弓の腕前も一流の女神官ファランギース
ミスラ神を信仰する、22歳の女神官(カーヒーナ)。文武両道なうえに、黒絹の髪・緑玉の瞳・白珠の肌・糸杉の身体を持つ、”自他ともに認める”絶世の美女です。美しさは「銀色の月のよう」などと称され、ギーヴやクバードらから言い寄られているものの、本人はあっさりと拒絶しています。
ファランギースが属するミスラ神殿は、パルスの王太子・アルスラーン生誕時にその名で寄進されたもの。そのため、第一次アトロパテネ会戦の敗戦の報せを受け、アルスラーンを守護するために派遣されました。
特に弓を得意としており、ダリューンからは「大地における弓矢の女神」と称賛されるファランギース。ルシタニア兵に囲まれた際も、素早く弓を放って窮地を脱しました。その腕前は、助けて恩を売ろうとしていたギーヴが呆気に取られてしまうほどです。
精霊の声が聞こえる
ファランギースは、水晶の笛を奏でることで精霊(ジン)を使役。その声を聞いたり、人間の善悪を判断することができます。精霊は追手の存在を知らせたり、同行しようとする真意が不明だったギーヴの本心を教えたりもしていました。
ただし、精霊の声が乗る風の音は誰にでも聞こえますが、言葉の意味が理解できるわけではありません。ファランギース曰く、赤ん坊に人の声が聞こえても、意味はわからないのと同じ現象なのだそうです。
酒豪である
隣国、シンドゥラの第二王子ラジェンドラと盟約を結ぶことになり、アルスラーンは料理と酒でもてなします。酒が美味だと喜び、アルスラーンにも勧めるラジェンドラ。困り顔のアルスラーンの代わりに、ファランギースは自分が相手をしようと名乗り出ました。
そこへギーヴが割って入り、3人の飲み比べが開始。男性2人は酒の強さにかなりの自信を持っていたようですが、最初にギーヴが酔いつぶれます。
ラジェンドラも辛そうになる中、ファランギースは顔色一つ変えずに盃を飲み干していきます。酒豪ぶりに驚愕するラジェンドラは、さらに酒を勧められ、曖昧に笑って遠慮するしかありませんでした。
ファランギースの恋人は?
言い寄る男性をあしらっているファランギースにも、過去には神官のイグリラースという恋人がいました。好青年でしたが、出世が見込めないことを嘆いて堕落。さらに冤罪に問われ、護送中に転落死するという末路を辿ってしまったようです。
後に、パルスと敵対する蛇王ザッハーク側についた、イグリラースの弟グルガーンと再会。グルガーンは、兄の死を機に変わってしまっており、ファランギースとの突然の再会に激しく動揺していました。今後、ファランギースを取り巻く恋愛模様がどうなっていくのか、とても楽しみですね。
原作小説でファランギースはどうなるの?
王都奪還後は25歳になり、女神官としてフゼスターン地方の神殿に戻ります。しかし、パルス王に即位したアルスラーンの要請を受け、巡検使と宮廷顧問官(ブラフマン)に就任しました。
相変わらずギーヴらに言い寄られているようですが、男性との噂は全く無い様子。湖上祭ではかつての恋人の弟と再会、敵対することになり、葛藤しながらも臣下としてアルスラーンを支えます。オクサス地方の異変に際しては、アルフリードと共に調査に向かい、蛇王復活の兆候を目の当たりにしました。
ファランギースの声優は?
ファランギースの声優を担当しているのは坂本真綾です。1996年、『天空のエスカフローネ』のヒロイン・神崎ひとみ役で声優としての知名度が上昇。同時に、OP主題歌を担当して歌手活動を本格的に開始しました。
声優としては、海外作品の吹き替え・アニメ・ゲームなど幅広く活動。女優活動もしており、ミュージカル『レ・ミゼラブル』をはじめとする舞台に出演しました。歌手としてのCDリリースやライブなど、順調にキャリアを重ねており、2005年には初のエッセイ集『アイディ。』を出版しています。