ゲスくて痛快!映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は、2014年に日本で公開されたハリウッド映画です。
レビューサイトにおける支持率も高く、ローリング・ストーン誌が2013年度公開映画のベスト3に入ると評するなど、好評を得た作品です。
舞台は1987年のニューヨーク。主人公・ジョーダンが株式仲買人としてのキャリアをスタートさせてからストラットン・オークモント社を設立、投資詐欺などを経て成長しつつも、FBIの魔の手が迫る……というユーモアかつスリルあふれる内容となっています。
1.制作権をディカプリオはブラピと取り合っていた!?
ジョーダン・ベルフォート本人が回想録『ウォール街狂乱日記 「狼」と呼ばれた私のヤバすぎる人生』を出版した際に、映画化の話が持ち上がりました。
その時にディカプリオが持つ制作会社「アッピアン・ウェイ」と制作権を取り合っていたのはブラッド・ピットが所有する『プランBエンターテインメント』。激しい入札合戦の末、ディカプリオが勝ち取りました。
もしかしたらジョーダン・ベルフォート役はブラッド・ピットが演じていたかもしれませんね。
2.ジョセフ・ゴードン・レヴィット、クリス・エヴァンスもオーディションに参加していた!?
『インセプション』、『ダークナイト ライジング』でお馴染みのジョセフ・ゴードン・レヴィット、『ファンタスティック・フォー』、『キャプテン・アメリカ』に出演したクリス・エヴァンスもオーディションに実は参加していたということです。
出演が決まっていたら一体誰の役をやっていたのでしょうか。
3.ジョーダン・ベルフォートがカメオ出演していた!?
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』はジョーダン・ベルフォートの半生を描いた作品ですが、ベルフォート本人が本作にカメオ出演していました。
本作でジョーダン・ベルフォートを演じているのは知っての通りレオナルド・ディカプリオのため、もちろん本人役ではありません。映画終盤、セールステクニックのセミナーでレオナルド・ディカプリオ、つまり本人を呼び込む役をベルフォートは演じています。
4.身体に良いドラッグを吸っていた!?
本作にはディカプリオやジョナ・ヒルがコカインでハイになる場面が多く登場します。
彼らは本当にハイになっているように見えますが、もちろん本物のドラッグが使用されていた訳ではありません。コカインを吸うシーンに使用されていたのはビタミンBのサプリメントだったそうです。
実際にビタミンを鼻から吸い込むことで、プラシーボ効果(偽薬効果)が生まれていたのかもしれません。
5.実際のビーチパーティの映像がネットにアップされている!?
本作にジョーダン・ベルフォートが盛大なビーチパーティを開催する場面があります。この場面はフィクションでありませんでした。
1991年刑務所に収監される前のジョーダン・ベルフォートが実際に開催したパーティ映像がYouTubeにアップされています。
この映像を確認すると、ディカプリオの身振りや仕草がどれだけジョーダン・ベルフォートに忠実なのかを知ることが出来ます。
6.ジョナ・ヒルはフェイクペニスを装着していた!?
ジョナ・ヒル(ドニー)がパーティでマーゴット・ロビーをオカズにマスターベーションする場面がありますが、この時ジョナ・ヒルは偽物のペニスを装着して撮影に臨んでいたそうです。
このシーンの撮影前、ジョナ・ヒルはキャストたちが笑わないようにこの事実を先に伝えて回っていたと言われています。
7.ハイ状態のお手本は本人だった!?
レオナルド・ディカプリオはドラッグ使用時のハイ状態をリアルに表現するため、ジョーダン・ベルフォート本人にアドバイスを求めていたそうです。
そのため、ディカプリオはベルフォートのハイ状態を驚くほどリアルに再現しています。
8.ボンドガールへオマージュ!?
結婚式の場面でジョアンナ・ラムレイが登場する前にバンドが『007 ゴールド・フィンガー』(1964)のテーマ曲を演奏していました。ジョアンナは『007の女王陛下』でボンドガールを演じた女優です。
9.予定になかった強烈さ!?
マーゴット・ロビー(ナオミ)がレオナルド・ディカプリオ(ジョーダン・ベルフォート)の顔を叩く場面は、元々は軽く顔をはたく程度の予定になっていたそうです。
しかし役に入り込み過ぎたマーゴット・ロビーは、とてつもなく強烈な一発をディカプリオに食らわせていました。ディカプリオは一瞬戸惑った後、予期せぬ一発に思わず笑い出してしまったそうです。
10.対照的な2人!?
ジョナ・ヒルは何が何でもマーティン・スコセッシ作品に出演したかったため、本作で大幅な給与カットを申し出ていました。一方、レオナルド・ディカプリオは約30億円、本作製作費の4分の1のギャラを手にしたと言われています。
11.ヌードシーンは予定になかった!?
マーゴット・ロビー(ナオミ)のヌードシーンは元々あった訳ではなく、マーティン・スコセッシは彼女にローブを着させる予定だったそうです。
しかし、マーゴット・ロビーがナオミというキャラクターは身体が全てだと信じていたため、自らヌードになる申し出をしていました。キャリア初のヌードシーンだったため、テキーラショット3杯を飲み干してから撮影に臨んでいたそうです。
12.胸を叩くパフォーマンスは脚本にはなかった!?
