2017年7月6日更新

『時をかける少女』映像化史まとめ【映画、ドラマ、アニメ】

長きにわたり愛された不朽の名作『時をかける少女』。筒井康隆のSF小説として誕生し、その後4度の映画化(実写3回、アニメ1回)、4度ドラマ化されました。2016年7月期には日本テレビで5度目のドラマ化が決定した『時をかける少女』をご紹介します。

不朽の名作、筒井康隆著『時をかける少女』

過去に4回実写映画化、4回実写ドラマ化され2016年再び黒島結菜主演でドラマ化されることになった『時をかける少女』。2016年現在までに累計250万部突破する超ロングセラー小説です。

原作は筒井康隆著の同名SF小説として、初出は1965年、雑誌『中学三年コース』(学研)で連載がスタートし、1967年鶴書房(1978年倒産)より単行本が刊行されました。1976年より現在まで、角川文庫として刊行されています。

今でいうところの「ライトノベル」的位置づけにある小説で、半世紀以上たった今も、多くの人々に読み継がれている作品です。

今回は、そんな小説を元に作られた作品を年代順に紹介していきます!

原田知世デビュー作、実写映画 『時をかける少女』【1983年】

1983年公開、大林宣彦監督の『時をかける少女』は、女優・原田知世デビュー作です。本作は、『転校生』(1982)、『さびしんぼう』(1985)と合わせて、大林監督の「尾道三部作」として、今でも多くのファンがロケ地巡りで広島県尾道を訪れています。

本作でスクリーンデビューした原田知世は、薬師丸ひろ子、渡辺典子とともに「角川三人娘」と称され、多くの角川映画の主演を務めました。また、原田知世が歌う映画の主題歌『時をかける少女』(作詞・作曲:松任谷由実、編曲:松任谷正隆)は累計58.7万枚もの大ヒットを記録しています。

本作には、原田知世のほかに尾美としのり、高柳良一(現ニッポン放送総務部長)、岸部一徳、根岸季衣らが出演しました。

スケバン刑事が『時かけ』に!南野陽子主演実写ドラマ『時をかける少女』【1985年】

1986年放送『スケバン刑事Ⅱ少女鉄仮面伝説』で一躍人気アイドルになった南野陽子ですが、『スケバン刑事』出演の前に、実写ドラマ『時をかける少女』(1985)に出演しています。

かつてフジテレビの人気ドラマ枠だった「月曜ドラマランド」枠で、南野陽子主演の『時かけ』が単発ドラマとして放送されました。

安室奈美恵も出演していた実写ドラマ『時をかける少女』【1994年】

3度目のテレビドラマは内田有紀主演で1994年、フジテレビ(「ボクたちのドラマシリーズ」枠)で連続ドラマとして放送されました。本作には作者で、近年では俳優業もこなしている筒井康隆も出演。

チーフディレクターは映画『呪怨』シリーズ、ドラマ『沙粧妙子 最後の事件』(1995、フジテレビ)などを手がけた落合正幸が務めました。内田有紀のほかに、袴田吉彦、河相我聞、鈴木蘭々、菅野美穂、佐藤B作、森本レオらがフレッシュ(当時)な俳優から実力派まで顔を揃えています。

また現在はアーティストとして活動している安室奈美恵は、主人公・和子(内田有紀)の妹役として出演していました。女優・安室奈美恵が活躍する貴重な作品と言えるでしょう。

角川春樹本人がメガホンを取った実写映画【1997年】

2度目の実写映画化は、大林宣彦版をプロでユースした角川春樹自らがメガホンを取り、中本奈奈主演で製作されました。この時、角川春樹は角川書店を退職しているため、本作は「角川映画」には含まれません。

ナレーションは大林版で主演をつとめた原田知世。出演は中山のほかに中村俊介、野村宏伸、伊武雅刀、早見優、柄本孝明、渡瀬恒彦、倍賞美津子ら錚錚たる顔ぶれが揃いました。

なっちがタイムトラベル!実写ドラマ『時をかける少女』【2002年】

4度目の実写ドラマは、当時モーニング娘。に在籍していた安倍なつみ主演版です。

TBSの単発ドラマ『モーニング娘。新春!LOVEストーリーズ』でモー娘。のメンバーが『伊豆の踊子』『はいからさんが通る』『時をかける少女』の3本の名作をリメイクしました。

キャストはモーニング娘。メンバーの他に伊東四朗や余貴美子、大和田獏など、大御所俳優との共演も話題となりました。

異例の超ロングランヒット!細田守監督による映画【2006年】

2015年公開、映画『バケモノの子』が大ヒットした細田守監督が手がけたのが、2006年公開、劇場版アニメ『時をかける少女』。1991年東映アニメーションで働いていた細田監督がフリーになって最初の映画が本作です。

本作で高い評価を得た細田監督は、その後『サマーウォーズ』(2009)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012)、『バケモノの子』と立て続けにヒット作を生み出しています。

『時かけ』は公開当初、ミニシアターでの上映でしたが、クチコミで徐々に上映館が拡大し、最終的にはのべ100館以上、9カ月にわたる超ロングランヒットとなりました。アニメ版『時かけ』は、筒井康隆原作のアニメ化ではなく、原作の出来事から20年後の世界が描かれています。

主人公・紺野真琴の声を演じたのは、当時まだそれほどの知名度ではなかった仲里依紗でしたが、本作が好評で知名度を一気に高め、2010年公開された実写版『時かけ』でも主演を務めました。

アニメ『時をかける少女』の詳しい解説ネタバレはこちら

仲里依紗×中尾明慶、結婚のキッカケとなった映画!?【2010年】

4度目の映画化は、本作で監督デビューとなった谷口正晃がメガホンを取りました。アニメ版での演技が好評で、仲里依紗が実写版でも主演を務め話題に。

この実写版もアニメ版と同じく原作より未来の話で、原作で主人公だった和子の娘・あかり(仲里依紗)の目線で描かれた物語です。本作で共演したのが、実生活で夫となった俳優の中尾明慶です。映画共演の3年後の2013年に2人は入籍し、1児をもうけています。

黒島結菜×菊池風磨!実写ドラマ『時をかける少女』【2016年】

2016年7月、『時かけ』5度目となるテレビドラマが始まります。今回主演を務めるのはNHK大河ドラマ『花燃ゆ』で高杉晋作の妻・雅を演じた黒島結菜で、本作が連ドラ初主演となります。共演はSexy Zoneの菊池風磨。2122年の未来からやってくる深町翔平ことケン・ソゴルを演じます。

過去の作品は、主人公・和子、あかり目線で描かれていましたが、本作では主人公・未羽(黒島結菜)の目線と同時に、初めてケン・ソゴル(菊池風磨)の目線でも描かれる物語です。

自分の研究のために過去にやってきたケン、最初はみんなを利用するだけのつもりが、徐々に友情や愛情が芽生え......。ケンがどのように変わっていくのか楽しみです。

細田版アニメ『時かけ』がファーストコンタクトだった世代には、黒島結菜版ドラマを「アニメの実写化」と捉えている方も多いようです。これを機に細田版でファンになった方々も、ぜひ『時をかける少女』の歴史を振り返ってはいかがでしょうか。

『時をかける少女』は皆に愛される名作!

いかがでしたか?『時をかける少女』の映像史はすでに30年以上。この記事を読んで、いかに長い間多くの人から愛されている作品なのかが伝わったのではないでしょうか。 是非これをきっかけに気になった作品をみてみましょう!