対ゴジラロボット、メカゴジラ
1954年に初めて公開された東宝の特撮怪獣映画『ゴジラ』。昭和から続く名作シリーズになっています。人間の核兵器の影響で生まれたゴジラは核の落とし子とも呼ばれ、人間のせいで生まれた怪獣によって人間が恐怖に陥れられるというストーリーは、海外でも人気になりました。 このゴジラに対抗するロボットとして作中に登場するのがメカゴジラ。ゴジラ誕生20周年を記念してゴジラのロボットを作れないだろうか、というところから生まれました。ゴジラシリーズの中ではモスラなどと並んで人気のキャラクターなのです。 作品ごとに設定が異なりますので、年代順にご紹介していきますね。
『ゴジラ対メカゴジラ』(1974年)
この作品でメカゴジラは初登場します。この時の設定は身長50メートル。体重はゴジラの2倍で40000tです。 このメカゴジラは、ゴリラのような姿をしたブラックホール第3惑星人が地球を侵略するために、ゴジラに似せた形で作った兵器です。鋼鉄の何倍もの強度を持つという宇宙金属「スペースチタニウム」で作られています。そのせいか、声も金属っぽいです。 富士山の火口から飛んできてゴジラのふりをしますが、協力関係にあったアンギラスが偽物だと気付き大バトルに。 指からミサイル、鼻から火炎放射、胸からビームなど体のあちこちから武器を出すことができます。火力はゴジラの何倍もあるそうで、空も飛べるのでゴジラは大苦戦。体の中に全自動ミサイル工場があるので弾切れを起こさないというのが凄いですよね。 因みにこのメカゴジラの歩き方は歌舞伎、顔は般若の要素が取り入れられているそうです。
『メカゴジラの逆襲』(1975年)
『ゴジラ対メカゴジラ』でゴジラに敗北を喫したメカゴジラ。ブラックホール第3惑星人たちはメカゴジラを回収して修理します。真船信三博士が協力してパワーアップしたメカゴジラは、フィンガーミサイルが回転式になるなど兵器の威力が抜群に。 ゴジラは生き埋めにされて大ピンチ!しかしながらメカゴジラを操作していた人間が自決してしまい、メカゴジラは敗北します。 子供向けにしてはハードな設定で、当時の興行収入はあまり良くなく、ここでゴジラシリーズは休止となってしまいました。
『ゴジラvsメカゴジラ』(1993年)
平成になって作られた通称平成ゴジラシリーズ。タイトルのつけかたから、vsシリーズとも呼ばれています。 『ゴジラvsキングギドラ』で倒されたメカキングギドラを現代技術で蘇らせたメカゴジラ。身長は120メートル、体重は15万トンにスケールアップ。初代のメカゴジラより丸みのあるフォルムになっています。 動力はレーザー核融合炉で、武器もレーザー兵器を多数搭載。腹部でゴジラの熱線を受け止め、威力を倍増させた上で撃ち返すという機能もありました。 一度は倒されるゴジラですが、ラドンの生命エネルギーによりゴジラは復活。更にゴジラからの攻撃を防御するためメカゴジラに施されていたダイヤモンドコーティングが溶けてしまいます。このせいでゴジラの熱線に耐えられず、爆発してしまうのです。
『ゴジラ×メカゴジラ』(2002年)/『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』(2003年)
1999年にシリーズ第23作となる『ゴジラ2000 ミレニアム』が公開。ゴジラシリーズの第3期の始まりです。ミレニアムシリーズとも呼ばれます。 ミレニアムシリーズのメカゴジラは、身長60メートル、体重は40000t。人間たちが作りあげた兵器という位置づけになっています。 ミサイルやビームでの攻撃が主だった昭和や平成のメカゴジラと異なり、機動性に優れており格闘も得意。超低温レーザーで相手を凍結破壊する武器「アブソリュート・ゼロ」は最強で、『ゴジラ×メカゴジラ』ではゴジラと引き分けるほど。 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』では3連メーサー砲やドリルアームなどの武器が追加されました。モスラとゴジラとの三つ巴の最終決戦は見応えがありますよ!