2020年3月18日更新

おすすめヒーロー映画7選 実在の英雄を描いた作品も紹介

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『ブラックパンサー』ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)
©MARVEL STUDIOS/DISNEY

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単体でも楽しめるおすすめヒーロー映画を紹介 シリーズ全作観なくてもOK!

ヒーロー映画といえば、やはりアメリカの二大コミック雑誌、マーベル・コミックとDCコミックスを原作とするシリーズものが主流です。そんな中には、単体でも楽しむことができるヒーロー映画もあります。 まず、その中でも近年公開されたものをチョイスしておすすめし、さらに、コメディタッチで愛嬌のあるヒーローが登場する映画を紹介。 記事後半では、実在の英雄を描いた名作をciatr編集部がピックアップしました。

『シャザム!』(2019)

見た目は大人!中身は子ども?異色のヒーロー「シャザム」登場

シャザム
(C)2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

見た目は大人、中身は子どもという異色のヒーローである、DCコミックスの「シャザム」がついにスクリーンに登場!「DCエクステンデッド・ユニバース」の7作目で、シャザム役をテレビシリーズ『CHUCK/チャック』のザッカリー・リーヴァイが演じ、日本語吹き替えを菅田将暉が担当しました。 里親の元を転々としながら、本当の母親を探していた孤独な少年ビリー。バスケス夫婦のグループホームに引き取られ、5人の養兄弟と住むことになったビリーは、ある日謎の魔術師からスーパーパワーを与えられ、ヒーロー「シャザム」に変身できるようになります。 突然大人の姿になってしまったビリーは大慌て!しかし養兄弟のフレディと悪ノリしてスーパーパワーをあちこちで試す様子はいかにも子どもです。そんなギャップが本作一番の見どころ。続編も2022年4月1日に全米公開が予定されています。

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『スパイダーマン:スパイダーバース』(2019)

アカデミー賞受賞作!スパイダーマンがマルチユニバースから集結

スパイダーマン スパイダーバース

マーベル・コミックのヒーロー「スパイダーマン」初のCGアニメ映画。その革新的な映像や内容が評価され、第91回アカデミー賞で長編アニメーション賞を受賞しました。 スパイダーマンの特殊能力を得たブルックリンの高校生マイルス・モラレスは、その力を持て余していました。そんな中、何者かが時空を歪め、マイルスの世界に異次元で活躍するスパイダーマンたちが集まります。 別世界のピーター・パーカーをはじめフィルム・ノワールの世界やアニメ世界、さらには動物キャラクターの世界から来た子豚の姿をしたスパイダーマンなど、異次元のスパイダーマンたちは実に多様。マイルスが彼らとともに真のヒーローに成長する様子が、アニメにしかできない斬新な手法で描かれています。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)

全員お尋ね者のヒーローチームが銀河を救う

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ゾーイ・サルダナ、デイヴ・バウティスタ、クリス・プラット
©︎MARVEL STUDIOS

マーベル・コミックの「ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー」の映画化で、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の10作目。シリーズ化して続編「リミックス」も2017年に公開されましたが、1作目は単体でも楽しめる作品です。 宇宙海賊に地球から拉致されたピーター・クイル(クリス・プラット)は、惑星モラグで謎の球体「オーブ」を盗み出します。しかし実は、それは銀河を滅亡させる力を持つパワーストーンでした。 銀河のはみ出し者集団「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を率いることになるスター・ロードことピーター・クイルの、その仲間となるロケット、グルート、ガモーラ、ドラックスとの出会いを描いた1作目。内輪揉めしながら逃亡したり、全員が犯罪歴を持つお尋ね者だったりと、一味違うヒーロー像が最大の特色です。

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『ブラックパンサー』(2018)

マーベル初の黒人が主人公のヒーロー映画!アカデミー賞も席巻した大ヒット作

『ブラックパンサー』ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)
©MARVEL STUDIOS/DISNEY

