『古畑任三郎』キャスト・犯人役一覧!イチローが登場した回や死亡したゲストは?
1994年に『警部補・古畑任三郎』としてスタートし、SPドラマを挟みながら連続ドラマ3シリーズ、ファイナルと続いた「古畑任三郎」。犯人が判明している状態から、探偵役の刑事が完全犯罪を狙う彼らのトリックを暴く、倒叙モノの推理ミステリーです。 旧ジャニーズ出演の回は特に人気ですが、事務所の関係等で再放送が難しい回も……。今回は各事件も簡単に解説しつつ、豪華なキャスト陣を紹介します!
主人公・古畑任三郎役/田村正和
主人公・古畑任三郎は警視庁刑事部捜査一課の刑事で、役職は万年警部補。常に黒いスーツを着ており、事件現場には自転車で登場します。 優れた推理力の持ち主で、わずかな証拠や手がかりから犯人を追い詰めてきました。加えて巧みな話術や演技により、犯人の裏をかくことも得意。表向きは紳士的ですが、細かいことにこだわる子どもっぽい一面も持ち合わせています。 額に指を当て「え~」と言いながら考える仕草は、演じる田村正和の代名詞になりました。田村は刑事モノに前向きでなく、第2回の脚本を読んで出演を了承したのだとか。2018年以降は一線から退き、心不全のため2021年4月に死去しています。 古畑の中学時代を描く「古畑中学生」のみ、Hey! Say! JUMPの山田涼介が演じました。
刑事
今泉慎太郎役/西村まさ彦(西村雅彦)
右側に写っている人物・今泉慎太郎は、古畑の部下の巡査。西村雅彦(現・西村まさ彦)が演じています。 すでに40代のいい年頃ですが祖母と2人で暮らしています。性格は単純でおっちょこちょい。捜査の際は直接役に立つことはありません。しかし今泉の何気ない行動が、古畑が事件を解決するためのヒントになることも多いのです。 古畑はよく今泉をからかっており、彼のおでこを頻繁に叩くコミカルなシーンでお馴染み。シリーズ中、二度ほど自律神経失調症を発症し、休職するという場面もあったりします。 今泉を主人公にしたスピンオフドラマ『巡査・今泉慎太郎』も1996年に制作されており、『古畑任三郎』シリーズを支える人気キャラクターですね。
西園寺守役/石井正則
西園寺守は『古畑任三郎』第3シーズンから登場した刑事です。演じるのはお笑いコンビ・アリtoキリギリスとしても活躍していた石井正則。 とてもまじめな性格で、事件が起きると必要なデータを一挙に収集し古畑を助けていきます。古畑からも一目置かれており、今泉の嫉妬の対象になっています。 身長が低く、古畑からは「優秀な小男」と呼ばれているキャラクター。
向島音吉役/小林隆
向島音吉は、古畑を「最高の刑事」と呼んで尊敬している巡査です。小林隆が演じました。 古畑が訪れる事件現場には必ずおり、よく彼からも声をかけられますがなかなか名前を覚えてもらえません。なぜなら、向島は頻繁に結婚や再婚などで名字をころころ変えてしまうのです。 古畑とは実は中学時代からの知り合いで、彼のクラスに古畑が転校してきた際にいろいろと世話したことから友人となっていきました。 当時古畑からプレゼントされた、コナン・ドイルの『バスカヴィル家の犬』の小説本を今でも大切に持っていますが、古畑自身はそのことを忘れてしまっているようです。 『古畑任三郎』ファイナルシリーズでは、メジャーリーガーのイチローと腹違いの兄弟であるという衝撃の事実が明かされています。
犯人・被害者役のゲスト一覧
シーズン1
第1回:死者からの伝言
犯人 | 小石川ちなみ役/中森明菜 |
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被害者 | 畑野茂役/池田成志 |
第1回では漫画編集者・畑野が、山荘の地下の金庫室に閉じ込められて窒息死しました。少女漫画家の犯人・小石川は後に無罪判決を受けます。 犯人を歌手でもあり女優の中森明菜、被害者を池田成志が演じました。
第2回:動く死体
犯人 | 中村右近役/堺正章 |
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被害者 | 野崎役/きたろう |
時系列ではシリーズ最初の事件。警備員の野崎は歌舞伎役者・中村との口論の末、彼に突き飛ばされてしまい、後頭部を強打して打撲死しました。中村は偽装工作の後、楽屋に戻って茶漬けを食べるという奇妙な行動をとります。 タレント、歌手、司会者などの顔も持つ堺正章、きたろうと個性派俳優が共演しました。
第3回:笑える死体
犯人 | 笹山アリ役/古手川祐子 |
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被害者 | 田代慎吾役/羽場裕一 |
