかけとなる宗教色を出した作品です。

9. 『見知らぬ乗客』(1951年)

英国版と米国版でエンディングが異なります

『見知らぬ乗客』
©WARNER BROS./zetaimage
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ヒッチコック。 うわわ~これめっちゃ面白い! 最後まで展開を読ませないから最後の最後までハラハラドキドキが楽しめます。 おっちゃんありがとう!!! 伏線回収、小道具の使い方、技法などなどうますぎ! 特にボートシーンの影と、影のようなブルーノが記憶に残った。 ブルーノも、崩壊した家庭で育った、ある意味でかわいそうな人だから同情されるべき存在なのかもしれないけど、私はやっぱり憎いなぁ。(信念を貫いたのはすごいけど)

妻との離婚のためワシントンから故郷メトカルフに帰る列車に乗っていた、アマチュアテニス選手のガイ・ヘインズ(ファーリー・グレンジャー)。彼は車内で知り合った青年ブルノ・アントニー(ロバート・ウォーカー)に、「父を殺してくれるならお前の妻を殺してやる」と交換殺人を持ちかけられます。 一笑に付すガイでしたが、ブルノは殺害を実行してしまい――。 パトリシア・ハイスミスの同名小説の映画化で、交換殺人をテーマにしたクライム・サスペンス。探偵作家のレイモンド・チャンドラーとツェンツィ・オルモンドが共同で脚色を担当しました。発売されたDVDは両面1層構造で、A面に米国版、B面に英国版が入れられており、それぞれ異なるラストシーンが展開します。

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10. 『ダイヤルMを廻せ!』(1954年)

1998年にリメイクされることになる名作サスペンス

『ダイヤルMを廻せ!』
©WARNER BROS./zetaimage
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Daiki_Kinoshita 4

流石ヒッチコック。 予想外の展開を生み出すうまさはミスリードのうまさなんだな。 ヒッチコックにかかれば あの狭い空間が、小道具が、サスペンスになる。 ヒッチコックはミスリードの天才です。 ほぼ全て、あの部屋のシーンだけだったがそれを感じさせなかった。

元有名プロテニス選手のトニー・ウェンディス(レイ・ミランド)は、資産家の妻マーゴ(グレース・ケリー)と結婚するも、生活のすれ違いで関係は冷え切っていました。ある日マーゴが推理作家のマーク・ハリディと浮気していると知ったトニーは、妻の財産を狙って綿密な殺害計画を立てるのでした。 フレデリック・ノットの舞台劇を元に、本人が脚本を手がけたサスペンス・ミステリー。主演は『失われた週末』でアカデミー主演男優賞を受賞したレイ・ミランド、主人公トニーの妻マーゴ役を務めたのは後にモナコ公国公妃となるグレース・ケリーです。当時流行していた立体(3D)映画として制作され、1998年には『ダイヤルM』としてリメイクされています。

11. 『北北西に進路を取れ』(1959年)

間違われた男の災難

『北北西に進路を取れ』
©MGM/zetaimage
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taisukeinoue 3.5

ヒッチコック作品鑑賞。作品が終わりに近づくにつれてジリジリと明らかになっていく緻密で複雑に絡んだ真実を知れば観終わった頃には映画そのものを楽しんだと思えるに違いない。それなのにあのラストの力が抜けた感じが未だに首をかしげてしまう。わざとか。

広告マンのロジャー・ソーンヒル(ケーリー・グラント)は、謎の男タウンゼント(フィリップ・オバー)にスパイのキャプラなる男と間違われて誘拐され、別人と分かると飲酒運転に見せかけて殺されそうになります。からくも助かったロジャーでしたが、キャプランの正体を確かめようと拉致現場であるホテルに戻りますが……。 ケーリー・グラントとのコンビ4作目となる、スパイに間違われた男ロジャー・ソーンヒルの災難と活躍を描いたサスペンス・アクション。ヒロインのイヴ・ケンドールを、『波止場』(1954)でアカデミー助演女優賞を受賞したエヴァ・マリー・セイントが演じました。軽飛行機が農薬を撒きながらソーンヒルを追うシーンや、ラストに追い詰められるラシュモア山のシーンが印象的です。

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12. 『裏窓』(1954年)

