2017年7月6日更新
『銀魂』のパロディ回が面白すぎる!【ジブリやドラクエがあんな事に】
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「銀魂」新シリーズのキービジュアル。(c)空知英秋/集英社・テレビ東京・電通・BNP・アニプレックス
『銀魂』のパロディ回は放送ギリギリ?苦情・クレームもすごかった?
2006年の放送開始以降、PTAを敵に回しBPOへの苦情も恐れない姿勢で突き進む『銀魂』!最初こそ、同じ編集部内の「週刊少年ジャンプ」作品をメイン取り扱っていましたが、次第に他局アニメ・ゲーム・現実の有名人などまで登場させ始めています。
回によっては、視聴者ではなく元ネタの本家から苦情が来たことも。しかし、その後も懲りずに放送ギリギリ(アウト)の内容を放送し続けました。放送禁止用語を連発し、他作品のパロディをふんだんに盛り込んだ内容は、突き抜けすぎて面白いと視聴者からの支持を集めています。
さらに、あの「スタジオジブリ」の名作にも手を出している『銀魂』スタッフ。しかし、本家から許可は得ているそうでその懐の深さが伺えますね。
ワンピース
第50話「節目節目に気合いを入れ直せ」
出典: www.amazon.co.jp
番組内で初めて『ワンピース』のパロディが登場した回。志村妙が「週刊少年ジャンプ」主人公の技を使うシーンで、「ゴムゴムの~」という台詞と共に、主人公・ルフィの技が近藤勲に打ち込まれました。
そのほか細かいものが多数あり、第100話では「王下七武海」をモチーフにした「秩父会」。第271話には、ルフィ・エース・サボが、兄弟の盃を交わしているらしき場面があります。
また、『スケットダンス』とのコラボ回では、”悪魔の実シリーズ”の一つとして「ハデハデの実」が登場するなど、挙げると限が無いほどのパロディを行っています。
ドラゴンボール
第119話「タバコは一箱、一、二本馬糞みたいな匂いのする奴が入っている」
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真選組屯所の全面禁煙化、世間の禁煙ブームに追い詰められていく土方十四郎。煙草を求めて宇宙に旅立ち、「ブリーザ」に星を焼き払われたという「ハメック星」に辿り着きました。
その後も、「セロ」や「スーパー地球人」、「グリリン」などが登場。煙草の話はどこへ行ったのか、「ヌメ龍」の言葉で、いつの間にか「ズルズルボール」を集めるストーリーになっていきます。この回は一話丸ごと『ドラゴンボール』仕様で、BGMも本家のものが流されていました。
また、第242話「女はベジータ好き 男はピッコロ好き」もかなりの神回なのでぜひご覧になってください!
ドラゴンクエスト
第167話「なめらかなポリゴンは人の心もなめらかにする」
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第167話~169話と3週に亘って放送された『ドラゴンクエスト』のパロディ回です。からくり家政婦の”たま”が電脳ウィルスに感染していしまい、絵柄がポリゴンになり、ふき出しと歩き方もファミコン仕様になりました。
ドラクエでお馴染みの台詞「へんじがない ただのしかばねのようだ」や薬草を手渡してくれる”たま”。途中のBGMがドラクエ風にアレンジされていたりと、新作ゲーム発売に便乗した企画に、スタッフはかなり力を入れていたようです。
そして、万事屋一行は”たま”の内部に入り、伝説の異界の戦士・一寸法師となって「ウイルス軍」と戦うという壮大な旅に出ることになります。
風の谷のナウシカ
第113話「便器を磨く事これ心を磨くことなり」
男所帯で不潔な真選組屯所の厠で「タマ菌」という菌が繁殖!増殖を続けた「タマ菌」は、あっという間に屯所を包み込み、大江戸全体にまで影響が出始めてしまいました。
さらに、「タマ菌」に取り込まれてしまった局長・近藤は、「玉蟲」のような姿に細胞分裂して暴走を開始します。
必至に阻止しようとする土方、「大ババ様」と「クシャナ」に扮する隈無清蔵や松平片栗虎と、「世界で最も邪悪な一族の末裔」と名乗る沖田総悟。巨神兵やメーヴェまで登場し、ナウシカネタのオンパレードでした。
天空の城ラピュタ
第161話「何回見てもラピュタはいい」
寺門通公式ファンクラブの座を巡って対決する「寺門通親衛隊」と「通選組」!第2戦目「魅力対決」は、お通を静かで落ち着いた宿泊施設(ラブホテル)に連れ込んだチームが勝者となります。
「通選組」は、高級ホテルの最上階バーで勝負をかけますが、口説くどころかジブリトークを展開するメンバーに付いていけないお通と土方。奇妙な連帯感が生まれた2人は、「ラピュタは本当にあったんだ!」と言う台詞と共に「天空のホテル」へチェックイン!「君をのせて」をBGMに「通選組」が勝利しました。
第218話「カニのハサミは絆を断つハサミ」
お登勢からもらったカニを巡って、万事屋では醜い奪い合いが勃発。争いはヒートアップしていき、そのイメージ映像として現れたのが「カニ汁城」と「カニ炊き込みご飯城」です。
