天下無敵のガキ大将・ジャイアンこと剛田武
剛田武は、6月15日生まれの小学4年生(アニメでは5年生)で、雑貨屋を営む母親・父親・ジャイ子と呼ばれる妹の4人家族です。
勉強は苦手ですが高い運動能力を持ち、草野球チーム「ジャイアンズ」では、エースで4番を務めます。将来の夢は歌手で、歌うことが何よりも好きなのですが、自覚のない”音痴”っぷりを何度も披露してきました。
性格は乱暴かつ短気、自己中心的で俺様なガキ大将であり、付いたあだ名は”ジャイアン”です。あだ名の由来は諸説あります。小学生にしては大きな体格から、ジャイアント(巨人)が変化したもの。あるいは、”ジャイ子の兄(アン)ちゃん”という意味で、名付けられた、とも言われています。
その一方で人情に厚く、妹思いであり仲間思いな部分も持ち合わせています。そんな人間味の溢れるキャラクター、何故か憎めないガキ大将・ジャイアンの名言をご紹介します!
この町で、俺にかなうものはいない。俺は王様だ。
コミックス第12巻13話、テレビアニメ第2作第1期98話・第2期783話「大男がでたぞ」より。
理不尽なことに、のび太が”自分より小さいクセに大きな口を叩いた”と言い、激怒し始めるジャイアン。圧倒的な力の差でのび太を組み伏せ、抵抗する間も与えずに殴り付けます。
一人になったジャイアンは、空き地に3本ある土管の最上段に座り込むと、腕を組みをしつつ得意気な様子で豪語します。さらにこの後、「逆らうものは死刑!」という台詞と共に高笑いが響くのですが、とても小学生とは思えない言動ですね。
いつ返さなかった?永久に借りておくだけだぞ!?
コミックス第8巻9話、テレビアニメ第2作第1期話・第2期133話「とう明人間目ぐすり」より。
のび太は、木鳥高夫(ズル木)に透明人間の本を自慢され、持っている全てのメンコと引き換えに借りようとします。しかし、ジャイアンが横から本を奪い取ったため、「読み終わったら返してくれるんだろうね?」と訊くズル木に言い放った台詞です。
普段は、暴力に物を言わせることが多いですが、この時は意外にも平和的。一休さんのような”とんち”を利かせ、屁理屈で納得させようとするのが面白いですね。
お前のモノは俺のモノ、俺のモノは俺のモノ!
もはやお馴染みの、”ジャイアニズム”の代名詞と言える台詞ですが、広く知られる認識とは違う意味で使われた回も。2011年3月25日放送、第2作第2期246話のアニメオリジナルストーリー、「のび太のハチャメチャ入学式」でのことです。
のび太は、小学校の入学式に遅刻したうえ、途方に暮れて帰る途中で迷子になります。その内に疲れ果て、ランドセルを地面に置くのですが、何故かトラックの荷台に転がり落ちて見つからなくなってしまいました。
そんな時、皆でのび太を探していたジャイアンが偶然にトラックと遭遇し、荷台に乗っていたランドセルを見事にキャッチ!のび太のお礼に対し、”のび太のものは自分のものと同じ”と言い、取り戻すのは「当たり前のこと」だと伝えたのです。
自分さえよければいいのか。
コミックス第22巻14話、テレビアニメ第2作第1期455話・第2期132話「税金鳥」より。
のび太が金銭面の平等を訴え、”小遣いから税金を徴収する”というひみつ道具、「税金鳥」を取り出したドラえもん。発動させるには仲間の承認が必要になるため、2人は皆の意見を聞くべく空き地へ向かいます。
そこで徴収した税金で「ジャイアンズ」のユニフォーム、球場を造ろうと提案。一方ほかの皆は、お金はそれぞれが自由に使うべき。という意見が大半でした。それを聞き、激怒したジャイアンが反対派を強引に押さえ付け、税金鳥が発動してしまいます。
心の友よ!