精神科医の笹山が痴情のもつれから、元恋人でシェフの田代を金属バットで撲殺。笹山自ら通報し、強盗と勘違いしたという正当防衛を装った事件です。 主に2時間ドラマで活躍する羽場祐一、古手川祐子がゲストとして出演しました。
第4回:殺しのファックス
犯人 | 幡随院大役/笑福亭鶴瓶 |
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被害者 | 幡随院フサ子/高柳葉子 |
推理小説家・幡随院は秘書との不倫を妻・フサ子に知られ、彼女を紐で絞殺。第三者の仕業に偽装すべく、FAXを使って誘拐事件をでっち上げました。 犯人を落語家でお笑いタレントの鶴瓶が演じ、全体的にコミカルな雰囲気が漂います。
第5回:汚れた王将
犯人 | 五代目坂東八十助(五代目坂東三津五郎) |
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被害者 | 大石役/小林昭二 |
事件現場は将棋の「竜人戦」が行われる山形県内の旅館。米沢八段は不正に気付いた立会人・大石を灰皿で撲殺し、事故死に偽装しようとしました。 犯人役は故・五代目坂東三津五郎ですが、出演時はまだ五代目坂東八十助名義でした。
第6回:ピアノ・レッスン
犯人 | 井口薫役/木の実ナナ |
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被害者 | 川合健役/中丸新将 |
世界的作曲家の音楽葬が行われる学院にて、川合学長がスタンガンで殺害された事件。音楽家の愛人でもあった犯人・井口は、代役で追悼曲を演奏しました。 犯人を歌手で女優の木の実ナナ、被害者を名脇役の中丸新将が演じています。
第7回:殺人リハーサル
犯人 | 大宮十四郎役/小林稔侍 |
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被害者 | 城田春彦役/長谷川初範 |
殺陣のリハーサルに参加した撮影所所長・城田が、段取り違いを装い斬殺されました。時代劇スター・大宮の犯行で、模造刀を真剣とすり替えたのです。 ゲストは林稔侍と長谷川初範、今なお第一線で活躍するベテランが出演しました。
第8回:殺人特急
犯人 | 中川淳一役/鹿賀丈史 |
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被害者 | 宍戸隆役/河原さぶ |
第8回は特急列車内で発生した密室殺人。興信所の所長・宍戸が浮気調査の対象である外科医・中川に塩化カリウムを静脈内投与され、自然死を装い毒殺されました。 三谷幸喜脚本の『振り返れば奴がいる』(1993年)より、鹿賀丈史演じる中川が登場します。
第9回:殺人公開放送
犯人 | 黒田清役/石黒賢 |
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被害者 | 中島役/岡部務 |
超能力研究家で自称・霊能力者の黒田が、河原でイカサマを仕込む所を目撃したチンピラ・中島ともみ合いになり、石で撲殺してしまった事件です。 犯人をタレントやキャスター、児童文学翻訳家でもある石黒賢が演じました。
第10回:矛盾だらけの死体
犯人 | 佐古水茂雄役/小堺一機 |
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被害者 | 沢田マリ役/泉本のり子 |
第10回では参議院議員の愛人・沢田が睡眠薬を投与され、服毒自殺の体で殺害されました。議員秘書で犯人の佐古水は議員本人も撲殺(未遂)し、心中に偽装します。 犯人をコメディアンでもある小堺一機、議員の鵜野忠邦役は故・森山周一郎が演じました。
第11回:さよなら、DJ
犯人 | 中浦たか子役/桃井かおり |
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被害者 | 沢村エリ子役/八木小織(現・八木さおり) |
三谷作品でお馴染みの「赤い洗面器の男」の話が初登場。人気DJ・中浦の付き人である沢村が、生放送中のわずかな時間にスパナで撲殺されました。 三谷脚本の『ラヂオの時間』(1997年)と世界観を共有し、桃井かおり演じる中浦が登場しました。
第12回:最後のあいさつ
犯人 | 小暮音次郎役/菅原文太 |
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被害者 | 生原治役/鈴木隆仁 |
警視庁捜査一課の小暮警視が張り込みをアリバイに、料理屋のアルバイト・生原を射殺。自らの孫娘を殺害し、裁判で無罪になった犯人への報復でした。 犯人のベテラン刑事を、「仁義なき戦い」などで知られた故・菅原文太が演じました。
SP
第13回:笑うカンガルー
犯人 | 二本松晋役/陣内孝則 |
