【2023年】おすすめ中国映画ランキングTOP25!魅力あふれる名作から最新作まで紹介
タップできる目次
- 中国映画は今や世界的なスケールに!おすすめ作品をランキングで紹介
- 中国映画の歴史と台湾・香港映画との違い
- 話題の新作を紹介
- 中国映画ランキング!名作から話題の新作まで【TOP25】
- 1位『活きる』(1994年)
- 2位『鬼が来た!』(2000年)
- 3位『薬の神じゃない!』(2020年)
- 4位『南京!南京!』(2009年)
- 5位『ラストエンペラー』(1987年)
- 6位『變臉(へんめん)/この櫂に手をそえて』(1996年)
- 7位『レッド・クリフ』(2008年)
- 8位『象は静かに座っている』(2019年)
- 9位『在りし日の歌』(2020年)
- 10位『さらば復讐の狼たちよ』(2010年)
- 11位『妻への家路』(2014年)
- 12位『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』(2020年)
- 13位『天安門、恋人たち』(2006年)
- 14位『山河ノスタルジア』 (2015年)
- 15位『長江哀歌』(2006年)
- 16位『芳華-Youth-』(2017年)
- 17位『薄氷の殺人』(2015年)
- 18位『グランド・マスター』(2013年)
- 19位『罪の手ざわり』(2014年)
- 20位『帰れない二人』(2019年)
- 21位『鵞鳥湖の夜』(2020年)
- 22位『カイジ 動物世界』(2018年)
- 23位『人魚姫』(2017年)
- 24位『ブラインド・マッサージ』(2017年)
- 25位『サイバー・ミッション』(2018年)
- おすすめ中国映画でいつもと違う映画体験を!
中国映画は今や世界的なスケールに!おすすめ作品をランキングで紹介
高度経済成長によって、世界的に注目されることが増えてきた中国。それは映画界でも同じで、中国の企業が出資する大型ハリウッド作品が増えてきています。中でも、カリフォルニアの映画制作会社「レジェンダリー」は中国に2016年に買収されました。 これまでに高く評価をされてきている中国映画。台湾・香港映画との違いを解説しつつ、ランキング形式でおすすめ映画を25作品紹介したいと思います。 >今すぐランキング1位を知りたい人はこちら
中国映画の歴史と台湾・香港映画との違い
1896年に中国に持ち込まれた映画は、上海を中心に発達していきました。しかし、そもそも中国の映画と一口に言っても、中には言語によって様々な地域の映画として分別されています。主に、中国映画、台湾映画、香港映画と大きく分けられますが、これは台湾と香港が中国から「独立している」という主張のもと、別ジャンルとして分けられているのです。 また、作風もその地域によって大きな特色が生まれています。中国映画は、主に武侠ものがメイン。中国の歴史を描いた作品が多く、資本もあるためハリウッド進出をするなど、映画自体のスケールが大きいです。 対して、香港映画はカンフーやノアール、犯罪映画などがメイン。ジャッキー・チェンやブルース・リーによるカンフーものも、香港映画です。また、『恋する惑星』などで知られるウォン・カーウァイの作品もこちらに分類されます。 台湾映画はミニシアター、アート映画が多い傾向があり日本では2000年代に流行った印象が強いです。『恋恋風塵(れんれんふうじん)』のホウ・シャオシェンや、『恐怖分子』、『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』のエドワード・ヤン監督などが代表的に挙げられます。 この記事では台湾・香港映画を除き、中国映画のみにフォーカスしておすすめ作品を紹介していきます。
話題の新作を紹介
『唐人街探偵 東京MISSION』(2021年)
中国の大ヒットシリーズ「唐人街探案」の3作目。主人公の探偵コンビ、タン・レンとチン・フォンが東京を舞台に活躍する姿を描いています。 日本から妻夫木聡、長澤まさみ、染谷将太、浅野忠信などが参加していることも話題に。妻夫木聡演じる探偵の野田昊はシリーズ2作目にも登場しています。 第3弾は、その野田からの依頼でタン・レンとチン・フォンが東京にやって来るところから始まります。2人が依頼されたのは、犯人として起訴されたヤクザの組長の冤罪を証明すること。タイの探偵として、トニー・ジャーも出演しています。
『少年の君』(2021年)
『ソウルメイト/七月と安生』で監督デビューを果たした香港出身の俳優デレク・ツァンの監督2作目で、優等生と不良の心の交流を描いた青春映画。第39回香港電影金像奨で作品賞や監督賞など8部門を受賞し、第93回アカデミー賞では国際長編映画賞にノミネートされました。 いじめを受けている進学校の高校生チェン・ニェンと不良少年シャオベイが、それぞれの孤独を抱えながら心を通わせていく様子を描いています。チェン・ニェンを『サンザシの樹の下で』(2011年)のチョウ・ドンユィ、シャオベイをアイドルグループ「TFBOYS」のイー・ヤンチェンシーが演じました。