マーベル・コミックの黒人ヒーロー「ブラックパンサー」を主人公とした、マーベル・シネマティック・ユニバース18作目の作品。アメコミ作品がノミネートされること自体がレアなアカデミー賞で、作曲賞・美術賞・衣装デザイン賞とクリエイティブな3部門で受賞を果たしています。 アフリカにある超文明国ワカンダの国王ティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は、超人ブラックパンサーというもう一つの顔を持っていました。ワカンダ産出のパワー鉱石「ヴィブラニウム」の悪用を防ぐため、ワカンダを狙う宿敵との戦いに挑みます。 これまで白人が占めてきた主役のヒーローの座に、軽やかに登場したブラックパンサー。国王とスーパーヒーローの二面性を持つ、これまでにないクールなヒーロー像を示しました。世界的大ヒットを受け、続編も2022年5月6日に全米公開が予定されています。

『LOGAN/ローガン』(2017)

X-MENのウルヴァリン最後の単独映画

『ローガン』 ヒュー・ジャックマン
© 2016 TWENTIETH CENTURY FOX

「X-MEN」シリーズの代表的キャラクターであるウルヴァリン/ローガンの単独映画シリーズ3作目で、ローガン最期の戦いを描いた作品。同役を長年演じてきたヒュー・ジャックマンが、治癒能力が失われつつある満身創痍のローガンを熱演しています。 絶滅に瀕したミュータントが伝説と化した2029年、ウルヴァリンことローガンは、老いたプロフェッサーX(パトリック・スチュワート)を匿いながらメキシコ国境でリムジン運転手として暮らしていました。そこへ、一人の少女を逃してほしいという依頼が。少女はローラ(ダフネ・キーン)といい、ローガンと同じ能力を持つミュータントでした。 これまでの「X-MEN」シリーズ作とは違う作風を持つ異色作で、ローガンはまるで孤独に戦う西部劇のアウトローのよう。劇中で引用された西部劇の名作『シェーン』の場面やセリフが、その昔気質で硬派なヒーロー像を物語っています。

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愛嬌たっぷりのヒーロー映画

ここではヒーローを逆説的に扱ったブラックコメディ『キック・アス』と『スーパー!』の2作品を紹介。両作とも特殊な能力を持たない素人ヒーローの活躍を描いています。彼らの愛すべき奮闘ぶりに思わず笑みがこぼれるかも!

『キック・アス』(2010)

特殊能力もない冴えないオタク少年がヒーロー「キック・アス」に!

キック・アス  クロエ・グレース・モレッツ
(C)KA Films LP. All Rights Reserved.

マーク・ミラーの同名コミックを原作としたヒーロー映画で、「キングスマン」シリーズのマシュー・ヴォーンが監督を務めました。2013年には続編「ジャスティス・フォーエバー」も製作されています。 自分で本物のヒーローになろうとネットで買ったスーツを着て、特殊能力もないままヒーロー活動を始めたヒーローオタクのデイブ少年。YouTubeにアップされたデイブの動画が話題になる中、同じくヒーロー活動を行う少女ヒット・ガールと出会います。 デイブを演じたのは「アベンジャーズ」シリーズでクイックシルバー役を務めるアーロン・ジョンソン。ヒット・ガールをクロエ・グレース・モレッツ、その父で親子でヒーロー活動を行うビッグ・ダディをニコラス・ケイジが演じています。特別な力はなくても誰でもヒーローになれる!と信じて身を削って戦うデイブのなりきりヒーロー具合に、笑いと共感が生まれる作品です。

『スーパー!』(2011)

ジェームズ・ガン監督作!お手製ヒーロー「クリムゾンボルト」が活躍?

『スーパー!』
© IFC FILMS/zetaimage

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのジェームズ・ガン監督によるスーパーヒーローをテーマにしたブラックコメディ。主人公フランクをレイン・ウィルソンが演じました。 妻サラ(リブ・タイラー)に愛想をつかされたフランクは、彼女を奪った麻薬ディーラー(ケビン・ベーコン)と戦うため、お手製のヒーロースーツを来たヒーロー「クリムゾンボルト」に変身。相棒ボルティー(エレン・ペイジ)とともに、「シャラップクライム」を決め台詞に街の犯罪に立ち向かいます。 『キック・アス』同様、正義の心を持ってヒーロー活動する素人ヒーローが主人公。こちらは大人向けのブラックコメディで、活動の発端は妻を取り戻すためですが、その必死さが次第に愛らしく思えてくるから不思議!