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被害者 | 野田茂男役/田口浩正 |
シリーズ初の2時間SP。数学者の野田は妻に突き飛ばされ、テーブルで頭を強打します。直接の死因は同僚の二本松に灰皿で殴られたためで、妻は罪に問えませんでした。 メインゲストは陣内孝則ですが、妻役の水野真紀もクレジット上は同格に扱われました。
シーズン2
第14回:しゃべりすぎた男
犯人 | 小清水潔役/明石家さんま |
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被害者 | 向井ひな子役/秋本奈緒美 |
スタイリストの向井がガラス製の水差しで撲殺され、今泉が容疑者となった事件。彼は犯人と知らず小清水弁護士に弁護を依頼し、罪をなすりつけられかけます。 犯人役の明石家さんまが台詞対決を希望し、法廷闘争モノになった回です。
第15回:笑わない女
犯人 | 宇佐美ヨリエ役/沢口靖子 |
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被害者 | 阿部哲也役/相島一之 |
第15回の舞台はプライオリ女学院。学院の戒律に厳格すぎる教師・宇佐美が自由奔放な同僚・阿部を鉄パイプで撲殺し、転倒時の事故に偽装した事件です。 犯人を「科捜研の女」で知られる沢口靖子、被害者を相島一之が演じました。
第16回:ゲームの達人
犯人 | 乾研一郎役/草刈正雄 |
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被害者 | 花見禄助役/藤村俊二 花見常子役/一色彩子(現・一色采子) |
シリーズ初の連続殺人事件では、小説家・禄助とその妻・常子が射殺されました。犯人の医師・乾が禄助の無理心中に偽装し、常子との浮気を隠蔽したのです。 犯人を草刈正雄、被害者をおヒョイさんこと藤村俊二と一色彩子が演じました。
第17回:赤か、青か
犯人 | 林功夫役/木村拓哉 |
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被害者 | 真鍋茂役/金井大 |
第17回では遊園地の観覧車に爆弾が仕掛けられ、警備員の真鍋が撲殺されました。電子工学部の研究助手・林は古畑が殴った唯一の犯人で、動機も身勝手なものでした。 旧ジャニーズの木村拓哉が犯人を演じたため、肖像権の問題で再放送が難しいといわれている回です。
第18回:偽善の報酬
犯人 | 佐々木高代役/加藤治子 |
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被害者 | 佐々木和子役/絵沢萠子 |
脚本家・佐々木高代の妹で長年犬猿の仲だったマネージャー・和子が撲殺された事件。犯人の高代は強盗の仕業と主張し、凶器も解決編まで伏せられました。 この回は“日本のお母さん”こと故・加藤治子、絵沢萠子がゲスト出演しています。
第19回:VSクイズ王
犯人 | 千堂謙吉役/唐沢寿明 |
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被害者 | 沼田役/伊集院光 |
人気クイズ番組の収録当日、衣装係の沼田が衣装ケースに頭を強打して打撲死しました。番組チャンピオンで犯人の千堂が一計を案じ、密室殺人に偽装した事件です。 犯人を唐沢寿明が演じ、雑学王こと伊集院光との異色コラボが実現しました。
第20回:動機の鑑定
犯人 | 骨董商人/二代目澤村藤十郎 |
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被害者 | 川北百漢役/夢路いとし 永井薫役/角野卓造 |
犯人は美術館館長・永井と共に贋作で荒稼ぎをしていた骨董商・春峯堂の主人。悪事を暴露しようとする陶芸家・川北と永井を殺害し、永井に罪をなすりつけます。 犯人を二代目澤村藤十郎、被害者を故・夢路いとしと角野卓造が演じました。
第21回:魔術師の選択
犯人 | 南大門昌男役/山城新伍 |
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被害者 | 倉田勝男役/池田成志 |
三谷脚本の『王様のレストラン』と世界観を共有する回。元マジシャン・南大門の弟子である倉田が、粉末状の青酸化合物が入れられたジュースを飲んで死亡しました。 犯人役は故・山城新伍で、倉田の恋人役の松たか子は民放地上波ドラマ初出演。池田はシリーズを通じて唯一、被害者役を2度演じています。
第22回:間違われた男(TV版)/間違えられた男(ソフト版)
犯人 | 若林仁役/風間杜夫 |