限定空間で巻き起こるサスペンス

『裏窓』ジェームズ・スチュワート、グレース・ケリー
© PARAMOUNT/zetaimage
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southpumpkin 3.5

わー!面白かった-!またものすごいクオリティです。 足を怪我して自宅に閉じこもっている男が裏窓から覗きを始めます。すると怪しげな男が出てきて・・、という話。終盤でヒロインが指輪をちらっと見せるシーンが好きです。どうしたらこんなにわくわくする演出を思いつくんでしょうか。ほとんど舞台も動かないのに、このテンポの良さはさすがヒッチコック。どこまで計算の内だったかなんて、こちらの思い知るところではないようです。 ところでこの前観たディスタービアはこの映画のオマージュですね、完全に。どうやら盗作だ、と訴えられたそうです。

報道カメラマンであるジェフことL・B・ジェフリーズ(ジェームズ・スチュアート)は、事故で車椅子生活を送るなか、中庭に面した窓から望遠レンズで他人の部屋を覗くことを日課にしていました。そんななか、喧嘩ばかりしていた中年夫婦の妻がある日を境に姿を消したことに気付いたジェフは、殺人事件に違いないと恋人のリザ(グレース・ケリー)の協力で調査を始めます。 ウィリアム・アイリッシュの同名小説を原作とし、ジェームズ・スチュアートとグレース・ケリーを主演に迎えたサスペンス映画。足を骨折して動けない主人公が裏窓から見る人間模様から殺人事件を調査するという、空間を限定した徹底した制約の下に作り込んだ傑作です。『ロープ』で挑戦した舞台劇のような映画作りを、さらに進化させたといえるでしょう。

13. 『知りすぎていた男』(1956年)

ヒッチコックのイギリス時代のセルフリメイク作

『知りすぎていた男』
©PARAMOUNT PICTURES/zetaimage
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「サイコ」以上に音楽の演出が輝いてました。 劇中歌の『ケセラセラ』が物語の伏線になってるとは思いもしなかった。 最後、シンバルの鳴るあの一瞬にどれほどドキドキしたことか!

モロッコへ観光に来ていたマッケナ一家は、フランス人のベルナールと親しくなりますが、スパイだったベルナールは暗殺されてしまいます。同時に息子のハンクが誘拐され、ベルナールが遺した「アンブローズ・チャペル」という言葉を頼りに、マッケナ夫婦は息子の捜索を開始するのでした。 ヒッチコックがイギリス時代に製作した『暗殺者の家』(1934)のセルフリメイク作で、原題は同じ『The Man Who Knew Too Much』。ヒッチコックは後のインタビューでオリジナル版を「才能のあるアマチュアの作品」、本作を「実力を兼ね備えたプロの作品」と評したそうです。 医師のベン・マッケナをジェームズ・スチュアート、妻のジョーをドリス・デイが演じました。劇中でドリス・デイが歌う主題歌「ケ・セラ・セラ」は大ヒットとなり、第29回アカデミー賞で歌曲賞を受賞しています。

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14. 『めまい』(1958年)

評論家おすすめ映画1位の常連である傑作

『めまい』
©PARAMOUNT PICTURES/zetaimage
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最近、評論家が選ぶ名作映画ランキングで一位になったと聞いて!(ヒッチコックさんの映画は「サイコ」「鳥」くらいしかちゃんと見たことがありません。) 映画史分からないけど、この作品は「映画らしい」エッセンスのかたまりで、後世の映画にたくさんの影響をもたらした、お手本みたいな作品なんだろう。 「どっかで見たな~」っていうシーンの大元はむしろこの作品かもしれない(^^)偉大! ストーリーが面白くて飽きない。主人公の狂気が怖すぎる。タイトルにもなってる「めまい」のささやかだけど印象的な使い方。 古いから映像とか音楽とかが不自然に感じてしまうけど、それでも十分に楽しい! 主人公とヒロインが出会うところと、「めまい」のシーンで階下を見下ろしてハッとするイメージのところが好き。