『共謀家族』(2021年)
インド映画『Drishyam』(2013年)のヒンディー語リメイク版『ビジョン』(2015年)を、中国でリメイク。犯罪映画のトリックを使って、家族を守るため完全犯罪に挑む男を主人公にしたクライム・サスペンス映画です。 妻と2人の娘と幸せに暮らしていた映画マニアのリー。しかし長女が誤って警察局長の息子を殺害してしまったことから、これまでに観てきた映画のトリックを使って完璧なアリバイを作ろうとするのですが……。 主人公リーを『ドラゴン・ブレイド』(2016年)のシャオ・ヤン、妻アユーを『チィファの手紙』(2020年)のタン・ジュオが演じています。
『エイト・ハンドレッド 戦場の英雄たち』(公開未定)
日中戦争初期の上海で起こった「四行倉庫の戦い」の実話を基にした大ヒット戦争映画が、2021年秋に日本でも公開。「八百壮士」と呼ばれた守備隊の日本軍との激戦を描いています。 1937年、第2次上海事変の末期。中国軍の第88師第524団の約400人は、河沿いの巨大倉庫「四行倉庫」を防衛拠点として、日本軍からの総攻撃に耐え激戦を繰り広げました。 『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』(2018年)のオウ・ハオや『山河ノスタルジア』(2016年)のチャン・イーが兵士役で出演。日本軍司令官役で『南京!南京!』の中泉英雄も参加しています。
中国映画ランキング!名作から話題の新作まで【TOP25】
ここからは名作から話題の新作までをランキングにして紹介!スケールの大きさ、ストーリー性、評価の高さ、ハラハラ度、感動度の5項目を★5つで評価したTOP25をお届けします。 ※★数が同率の場合は、評価の高さや受賞歴、興行面などを考慮してランキングを作成しています。
1位『活きる』(1994年)
ジャンル | ドラマ、恋愛 |
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メインキャスト | グォ・ヨウ、コン・リー |
■スケールの大きさ:★★★★★ ■ストーリー性:★★★★★ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★★★
40年代の中国が舞台。資産家の息子であったフークイは、賭け事に負けたことで全財産を失ってしまうことに。子供を身ごもっていた彼の妻チアチェンは、愛想をつかして実家に帰ってしまいます。 しかし、息子が誕生したことをきっかけに、再びフークイの元に戻って献身的に支えようとする彼女。そんな矢先に、フークイは国民党と共産党間における内戦に巻き込まれてしまうのでした。 1993年に余華によって執筆された同名小説を映画化したもの。監督のチャン・イーモウは、本作で世界的な評価を得ましたが、政治的な理由によって本国では上映が禁止されました。
2位『鬼が来た!』(2000年)
ジャンル | 戦争、コメディ |
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メインキャスト | チアン・ウェン、香川照之 |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★★★ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★★★ ■感動度:★★★☆☆
チアン・ウェン監督作『鬼が来た!』(2000年)は、1945年中国の僻地の村を舞台に日本兵と村人の交流を描き、カンヌ映画祭で審査員特別賞を受賞した傑作中国映画です。日本兵の花屋小三郎を、日本の名優・香川照之が体当たりで演じました。 戦争という悲劇を村人目線で描いたことで、戦争には恐ろしい側面だけでなく滑稽で不合理な側面もあることを巧みに示しています。 この映画も公開当初は中国で上映禁止になった作品です。上映禁止になった理由は、カンヌ映画祭に無断出品したことや、中国人のメインキャラクターがバカらしく描かれていたこと、愛国心や日本に対する憎悪の描き方が足りなかったためだともされました。
3位『薬の神じゃない!』(2020年)
ジャンル | ドラマ、コメディ |
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メインキャスト | シュー・ジェン、ワン・チュエンジュン |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★★☆ ■感動度:★★★★☆