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ciatr厳選!実在の英雄(ヒーロー)映画

ここからは、ciatr編集部が厳選した「実在の英雄」を事実に基づいてリアルに描いた名作2本をおすすめします。『ハドソン川の奇跡』ではニューヨーク上空で起きた航空機事故で全員生還という奇跡を導いた機長、『ハクソー・リッジ』では沖縄戦で多くの兵士の命を救った衛生兵の実体験を描いています。

『ハドソン川の奇跡』(2016)

「ハドソン川の奇跡」と呼ばれた奇跡の生還劇を導いた機長

『ハドソン川の奇跡』トム・ハンクス
© WARNER BROS./zetaimage

「ハドソン川の奇跡」と呼ばれた航空機事故の全貌を当事者の機長サレンバーガーの手記を基に、クリント・イーストウッド監督、トム・ハンクス主演で映画化した作品。 2009年1月15日、上空850メートルを飛行中にコントロールを失ったUSエアウェイズ1549便。サレンバーガー機長は機体をハドソン川に不時着させることを決断し、乗員乗客155人全員が無事生還します。機長は英雄と称賛される一方、事故原因調査を行う委員会によって機長の判断が適切だったのか厳しい追及を受けることになります。 リーマンショック後の暗たんたるニューヨークに、この生還劇のニュースは希望の光となって多くの人に感動を届けました。乗員乗客をはじめ救出に関わったすべての関係者たちの尽力あっての奇跡だったと語るサレンバーガー機長の謙虚さこそ、本物のヒーローの証なのかもしれません。

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『ハクソー・リッジ』(2017)

良心的兵役拒否者として初めて勲章を受けた衛生兵

『ハクソー・リッジ』アンドリュー・ガーフィールド
©Summit Entertainment/Photofest/zetaimage

メル・ギブソンが監督を務めた戦争映画で、第二次世界大戦の沖縄戦に従軍した衛生兵デズモンド・ドスの実体験を描いた作品。ハクソー・リッジとは沖縄の断崖絶壁で、日本軍の陣地だった「前田高地」の米軍側の呼称です。 「汝、殺すことなかれ」という宗教的信念を持って育ったデズモンド(アンドリュー・ガーフィールド)。第二次世界大戦に志願した際もその意思を貫こうとして銃を持つことを拒否し、軍法会議にかけられてしまいます。父の助けを得て、武器を持たずに従軍したデズモンドは、ハクソー・リッジに衛生兵として参戦。激戦の中、敵味方なく一人で負傷者の治療に駆け回ります。 デズモンドは時に上官や同僚の兵士たちを苛立たせ、隊の全員に疎まれますが決して信念を曲げません。軍法会議でも「みんなは殺すが、ぼくは助けたい」と堂々と宣言して戦地へ赴き、多くの兵士たちを救いました。本当のヒーローとは強い力を持つ者ではなく、強い信念を持つ者なのだと実感させられます。

本当のヒーローとは?正義の心と信念を持つ者

『シャザム!』では純粋な心を持つ者として選ばれたビリー、本家スパイダーマンのピーター・パーカーからヒーローの心を教わったマイルス、そして特殊能力はなくとも正義の心で悪と戦う素人ヒーローのデイブとフランク。本物のヒーローとは、強い力を誇る者でも特殊能力を持つ者でもなく、正義の心と強い信念を持つ者なのかもしれません。 それは架空の世界だけでなく、自分の信念を通して人命を救ったサレンバーガー機長や衛生兵デズモンドのように、現実世界でも確実に存在します。双方の世界で活躍するヒーローに想いを馳せ、作品からその心と信念を学ぶことができたら良いですね。