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被害者 | 役名不明/清水昭博 鴨田巌役/小野武彦 |
雑誌編集者の犯人・若林は、高尾山中の山荘で妻の不倫相手を射殺。その後、逃走中にヒッチハイクした車の運転手・鴨田が有名雑誌の編集者だと知り、口止めのために撲殺しました。 犯人を風間杜夫が演じ、三谷作品常連の小野武彦が被害者役で出演しています。
第23回:ニューヨークでの出来事
犯人 | のり子・ケンドール役/鈴木保奈美 |
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被害者 | ネルソン・ケンドール/名前のみ登場 |
小説家のネルソンがたい焼きに毒を仕込まれ、毒殺された完全犯罪を推理する回。被害者の妻で犯人ののり子は、古畑と出会った時点で無罪が確定していました。 いわゆる「安楽椅子探偵」方式で、鈴木保奈美演じる犯人と古畑の会話劇が展開します。
SP
第24回:しばしのお別れ
犯人 | 二葉鳳翆役/山口智子 |
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被害者 | 二葉鳳水役/長内美那子 |
『王様のレストラン』と世界観を共有する回。華道の家元・二葉鳳水が注射で毒を投与され、病死に見せかけて毒害された事件です。元弟子で犯人の鳳翆は、看護師時代の知識を生かして犯行を計画しました。 犯人を演じた山口智子は、当時趣味にしていたフラメンコも披露しています。
総集編
第25回:消えた古畑任三郎
犯人(?) | 今泉慎太郎役/西村雅彦 |
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被害者(?) | 古畑任三郎役/田村正和 |
芳賀刑事が消息不明の古畑を捜し、第24回までの犯人全員を訪ねる回です。実際は今泉刑事の不注意で第1回の山荘の地下に閉じ込められた、というオチでした。
SP
第26回:古畑任三郎 vs SMAP
犯人 | SMAP (中居正広、木村拓哉、稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾) |
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被害者 | 富樫明男役/宇梶剛士 |
アイドルグループ「SMAP」のライブスタッフが、首吊り自殺に偽装して絞殺された事件。被害者の富樫という男は、草彅と彼の親族を強請っていました。 SMAP全員が実名で登場しており、木村のみ第17回に続き2度目の犯人役でした。被害者役の宇梶剛士も、第11回以来2度目の出演となります。
第27回:黒岩博士の恐怖
犯人 | 黒岩健吾役/緒形拳 |
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被害者 | 小木智満役/酒井敏也 春木役/栗田貫一 |
死体の肛門に犯行声明のおみくじを詰める、という猟奇的な連続殺人事件が発生。監察医で犯人の黒岩は罪を着せるため、助手・春木の死体のみ自殺に偽装しました。 犯人を日本代表する名優の故・緒形拳、被害者を酒井敏也と栗田貫一が演じています。
シーズン3
第28回:若旦那の犯罪
犯人 | 気楽家雅楽役/七代目市川染五郎(現・十代目松本幸四郎) |
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被害者 | 気楽家苦楽役/モロ師岡 |
売れっ子落語家・雅楽が兄弟子の苦楽と揉め、首を軍用ナイフで惨殺した回。ネタ作りの才能がない雅楽が、苦楽の新ネタを無断で使用したのが発端でした。 犯人を七代目市川染五郎、被害者を俳優でコメディアンのモロ師岡が演じました。
第29回:その男、多忙につき(TV版)/忙しすぎる殺人者(ソフト版)
犯人 | 由良一夫役/真田広之 |
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被害者 | 岩田大介役/佐渡稔 |
第29回では都議会議員・岩田が9mmの自動式拳銃で撃たれ、銃殺される事件が発生。メディアプランナーで犯人の由良はアリバイ工作をし、自殺に見せかけようとしました。 海外でも活躍する真田広之、三谷作品でお馴染みの佐渡稔がゲスト出演した回です。
第30回:灰色の村(TV版)/古畑、風邪をひく(ソフト版)
犯人 | 荒木嘉右衛門役/松村達雄 |
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被害者 | 日下部薫子役/あめくみちこ |