2014年に中国で実際に起こったジェネリック薬の密輸販売事件を、『恋する都市5つの物語』(2018年)のウェン・ムーイエ監督が映画化。中国では500億円を超える大ヒットを記録し、アジア・フィルム・アワードや金馬奨など国内外の映画賞で数多くの賞を受賞しました。 上海で薬屋を営むチョン・ヨンは、貧乏の末に妻にも見放されて人生のどん底に。そんな時、国内で認可されている白血病の治療薬が高価なため、同じ成分で安いインドのジェネリック薬を購入してほしいという話が舞い込みます。金に目がくらんだチョンは密輸販売に手を染め始め……。
4位『南京!南京!』(2009年)
ジャンル | ドラマ、戦争 |
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メインキャスト | リウ・イエ、カオ・ユアンユアン |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★★☆ ■感動度:★★★★☆
ルー・チャン監督作『南京!南京!』(2009年)は、1937年に起きた南京事件を扱った中国映画です。 南京に侵略し、南京城を墜落させた日本軍。多くの中国兵が逃げる中で、その場に残り戦い抜く者たちもいました。そんな中国兵を残酷に、徹底的に抹殺する日本兵。そのうちの1人の日本兵士が自らの行動に疑問を抱きます。 監督はスケールの大きなテーマを扱いながらも、個人に焦点を当てることに重きを置いていました。それによって本作は、残忍な行動をとった兵士の動機や混乱、精神状態、ヒロイズムにより深く迫っています。 戦争に参加した人々の感情を描いたという作品。特に慰安婦のシーンが劇中多く存在する本作は、日本で収集した2000冊以上の写真集をはじめ、多くの歴史的資料を元に作られています。しかし、日本では紆余曲折し、映画祭でたった1日のみの公開という結果になりました。
5位『ラストエンペラー』(1987年)
ジャンル | ドラマ、時代劇 |
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メインキャスト | ジョン・ローン、ジョアン・チェン |
■スケールの大きさ:★★★★★ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★☆☆
第二次世界大戦が終結、および満州国が崩壊し内戦が終わったことで、ハルビン駅は中華人民共和国の一部に。その駅の構内で、中国に送還されてきた戦犯の1人が自殺を試みます。 監視員によって一命をとりとめた彼こそ実は、清朝最後の満州国の皇帝「ラストエンペラー」である愛新覚羅溥儀(あいしんかくら ふぎ)だったのです。 皇帝が1人の市民として死を迎えるまでの生涯を、1908年から1967年にかけて描いた壮大な作品。イタリア・中国・イギリスによる合作となっており、音楽を坂本龍一が手がけました。米国アカデミー賞では作曲賞を含む9冠を果たしています。
6位『變臉(へんめん)/この櫂に手をそえて』(1996年)
ジャンル | ドラマ、コメディ |
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メインキャスト | チュウ・シュイ、チョウ・レンイン |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★★★ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★★★
「変面王」という異名を持つ大道芸人の王。変面の名人である彼は、子供がいませんでした。自分の後継者を探すために、違法な幼児売買で男の子を買った王。その子をまるで我が子のように溺愛した彼でしたが、のちに子供が性別を偽って売られた、女の子であることに気づきます。 芸を女の子に教えることができない、と憤慨した王は彼女を追い出そうとします。しかし、行く宛てのない彼女は、彼に召使いとして残してもらおうとするのでした。そんな2人の、奇しくも美しい愛情の物語。東京国際映画祭をはじめ、各国の映画祭で受賞するなど高く評価された作品です。
7位『レッド・クリフ』(2008年)
ジャンル | アクション、時代劇 |
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メインキャスト | 金城武、トニー・レオン、チャン・チェン |
■スケールの大きさ:★★★★★ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★★★ ■感動度:★★★☆☆
ジョン・ウー監督作『レッド・クリフ』は、三国志の赤壁の戦いを描いた超大作の1作目。三国時代の中国を舞台に、漢の曹操は南部制圧に向けて動いていました。彼の目的は天下統一。その邪魔者となる劉備、孫権を抹殺していようとしていました。 金城武やトニー・レオンといった日本でもお馴染みの俳優が出演していたこともあり、本作は日本だけで50億円の興行収入を突破する大ヒットを記録。魅力は何といっても圧倒的スケールで描かれたバトル。両軍入れ乱れるシークエンスは圧巻です。