さらに、神楽は突然「カニゾースイ・ラピュタの末裔」だと名乗り始め、その時の登場BGMに使われたのが名曲「君をのせて」。滅びの呪文のパロディ「イタダキバルス」と、「40秒で支度しな」の名言まで登場して争いは幕を閉じます。
黒子のバスケ
第271話「同窓会は遅れてやってくると入りづらい」
ある日、”攘夷志士プチ同窓会”に招かれた坂田銀時。主催者は、桂小太郎や坂本辰馬ではく「黒子野太助」だと教えられますが、なぜか3人とも記憶に無い様子です。
思い出すための(偽)過去回想では、「奇跡の世代」や「幻のファイブマン」など、何となく聞き覚えのある単語が次々と飛び出しました。そのうえ、黒子野太助役には『黒子のバスケ』で主人公・黒子テツヤを演じた、小野賢章をキャスティングするという徹底ぶりです。
次回予告のBGMには、『黒子のバスケ』のOP「Can Do」が使用され、最後の最後まで手を抜かない姿勢に視聴者も感服していました。
プリキュア
第50話「節目節目に気合いを入れ直せ」
お登勢とキャサリンが、大人気の「プリキュア」に扮した「ふたりはタマキュアSilver Soul」です。変身シーンなどの再現率はかなりのもので、スタッフの本気が伺えましたが、本家の東映が激怒して問題になりました。
しかし、それで懲りないのが『銀魂』スタッフです。数回の兆候が見られた後、満を持して放送された第252話「ごめんなさい」。10秒ほどの短い時間に全てをかけ、「老け入るタマキュア」というくすんだ色のロゴと共に、あの2人が再び登場しました。
神楽役の釘宮理恵と柳生十兵衛役の折笠富美子は、本家「プリキュア」の声優でもあり、何とも言えない気持ちを味わっていたのかもしれません。
踊る大捜査線
第30話「アイドルだってほぼお前らと同じことやってんだよ」
アイドルグループ「反侍」のリーダー・GOEMONとの熱愛が発覚した新人アイドル・寺門通。脅迫の手紙が送られてくるようになり、万事屋が護衛に乗り出します。
脅迫の手紙の犯人を捜すミステリー仕立ての回で、元ネタも有名刑事ドラマが大半を占めています。そのトップバッターが『踊る大捜査線』。銀時と神楽が、青島(織田裕二)と室井(柳葉敏郎)に扮して登場しました。
さらに、あの名言「事件は~」を元にした「事件は事務所で起こってるんじゃない!」という台詞もあります。
芸能人・有名人のパロディ
市川海老蔵/第120話「一度取った皿は戻さない」
長谷川泰三に頼まれて、回転寿司店を手伝うことになった万事屋とスナック「お登勢」メンバー。そこへ、真選組の近藤と土方が来店して「イカ」を注文しましたが、回ってきたのはなんと「三代目イカ蔵」でした。
原作では「三代目海老蔵」でしたが、アニメではそのまま使うわけにはいかなかったようですね。
小栗旬/第164話「誕生日会はいつものアイツが違う奴に見える」
万事屋一行が、柳生九兵衛に招かれた誕生日会に出席すると、会場には数々の有名人の姿がありました。その中にいたのが、小栗旬をモデルにしたキャラクター「小栗旬之助」。食事の開始時間を間違えて、1人だけバイキングの料理を取ろうとするなどボケキャラとして登場しました。
えなりかずき/第228話「恋にプラスもマイナスもなし」
第228話と229話の2話構成で作られた、ゲーム『ラブプラス』のパロディ回。ギャルゲーの攻略対象・白水○×子(泉ピン子)の息子「○×り(えなり)」として登場しました。死体の状態ですが、普通に話したり常に母親の近くにいるというシュールな絵面になっています。
ジャッキー・チェン/第109話「人生は試験だ」
真選組の隠密・山崎退が、桂小太郎率いる攘夷組織「攘夷党」の党員試験を受けることに。試験官として登場した「ドラゴン隊長」ですが、どう見てもジャッキー・チェンにしか見えない外見をしています。ちなみに、ジャッキーの吹き替えでお馴染みの石丸博也が演じていました。
野々村議員/第266話「一時停止は上手い具合には止まらない」
2015年4月から放送された最新シリーズの第1話目。OP前アバンで突然始まった、野々村議員風の謝罪会見に視聴者は言葉を失いました。
内容は、劇場版の興行収入好調によって「アニメ終わる終わる詐欺」になってしまったことへの謝罪。当日のジャンプ編集部の公式Twitterには、これを見て固まるスタッフたちの写真が上がっています。
蓮舫議員/第232話「忘れっぽい奴は忘れた頃にやってくる」
顔は修正されていましたが、政治家の蓮舫議員を連想する人物が登場。公園にいた高齢女性にから揚げを投げつけたり、バリカンで自分の髪を刈り始めたりとやりたい放題でした。
パロディ回の中でも特に問題となった話の一つ。番組販売元のテレビ東京が、アニメ専門チャンネル「AT-X」などに放送中止を要請したことで話題になりました。
『銀魂』の苦情がきてもパロディをやめない姿勢はのちに多くのアニメに影響を与えた?
出典 :
www.amazon.co.jp
様々な作品の放送ギリギリなパロディを数々送り出し、視聴者を爆笑の渦に叩き込んできた『銀魂』。一時は制作会社からスーツの人が出てくると謝罪に行った、とささやかれるほどで元ネタに対して謝罪するのはかなり多かったのだとか。 しかしそんなクレームや苦情にもめげず、数々の名シーンを生み出し続けたアニメ『銀魂』はのちのアニメに影響を与えた、とまで言われています。