大手デパートの社員を騙る日下部が長野県の村で斬殺され、遺体を沼に遺棄された事件。犯人は「お館様」と慕われる村長・荒木で、村民総出で隠蔽工作に奔走しました。 犯人を故・松村達雄が演じ、村の助役役で岡八郎(現・岡八朗)も出演。被害者役のあめくみちこは第11回に続き2回目の出演となります。
第31回:古畑、歯医者へ行く(TV版)/アリバイの死角(ソフト版)
犯人 | 金森晴子役/大地真央 |
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被害者 | 山村淳一役/陰山泰 |
オフィスビルのトイレにて、山村という会社員がコンマ25口径の自動式拳銃で銃殺されました。彼の元恋人で歯科医師の金森は唯一、犯行時に変装していた犯人です。 犯人を元宝塚月組のトップスターで、女優として活躍する大地真央が演じました。
第32回:再会(TV版)/古い友人に会う(ソフト版)
犯人(?) | 安斎亨役/津川雅彦 |
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被害者 | なし |
古畑の古い友人で小説家の安斎が、自分の担当編集者と不倫をしている妻・香織の犯行に見せかけ、拳銃自殺をしようと計画した回。 安斎の説得に成功したことから、ある意味では犯人も被害者も存在しません。ゲストとして映画監督、評論家としても活躍した故・津川雅彦が出演しました。
第33回:絶対音感殺人事件
犯人 | 黒井川尚役/市村正親 |
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被害者 | 滝川ルミ役/街田しおん |
第33回ではビオラ奏者・滝川が大理石の灰皿で殴られ、殺害される事件が発生。有名指揮者で犯人の黒井川は細工をし、クラリネット奏者に罪を着せようとしました。 犯人役の市村正親は演劇界で権威ある賞を獲得し、多方面で活躍しています。
第34回:哀しき完全犯罪
犯人 | 小田嶋さくら役/田中美佐子 |
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被害者 | 小田嶋佐吉役/小日向文世 |
囲碁棋士・小田嶋が非常用懐中電灯で殴られ、妻で女流棋士のさくらに殺害された事件。すぐには絶命せず通報しようとするも、電話機にたどり着けませんでした。 犯人を演技派女優の田中美佐子、被害者を名脇役の小日向文世が演じました。
第35回:頭でっかちの殺人(TV版)/完全すぎた殺人(ソフト版)
犯人 | 堀井岳役/福山雅治 |
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被害者 | 等々力役/板尾創路 |
車椅子の化学研究所所員・堀井が、同僚で親友の等々力を遠隔装置付き爆弾で爆殺した回。等々力自身ではなく、彼と交際し始めた元恋人を恨んでの犯行でした。 福山雅治が後の代表作「ガリレオ」を思わせる天才に扮し、被害者を板尾創路が演じました。
第36回:追いつめられて(TV版)/雲の中の死(ソフト版)
犯人 | 臺修三役/玉置浩二 |
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被害者 | 市川由美子役/川合千春 |
飛行機内で西洋美術研究家・臺と愛人がもみ合いの末、愛人が後頭部を強打し死亡します。乱気流による完全な事故でしたが、臺は身元詐称等で逮捕されました。 ロックバンド「安全地帯」のボーカルで、俳優の玉置浩二が犯人を演じています。
第37・38回:最も危険なゲーム(TV版)/最後の事件(ソフト版)
犯人 | 日下光司役/江口洋介 |
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被害者 | 牟田役/小原雅人 |
第37・38回は唯一の前後編。動物愛護団体の過激派リーダーが、裏切り者の牟田が持ち出したテロ活動の証拠を取り戻すため、鉄道会社への脅迫事件を起こします。 江口洋介演じる日下は一連の事件を主導しますが、牟田を始末したのは別メンバーです。
SP
第39回:すべて閣下の仕業
犯人 | 黛竹千代役/九代目松本幸四郎(現・二代目松本白鸚) |
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被害者 | 川北健役/及川光博 |
中南米某国にて参事官の川北が壺で撲殺され、反日団体の誘拐殺人に偽装された事件。外交官の黛は古畑が拘束に失敗した唯一の犯人で、解決後に自殺しました。 犯人を松本幸四郎、被害者を歌手でもあり俳優の及川光博が演じています。
ファイナル
第40回:今、甦る死
犯人 | 天馬恭介役/石坂浩二 堀部音弥役/藤原竜也 |