8位『象は静かに座っている』(2019年)
ジャンル | ドラマ |
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メインキャスト | チャン・ユー、ポン・ユーチャン |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★★☆
第68回ベルリン国際映画祭国際で批評家連盟賞と最優秀新人監督賞スペシャルメンションを獲得したフー・ボー監督のデビュー作。 中国北部の地方都市を舞台に、男女4人の1日を描いています。4時間近い力作で、この作品の完成直後にフー・ボー監督は自ら命を絶ち、本作が遺作となりました。 かつて炭鉱業が盛んだった中国の小さな田舎町。友だちをかばおうとして、町で幅を利かせている不良の同級生を誤って階段から突き落としてしまった少年ブー。不良たちに追われ、町を離れようとするブーは、友人や近所の老人も巻き込んでいきます。
9位『在りし日の歌』(2020年)
ジャンル | ドラマ |
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メインキャスト | ワン・ジンチュン、ヨン・メイ |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★★★ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★★☆
『我らが愛にゆれる時』(2011年)のワン・シャオシュアイ監督が、1980年代から2000年代までの激動の中国を背景にある夫婦の姿を描いたヒューマンドラマ。主演を務めたワン・ジンチュンとヨン・メイが、第69回ベルリン国際映画祭で最優秀男優賞と最優秀女優賞をW受賞しました。 ヤオジュンとリーユンの夫婦は、地方都市の国有工場に勤めながら幸せに暮らしていました。しかし、1人息子のシンシンを事故で亡くし、悲しみに暮れるあまり住み慣れた故郷を捨てて、自分たちのことを誰も知らない町へ移り住みます。
10位『さらば復讐の狼たちよ』(2010年)
ジャンル | ブラックコメディ |
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メインキャスト | チアン・ウェン、グォ・ヨウ |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★★★ ■感動度:★★★☆☆
チアン・ウェン監督作『さらば復讐の狼たちよ』(2010年)は、1920年代の中国を舞台としたバイオレントなダークコメディです。詐欺師の主人公が7人のギャング集団に襲われた際、県知事の書記になりすましたことがきっかけで起こる物語。 詐欺師にそそのかされたギャングが、ごく少人で巨大勢力を持つ冷酷な支配者に立ち向かいます。本作は過激なバイオレンスと、スラップスティックコメディのバランスが上手く取られていたことが特に高く評価されました。
11位『妻への家路』(2014年)
ジャンル | ドラマ |
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メインキャスト | チェン・ダオミン、コン・リー |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★☆☆☆ ■感動度:★★★★☆
妻のフォン・ワンイーと共にバレエを習う娘タンタンを持つルー・イエンシー。娘は「革命模範バレエ 紅色娘子軍」の主役に抜擢されそうになっていましたが、父であるルー・イエンシーは追放中の身でした。 彼は駅で2人に会おうと連絡をとりますが、娘は母から行くことを止められます。そして、代わりに駅に行ったフォン・ワンイーの目の前で、ルー・イエンシーは取り押さえられてしまったのです。 タンタンは逃亡者の娘として主役からも外されてしまい、ルー・イエンシーが彼女たちの元に帰るのはそれから20年後のことだったのですが……。『紅いコーリャン』でデビューした監督チャン・イーモウが原点回帰したといわれている作品です。
12位『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』(2020年)
ジャンル | ドラマ、ミステリー |
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メインキャスト | タン・ウェイ、ホアン・ジエ |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★★☆ ■感動度:★★★☆☆