刑事のスコティことジョン・ファーガスン(ジェームズ・スチュアート)は、犯人を追う途中で同僚を死なせてしまいます。そのショックから、高所恐怖症になり、それに伴うめまいに悩まされ、スコティは刑事を引退。 そんなある日、友人のエルスターに、おかしな行動をする妻のマデリンを調査してほしいと依頼されます。 尾行中、投身自殺を図ろうとするマデリンを救いだしたジョンは、マデリンと恋に落ち……。 フランスのミステリー作家ボワロー=ナルスジャックによる小説「死者の中から」を原作としたサスペンス・ミステリー。2012年には「世界の批評家が選ぶ偉大な映画50選」で第1位に選ばれた、ヒッチコック作品群の中でも最高傑作の一つとされる作品です。主人公のめまいを見事に表現した「めまいショット」と呼ばれる技法を生み出しました。

15. 『サイコ』(1960年)

サスペンス映画のお手本とも評される名作

『サイコ』ジャネット・リー
© UNIVERSAL/zetaimage
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Ayano_Jinnouchi 4

サイコサスペンス好きなのに原点を観ていないのは如何なものかと感じ始めて、アルフレッドヒッチコック初鑑賞です。カメラワークと音響でここまで不快感とか背徳感を煽ってくるのはすごいですね。モノクロ映画で途中で飽きなかった作品はこれがはじめて!色んなサスペンス映画を見る前にこの作品を見たかった…。 ジャケットにもなってるあの有名なシーンが結構序盤でびっくり(笑)

アリゾナの不動産会社で働くマリオン(ジャネット・リー)は、金物屋の恋人サムと経済的な理由で結婚に踏み切れずにいるなか、銀行に届けなければならないお客の金4万ドルを手に、サムのいる街へと逃走します。しかし途中で泊まったモーテルでマリオンは何者かに刃物で殺害され、大金を載せた車ごと沼に沈められてしまうのでした。 後世のサスペンス映画に多大な影響を与えたサイコ・スリラーの原点。アメリカ史上最も残忍なサイコキラーとして知られるエド・ゲインの犯罪を元に書かれた、ロバート・ブロックによる同名小説を原作としています。主人公の殺人鬼ノーマン・ベイツを演じたアンソニー・パーキンスが強い印象を残し、彼が殺人を犯すシャワーシーンは後に多くのオマージュを生みました。

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16. 『鳥』(1963年)

動物パニック映画の金字塔

『鳥』
©UNIVERSAL/zetaimage
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これまで映画を観た中でも 感じたことのない感情になりました まず普段の生活の中でとくに注目もされず生きている野生の鳥に視点を置いたことにセンス?を感じました! これがもし動物園なとで見せものとして飼育されている動物だとしたら これほどの衝撃は生まれなかったのだと思います!! 身の回りで自由にしている野生の生き物だからこそ 群や 密室に集められた時の恐怖感はとてつもなく大きなものになるのだと感じました お~怖い トリだけにトリハダが...

社交界の若き名士メラニー・ダニエルズ(ティッピ・ヘドレン)は、妹の誕生日につがいの鳥を探しに来ていたミッチ(ロッド・テイラー)と出会います。ミッチはメラニーと以前会ったことを覚えており、2人は次第に距離を縮めていくのでした。不審なカモメが、そこかしこに飛んでいるとも知らずに……。 ダフニ・デュ・モーリエの同名短編小説を原作とした動物パニック・サスペンス。この映画の成功により、1970年代にかけて動物パニック映画が量産されました。サンフランシスコの湾岸を覆い尽くす無数の鳥たちが、得体の知れない恐怖を生み出しています。鳥たちに攻撃されるシーンでは、当時画期的だった特殊な合成撮影が行われました。

サスペンスの神様と呼ばれたヒッチコックの作品を今

アルフレッド・ヒッチコック
©�Beitia Archives Digital Press Photos/Newscom/Zeta Image

1920年代から1970年代までの長い間、イギリスとアメリカの映画界でサスペンス・ミステリー映画の傑作を次々と世に生み出してきたアルフレッド・ヒッチコック。初期の作品はまだ映像も荒く、技術もまだ発展途上ではありましたが、その中で画期的な技法を数々編み出して、映画界に貢献してきました。 現在に至るまでのサスペンス映画に多大な影響を及ぼし、多くのオマージュを生んできたヒッチコック作品を、今改めて観て再発見してみるのも良いかもしれません。