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被害者 | 堀部大吉役/千葉哲也 |
製パン会社社長・大吉が撲殺され、弟で犯人の音弥も猟銃の暴発で死亡した事件。音弥を裏で操る黒幕・天馬は手を汚しておらず、15年前の別件で逮捕されました。 犯人は石坂浩二と藤原竜也という豪華コンビ、被害者は千葉哲也が演じています。
第41回:フェアな殺人者
犯人 | イチロー |
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被害者 | 郡山繁役/今井朋彦 |
向山とイチローの異父兄弟関係が判明する回。イチローが兄の向山を救うため、彼を脅迫するフリーライター・郡山に毒入りカプセルを飲ませて毒殺した事件です。 イチロー初のセリフ付きでの本人役でしたが、撮影ではノーミスで演じ切きりました。
第42回:ラスト・ダンス
犯人 | 大野もみじ役/松嶋菜々子 |
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被害者 | 大野かえで/松嶋菜々子 |
映像化された範囲では古畑任三郎にとって最後の事件。姉のもみじが一卵性双生児の入れ替わりを利用し、自動式拳銃で自殺したと見せかけて、妹のかえでを殺害しました。 ゲストの松嶋菜々子が1人2役を演じ、ファンの間でも特に人気の高いエピソードです。
その他
第43回:古畑中学生(TV版)/古畑任三郎、生涯最初の事件(ソフト版)
犯人 | 野々山役/原田泰造 |
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被害者 | なし |
本編に田村正和が出演しない唯一の回。数十年前、古畑と向島音吉が通う中学校の理科教師・野々山が、助役らとの共犯で村に伝わる埋蔵金を強奪した事件です。 犯人はお笑いトリオ「ネプチューン」の原田泰造、共犯者を甲本雅裕と石田太郎が演じました。
第44回:一瞬の過ち
犯人 | 三谷幸喜 |
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被害者 | 大泉妙 |
三谷幸喜が朝日新聞のコラムで連載した短編小説(全4回)。映画の完成披露試写会当日、控室となったバリトンホテルにて、主演俳優・大泉妙が脚本家の三谷に射殺されました。 映像化はされていませんが、犯人は三谷自身、被害者は大泉洋がモデルだそうです。ちなみに、犯人のキャストイメージは吉田鋼太郎だとか!
『古畑任三郎』亡くなった出演者は?
『古畑任三郎』で老若男女に大人気となった田村正和は、2021年4月3日、心不全のためこの世を去りました。享年77歳でした。 犯人役で出演してたキャストでは、第27回「黒岩博士の恐怖」に出演した緒形拳が、2007年に71歳で他界。第5回「汚れた王将」に出演した坂東三津五郎が2015年に59歳で、第3回「再会」(「古い友人に会う」)で犯人役を演じた津川雅彦が、2018年に71歳でその生涯を終えています。
『古畑任三郎』の脚本は三谷幸喜が担当
三谷幸喜は1961年生まれの脚本家です。舞台演出や映画監督としても活躍しており、俳優としての一面も持っています。 三谷は大学在学中の1983年に、劇団「東京サンシャインボーイズ」を結成し、自身も役者として活動していました。『古畑任三郎』シリーズで今泉役を演じている西村雅彦は、同劇団の劇団員でもあります。 劇団と並行して放送作家としての活動もスタート。アニメ『サザエさん』の脚本も手がけたことがあります。1989年から、フジテレビで放送されていた深夜ドラマ『やっぱり猫が好き』の脚本を多く担当し、脚本家として注目されるようになっていきます。 連続テレビドラマの脚本家としてのデビュー作は、1993年の『振り返れば奴がいる』です。三谷は当時、コメディ専門でしたが、そのことを知らないプロデューサーがシリアスな医療ドラマの脚本を依頼します。 結果としてコメディ部分はスタッフによりすべて変更されてしまいましたが、作品自体は成功します。 デビュー作の成功を受け、1994年に三谷は『古畑任三郎』の脚本を担当することになりました。 その後も『王様のレストラン』や『竜馬におまかせ!』など、脚本家として多数のヒット作を生み出していきます。その後の活躍も目覚ましいものでしたね。
『古畑任三郎』キャストは犯人役ゲストまで超一流!
従来は大物ゲスト=犯人が定石ですが、「古畑任三郎」は和製『刑事コロンボ』的なストーリー構成のため、“犯人がバレても”問題ありません。 古畑と犯人との2人芝居が中心だからこそ、豪華キャストがドラマに深みを生むのです。実名のキャストはパブリックイメージが反映され、感情移入しやすいのも特徴。基本1話完結型なので、気になるゲストの回を抜粋して観られるのは嬉しいですね。