中国の新世代を代表するビー・ガン監督の長編2作目で、迷宮のように現実と夢が交差する世界をさまよう男の記憶の旅路を描いた幻想的な作品。後半から3Dのワンシークエンスショットが入る演出も話題になりました。 父の死を知り、長い間離れていた故郷へ戻ったルオ・ホンウ。そこで、幼なじみの白猫の死をふと思い起こしたのと同時に、彼の心をずっととらえていたある女性のイメージが付きまとい始めます。 ワン・チーウェンと名乗るその女性を追い、ルオは自分の記憶を遡りつつ、現実と夢が交わるミステリアスな旅路に出ることになります。
13位『天安門、恋人たち』(2006年)
ジャンル | ドラマ、恋愛 |
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メインキャスト | ハオ・レイ、グオ・シャオドン |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★★☆
ロウ・イエ監督作『天安門、恋人たち』(2006年)は、1980年代後半、国境付近の街から大学に通うため北京にやってきた少女ユー・ホンを中心とした物語です。故郷にいた恋人と別れ、大学生活を始めたユー・ホンは友達のリー・ティを通じて、チョウ・ウェイと出会い恋に落ちるのですが……。 前半はユー・ホンの恋物語が中心ですが、後半の天安門事件が起きた後はこの悲劇の余波にフォーカスした物語が語られます。中国政府にとってセンシティブなテーマを扱っている本作は、中国で上映禁止になった作品です。
14位『山河ノスタルジア』 (2015年)
ジャンル | ドラマ |
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メインキャスト | チャオ・タオ、リャン・チントン |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★☆☆☆ ■感動度:★★★★☆
ジャ・ジャンクー監督作『山河ノスタルジア』は、3つの時間軸で描かれる壮大な親子のドラマです。 小学生教師タオの結婚から息子のダオラー出産までが描かれる1999年、離婚して離れ離れになっていた2人の久々の再会が描かれる2014年、成長してオーストラリアで暮らすダオラーが母の面影を追う2025年、と展開されていきます。 本作は中国・日本・フランス合作作品で、トロント国際映画祭で高い評価を獲得しました。
15位『長江哀歌』(2006年)
ジャンル | ドラマ |
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メインキャスト | ハン・サンミン、チャオ・タオ |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★☆☆ ■ハラハラ度:★★☆☆☆ ■感動度:★★★★☆
ジャ・ジャンクー監督作『長江哀歌』(2006年)は、ダム建設によって立ち退きを余儀なくされた人々を描いた中国映画です。 16年前に生き別れた妻子を探しに、長江にやってきた炭鉱夫のサンミン。しかし、妻が住んでいた場所は三峡ダムが建設された影響で、水の底に沈んでいたのです。サンミンは、妻子を探す決意をします。 ジャンクー監督は、ワイドショットやじっくりと時間をかけてカメラを固定したまま、フレーミングを水平方向に移動させるショットを多用しました。 1歩引いた視点から、変わりゆく環境を捉えようとした本作。第63回ヴェネツィア国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され、最高賞である金獅子賞を受賞しました。
16位『芳華-Youth-』(2017年)
ジャンル | ドラマ、恋愛 |
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メインキャスト | ホアン・シュエン、ミャオ・ミャオ |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★☆☆ ■ハラハラ度:★★☆☆☆ ■感動度:★★★★☆
1976年の中国。17歳のシャオビンは夢と希望を持って、歌劇団・文工団に入団します。劇団は、歌や踊りによって兵士を慰労することを目的としていましたが、農村出身のシャオビンは周りと打ち解けられません。しかし、そんな彼女の支えになったのが模範兵のリウ・フォンでした。 中越戦争が起きた激動の70年代の中国を舞台に繰り広げられる、若者の切なく美しいラブストーリー。『唐山大地震』を監督した中国の名匠フォン・シャオガンが手がけています。
17位『薄氷の殺人』(2015年)
ジャンル | ミステリー、スリラー |
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メインキャスト | リャオ・ファン、グイ・ルンメイ |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★★☆ ■感動度:★★☆☆☆