『ドラえもん』の様々なシーンで登場する、有名な台詞の一つ。初登場は、コミックス第11巻18話、テレビアニメ第2期第1作193話「ジャイアンの心の友」です。
のび太は、歌を入れて作ったレコード『乙女の愛の夢』を持ち、それを渡すため彼の部屋を訪ねます。ジャイアンはレコードを見て喜び、のび太の手を握りつつ「親友だ!心の友だ!」と叫んで、夢を叶えてくれた感動を伝えました。
その一言だけでは興奮が抑えられず、この分だとNHK紅白出場も夢じゃない。とまで発言。この後の回でも、誰かが歌を褒めたり、歌手への夢を応援した時に多く使用されています。
のび太、力をかすぜ!
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コミックス第35巻12話、テレビアニメ第2期第1作話1787話・第2作254話「ドラえもんに休日を!!」より。
のび太はある日、ドラえもんにいつも面倒をかけていると気付いて、翌日を「まる一日ドラえもんの休日にしよう!!」と提案します。嬉しく思いつつも心配なドラえもんは、どこにいても飛んでくる。と言い、”呼びつけブザー”を手渡しました。
その後、絶対に使わない。と決意したのび太は、ジャイアンとスネ夫の妨害を何とか退けるのですが、家に帰る途中で悪ガキたちに捕まる羽目に。その様子を陰から見ていたため、たった一人で立ち向かおうとする姿に感動して、のび太を助けるのです。
友達に助けを求められて、知らん顔なんてしてられるか!
映画『ドラえもん のび太のアニマル惑星』より。
アニマル惑星から地球へ戻った後、何故か聞こえるはずのない”チッポ”の声がする。と言い、怯え始めるジャイアン。実はこの時、アニマル星が何者かに攻撃を受けていて、それを知ったのび太たちは救出へ向かうことを決意しました。
皆が集合場所に集まり、時間が来ても現れないジャイアンを置いて行こうとしたその時、何と大風呂敷を背負って登場するのです!どんなに怖がっていても、友達のためならばそれを押して助けに行こうとする、友達想いの一面が感じられる台詞ですね。
言っておくがな、妹を泣かせる男がいたらおれが殺してやる!
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コミックス第22巻第6話、テレビアニメ第2期第2作45話「ジャイ子の恋人=のび太」より。
のび太が、誰かに後を付けられている。と言ったことをきっかけに、ジャイアンは妹がのび太に片思いをしていると知ります。なかなか素直になれないジャイ子を想って、のび太に”男の方から好きと言うべき”と伝えるなど、自分から告白するよう促しました。
しかし、好きなわけじゃないのに……。とのび太が拒否しようとした瞬間、ジャイアンが激怒!気持ちに応えないからといって、殺されてしまうのは堪りませんが、それだけ”妹想い”ということなのでしょうね。
俺、歩いてもいいぜ……日本まで。俺がタケコプター落とした時お前、俺の手を離さなかったもんな。
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映画『ドラえもん のび太の恐竜』より。
のび太たちは、匿っていた恐竜・ピー助を引き渡せば日本へ帰してやる。と、恐竜ハンターから取引を持ちかけられます。しかし、それに応じようとするスネ夫と、ピー助を守り日本へは歩いて帰ろう。という、のび太の意見が衝突してしまいました。
そこで、スネ夫はジャイアンに賛同を求めるのですが、その時の答えがこちらの台詞。実はこの出来事の前にのび太に助けられていて、恩に報いようと漢気を見せたのです。
意外と情に厚く、男らしいのがジャイアンなんです!
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ジャイアンといえばのび太をいじめているガキ大将のイメージではないでしょうか?しかし、実は困っているのび太を助けたり、芯が通っていてカッコいいんです!特に映画でのジャイアンのかっこよさはすばらしいもの。ぜひこの機会に映画を見直してジャイアンのファンになっちゃいましょう!