本作のマシュー・マコノヒー出演場面は決して多くありませんが、マコノヒー演じるマークが鼻歌を唄いながら胸を叩く場面はとても印象的なシーンでした。
このパフォーマンスは元々脚本に書かれていた訳ではなく、マシュー・マコノヒーがウォームアップルーティーンとして取り入れていたものです。
その姿を見たディカプリオが本作に取り入れるアイデアをマーティン・スコセッシに提案していたそうです。そしてその鼻歌はアレンジされ劇中で社員たちを鼓舞する社歌として採用されました。
13.ディカプリオのアドリブだった!?
このジョーダン・ベルフォートが車に乗り込むパフォーマンスはレオナルド・ディカプリオのアドリブでした。マーティン・スコセッシによると、足を使って車のドアを開けるアイデアはディカプリオが考えたものだと言います。
この場面であまりに不自然な動きをしたため、ディカプリオは背中を痛めてしまったそうです。
14.傷を負うほど激しいベッドシーン!?
ナオミとジョーダンがお金の上でセックスするシーンで、マーゴット・ロビーは紙幣で背中に切り傷を負っていたそうです。
15.ジョナ・ヒルがディカプリオを吐かせていた!?
元々、寿司を食べる場面でドニー(ジョナ・ヒル)は“Yes”と言ってハマチを食べることになっていましたが、ジョナ・ヒルがアドリブで“No、buddy, that’s all yours”(いや、これは全部お前のもの)にセリフを変えていました。
結果、ディカプリオは80貫のハマチを食べるはめとなり、セット裏で吐いていたそうです。
16.ジョナ・ヒルはリアルに殴られていた!?
ブラッド(ジョン・バーンサル)がドニーを殴る場面で、ジョン・バーンサルは実際ジョナ・ヒルにパンチを食らわせていました。パンチが強烈にヒットしたため、ジョナ・ヒルの着けていた入れ歯が割れてしまったそうです。
17.ディカプリオも緊張のキスシーン!?
レオナルド・ディカプリオは大女優ジョアンナ・ラムレイとのキスシーンで相当緊張していたため、OKが出るまで27テイクかかっていたそうです。
18.『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は実際の社員から訴えられていた!?
本作に登場するラグラットのモデルとなったストラットン・オークモント社の共同設立者、アンドリュー・グリーンはその描かれ方に不満を感じ、スコセッシ監督、パラマウント社に対して2500万ドルの訴訟を起こしています。
不満の理由はカツラでドラッグ漬けのパーティ野郎という内容に一部虚偽があり、それによって投資銀行家としての信用を大きく傷つける、というものでした。
この裁判は今も進行中、どのような判決になるのか気になります。
19.ヨットは本当に沈没した
妻、友人カップル3組でジョーダン・ベルフォート氏のもともとはココ・シャネルのものだった豪華ヨットで嵐の中無理やり航海し、荒波に飲まれて沈没。そしてイタリアの救助隊から助けられたのは本当に起きたことなんだそうです。
20.沈没する船内でダニーに薬物を取りに戻らせたのも本当
レスキューに来たイタリアの救助隊から荷物は手に持てる物だけと言われ、ジョーダン氏は何よりも薬物を持っていこうと思い、ダニー(実際はロブという名前)に取りに行かせた。しかしキャビンは水没してて水に電気が流れてるから無理だと戻ってきたロブに"Soldier! You can do it!"(兵士よ!お前ならできる!)と激励(?)を飛ばしたらロブは"You are right!! What was I thinking?!!"(そうだよな!俺何考えてたんだろう!)と納得し、足に火傷をおいつつも100錠の薬物を浸水から守ったんだそうです。
21.救助に来た自家用ジェットが墜落したのは半分本当
本当は救助後にイタリアの離島サルデーニャで高級ホテルに連れて行かれたのち、フランスにある自家用ジェットに迎えに来るようにいったジョーダン氏ですが、実際に空港に行くとジェット機はエンジンに鳥が入り迎えに来る途中で墜落したことを知らされたんだとか。ちなみにパイロットたちは無事生き延びたそうです。
22.10,000ドルのために女性社員は本当に頭を丸刈りにした
10,000ドルで豊胸手術をするためにジョーダン氏の女性社員は頭を本当に丸刈りにしたそうです。
23.社内で小人をダートボードに投げていたのも本当
ジョーダン氏自身はその場にいなかったものの、社内でそのようなことが行われたことは知っていたといいます。
24.社内に本当に「セックス禁止区域」のサインを貼っていた
18歳から23歳の若い男性社員たちが高収入を得ていて、ドラックに走っていたためにそのような事態になったんだとか。とりあえず一番最初にエレベーター内にサインを貼ったそうです。
25.相棒ダニーが同僚の金魚食べたのも事実!
ジョーダン氏に言わせると、こうゆう狂気はウォールストリートではよくあることらしいです。
26.社内には実際にサルがいた
サルのみならずイグアナやガラガラヘビもいたそうです。