中国北部の地方都市で起こった未解決の猟奇殺人事件を追う元刑事が、その真相に迫っていく姿を描いたクライム・スリラー。『鵞鳥湖の夜』(2020年)のディアオ・イーナン監督の長編3作目で、第64回ベルリン国際映画祭で金熊賞と男優賞をW受賞しています。 1999年に華北地方で発見された切断された男の死体が、6都市15カ所の工場で次々と発見される事件が発生。しかし捜査を担当したジャン刑事は容疑者と撃ち合って重傷を負い、真相は闇の中に。その5年後、元同僚から以前と似た手口の事件を警察が追っていることを聞き、ジャンは独自に調査を開始します。
18位『グランド・マスター』(2013年)
ジャンル | アクション、ドラマ |
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メインキャスト | トニー・レオン、チャン・ツィイー |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★★☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★☆☆
ウォン・カーウァイ監督作『グランド・マスター』(2013年)は、中国と香港の合作であり、カンフーの達人イップ・マンを描いた伝記映画です。 時は30年代。中国南部の武術家イップ・マンの元に、中国北部から武術家引退を考えている宮宝森がやってきます。彼は自分が北の技を南に伝えたため、今度は南の技を北にもらおうとしていました。そして、南部を代表する武術家を、自分との戦いに勝った者にすると言い……。 カンフー最強の座を巡る熾烈なバトルが、ユエン・ウーピン指導による、バレエのように美しく洗練されたアクションで繰り広げられます。
19位『罪の手ざわり』(2014年)
ジャンル | アクション、ドラマ |
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メインキャスト | チアン・ウー、ワン・バオチャン |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★☆☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★☆☆
『長江哀歌』(2007年)や『山河ノスタルジア』(2016年)で知られるジャ・ジャンクー監督の長編7作目。第66回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞し、海外でも高く評価された作品です。 中国で実際に起きた犯罪事件を基に、山西省の炭鉱作業員ダーハイ、重慶出身の強盗チョウ、湖北省の風俗サウナの受付係シャオユ、広東省のナイトクラブの青年シャオホイと、4人4様の物語が描かれています。 急激に変化する現代の中国社会の片隅で、ひたむきに生きる普通の人々がなぜ「罪に触れてしまったのか」を問う群像劇です。
20位『帰れない二人』(2019年)
ジャンル | ドラマ、恋愛 |
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メインキャスト | チャオ・タオ、リャオ・ファン |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★★☆ ■評価の高さ:★★★☆☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★☆☆
ジャ・ジャンクー監督が、公私にわたるパートナーのチャオ・タオを主演に迎えたヒューマンドラマ。2001年から始まる1組の男女の18年間の物語を、変化する現代中国を背景に描いています。第54回シカゴ国際映画祭では、監督賞と女優賞を受賞しました。 山西省大同の裏社会で生きる男ビンの恋人チャオは、ビンを助けるために銃を発砲して刑務所に入ることに。その5年後、刑期を終えて出所したチャオは奉節でビンと再会しますが、ビンには大同には帰れないと言われてしまいます。2017年に2人は大同で再会しますが、ビンは車椅子生活を送っていました。
21位『鵞鳥湖の夜』(2020年)
ジャンル | クライム・スリラー |
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メインキャスト | フー・ゴー、グイ・ルンメイ |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★★☆☆ ■ハラハラ度:★★★★☆ ■感動度:★★☆☆☆
『薄氷の殺人』のディアオ・イーナン監督が、現代中国社会の底辺で生きる人々の現実をリアルに描いたノワール・サスペンス。第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された作品です。 中国南部にある鵞鳥湖(がちょうこ)周辺の再開発から取り残された地区では、裏社会の抗争が激化。出所したばかりの男チョウは対立組織との争いに巻き込まれ、誤って警官を射殺してしまいます。 主人公チョウを演じたのは『1911』(2011年)のフー・ゴー。チョウと行動を共にする娼婦アイアイを『薄氷の殺人』のグイ・ルンメイが演じました。
