(C)「時をかける少女」製作委員会2006

アニメ『時をかける少女』の考察・解説まとめ!「未来で待ってる」の意味は?【ネタバレ注意】

2017年7月6日更新

時空を移動する少女の青春を描いた細田守監督作品『時をかける少女』。ストーリーのラストシーンで、間宮千昭は紺野真琴に意味深な言葉を残します。

映画『時をかける少女』今なお根強い人気の青春映画

時をかける少女

出典: mery.jp

1967年に発表された筒井康隆のSF小説を原作にした、アニメ映画『時をかける少女』。2006年に公開されたにも関わらず、何度も地上波で放送され、今なおファンを増やし続けています。

アニメ映画の本作の前後にも何度も実写化され、2016年7月からは新たに連続ドラマが放送されることも決定しています。

時をかける少女

出典: mery.jp

舞台は原作から20年後の世界。主人公で高校2年生の紺野真琴は、ある時タイムリープの能力を手に入れます。その能力で自分の小さな願いを叶えていた真琴でしたが、その能力にはある秘密がありました。

真琴と同級生の功介、そして間宮千昭らの友情と、恋愛模様が描かれた青春SF映画です。切なすぎるクライマックスが印象に残っている人も多いのではないでしょうか。

今回はそんな切ないラストシーンやその他気になるシーンの解説と考察を紹介します。

『時をかける少女』「未来で待ってる」の意味を考察&解説。

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出典: ameblo.jp

物語の最後で千昭と真琴がこんなやり取りをします。

千昭「未来で待ってる」 真琴「うん、すぐ行く。走っていく」

ちあきはなぜこんな言葉を真琴に残したのでしょうか。

千昭は未来の人。その人が未来の世界に行ってしまったら、普通に考えれば逢うことはできません。物語の一番いいシーンでも言葉でもあるので、その意味については多くの人が様々な考察や解説を立ててきました。

「未来で待ってる」のは真琴が残すといった「絵」のこと

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真琴はちあきが必死の思いで見に来た絵画が失われないようにする。だから、未来でも見れるようにと宣言します。だから千昭の時代には存在しなかったあの絵が未来に届き、ちあきが未来であの絵を見ることができれば、真琴と再会したことと同じ意味になるのではないでしょうか。

「すぐ行く、走っていく」というのは、今から絵を守りに行くという意味。

「会いたい」と「会えない」の狭間で

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出典: prcm.jp

未来に帰れば真琴に逢えないことを千昭はわかっていたけれど、再びちあきに逢える未来を信じている真琴の気持ちに寄り添いました。「愛している」とは言えないから「未来で待ってる」という言葉でぼやかし、キスも敢えてせず抱擁だけにしたのではないでしょうか。

時間の力、人の心の移ろいやすさを知っている千昭は、「未来で待ってる」という約束のような言葉を残します。未来で会うことはできないけれど、今この瞬間は確かに、未来で待っていたいと思っているということ。確証のない未来で真琴を縛りたくないという優しさ。真琴は、いつか他の誰かを好きになった時に、ちあきの本当の気持ちに気づくのかもしれません。

「すぐに戻ってくるから」というちあきからのメッセージ

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出典: gamy.jp

千昭が一度未来へ帰りクルミをチャージして、また過去に戻ってくるということ。そうだとしても、出会うのは真琴にとっての未来だから、「もう少し先の未来で待っている」という意味もあるかもしれません。

真琴と会えることがわかっていた

『時をかける少女』

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ちあきが帰る未来の正確な日にちは判っていません。なので、おばあちゃんにはなっているかもしれませんが、真琴が生きている間にもしかしたら会うことができるかもしれません。真琴は会える時まで全力で、生きていくという意味。

「未来で待ってる」というセリフひとつだけで、様々な考察や解説がされています。どれも可能性はあるため、答えも絞ることはできませんが、監督としては、観客に対してきっちりとした提示をせずに含みを持たせることで、多くの可能性を感じてほしかったのではないでしょうか。

青春SF映画『時をかける少女』に寄せられたレビューを紹介

Dora 高校卒業して以来初めて観た気がするけど自分が歳を取ったということをまざまざと見せつけられた。この映画は本当にすごい、高校生が無為な時間に自然と大きな価値をおいてだらだらと美しい青春を送る姿を見事に描いている。たしかに高校の頃は自分もこんな世界観で物が見えていた気がするな……。気づいたら時間の進む加速度に焦る現実主義者に成り果てていた。マコトのようにはいかなくても、高校生の頃は時が進んでるなんて実感はなかったし、いつまでも自分は若くいられると思ってた。いくらでもチャンスはあって、やり直せるって思ってた。まぁまだ二十歳なのでその点ではまだ困ってないが、老いは感じさせられる。この感覚から俺は何を得るべきなのだろう。この頃の大らかさや楽観さ?分からない。ただ頭が固くなったのは事実な気がするので肩の力を抜いてtake it easyに生きたい。歳によって映画の感じ方が変わるということを実感できた恐らく初めての作品。これからも機会ある毎に観たいと思う。
mataro_mince 時間的非可逆なこの世界を自分だけタイムリープできる能力が芽生えた少女が連日他愛のないことに力を使う。その力の連鎖は思わぬ事件を招く「時をかける少女」地上波録画アニメ版。踏んだ足は踏まれた足には気づかない。仲さんの声が新鮮。原田知世版とはまったく違う展開にハラハラしながら楽しめた。2016年2月1日 真琴のドン臭い日常にイライラしている大人の自分にふと、まだまだ人の気持ちなんてわからないもんだと笑ってしまった。この監督、なにげない日常に人の死を入れ込む。いつもギクッとさせられる。手に届く未来が、さまざま消滅している暗喩がさりげなくてよい。
mayuriiim いつ見たって最高にきゅんとして、最高にもどかしい青春映画。 まことの気持ちってほんとによく分かる。 でもだいたいあの頃って、何もわからずただただ毎日をがむしゃらに楽しく生きてた。だからこそ後になって分かること、後悔することってあるし、うーんそれこそまさに青春だわ!ってなる映画。