22位『カイジ 動物世界』(2018年)
ジャンル | ドラマ、スリラー |
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メインキャスト | リー・イーフォン、マイケル・ダグラス |
■スケールの大きさ:★★★★☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★☆☆☆ ■ハラハラ度:★★★★☆ ■感動度:★★☆☆☆
日本でも実写映画された人気漫画『賭博黙示録カイジ』の中国版実写作品。 友人に騙されて、多額の借金を背負ってしまったカイジ。彼は借金を一括返済するチャンスが与えられるギャンブル船「デスティニー」に乗り込みます。しかし、そこで行われていたのは、勝てば借金帳消し、負ければ死という最恐のギャンブルだったのです。 主人公カイジをはじめ、メインキャラクターは日本版に近い描かれ方をしています。中でも、利根川にあたるアンダーソンというキャラクターを、ハリウッド俳優のマイケル・ダグラスが演じているのも見所の1つです。
23位『人魚姫』(2017年)
ジャンル | ファンタジー |
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メインキャスト | ダン・チャオ、リン・ユン |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★☆☆☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★★☆☆
『少林サッカー』(2002年)や『カンフーハッスル』(2005年)で知られるチャウ・シンチー監督による、人間と人魚の恋を描いたファンタジー・ロマンス。オーディションで12万人の中から抜擢された新人女優リン・ユンが、主人公の人魚姫シャンシャンを演じました。 香港郊外の自然保護区域をリゾート開発するため、海を埋め立てるプロジェクトを進めていた若き実業家のリウ。この海で暮らしていた人魚族は計画を阻止するべく、リウの暗殺作戦を決行します。リウのもとへと送り込まれた人魚のシャンシャンでしたが、互いに惹かれ合って恋に落ちてしまい……。
24位『ブラインド・マッサージ』(2017年)
ジャンル | ドラマ |
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メインキャスト | ホアン・シュエン、チン・ハオ |
■スケールの大きさ:★★☆☆☆ ■ストーリー性:★★★☆☆ ■評価の高さ:★★☆☆☆ ■ハラハラ度:★★☆☆☆ ■感動度:★★★☆☆
『天安門、恋人たち』(2008年)のロウ・イエ監督が、南京の盲人マッサージ院を舞台に展開する人間模様を描いた作品。主人公シャオマーを、『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』(2018年)で染谷将太とW主演に抜擢されたホアン・シュアンが演じています。 様々な境遇を持つ視覚障害者たちが働く南京のマッサージ院。そこに経営者の同級生と恋人が駆け落ち同然に転がり込んできたことで、平穏だったマッサージ院の日常が一変してしまいます。 まるで視覚障害者の視点から体感するような映像が話題に。マッサージ師には実際の視覚障害者がキャスティングされています。
25位『サイバー・ミッション』(2018年)
ジャンル | ドラマ、クライム |
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メインキャスト | ハンギョン、リディアン・ボーン |
■スケールの大きさ:★★★☆☆ ■ストーリー性:★★☆☆☆ ■評価の高さ:★☆☆☆☆ ■ハラハラ度:★★★☆☆ ■感動度:★★☆☆☆
オタクのプログラマー主人公・ハオミンとのハッキング対決に負けたゼブラ。 彼は裏世界の仕事をするハッカーとなり、ハオミンをとある大仕事に巻き込もうとします。ゼブラのパートナーであるスー・インがハオミンに接触したことをきっかけに、ハオミンはゼブラのターゲットを探るため覆面捜査官として裏世界に潜入することになります。 韓国のアイドル「SUPER JUNIOR」元メンバーのハンギョンが主人公ハオミンを演じ、日本からは山下智久が裏世界のテロリストボスを演じたことで話題となりました。
おすすめ中国映画でいつもと違う映画体験を!
中国映画は、その作品に描かれる事件や史実の背景によって政治的理由で本国上映禁止となっているものも少なくありません。しかし、だからこそ観ておきたい、知っておきたい物語はそこにあるはず。 アジア圏の映画に馴染みがなかった人も、これを機に中国映画に触れてみてはいかがでしょうか。